Semua Bab 交際0日婚のツンデレ御曹司に溺愛されています: Bab 1471 - Bab 1480

1932 Bab

第1471話

美乃里は少し考えて、まずは唯月の様子を見に行ってから、友人の見舞いに行くことにした。そう思い立つと、彼女は唯月の病室へと向かった。結城家のボディガードは東夫人が来たのを見ると、一人が病室に入り唯月に伝えた。美乃里が病室の前までやって来ると、ボディガードは止めることはなく、ドアをノックして開けた。「東夫人」清水と雇っているヘルパーが部屋の中で食事をしていて、美乃里が入って来たのを見ると、食べるのをやめて丁寧に挨拶をした。「続けてお食事をしててください。大したことじゃないんです。内海さんの様子を見に来ただけだから、あなた達はゆっくり召し上がってくださいね」美乃里は食事を済ませてから家を出ていた。そう言われたものの、清水は美乃里について、唯月が寝ている部屋へ入った。この時、唯月はすでに食事を済ませていた。陽は食べるのが遅く、彼女が食べさせているところだった。唯月は食べさせながら陽に言い聞かせていた。「陽、これからは今日みたいにゆっくり食べていてはダメよ。幼稚園に上がったら、自分で食べないといけないんだからね」「ママ、わかったよ」美乃里が来たのを見て、陽に自分で食べるよう茶碗を彼に渡し、唯月はベッドから降りた。「唯月さん、あなたの怪我はまだ完全には治っていないのだから、座ったままで結構よ。さあ、座って」美乃里は急いで唯月のほうまで近づき、ベッドから降りないように体を押さえた。美乃里が、唯月が隼翔の嫁になるのを嫌がっている主な原因は、唯月の家柄が東家とは合わないという点だった。それに唯月は離婚をして三歳になる子供までいる。しかし、唯月が息子を助けるために、命まで犠牲にしようとしたその心意気にはとても感動していた。「東夫人、今はかなり良くなっていて、もうベッドから降りて自由に動けるようになっているんです。傷口に触れなければ問題ありませんよ」入院してからの二、三日は傷口が痛んできちんと寝ることができなかった。そしてここ数日はかなり調子が良かった。「夫人、お食事は済まされましたか?」「ええ、ここに友人が入院していて、ちょうどあなたの病室と同じ階なのよ。だから、あなたの様子も見に来たの」美乃里はそう説明すると、上から下まで唯月の様子を確認して、最後に顔を見つめ優しい声で話しかけた。「顔色もだいぶ良くな
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第1472話

美乃里は病室の中には新鮮な花も、果物の差し入れもないのを見て、完全に唯月の話を信じ、心の中でぶつぶつと呟いていた。あの子、内海さんのお見舞いに来たんじゃなかったの?だけど、そうだってさっき言っていたのに。でも、内海さんはあの子を見ていないって言っているわね。それなら、あの子は来たけど、病室には入らなかったということでしょ。だから内海さんは隼翔を見かけていないのよ。やっぱり、内海さんじゃなく、あの子の問題ね。「あの子ったら、病院に来て同じ階だっていうのに、どうしてあなたのお見舞いに来ていないのよ」美乃里は平静を装ってそう言った。それに対して唯月は笑うばかりで、返事はしなかった。唯月と隼翔は今まで会う機会はとても多かった。そのほとんどが、隼翔のほうが彼女の店に朝食を食べに来た時だ。隼翔は彼女をいろいろと助けてくれたが、それは妹の唯花の夫と親友だからであって、ここまで世話を焼いてくれたのだろう。美乃里はこの時食事中だった陽を見て言った。「内海さん、それじゃ、邪魔しないように失礼するわね。早く陽ちゃんに食べさせてあげて、私も友人のお見舞いに行くから」「ええ」唯月はベッドから降りて、どうしても美乃里を部屋の外まで見送ると言ってきかなかった。美乃里は唯月が確かに自由に動けるようになっているのを見て、断ることなく、二人一緒に唯月が寝ている部屋を出た。「東夫人、お見舞いに来てくださって、ありがとうございました」唯月は部屋の入り口に立ち、美乃里が去っていくのを見送った。美乃里はすぐに遠くなっていった。そしてドアの前に立っているボディガードに尋ねた。「東社長が来られたんですか?」ボディガードは正直に返事した。「そうです。だいたい二十分くらいいらっしゃいました。しかし、中に入ることも、来たことを内海様に伝えることもなく、ここに二十分間立ったままで、そして帰って行かれました」唯月はひとこと「そうですか」と返事をした。どうして彼が来たのに中に入って来なかったのかわからなかった。隼翔が病院に現れたのは、まさか本当に自分のお見舞いのためだったのかと唯月は思っていた。そしてさっきの美乃里の言葉に隠れた意味を思い、唯月はどうもソワソワしてしまった。美乃里はきっと変に誤解したのだろう。唯月と隼翔に何かあると勘違いし
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第1473話

