Lahat ng Kabanata ng 交際0日婚のツンデレ御曹司に溺愛されています: Kabanata 2391 - Kabanata 2400

2444 Kabanata

第2391話

「着きました。ここが私の家です」小夏は弦を連れて、小さな庭のある一軒家に到着した。弦はすでに花京院家の場所は知っていた。将来妻となる彼女の家族のことなら完全に把握している。花京院家は蔵峯では財閥家には含まれないが、道場はかなり有名だ。名家には及ばないものの、一般家庭とはまた違っている。彼らはこの通りにある家を除いて、他の場所にもいくつか家を所有している。花京院家の道場がある土地もすべて自分たちの所有地だ。小夏の父親である花京院力哉(かきょういん りきや)はこの家を長男に残すつもりでいる。長男は花京院家を支え努力して、将来はこの花京院道場の跡取りとなる。そして他の家は次男と娘の小夏に与えることにしている。もし、また家が購入できるほど稼げれば、また土地を買って家を建てようと思っている。今ある家は息子と小夏にあげて、他の家は貸して、その家賃収入を老後資金にすることもできる。小夏の実家は敷地内に三つの建物があり、近所の家よりもかなり広くなっている。入り口は立派な門があり、門を通るとすぐに「和敬清寂」と書かれた掛け軸があるのが目に入る。弦は小夏と一緒に庭に入って、その掛け軸の言葉を見て言った。「花京院さんの家には、こう大きく武道の『武』の字でも書かれた掛け軸があるかと思っていました」「確かに以前、そのような掛け軸をかけていたんですが、母が破いたんです。父がまた同じものを掛けるたびに母がまた破くっていう繰り返しで……母が、道場にたくさん貼るのは構わないけど、うちでは武術とは関係のないものにしろって言ってから、父は諦めてしまいました。うちのレイアウトは全て母がやっていて、父は一切口を出してないんです。夫婦喧嘩にならないように、ですね。父はもちろん武術の腕はかなりのものですが、母から街中を追いかけ回されたこともあるんですよ。だから、みんな父は妻の尻に敷かれてるって知ってるんです」小夏は弦の話を認めた。彼女は両親の関係をずっと見てきて、父親が数十年ずっと母親のことを大事にしていると胸を張って言える。小夏の母親は夫から暴力を受けるなどという心配をする必要はなかった。父親もそのような考えをする人間ではない。まだ会ったこともないのに、夫婦が喧嘩した時にどちらが勝つか負けるかなど考えるような輩なら、小夏もそのような男は考慮する必
Magbasa pa

第2392話

力哉は驚いた後、小夏の紹介でまずは弦と互いに挨拶をして知り合い、丁寧な態度で弦を家の中へと招き入れた。この時、小夏の兄はまだ帰ってきていなかった。中に入ると、弦は買って来た手土産を置き、力哉は弦に座るように促した。「九条さん、どうぞこちらへ。わざわざそんな手土産なんて、どうもすみません」「小夏さんが私を助けてくれたんです。とある日の夜、接待を終えて家に帰る途中で不良たちに襲われて、危うく大惨事になるところだったんです。そこへ彼女がたまたま通りかかって、あっという間に不良たちをやっつけ、警察に通報してくれたんですよ。今日はいきなり訪問してしまって、お邪魔してしまい、申し訳ありません」力哉は娘が弦を救ったことへの礼として来たことを知り、笑顔で言った。「うちの娘は昔から正義感が強かったんですよ。この子にとってはそんな大したことではありません。九条さんもあまりお気になさらないでください。これからまたいらっしゃる時にはわざわざ手土産なんて必要ないですよさあ、小夏、九条さんにお茶を入れてさしあげなさい」この時、母親の忍がエプロン姿でキッチンから出てきた。小夏は弦に母親を紹介した。弦は忍が出てくるとすぐに立ち上がり、小夏に紹介された後、礼儀正しく挨拶をした。忍はさっき彼らがしていた会話を聞いていなかったので、娘が彼氏を親に紹介しに帰ってきたものだとばかり思っていた。弦と少し初対面の挨拶をしてから、忍は笑って言った。「九条さん、どうぞ、おかけください。ちょっと私は食事の支度をしてきますので、もう少ししたらぜひご一緒に」「あ、どうもすみません。私が突然お邪魔してしまって、みなさんにご迷惑をおかけしてしまって……」「いえいえ、そんなことありませんよ」忍は娘にお茶を入れるように目配せし、小夏は母親と一緒にキッチンに入っていった。忍はキッチンに入ると、慌てて娘に尋ねた。「あの方って彼氏なの?いつから付き合い始めたのよ?どのくらい付き合ってるの?でも、今まであなたがデートしているところなんて見たことないわね。今日は彼氏さんを私たちに会わせるために連れてきたの?」一気に質問し、忍は携帯を取り出して息子に電話をかけた。電話が繋がると、彼にこう言った。「あなたたち、帰ってくる時に外でちょっといろいろおかず買って来て
Magbasa pa

