Lahat ng Kabanata ng 交際0日婚のツンデレ御曹司に溺愛されています: Kabanata 2401 - Kabanata 2410

2444 Kabanata

第2401話

夜が明けて、あっという間に翌日の朝になった。この日は星城一の大富豪家である結城家の御曹司、理仁とその愛妻唯花の華々しい結婚式の日だ。琴ヶ丘邸の正面ゲートが開き、各都市から訪れたビジネス界の大物や各界の名士たちを迎えた。客人が星城に来れば、ふつうはまず琴ヶ丘邸を訪れた後、結城家の手配で彼らは結城グループが経営するスカイロイヤルホテルに宿泊する。ホテルは数日前に公に通知を出していた。理仁の結婚式が行われる期間中、スカイロイヤルは暫く一般の宿泊客は受け入れない。全て式に参列予定の賓客のために部屋をとってあるのだ。今日の結婚式が終わって、翌日から通常通りの営業となる。明け方の、太陽がまだ昇っていない時間帯に唯花は姉に起こされた。理仁が手配していたメイクアップアーティストが訪ねてきて、唯花が起きてから妊婦にもやさしい化粧品を使ってメイクをしてもらう予定になっていた。唯花はまだとても眠かった。彼女は昨夜少し興奮していてあまりよく寝られなかった。友人たちが訪れて、みんなで長い時間おしゃべりしてから寝たのだ。姉に起こされると唯花は眠たい目をこすりながら、外のほうへ顔を向けた。まだ外が暗いのを見て、また目を閉じてぶつくさつぶやいた。「お姉ちゃん、もうちょっと寝かせて。ササっとメイクすればいいから、そんなに時間かからないわよ。メイクさんには先に何か食べてもらってて」唯月は唯花の布団をめくって言った。「ちょっと、今起きて準備してないと結城さんが迎えに来た時に間に合わないわよ。まだお化粧もしてなかったら、彼がすっごく焦るでしょ」「もう結婚して一年よ、何をそんなに焦る必要があるのよ」ぶつくさと言いながらも唯花は起き上がった。しかし、数分と経たずに彼女はまたベッドに倒れ込み、布団を引っ張って言った。「お姉ちゃん、あと三十分だけ寝かせて」「もう、そんなこと言ってないで、さっさと起きなさい」「じゃ、十五分だけ、本当に眠くてたまらないのよ」唯花は姉と交渉を始めた。唯月は可笑しく思い、唯花の額をつっついた。「昨日の夜、あなたたちに早く寝なさいって言ったでしょ。みんなでテンション上げて、眠くないって言うんだもの。ほら、今起こしてみれば、まだ眠いっていうでしょ。陽が一体誰に似たのか、これではっきりわかるわね」「
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第2402話

唯花は洗面所のほうへ歩いて行きながら言った。「お姉ちゃん、それはもう何万回って聞いたわよ。もう耳にタコができそう」唯月は笑って言った。「そんなに何度も言ったかしら?二回くらいじゃない?だってあなたのことが心配なんだもの。第一子を妊娠するのだって大変だったんだし、それは注意するに越したことないでしょ?式に来る人は本当にたくさんいるのよ。だから、あなた自身気をつけなさい。結城さんにも伝えておくから」「理仁はお姉ちゃんに、式の最中は誰も私に当たらないようにするって約束しなかった?」唯花は頷いた。「ええ、約束してくれたわ」「だったら、お姉ちゃんも何を心配しているのよ?妹の夫が約束してくれたんでしょ。この世の終わりが来たって彼がいればへっちゃらよ。だから心配しないで。ここ数日は私の結婚式のことで、お姉ちゃんも気が張っていたでしょ」それに姉は妹には何もさせてくれなかった。唯花が少しでも何かしようとすると、お腹の子供の心配をして、何度も座れだの横になれだの言われていた。唯花は健康そのものだ。お腹の中の子供もきっと彼女と同じで健康で逞しいに決まっている。少し動いたくらいで、子供に影響するはずなどない。姉の厳しい監視下のもと、唯花はここ数日はやはりおとなしく姉の世話になっていた。それでも友人たちが次々と訪ねてきて話し相手になってくれたから、暇を持てあますことはなかった。「わかった、わかったわよ。もう心配しないから。今日は無事あなたを送り出して結城さんに託すわ。あなたのこれからの人生は私も心配する必要はなくなるわね。ほら、さっさと顔を洗って身支度しなさいよ。清水さんには朝食を用意してもらうから、後で食べなさい。結城さんがあなたがお腹を空かせないか心配してわざわざ私に伝えてきたのよ。絶対に何か食べなさいよ。彼はあなたのことを本当に大事に思ってくれているわよね」結城理仁という妹の夫には唯月も百パーセント安心し、信頼している。唯花の心も温かくなった。それから数分も経たず、唯月は妹が吐いている声を聞いた。彼女は中に入って妹の後ろから背中を軽く叩いて、心配そうに言った。「つわりがひどいわね。毎朝起きたら必ず吐くんだから」唯花は吐いて涙まで目に滲ませていた。どうにか吐き気が止まり、顔を洗って姉からタオルを受けとり拭いてから
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第2403話

