美乃里は少し考えて、まずは唯月の様子を見に行ってから、友人の見舞いに行くことにした。そう思い立つと、彼女は唯月の病室へと向かった。結城家のボディガードは東夫人が来たのを見ると、一人が病室に入り唯月に伝えた。美乃里が病室の前までやって来ると、ボディガードは止めることはなく、ドアをノックして開けた。「東夫人」清水と雇っているヘルパーが部屋の中で食事をしていて、美乃里が入って来たのを見ると、食べるのをやめて丁寧に挨拶をした。「続けてお食事をしててください。大したことじゃないんです。内海さんの様子を見に来ただけだから、あなた達はゆっくり召し上がってくださいね」美乃里は食事を済ませてから家を出ていた。そう言われたものの、清水は美乃里について、唯月が寝ている部屋へ入った。この時、唯月はすでに食事を済ませていた。陽は食べるのが遅く、彼女が食べさせているところだった。唯月は食べさせながら陽に言い聞かせていた。「陽、これからは今日みたいにゆっくり食べていてはダメよ。幼稚園に上がったら、自分で食べないといけないんだからね」「ママ、わかったよ」美乃里が来たのを見て、陽に自分で食べるよう茶碗を彼に渡し、唯月はベッドから降りた。「唯月さん、あなたの怪我はまだ完全には治っていないのだから、座ったままで結構よ。さあ、座って」美乃里は急いで唯月のほうまで近づき、ベッドから降りないように体を押さえた。美乃里が、唯月が隼翔の嫁になるのを嫌がっている主な原因は、唯月の家柄が東家とは合わないという点だった。それに唯月は離婚をして三歳になる子供までいる。しかし、唯月が息子を助けるために、命まで犠牲にしようとしたその心意気にはとても感動していた。「東夫人、今はかなり良くなっていて、もうベッドから降りて自由に動けるようになっているんです。傷口に触れなければ問題ありませんよ」入院してからの二、三日は傷口が痛んできちんと寝ることができなかった。そしてここ数日はかなり調子が良かった。「夫人、お食事は済まされましたか?」「ええ、ここに友人が入院していて、ちょうどあなたの病室と同じ階なのよ。だから、あなたの様子も見に来たの」美乃里はそう説明すると、上から下まで唯月の様子を確認して、最後に顔を見つめ優しい声で話しかけた。「顔色もだいぶ良くな
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