第2393話

忍はとてもがっかりしたが、すぐにまた気持ちを立て直した。そして娘の小夏に言った。「小夏、あの九条さんって方、まだ独身かしら?道場に武術を学ぶために来たとしても、知り合いになったんだし、これから彼とはたくさん交流して仲良くなっていったらいいと思うわ」小夏は不機嫌そうな顔をした。「お母さん、九条さんは会社の社長さんなのよ。乗ってる車だって何千万もするようなすごい人なんだから、敷居が高いに決まってるでしょ。私と彼では違いすぎるし、私もそういう家庭に入ろうと思わないもの。それに、彼は私よりかなり年上だよ。九条さんは三十五歳になるって、私よりも十歳も離れてるんだから、おじさんと変わらないじゃない」小夏がそう言うと、忍は彼女の頭を小突いて言った。「おじさんだなんて失礼ね、そこまで年を取っていないんだから、お兄さんと呼ぶのが妥当でしょうが。うちのお兄ちゃんとだって八歳離れてるけどお兄さんよ、八歳と十歳はほぼ同じようなものじゃないの。それに、九条さんは見た目は二十過ぎくらいに見えるんだから、お兄ちゃんよりも若く見えるわ」小夏は可笑しくなって言った。「お母さん、彼は道場に稽古しに来たいだけなんだから、余計な話はしないでよね。この話はここだけの話で、今後は二度と口に出さないで。それにこの話が出まわったら、みんな私が結婚を焦ってるって思うかもしれないわ」「あなたも二十四なんだから、別に結婚したっておかしい年齢とも言えないでしょ。頼りになる人を見つけて付き合っても別にいいじゃない。あなたったら、一度も恋愛したことないんだから、まったく、お母さんは心配だわ。お父さんも、あなたがあんなに小さい頃から武術を学ばせて何をしてたんだか。幼稚園にあがると喧嘩ばかりして、負けたこともないし」忍はそれを思い出すと、腹が立ってきたようだ。息子が二人生まれてから、やっと娘が生まれたから、大好きな女の子にプリンセスのように可愛らしく綺麗な格好をさせようと楽しみにしていた。それに娘の容姿も忍の期待通り美人に生まれてきた。小さい頃は肌がとても白く、まるで白雪姫みたいに可愛らしかった。だから会う人全員が、とても可愛い女の子だと褒めてくれた。それが、武術を学び出してからガラリと変わってしまった。普通、誰かが小夏をいじめて、その仕返しで小夏が叩き返すとい
Magbasa pa