理紗は出産間近でも、まだつわりがあり毎日吐いている。お腹がこんなに大きくなっているというのに、玲凰はそんな彼女の姿に心を痛めていた。子供は一人でいい、なにがあっても絶対に妻には二度と妊娠させないと毎日呪文のようにつぶやいている。彼がこのように言うので、検査で子供の性別が確認できなかった理紗は息子が生まれてくることを願っていた。玲凰は娘のほうが好きだったが、理紗は息子を希望していた。神崎家の家業は非常に大きいからその後継者のためにも夫に息子を産んであげたいと考えているのだ。唯花は理仁と一緒にいる時に、理紗はとても正直者だと言った。現代ではもし息子がいいと口にすれば、それは男尊女卑だと言われてしまう。だから今でも心では息子を期待し、口では娘のほうが欲しいと言う人もいる。理紗はそうではなく息子が欲しいと口に出すのだから、かなり率直な人間だ。「おかあさん」さっき陽の話題が出たところで、陽が母親を呼ぶ声が聞こえてきた。最初、唯月は幻聴かと思った。まだ外は明るくなっていない。この時間帯は普段なら陽は起こしても起きられないはずだ。そして、また陽の声が聞こえると、唯花は姉に言った。「お姉ちゃん、陽ちゃんの声だよ。起きたんだわ」唯月は洗面所から出ると、本当に息子が自分でドアを開けて入ってきていた。彼はまだパジャマのままで、さっき目が覚めたばかりのようだった。目をこすりながら歩いてくる。「陽、お母さんならここよ」「おかあさん、おばちゃんは?」陽はベッドに誰もいないのを見て、叔母の姿が見当たらず、自分が目を覚ます前に理仁が迎えに来たのかと思った。彼はその瞬間悲しそうに口をへの字に曲げた。「おばちゃん、どうして僕が起きるまで待っててくれなかったの?約束したんだ。僕がお花のかごを持っておばちゃんのためにまいてあげるんだって。おばちゃんもおじちゃんも、どうして僕を待っててくれなかったの」そう言いながら、陽は瞳に涙を浮かべた。唯月は笑って陽に近寄り抱き上げると、涙を拭いてあげた。「おばちゃんなら洗面所にいるわよ。おばちゃんが約束したんだから、待ってるに決まっているでしょ。あなたを一人置いてなんか行かないわよ」叔母が洗面所にいると聞き、陽はすぐに泣き止んだ。彼は下におりようともがき、小走りで向かった。入ってみると叔母が
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第2404話