唯花は姉からのメッセージを見て、少しの間黙っていてから、返事をした。【お姉ちゃん、東社長がいろいろと世話を焼いてくれるのは、理仁さんの存在があるからじゃなく、それ以外の可能性を考えたことある?】唯月も返事をした。【結城さんと親友であるから以外に何があるっていうの?親友があなたの旦那さんで、それで私を助けてくれただけよ。前、私が東グループに雇ってもらったのも、結城さんの顔を立てるためだって、電話で話しているのを聞いたわ】【お姉ちゃん、本当はあなたが良くなって退院してからこのことを話そうと思ってたの。だけど、東夫人がそのように疑っているなら、なんだか嫌な気持ちになったでしょ】唯花はそのメッセージを送ると電話をかけてきた。唯月は急いで電話に出た。「唯花、どういうこと?私が知らないことがあるの?東夫人はどうしてあんなふうに私に言ってきたのかしら」「お姉ちゃんが怪我をして、一晩昏睡状態になっていた時、その夜はずっと東社長がお姉ちゃんの様子を見ていてくれたの。それからお姉ちゃんが涙を浮かべているのに気づいて、すぐにお医者さんに連絡してくれたのよ。あの夜、彼は一睡もしないで見守ってた。お姉ちゃんは目を覚まして、すごく弱っていたし、そのことに気づかなかったんだよ」唯月「……彼が、彼が一晩中私を見ていてくれたの?それって……」「お姉ちゃん、彼はあなたのことが好きなのよ。お姉ちゃんが怪我をしてようやく自分の気持ちに気づいたみたい。以前はずっと陽ちゃんのことが好きだからって言ってて、あなたには別に何も思ってないって言ってたけど、怪我をして命の危険に晒されたのを見て実は好きだったんだって気づいたんだよ」それを聞いた瞬間、唯月は携帯を危うく落としそうになった。「唯花……ちょっと、おどかさないでよ。そ、そんなわけないわ。東夫人は彼にもう結婚相手を見つけたでしょ。樋口さんは素晴らしい女の子よ。彼ととてもお似合いだわ。あの二人だって、今とても仲が良さそうにしてたじゃない」隼翔が自分のことを好きだと、唯月はどうしても信じられなかった。彼女が隼翔と初めて知り合った時、まだ百キロあるデブで醜い姿だった。それに彼の車にぶつけて、修理費も彼に渡した。隼翔の顔には大きな傷跡がある。しかし、彼は大企業の社長であり億万長者だ。彼はその傷をきれいに治して、もと
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第1474話