第2394話

九条さんも両親から結婚の催促をかなりされていると言っていたと小夏は思い出した。小夏は弦が三十過ぎているから、親からそうやって催促されるのは仕方がないと思った。しかし、彼女自身はまだ二十過ぎだから、まだまだ若い。母親が結婚の心配をする必要などないと感じていた。それはただ小夏がまだ結婚したいと思っていないからだ。結婚したかったら、強い女性でもいいと言う男性を見つけてくればいいだけの話だ。「心配するなら、先にうちのお兄ちゃんたちの心配をしなさいよ。上は三十二で、下は二十八でしょ。二人が結婚してから、次に私が結婚するから」息子二人の話題になり、忍はさらに気持ちが塞いだ。忍はぶつくさと愚痴をもらした。「まったく、あなたたち若い子たちは一体何を考えているのかしらね。私が若い頃は、二十歳になれば結婚について考えていたものだわ。大人になったら結婚するっていうのが当たり前の時代だったし。でもあなたたちの世代になると、結婚したくないと思う人がだいぶ増えたわね。結婚したとしても、子供は一人でもいいって家庭も増えたし、それじゃ寂しいじゃないの。私としてはやっぱり最低でも子供は二人はいないと、寂しく感じてしまうわね。私たちが年を取って、介護が必要になった時に、あなたたち兄弟がいるからお互いに話し合ってどうするか決められるし、一人っ子だったらそのプレッシャーがかなり大きくなると思うの」母親の文句を聞きながら、小夏は笑って言った。「今の若い人はみんな生きるだけで大変だって知ってるでしょ。家や車のローンに常に追われる生活よ。普通の人は一軒家を買うのだって難しいわ。生活費だって高いんだし、子供一人育てるのもかなりお金がかかるのよ。お母さんの時代はそこまでじゃなかったかもしれないけど、今はもう小さい頃から競争も激しいし。プレッシャーがこれだけ大きいんだから、自分一人の生活だけで、もう息苦しくなっちゃうのよ。それなのに子供を育てて、親の介護までしろだなんて。それに家や車を買えばローンだってあるし、一体誰が子供を産もうと思うの?うちの経済条件は良い方かもしれないけど、みんながみんな経済的に余裕があるわけじゃないのよ」花京院家は数十代にも渡って道場を経営しており、代々富を少しずつ積み上げてきた。そして小夏の世代になってようやく、一般家庭よりも経済的に余裕の
Magbasa pa

第2395話

「花京院さん、そんなにたくさん結構ですよ」弦は笑顔でそう言った。小夏も笑った。「いえ、果物とちょっとしたお菓子です。まだ料理ができていないし、九条さんも遠くから来られてお腹が空いているでしょう。先に少し食べていてくださいね。お父さんは九条さんと道場の受け入れの件を話していてね。私はキッチンにお母さんの手伝いに行ってくるから」小夏はそう言いながら、またキッチンに戻っていった。弦はキッチンに戻る小夏の背中を見つめ、力哉に彼女のことを褒めた。「娘さんは強いだけでなく、とても善良なお嬢さんですね。人とのコミュニケーション能力も高いですし、家事も手伝うなんて、これもお父様の教育がしっかりされているからでしょう」力哉は笑って言った。「九条さん、それは褒めすぎですよ。ですが、うちの小夏は親から見てもとてもよくできた娘だと思っています」力哉は明らかに娘にでれでれのようで、褒められると自分が褒められるよりもさらに嬉しそうな顔を見せた。「ところで、娘がさっき九条さんは道場に入りたいと言っていましたが、失礼ですがおいくつでしょうか?」初対面の挨拶はここまでにして、力哉は本題に入った。弦は正直に話した。「武術を身につけたいと思ったのですが、年齢は少しいっているでしょうね。お嬢さんに尋ねてみたところ、彼女から私の年齢では基本的な動作を身につけられるくらいで、体を鍛えることを目的としたほうがいいかもしれないと言われています。館長、基本的な武術だけしか、私には学べないでしょうか?あ、すみません、私は今年三十四歳です」弦は賢く、もうすぐ三十五になるということは言わずにおいた。力哉は娘が入れた熱いお茶を持って、少しだけすすり、コップを置いた後、弦をじっくりと見つめた。そして暫くしてから口を開いた。「九条さんのお年で武術を始めるというなら、確かに少し遅いでしょう。年齢を問わず、我が道場に入門した生徒は、みんな基本から身につけます。それがどこまでできるようになるかは、それぞれの才能によりますね」花京院道場で生徒を受け入れる時、もし生まれつき武術の才能があると判断されれば、小夏と二人の兄が受け持つ。そして基礎を身につけ、ある程度のレベルに達してから館長自ら教える。それら武術のエリートたちは、花京院道場を代表して各種の大会に
Magbasa pa