叔母と甥の二人は歩きながら小声で愚痴をもらしていた。叔母のほうは姉が怖い、そして甥のほうも母親は怖いと言っている。そんな二人の後ろからついてきている唯月は呆れかえっていた。姉が唯花の親代わりとなって、妹の晴れ舞台を見届ける。「若奥様、おはようございます」理仁が唯花の化粧に手配したメイクアップアーティストは、唯花がおりてきたのを見ると、慌てて立ち上がり、笑顔で挨拶をした。唯花も笑顔で返した。「榎本さん、おはようございます。昨夜は遅い時間に寝たので、ちょっと遅くなってしまって、お待たせしてすみません」「いいえ、そんなことありませんよ。若奥様、先に朝食を召し上がられてください。その後少し休まれて、それからメイクを始めましょう」世間では唯花の妊娠を知る人はいないが、榎本は唯花のメイクを担当するため、理仁がすでに妊娠のことを伝えていた。妊婦が使える化粧品を使うように注意したのだ。「榎本さんも一緒にいかがですか」榎本は笑ってやんわりと断わった。「私は家で済ませてきましたので」彼女は普段から結婚式の新婦にメイクをすることが多く、朝早くに朝食をとっている。唯花は時間を確認してみると、その時はまだ七時前だった。「榎本さん、こんなに早い時間でももう朝食を済ませてるんですね?」「ええ、普段から出かける時間が早いので、おのずと朝食も早くなるんです」時には食べる時間がなく、出かけた先で簡単に済ませることもあった。榎本はもう食べたと言うので、唯花は使用人に彼女をもてなすように伝え、自分は陽を連れてダイニングルームに行った。姉の家は昨日からとても賑やかになっている。理仁は琴ヶ丘邸のほうから手伝いとして人を寄越しており、詩乃も人手が足りずに唯月が疲れるのではないかと心配して、神崎家からも同じく手伝いの人を寄越していた。そして、一心に唯月を追いかけている隼翔も周りに遅れを取るまいと、個人名義の家にいる使用人と、東家で雇われている使用人まで手配していた。人手は十分に足りているから、唯月は彼らに指示を出すだけでいい。彼女自身は他のことは何もする必要はない。唯花がダイニングルームに入ると、ブライズメイドを務める姫華がやって来た。姫華以外にも数人の名家の令嬢がブライズメイドを務めることになっている。姫華が
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第2405話

陸は鼻を鳴らした。「唯花姉さんも別に俺たち内海家の親戚に来てもらいたいだなんて思ってないでしょ」彼らはあの姉妹との悶着が終わり、かなり時間が経ったので、唯花はもう怒っていないと考えていた。そして結婚式を口実に、姉妹二人との関係を修復したいと思っているのだ。なにか自分たちの利益になるようなおこぼれをちょうだいしたいとは言えるわけはないが、少なくとも、あの結城家とは親戚関係ということで、周りから何かしらのメリットは得られるのではと考えている。内海家が以前の輝きを取り戻すくらいは期待したい。そして全員が内海じいさんの決断を固唾をのんで見守っていた。唯花姉妹がおじいさんの顔を少し立てているから、彼の意見を尊重しなければならない。そうでなければ。彼らも招待されなくても直接結婚式場に押しかけているところだ。結城家の御曹司と唯花の結婚式が数日に迫っているということを、芸能ニュースで星城の誰もが知っている。きっとこの結婚式は空前絶後の盛大なものになるに違いない。内海一族はみんな、この世紀の晴れ舞台を拝んでみたいのだ。唯花のおばたちはさらにその結婚式に行きたいと思っていた。式場で高級料理を堪能できるだけでなく、タッパーに詰めて帰りに持ち帰れる。どのみち、唯花姉妹は内海家の親戚など気にもかけていないから、彼らは恥をかく行動を取ってもきっとどうも思わないだろう。好き勝手に飲み食いして、持ち帰りすればいい。ただ、唯花姉妹は非常に薄情者だ。過去の件で結局彼らは大損してしまった。大きなダメージを受けてから、今に至るまで全く状況は回復していない。ただ完全に一族を滅亡までさせていないだけ、唯花たちも情けは残したといえるだろう。「あんた、どう思うのよ?」内海ばあさんも夫に尋ねた。暫くの間深く考えていた内海じいさんは、タバコを一口吸ってから言った。「唯花からは招待されていないんだから、行けるわけがないだろうが。あの子は私たちと仲直りをする気なんてさらさらないんだよ。どうしようもないさ」今彼らを唯花たちの実家に住まわせ、親戚から徴収した家賃を二人の生活費として渡しているのは、唯花が一応、祖父母への孝行心としてやっているだけだ。だから、別に姉妹が彼らを許したわけではない。もうこんなに時間が経っているのに、まだ昔のことを掘り
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第2406話