「唯花!」唯月は厳しい口調で言った。「私にはその気はないと言ったでしょ。彼のことを今まで一度もそういう目で見たことがないの。それに、東夫人は彼に結婚相手を選んでいるわ。樋口さんはとても良い子よ。それに、将来私が再婚するにしても、彼とは結婚しないわよ。彼とはこんなに大きな距離があるのよ。東夫人だって、息子さんの結婚相手として考えるのは決して私ではないわ。もし、私が彼と一緒になったら、また義母と嫁姑戦争をしないといけなくなる。唯花、私はやっとの思いであの佐々木家から抜け出すことができたの。それなのに、どうなるかわかっていて、今度は東家に飛び込むわけないでしょ?元義母は本当に最低だった。嫌な人だったけど、悪意を持って人を傷つけるようなことはさすがになかったわ。それが財閥家の夫人ともなるとそう簡単にはいかないわ。みんながみんなあなたのお義母さんのような人ではないでしょ?名家の嫁になること自体が大変だし、私と彼では差があまりにも大きすぎる。東夫人も私のことを嫌っているから、私が嫁いでいったら、一体どんな目に遭うか想像もつかないわ」唯月はよくわかっていた。ある大企業の社長が自分のことを好きだとしても、嬉々としてこれ幸いとその禍の中へ突っ込んでいくことはないのだ。彼女は自分と隼翔が相応しくないとはっきりわかっていた。それにまた義母から嫌な目に遭わされるつもりもなかった。今、彼女は子供を育てながら弁当屋を経営している。だから別にわざわざ家庭を持って家族たちの世話をする必要などない。このままでも十分幸せなのだから。独り身はとても気楽でいいじゃないか。「お姉ちゃん、東社長もそう簡単に諦めるような人ではないと思う。彼は自分の気持ちに気づいてしまったから、きっと何か行動を起こしてお姉ちゃんにアプローチを……」唯月は少し黙ってからまた妹に尋ねた。「唯花、ねえ、他の場所にお店を移すべきかしら?社長のテナントを借りるのはやめて、遠くに行くのよ。彼に近づかず、受け入れないの。冷たくされれば、きっと諦めてくれるでしょ」隼翔は大企業の社長というプライドがある。誰かに拒絶されれば、きっと諦めてくれるはずだ。「お姉ちゃん、彼と理仁さんは親友でしょっちゅう顔を合わせてる。理仁さんは私の夫だから、お姉ちゃんたちが絶対に会わないとは言い切れないわ」唯月「……そ
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第1475話

「お姉ちゃん、隠しててごめんね」唯花は姉に少しの間だが、隠していたことを申し訳なく思った。唯月が言ったように、姉妹二人は長い間互いに頼り合って生きてきた家族なのだ。姉のためを思ってのことだったとしても、姉だけには隠すべきではなかった。多くの人が誰かのためだと思っている事は、本当にその相手のためなのだろうか?相手にそうしてほしいかと尋ねることもしていないのに、何がわかるというのだ?「もちろん、あなたが私のことを心配してやったことだってわかってるから、責めてるわけじゃないのよ。今後は何か大切なことを隠さないで教えてちょうだい。この件に関して、もう心配しなくていいわ、私でどうにかするから」「うん、わかった。お姉ちゃん、頑張ってね!」「もちろんよ」唯月は言った。「さあ、あなたの仕事に集中して。私は陽とちょっと昼寝するから」「午後帰宅ラッシュの時間帯が過ぎたら、店の仕事を終わらせて少ししたらお姉ちゃんのところに行くから」「ええ」通話を終えると、唯月は息子を見つめた。陽も母親を見つめていた。「陽、昼寝の時間よ」唯月は携帯をまた引き出しの中になおすと、息子を近づかせて抱き上げようとしたが、陽はそれを拒否した。「ママ、ぼく自分であがれるから。おばたんがママはまだけがが治ってないから、抱っこしちゃだめって」そう言うと、陽は自分からベッドにあがった。唯月は愛しそうに息子の頭を撫でた。離婚する時、最も正解だったのは、陽の親権が取れたことだ。唯月は午後は点滴をする必要がなかった。昼寝をする時には、陽は母親と同じベッドで寝られた。陽はまだ小さい子供だから、生活のリズムが規則正しくなっている。母親の横になると、片手を母親の頬にそっと触れた。暫く顔を撫でていてから、今度は腕をぎゅっと掴んで、安心して眠りに入っていった。唯月は優しい目つきで息子を見ていた。そして頭の中では隼翔が自分を好きだという事を考えていた。一体彼はいつから好きになっていたのだろうか。唯月は妹の話が嘘だと疑ってはいなかった。隼翔が唯月のことを好きでなければ、一晩中病室の前で見守り続けることなどしないはずだ。そして優しく息子の小さな顔を撫でた。唯月は再婚する気持ちはまったくない。再婚してまたひどい目に遭うかもしれないし、陽がいじめられたり、
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第1476話