第2396話

「館長、私はビジネスを拡大させていますが、会社には頼れる管理チームがいます。私が暫く会社を抜けていてもまったく問題ありません。考えたのですが、やはり自分でどの程度までいけるか、鍛錬してみたいと思うんです。もちろん、ボディーガードも必要です。いずれ、館長には何人か腕の良い、礼儀も知る方を紹介していただければと思います。福利厚生はうちの社員たちと同等です。もし、働きが良ければ、もっと好待遇をするとお約束しましょう」小夏から、道場ではただ武術を学び体を強化させているだけでなく、生徒たちの内面も磨いていると聞いている。もし、力で誰かをいじめたり、法に触れたりするような者がいれば、道場がすぐに彼らに痛い目を見させるのだ。罰を与え、彼らとは完全に関係を断ってしまう。それに社会のゴミとなった人間に花京院道場出身であると自称することは許さない。そんな館長自ら紹介した人物なら、弦も絶対に安心できる。もちろん、力哉から紹介された人をボディーガードとして雇うのであれば、弦は引き続き自分の身分を隠して、理仁のやらかしルートに突入することになる。それでも理仁と全く同じ道を歩むのではない。少なくとも、弦は自分が一般人だとは言っておらず、ただ、あの九条家の次期当主であるということを伝えていないだけだ。「九条さんがそこまでおっしゃるのであれば、試してみてもいいでしょう。もう外も暗くなります。わざわざ遠くから来られたのですから、今日はゆっくりされて、明日またうちの道場を案内いたしましょう。九条さんには訓練の辛さを少し理解していただいて、それから最終的にどうするか決められてください」それに、花京院道場側も、しっかりと弦の人柄を見極める必要がある。子供はまだ幼いので、一からしっかりと指導し教育を行い、正しい人生観を養うことができる。しかし、弦はすでに三十過ぎで、人生も中盤にさしかかっているし、ビジネス界の大物であれば、これまで様々な人間と接してきているはずだ。人間が生まれ持つ真っ白な純真な心は、社会の荒波にもまれて多くの色に染められているだろう。だから、弦が道徳心を持ち、善良であるかどうかはこの時点では判断できない。それに、善良であっても、それがどの程度なのかもわからない。力哉はそれらをしっかりと観察してから、弦を入門させる許可を出すか決めるのだ。
Magbasa pa

第2397話

暫くして、力哉は弦に答えた。「九条さん、小夏はもう大人ですから、あの子がどうしたいかはあの子の自由にさせています。私たち親にあの子自ら伝えてくれれば、私たちも否定することはしないのです。小夏が行きたいというなら、私たちは何も言いませんよ」力哉は娘が遠出して何かあるのではないかと心配することはない。彼の娘は、逆に誰かをいじめなければそれでいいのだ。ただ、弦と一緒に小夏が理仁の結婚式に参加すれば、周りからきっと小夏と弦の関係を疑われてしまうだろう。娘はもう二十四歳になっている。妻から力哉は娘に武術を叩きこんで最強に育てあげてしまったせいで、男たちが怖がり、今になるまで一切恋愛の話が出てこないと文句をチクチクと言われ続けている。力哉はそれで娘が弦と一緒に、理仁の結婚式に参加することに反対はしなかった。このような世界もあるのだと、娘にその目で見させて新たな経験をさせるものいいだろう。弦は微笑んだ。「館長は本当にオープンな考え方のお父様ですね」力哉は笑って、弦に果物や菓子を食べるように勧めた。弦は果物だけ食べて、菓子には手をつけなかった。この時、外から車の音が聞こえてきた。するとすぐに、知らない男性の声が聞こえてきた。「小夏、お前に言われたコロッケとからあげ、買ってきてやったぞ」「母さん、頼まれたおかず買ってきたよ。うちにお客さんが来てるって?良い酒も買って来たから、これでお客さんをおもてなししよう。今日は客人も来ていることだし、俺もちょっと一杯やってもいいよな?」この時入ってきた男性二人は、小夏の兄だ。コロッケとからあげの袋を提げているほうが次男の花京院勇飛(かきょういん ゆうひ)だ。そして母親に頼まれたものを買ってきたほうが長男の花京院大和(かきょういん やまと)だ。兄妹三人はみんな酒を飲むのが好きだ。いや、一家五人のうち、忍を除く四人がとても酒好きだ。忍はただ夫と子供たちが飲まないように管理しているが、客人が来た時だけ、少しなら飲んでいいと許可している。忍はいつも、酒が入ると判断力が鈍って何かしでかしてしまうと言っている。特に、子供たちは道場で先生をしているので、もし毎日酒に酔ってしまえば、何を子供たちに教えるというのだ?時には忍の管理が厳しすぎて、力哉は子供たちにちらりと不満をこぼすこ
Magbasa pa

