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第435話

Penulis: 花辞樹(かじじゅ)
景凪は辰希の小さな手を引き、川辺の遊歩道をゆっくりと歩いていた。

その後ろを、両手に買い物袋を提げた郁夫が一定の距離を保ってついてくる。彼は前を行く親子の仲睦まじい背中を眺め、口元に穏やかな笑みを浮かべていた。

カイもそのあたりは心得たもので、「友達とゲームの約束があるから」と適当な口実を作って先にその場を離れている。

今夜は娘の姿こそないけれど、こうして息子と水入らずの時間を過ごせるだけで、景凪の胸は張り裂けそうなほどの幸福感で満たされていた。

辰希もまた、普段の大人びた態度が嘘のように、この年齢らしいあどけなさを見せている。

学校での出来事や、苦手な先生のこと、そして少しお節介な隣の席の子の話などを、自分から景凪に話して聞かせた。

景凪は静かに耳を傾け、愛しさが溢れる眼差しで息子の整った顔立ちを見つめる。

五歳の男の子といえば、まだ頬がふっくらとした「団子」のような愛らしさが残るものだが、辰希はすでに眉目秀麗さを覗かせていた。特にその瞳は、自分によく似ている。

だが、幸せな時間は長くは続かない。迎えの車から降りてきた運転手が、申し訳なさそうに声をかけてきた。「辰希様
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