流星の父親は違法行為を行っていた。それらの会社は警察の調査が入り、彼らが失った額に関してはそこまで大きくなかった。しかし、少なからず柴尾グループの評判に影を落とし、グループ全体の株価は急降下してしまった。そして商売も右肩下がりとなり、柴尾グループの総資産は縮小していった。今、咲が柴尾グループを継ぎ、彼女と浩司の努力のおかげで、グループは何とか難関をクリアできた。咲はそのことを流星に教えてはいなかったが、浩司と辰巳が彼に教えていた。それで流星は姉が淡々と語る言葉の裏には、大きな苦労が隠されていることを知ったのだ。咲が自分の父親の仇を取るために、流星の両親を警察に突き出したのも、それは彼らが犯罪行為に手を染めたせいだ。もちろん、血の繋がる姉が自分の両親を刑務所送りにしたことを受け入れるのは難しかったが、流星も姉の気持ちを十分理解できた。柴尾家は今咲が掌握している。彼女は自分のものは誰にも渡さないが、自分のものではないのなら、それを奪うつもりはないと言っている。流星が得るべきものは咲はきちんと彼に渡すつもりだ。流星と鈴が得るべきものを渡した後、それをどう分けるかは二人の問題だ。咲は流星の両親のものだけを彼に渡す。加奈子と正一には鈴と流星の二人の子供しかいないから、もちろんこれはこの二人の間の問題だ。「姉さん、じゃ、俺は授業に行ってくるよ。終わったら事務室に休みの申請に行って、そっちに帰ったらまたゆっくり話そう」「ええ、いってらっしゃい」咲と流星の電話が終わると、咲は弟の頼み通りに彼の両親の荷物を彼の部屋に運んだ。鈴の荷物は、咲の気分が良くなった時に、また連絡して持っていかせようと考えた。今後、咲と鈴は完全に縁を切り、家族ではない。「お嬢様、辰巳様がいらっしゃいました」咲はひとこと簡単に返事をすると、携帯を持って部屋に戻ってから身分証と印鑑を持ち、下におりていった。片付けに関しては、執事がしっかり手配してくれるので咲は何もしなくていい。彼女が一階におりてきた時ちょうど辰巳が玄関から入ってきた。「咲、大丈夫か?」辰巳は大股で急いで咲の傍に近寄り、心配そうに尋ねた。咲は笑った。「なんでそんなに心配してるの。今この家にいるのは私たちの味方ばかりよ。それに私だって昔の私じゃないもの、彼らのやりた
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