第2398話

母親に叱られて大和と勇飛はさっさとキッチンから逃げ出した。忍は息子たちが、小夏を一生面倒見てやるという話を聞くのが一番嫌いだ。弦は小夏の二人の兄が来たのを見ると、また立ち上がった。力哉自ら息子二人を弦に紹介し、それが終わると、弦は将来家族となる予定の二人に挨拶をした。大和と勇飛は非常に礼儀正しく弦に挨拶を返し、弦を見定めるようにじっと観察した。みんなまた座ると、大和が弦に尋ねた。「妹から聞きましたが、九条さんはうちの道場に入門したいとかで?」弦はこの時も微笑みを保ったまま答えた。「ええ、そうなんです」勇飛のほうはもっとストレートに弦に言った。「九条さんの年なら、今から学ぶのには遅いと思います。俺たちがあなたが道場に入るのに相応しい人柄か見定めて、学費を支払い入門しても、あまり学べないと思います。つまり金の無駄になってしまいますよ。うちの道場は金さえもらえればいいだなんて考えではないですからね」弦は笑って言った。「それはわかっています。妹さんとお父様がもうはっきりと私に説明してくださいました。学費の件は問題ではないんです。私はただ自分を鍛えたいだけです。それがどの程度のレベルまでいけるかは、また別の話で、トレーニングだと思ってもいいかと」弦本人がそう言うので、大和と勇飛ももう何も言わなかった。小夏と忍は少しの間キッチンで忙しくしていて、小夏がキッチンからおかずの入った容器を片手に持ち、もう片方の手には箸を持って、歩きながらコロッケをつまんでやって来た。「お父さん、お兄ちゃん、ご飯よ」弦は歩きながらおかずをつまんでいる小夏を見て、思わず笑みを浮かべた。弦は生活感溢れた普段と変わらない姿を見せる小夏のことが好きだった。どうせ小夏なら何をしても弦は好きなのだ。彼は将来の妻は本当に素晴らしい女性だと思っている。「容器に入ったまま、皿にも出さずに、お前だけ先に食べてるのか?」大和が妹に注意した。すると今度はからあげを一つ掴んで、小夏は食べながら言った。「お兄ちゃんたちは好きじゃないじゃないの」「そりゃそうだけど、今夜はお客様がいるんだぞ」勇飛も妹にひとこと注意した。そこへ弦が急いで言った。「あ、私もコロッケやからあげは別に好物というわけでもなく、普段あまり食べませんので」妻の
Magbasa pa