唯月と唯花が、両親の残してくれた家を取り戻してからというもの、あれから実家側の親戚とは連絡を取っていなかった。実家の話になると、唯花はいつも姉に自分の農場の進捗状況しか報告してこなかった。唯花は、六月頭には作付けを始めると予想していた。空心菜を先に植えて、それから白菜や、他の葉物野菜、それからナスや唐辛子を植える計画だ。どんな野菜を植えたらいいかは、唯花は姫華と明凛よりもわかっていた。三人の仕事の分担ははっきりと決まっている。唯花が何を植えるか決めて、その管理を担当する。明凛と姫華は実際に取引先を探し、商売を担当するのだった。「入ってもらってください」唯月はおじいさんたちと交流をしたくなかったが、ここまで来てしまったし、年上でもあるので、やはり中に入れさせたのだ。陸は祖父母に付き添ってやって来た。祖父母が前で、その後ろから陸がフルーツの入った袋を提げて付いて来た。陽はこの時まだ寝ていた。唯月がソファのところまでくると、三人が入ってきた。そして彼女は少し黙っていてから、口を開き一声かけた。「唯月姉さん、お久しぶりです」陸がフルーツの袋をテーブルの上に置くと、唯月に声をかけた。唯月は頷き、三人を座らせた。「唯月や、大丈夫なのか?トラブルに巻き込まれたっていうのに、何も言ってくれないんだから」内海じいさんはとても心配した様子で、唯月の怪我の具合を尋ねた。内海ばあさんも口を開いて何か気遣いのある言葉を言おうとしていたが、少し唇を動かしただけで、結局は何も言わなかった。ただ口を尖らせているだけだ。彼女は唯月姉妹とはどうしても距離を縮めることができない。以前、互いに揉めるに揉めてしまった間柄である。今は昔のことは解決してしまい、二人の老人もあの時のように騒ぐことはなかった。おとなしく三男が残した家で暮らしている。しかし、彼女と唯月姉妹はやはり仲を深めることはできない。過去のことを水に流すことなどできないからだ。内海ばあさんの中で、唯月と唯花の二人はやはり孝行者ではなかった。特に唯花だ。彼女は星城一の財閥家に嫁ぎ、若奥様という立場になったというのに、いとこたちを考慮してくれることはなく、自分だけ幸せを享受している。親戚のことを考えてくれないのならまだしも、実の祖母にすら幸せを分けようとしない。もし別の
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第1477話

今日は騒がしい佐々木家が来てないと思ったら、なるほどそれでだったのか。妹が解決してくれたわけだ。この方法はなかなか効くようだ。唯月の祖父母は、そもそも図々しく理屈が通じない、対処のしにくい人間だ。年もかなり取っているから、ただ佐々木家の玄関先に寝転がれば、敵をそこに留まらせることができるのだ。「唯花は今日あなた達が来ていることを知っているの?」「そうだ。唯花がすでに私たちの泊まる部屋を借りてくれたんだ。それに生活に必要な物も揃えてくれた。その部屋は佐々木家が借りている部屋と同じ階だぞ。あいつらが出入りするには、私たちの部屋の前を通らねばならん」唯月は我慢できずに笑って言った。「じゃ、お世話になるわね。おじいちゃん、おばあちゃん」唯月はほとほと元夫家族たちにはうんざりしていたのだ。彼らはいつも俊介と再婚させようとしてくる。俊介と莉奈はもう結婚手続きも済ませているし、莉奈は今刑務所に入っているが、まだ離婚はしていない。唯月が俊介にまた気持ちを戻すわけは絶対に有り得ないが、もしそうなったとしても、まずはあの二人を離婚させることが先だろう?唯月が離婚する前、夫側の家族は結束して何につけても彼女を責めてきた。俊介が彼女と喧嘩するようにそそのかし、彼女に収入がないのに、生活費の半分を出させようとまでしたのだ。彼女に外で金を稼いで来いと言うわりに、陽の世話を引き受けようとしない。しかも、英子の三人の子供の世話までさせられそうになる始末だ。俊介は毎月両親に生活費を渡していて、それはあの二人が英子の家庭に入れていた。そして今は離婚して、すでにあの頃のトラウマからは抜け出している。自分の店を開き、稼いで日々を過ごしている。今や生活は希望で満ち溢れている。元夫一家が後悔しているが、一体唯月のことを何だと思っているのだろうか。佐々木家がまた唯月を息子の嫁と思えば、おとなしく彼女がそれに従うとでも?そしていらなくなったら、一蹴りで追い出すと?毎回、陽のこともあって、唯月は元夫家族とひどく喧嘩することはなかった。しかし、そのせいで、ずっと彼らに付き纏われる羽目になってしまった。特に成瀬莉奈が刑務所に入ってから、元義母と義姉は本当に暇なのか、何度も病院にやって来ては、俊介のことを許してやって、再婚してくれと頼んでくるのだった。内
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第1478話