将来、介護が必要な体になってしまった時、子供たちが内海じいさんとばあさんの世話をしてくれるかどうかはわからない。それで今、唯花の結婚式に押しかけてみるかどうかに対して、じいさんは特に慎重姿勢を保っている。唯花に招待されていないのだから、もちろん行くことなどできないだろう。こんなおめでたい晴れの日に、邪魔をするような真似をするべきではない。「じいちゃん、俺たちも式場まで行って別に式をぶち壊すつもりじゃないじゃん。ただ祝いに顔を出して、許可が出たら中に入れてもらうんだよ。それで、周りに俺たちと唯花の関係が良くなったって思わせることができるだろ、駄目なのか?今俺たちの生活は大変だってこと、じいちゃんだってよく知ってるはずだぞ」智明は不満そうに祖父に尋ねた。智明は結婚式に参加したくてたまらなかった。彼の家族たちもみんなそう思っている。「いくら生活が大変とはいえ、お前たちもどうにか生きていけるだろうよ。最初は結城社長からかなりの圧力を受けていたはずだが、今はお前たちに対して彼も罰を与えてはいないだろう?私から見れば、お前たちは最近かなり良い暮らしをしてるし、調子が良さそうじゃないか。お前たちも私らに生活費を渡さないから、こっちはひーひー言って暮らしとるんだぞ。それなのに、私に年金がいくらあるのかなんて聞いたりして、こちらから金を巻きあげようって魂胆だろうが」内海じいさんは智明をぎろりと睨みつけて続けた。「どのみち、私もばあさんも行かない。お前らが何も恐れないというのなら、招待されてない身分で結婚式に行ってみるがいい。足があるんだから、行きたい場所に勝手に行け。私も別にお前たちの足を縛り上げてなどないだろうが。唯月の結婚式の日に私らが行って大騒ぎして、その結果何か良いことでもあったか?そんなもの一切なく、さらに彼女たちからひどく恨まれることになってしまった。自分でまいた種だ、後でその報いをちゃんと受けただろう。それに、唯花が嫁いだのは星城一の財閥家、結城家の跡取りだぞ。唯月の元旦那みたいな一般人とは違う。結城社長がどんな手を使ってくるか、お前らも身に染みてわかってるんじゃないのか?電話一本で、お前らを惨めにも田舎に追いやり、もはや引退生活のようにさせちまった」この時、みんな何も言えなくなった。おじいさんが行かないという
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第2407話

「しかもあいつらは私らの少ない年金まで巻き上げようとしてるんだぞ。今私らが住んでいるのも、もともと三男夫婦のもんだし、私らはただ三男の親だから、こうやって彼の家に住まわせてもらって、どうにかなってるんだ。毎月の生活費は、子供たちが出しているとはいえ、それはもともと唯花があいつらにこの家の家賃として徴収した金だろ。もし、唯花がああやって要求してなかったら、あいつらは一円も出したりせんかったはずだ。だから、私たちは今唯花姉妹に養ってもらってるってことだ。人は年を取ったら、運命を受け入れ、現実とちゃんと向き合い、もはや意味もなくあらがうべきじゃない」内海ばあさんは口を開いて反論しようと思ったが、夫が言う話は事実だから反論のしようがなかった。「それに、お前もな、唯花たちがひどいだなんてよくも言えたもんだ。十数年前、私らが孫娘たちにやったことのほうがひどいだろう。なんで昔、私らはあんなひどいことを彼女たちにしてしまったんだろうな。なんといっても実の孫だというのに。三男夫婦が亡くなり、二人の未成年の娘たちを残していった。私らは何を考えてあの二人を追い出して、彼女たちの家を占領しようと思ってしまったのか……」そう言いながらじいさんは涙を拭いた。その涙は後悔の涙だった。「お前もあいつらに唆されるな。私たちはおとなしくして、唯月と唯花の二人に迷惑をかけるな。時間が経てば、恨みは徐々に小さくなっていくはずだ。私らが動けなくなって介護が必要になった時、私らがもうおとなしくしていたのを見て、介護ヘルパーでも雇って寄越してくれるかもしれんだろう。どうせ唯花たちがこの家を取り返しに来た時に、子供や孫たちがどんな考えを持っているかなど、私もよくわかったよ。期待するんじゃない。人ってのはな、年寄りになると周りから煙たがられるものなんだよ。あいつらが年取った時に、同じようにならないよう祈るのが筋ってもんだ」じいさんの話を聞いて、ばあさんはため息をついた。「わかった。あんたの言う通りにするよ。まったく、多くの息子や孫がいる中で、私らが一番嫌っていて、一番邪険に扱ってた子たちが最高に良い生活を送るようになるなんてね……唯花たちは今井家のほうは招待してるのかね?」今井家とは唯花の両親の里親だ。内海じいさんは顔を左右に振った。「いや、唯花の結婚式が
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第2408話