第2399話

小夏はサッとコロッケなどが入った容器と箸を置き、父親に言われた酒とグラスを取りに行った。力哉はまず弦に一杯酒をついで、尋ねた。「九条さんは酒はたしなまれるのですかね?」「お父さん、九条さんは普段から商談や会食とか接待が多いからお酒はある程度飲めるんじゃない?」小夏が答えた。弦は笑った。「ええ、ビジネスではお酒を飲むのはかかせませんからね。でも、私は普通あまり飲みません。多くてビール二本くらいです。強いお酒なら一杯でもう十分ですよ。酔うまで飲むことはないんです。体にも良くないし、何かしてしまったらいけないので」「そのほうがいいです。お酒も自分がどれだけ飲めるかを知って、控えめにするべきですから」忍は弦に褒める言葉をかけた。弦はニコニコと笑っていた。花京院家全員の人柄は、弦はすでに把握済みだ。もし、弦を知る者がこの場にいれば、さっきの言葉を聞いた瞬間に、口から酒を大いに噴き出していることだろう。多くてビール二本だと?さすがは九条弦、口から嘘、偽り、出まかせなど得意中の得意、まるで息をするかのように自然に吐き出してくれる。ビール瓶二ケースでも倒れることがないくせに。それに、九条家の跡取りは普通ビールは飲まないで、高級ワインなどをたしなむ。力哉はまた自分のグラス一杯に酒をつぎ、客人がいるのをいいことに、ここぞとばかりに酒を堪能していた。彼の息子二人も同じく楽しんでいた。二人の兄もグラス一杯に酒をついだ後、小夏も自分のグラスに溢れるほどついた。この時料理を運んできた忍はそれを見るとすぐに娘を突っつき、飲まないようにと目配せした。娘に弦のいる前では良いイメージを保たせたいのだ。小夏は言った。「……お母さん、半分くらいいいでしょ?」他の家族は心ゆくまで酒を堪能しているというのに、自分だけ禁止されては、美酒の香りが鼻から離れず寝ようにも寝られないではないか。しかし、母親に睨まれてしまった。小夏は不満そうに口をきゅっと閉じ、おとなしく言うとおりにするしかなく、冷蔵庫にサイダーのボトルを取りにいった。酒が飲めないのなら、炭酸飲料で誤魔化すしかない。弦はそれに気づいていたが、何も言わなかった。彼自身、将来義父母になるだろう予定の二人を目の前にして、好印象を残しておきたかった。母親が
Magbasa pa

第2400話

「私たちが辛い物を食べる時は、食べ過ぎは良くないって注意されるんです」小夏は笑って言った。「もちろん、体を壊すほど辛い物を食べるわけじゃないんですけどね。そういえば母も九条さんたちがいらっしゃる星城市から少し離れたところにある町の出身なんですよ。唐辛子の辛さじゃないですけど、そちらの郷土料理でからしをつかった食べ物があるって言ってました。母はそれならいけるんですって」しかし、忍は昔から唐辛子系が苦手だったので、家では七味やタバスコなどの調味料は置いていないから、花京院家ではあまり食べることはない。もちろん、忍は自分が苦手だからといって家族に食べてはいけないと言うわけではない。夫や子供たちが外食して激辛ラーメンなど食べる時には、何も文句を言ったりしない。特に有名な激辛専門店に行くような場合は、辛い香りが鼻を刺激するので、忍は留守番をしていることもある。「おば様はこちらの出身だったんですね。それでなんとなく親近感が湧いたんでしょうか」弦はハッした様子だった。初めて会ってそこまで仲を深めていないので、出身地を尋ねるのは気が引けたらしい。そもそも彼はそんなことなどすでに調査済ではあるのだが……忍は星城市から少し離れた町の出身だ。新幹線や空港などが近くにないから、実家に戻ろうと車を運転しても結構時間がかかる。小夏は笑って言った。「星城市の近くではありますからね、母は特に九条さんのことを気に入っていて、好感を持ったみたいですよ」実際、忍は息子が女性を連れてきたり、娘が男性を連れて家に来ればとても喜ぶのだ。小夏はそれを弦には言わなかった。二人は知り合って数日一緒に過ごし、もう十数年以上続く旧知の仲のような気がしていたが、実際二人は知り合ってまだたったの数日なのだ。弦が非常に恩を受けたらそれを忘れない性格だからこうやって二人の交流が増えている。「花京院さんは今回星城に行って結婚式に参加する時には、お酒が飲めますね」突然弦がそう言った。その言葉に小夏は瞳を輝かせて微笑んだ。「本当にそうですね。さっきは父たちが羨ましかったですが、あと二日もすれば、私のほうが羨ましがられるほうになりますね。そうだ、九条さん、父にこの件をお話になったんですか?」「ええ、おじ様はあなたはもう大人だから、自分で決めればいいとおっし
Magbasa pa
PREV
1
...
238239240241242
...
245
I-scan ang code para mabasa sa App
DMCA.com Protection Status