「二人とも、その中に栄養食品が入ってて、結構値段がするものよ。お年寄りが食べるのにちょうどいいから、家でゆっくり食べてちょうだい。誰にも分けないでね」唯月もこんなにあっても食べきれない。お金はあげられないが、物なら少しくらいおすそ分けしてもいい。昔、彼らにとても傷つけられたから、今さら彼女のためにいろいろとしてくれたとしても、すぐに二人を許すことはできなかった。唯花が二人を説得して二人を動かしたのだから、すでに何かメリットをもらっているはずだ。「唯月、今入院してるんだから、ここに置いといて食べたらいいじゃないの」内海ばあさんは口ではそう断るようなことを言ってはいるものの、陸にその袋を取りに行かせた。唯月は三人が帰るのを見送った。陸には二人の老人をしっかり世話するように言いつけて、病室に戻ると妹に電話をかけた。……東グループ。隼翔はさっき顧客との契約の商談を終わらせ、下まで見送りに行くところだった。秘書が彼の傍に寄って来て、小声で言った。「東社長、お母様がお越しのようです」「わかった」母親が来る予感はしていた。昼、彼は病院に唯月の見舞いに行った時に母親に遭遇してしまった。彼はまた母親がこの件で話があるのだろうと予想していたのだ。それもたった三時間しか経っていないというのに、母親は彼の会社にまで押しかけてきた。隼翔は顧客を一階まで送った。そして、その時ちょうど母親がやって来た。美乃里は息子が顧客を見送っているのに気づき、ただその場に立ち止り待っていた。そして十分後。隼翔がまた会社に入って来て美乃里の前まで行くと、落ち着いた声で言った。「母さん、午後は何も用はないのか?」「あなた達若者は何かしら忙しいでしょうけど、私はお父さんと家にいて別にやることなんてないわよ。お父さんはさっさとゴルフに出かけてしまったし、私も付き合ってくれる人がいないから、ここで暇を潰すわ」「樋口さんは今日時間がないのか?」「あんた、琴音ちゃんが暇人だとでも思ってんの?彼女だって仕事があるのよ。それから、私に一日中付き合ってくれると思う?彼女がうちの嫁だったら、あんなにいい子なんだから、時間を作って私に付き合ってくれるわよ。あんたみたいに、長い間家に帰って来ないなんてこともないし、帰ってきたと思えばお母さんを怒らせるよ
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第1479話