唯花の祖父母や親戚たちが当時、彼女と姉を傷つけていた時、血縁関係など考えていただろうか?唯花はこのように人から受けた恩と恨みははっきりと区別している。誰かから恩を受けば、その分お返しし、恨んでいる相手には仕返しをする。そもそもあちらからモラルに反するような真似をしてきたのだから、彼女に道徳を説いても意味はないはずだ。彼女は聖人のように全てを許せる寛大さは持ち合わせていない。人からいじめられたのに、笑顔で大丈夫などと言えるものか。ドレッサーの前に座り、榎本にメイクをされながら、唯花はまだ眠たくて舟を漕いでいた。「おばちゃん」陽がすぐ傍に立っていて、榎本が叔母に化粧する様子を見ていた。叔母が居眠りを始めたので、彼は大きな声で呼びかけた。これは母親から任された彼の任務だ。すると唯花は目を開いた。陽は言った。「おばちゃん、おじちゃんが来てるとちゅうだよ。いねむりなんかしちゃダメだよ」榎本は笑って言った。「今までたくさんの新婦さんにメイクをしてきましたけど、初めてこうやって居眠りされる新婦さんに会いました」唯花は申し訳なくなって言った。「すごく眠くなりやすくって、榎本さんにはご迷惑かけます」「わかります。昨夜はあまり寝られなかったようですから。それに、旦那様のほうもきっとよく寝られなかったでしょうね」「彼はあまり寝てなくても、きっと興奮で目が覚めていますよ」普段、夜遅くまでベッドでしつこく絡みついてくる彼だ。唯花のほうは眠くてたまらないというのに、彼のほうは目がギラギラして興奮している。唯花のほうが体力の限界にならなければ、彼は一夜に七回試してみたいとまで思っているのだ。「結婚式という素晴らしい日ですからね。若奥様は妊娠されたばかりですから、眠気に襲われるのは当然です」普通に夜しっかり休めている時でも、昼間はよく眠たくなるというのに、昨夜は遅くに寝て余計に眠気がくるのだろう。「一体いつになったら、眠気がなくなるんでしょうね」榎本は言った。「私が妊娠している時でしたら、初期の頃は毎日眠くて眠くて、いつだって寝足りないと感じていました。朝から暗くなるまでずっと寝ていたいくらいにですね。でも、後のほうでは眠気を感じなくなっていきましたよ」「私は今、いつまでも寝続けたいくらいです」すると唯花は
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第2409話

