寛哉はソファの前まで来ると、封筒をローテーブルの上に置いた。そしてソファに座り、振り返って息子にさっさと妻候補を選べと命令した。「父さん、言っただろう。私はその人たちには全く興味がないんだって」弦はそう言いながら父親に近づいていった。寛哉は険しい顔をして言った。「まだ見てもいないのに、興味がないだなんてどうしてわかるんだ?今回は二十四歳の娘さんたちを探してきたんだ。あの先生がお前は今年二十四歳の女性が運命の相手だと言っていただろう。お前とは十歳も差があるんだから、相手がお前をおじさん扱いして嫌がるかもしれん。しかし、そうであっても、父さんがなんとかしてその相手と結婚できるようにしてみせる」弦は不機嫌そうな顔で言った。「運命の女性なら、別に父さんが探す必要はない。私が自分で見つけて彼女にアプローチするんだから」弦も別に何もできない男ではない。以前の彼は本当に遊ぶのが好きで、そんなに早く結婚というものに縛られたくなかった。それから自分はパーソナリティ障害があることが判明した。すると、結婚したくてもできないことがわかった。彼は自分の意思では女性に興味を持つことができないのだから、彼が九条家の跡取りであっても、無理に結婚して相手の女性を苦しめるわけにいかない。「だったら、さっさと見てみなさい。私も母さんもこの悩みで髪が真っ白だぞ。このバカ息子め、全く焦る様子もなく気にしていないんだからな。一生独身を貫くつもりか?」息子がそれでも写真を取り出そうともしないので、寛哉はまた怒りを爆発させていた。寛哉はこの息子のためにいろいろと考えてあげているというのに、息子のほうはそれを理解してくれない。弦はただ形だけで、ゆっくりと写真に手を伸ばし、父親の隣に座った。そして一枚ずつ写真を見ていった。寛哉は息子のために最大限尽くしていた。写真は全て二十四歳で未婚の女性である共通点を除いて、あとはふくよかな体型の人、細めの人、綺麗な人、見た目はそこまで良くない人、普通な人などさまざまだった。弦は全ての写真を見終わると、写真を揃えてまた封筒に戻した。「どうだ?全然何も感じなかったか?」寛哉は息子が一切反応を示さず穏やかにしているのを見て、また徒労に終わったとわかった。彼は息子から封筒を取りあげ、中から全ての写真を出して一
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