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第720話

작가: 花辞樹(かじじゅ)
深雲の「金で解決する」という言葉を聞いた両親の目は、欲にまみれてギラギラと光った。

「結納金は400万円だったんで……」

口火を切った母親の腕を、父親が慌てて引っ張って止め、深雲に向かって揉み手すり手がらんばかりの卑しい笑みを見せた。

「いやあ、深雲さんとか言いましたね。お金持ちのお兄さんには想像もつかねぇでしょうが、うちらみたいな田舎の夫婦が、女ん子を一人ここまで育て上げるのは、そりゃあ大変な苦労だったんで!」父親は言葉の端々で深雲の顔色を窺いながら、あくどい計算を巡らせていた。

玲凪は、父親のこの底なしの強欲さをこれでもかというほど知っていた。抑えきれない欲の深さが目から溢れ出し、皺だらけの顔を醜く歪ませている。

以前は、この計算高くがめつい面を人前で晒されるのが何より耐えられなかった。二人が学校へ押しかけてくるたびに、玲凪は大勢の面前で赤恥をかかされたものだ。

大声で喚き、下品に振る舞い、口を開けば金の無心。少し新しい服を着ていただけで、人前で散々罵倒される……

だが今となっては、不思議なことに、この醜く貪欲な姿にすら感謝の念が湧いてくる。

玲凪は深雲の端正な横顔
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