陽は得意げに言った。「わさびはとってもきくよ。おばちゃんだってもう眠たくならないから」唯花は陽の頭を撫でてから言った。「陽ちゃん、ちょっと外におじちゃんが来てないか見てきてくれない?」「うん!」陽は気持ちの良い返事をした。彼は部屋を出て下に向かった。一階ではみんなが忙しそうにしていた。隼翔だけが何も手伝えることがないらしく、そこに座っていた。もし彼が自由に動くことができたら、親友のグルームズマンを務めて、理仁と一緒に唯花を迎えに来られた。しかし、今彼は不自由な身だ。それに唯月の手伝いをしたいと思ったから、彼女の家まで来た。理仁が唯花を迎えに来たら、またそれについて琴ヶ丘に行く予定でいる。陽が上から駆けおりてくるのを見て、隼翔は突然自分にもできることがあると思った。彼は陽を呼んだ。陽はぴょんぴょん嬉しそうに跳ねながら隼翔の前までやって来ると、甘えるように呼んだ。「あずまおじちゃん」「陽君、どうしておりてきたの?お母さんは上でおばちゃんに付き添いなさいって言ってなかった?」「おばちゃんがちょっと遊んでおいでって。それに、りひとおじちゃんが来てないか見てきてほしいって言ったんだ」隼翔は時間を確認してから言った。「きっともうすぐ到着するよ。さっき、来ている途中だって言ってたからね」陽は「そっか」と一声もらした。「本当かどうか外に見に行ってくる」そう言うと、彼はサッとあっという間に駆けていった。隼翔が陽を呼びとめようと思っても、遅かった。「あの子は、走るのがどんどん早くなっていくな」隼翔は愛しそうに陽が駆けていく様子を見守っていた。彼は自分で車椅子を動かして、玄関まで行き、陽を待っていた。東家の使用人が、隼翔が出ていくのを見て、急いで追いつき尋ねた。「隼翔様、下におりられますか?」隼翔は少し考えてから言った。「そうだな」その使用人は隼翔の車椅子を押してスロープを走らせた。坂になっているスロープをおりる時にスピードを調整できずに倒れてしまうのを気にして、彼は自分一人の時には利用しなかった。「もういいよ。あとは自分でやるから。あなたは仕事に戻ってくれ」使用人は安心して手を放し、持ち場に戻っていった。隼翔は陽が邸宅の正面にある門のところに立っているのが見え
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第2410話

隼翔は穏やかな笑顔で陽に尋ねた。陽は振り返り、隼翔が来たのを見て心配そうに尋ねた。「あずまおじちゃん、どうして一人で出てきたの?誰かおしてくれる人を探してくるよ」隼翔は常にボディーガードを従えていたが、今日はとても忙しい日だから、ボディーガードたちにも手伝いに行かせてある。どのみち隼翔もどこか他の所に行ったりしないので、誰かに世話をされる必要はなかった。彼は元の通りに歩くことは今の段階ではできないが、立ち上がって数歩歩くくらいであれば、なんとかできるようになっている。「必要ないよ。おじさんは自分で自分の面倒が見られるからね」すると陽はすぐに口を開いた。「だったら僕がおじちゃんのめんどうを見るよ。おかあさんからおばちゃんが寝ないように見てなさいって言われたんだ。さっきおばちゃんがいねむりしてたから、わさびを持ってきたらすぐに目を覚ましていたよ」陽はまるで自分を褒めろと言わんばかりに、得意げにそう言った。それは彼が母親から任させた任務を完成させたからだ。隼翔は手を伸ばして陽の手をとり、抱き上げてから笑って褒めた。「陽君は本当に偉いな。君は一体どこからわさびを持ってきたんだ?よくそれで目が覚めるってわかったね」「前おすしを食べた時に、ちっちゃいのがのこってて、おかあさんが冷蔵庫に入れていたのを知ってたんだ。ちょっとなめるととっても辛くって、ねむくなくなるんだよ。だから、おばちゃんに持って行ってあげたの。おばちゃんはいつもねむそうにしてるんだ。朝、おかあさんがおばちゃんを起こした時、僕がようちえんに行く時とおんなじで、起きたがらなかったんだ」隼翔は大笑いした。「君も普段幼稚園に行く時は、なかなか起きないってわかってるのか。おばちゃんの結婚式が終われば、また幼稚園に通わないといけないんだよ。でも陽君、そうやって朝ぐずぐずしていたらダメだぞ。お母さんはとても大変なんだ。毎朝早く起きて朝食を準備し、朝ごはんを君に食べさせてから幼稚園に送ってくれるだろう。君を送り届けた後は、まんぷく亭のほうへ確認に行って、そして今度はレストランに出勤するんだから。お母さんの苦労を理解しないといけないんだよ、わかるよね?」陽はわかったようなわからないような顔をして、頷いた。「おじちゃん、わかってるよ。僕も起きられるように努力する。た
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