社長専用エレベーターに乗ると、親子二人だけになり、美乃里はお構いなしにまくし立てた。彼女は腹を立てていた。「琴音ちゃんと結婚しなくてもいいけど、他の名家のお嬢さんとのお見合いをセッティングしてあげるわよ。どちらにせよ、あんたは名家の令嬢としか結婚できませんからね。内海唯月なんて絶対に許さないわ!隼翔、あんたに言った話は全部冗談じゃなく、本心よ。あんたが彼女と一緒になりたいというなら、夏に雪でも降らしてごらんなさい。そうすれば許してあげる」母親が一歩も譲る気がないのを見て、隼翔のほうはただ事実を述べるようにこう言った。「母さん、今日わざわざここまでやって来て、またその話をするためか?これ以上この話をする必要などない。話し合っても意味のないことだ!俺がやる事は結婚も含めて、母さんに指図をされる筋合いなどない。俺に内海さんのことを諦めろと言うのなら、ばあちゃんを生き返らせてくれよ。ばあちゃんも反対するってんなら、俺は潔く諦める」美乃里は怒りに震える声で怒鳴った。「おばあ様が亡くなってもう何年経っていると思ってるの。おばあ様がここにいたら、絶対に同じように怒鳴り散らしているはずよ。あんたと内海さんが一緒になったら、彼女も居ても立ってもいられずにあの世から帰ってくることでしょうね」「だったら、余計に内海さんと一緒にならなければな。俺はばあちゃんに会いたいんだ。小さい頃から、ばあちゃんが俺のことをとても可愛がってくれた。俺が何をしようとも、俺が楽しければ何だって応援してくれた。ばあちゃんはいつも自分の心に正直でいれば、決して後悔しないと言っていたんだ」東おばあさんが生きていた頃、確かに孫の隼翔をとても可愛がっていた。美乃里は四人の息子を立て続けに産み、多くの子を育ててきたので、一番下の隼翔にはあまり気合を入れて構うことはなかった。つまり、美乃里の隼翔への関心は薄かったのだ。「おばあ様のせいで、甘やかされてこんなふうになってしまったわ!」美乃里はそう吐き捨てた。「あんた、昼に内海さんのお見舞いに行った時、どうして彼女に来たことを伝えなかったの?隼翔、心の中でははっきりわかっているんでしょ。内海さんはあなたのことを何とも思ってないって。彼女はただあんたを店舗の貸主であり、友人の一人として見ている。それに元夫は彼女にずっと付き纏って
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第1480話

「独り身には独り身の良さがあるだろう。あまり悩むなよな」悟は親友を慰めた。自分に好きな人がいない時は、隼翔も一人がいいと思っていた。それが今好きな人ができると、悟同様、早く独身生活を終えたいと思ってしまう。今後、仕事を終えて家に帰ると、常に自分のことを気にかけてくれる人が待つ温かい家庭があるのだ。唯月は絶対に良妻賢母になるだろう。佐々木俊介の野郎は何もわかっていなかった。隼翔が唯月と一緒になれれば、絶対に彼女を大切にするつもりだ。「隼翔、あなた誰と連絡してるの?理仁君?隼翔、彼は唯花さんとはまだ仲が良いでしょう。内海さん姉妹のほうに味方するはずよ。あなたが琴音ちゃんと結婚するまでは、理仁君とは一定の距離を取っておいて」美乃里は理仁が自分の義姉のほうにつくと、はっきり断言できる。悟の婚約者は唯花の一番の親友だ。しかし、牧野家もなかなかの家柄で、星城にはいくつものビルや、通りに立ち並ぶ店舗を持っている。だから、九条悟と結婚するのも家柄が釣り合うというものだ。そして悟と明凛が結婚することになったのも、理仁夫妻が赤い糸を引いたおかげだった。理仁は隼翔と義姉である唯月をくっつけたいと思っているだろうと美乃里は考えた。そうすれば、親友三人の結束はさらに固いものになる。「母さん、何を言ってるんだよ。何が理仁と内海さんの二人は『まだ仲が良い』って?理仁はあちこち目を向けるような男じゃないぞ。あいつが内海さんのことを愛した以上、それは一生続くんだ。結城家もみんな彼女のことを認めている。母さんは裏でそのような話をするなよ。結城家と理仁本人の耳にでも入ってみろ、俺ら東家との関係にヒビが入ることになるぞ。もう一度言うが、俺は絶対に樋口さんとは結婚しない!俺は彼女のことなど愛してもないし、好きでもないんだ。それに彼女の時間を無駄にしたくない。もう彼女にははっきりと伝えてある」琴音は隼翔にビジネスの話以外、もうプライベートなことは口にしていない。やはり賢い女性だ。どうにかしようと足掻くこともなく、唯月に負けて恥をかいたとも思っていない。「悟は今日結婚手続きに行ったらしい。夜俺らを誘って独身の卒業祝いに酒に誘われたんだよ」美乃里は息子から説教されるような形になり、不機嫌そうに顔を歪めて言った。「理仁君が目移りするような子じゃ
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