Semua Bab 交際0日婚のツンデレ御曹司に溺愛されています: Bab 2581 - Bab 2590

2636 Bab

第2581話

小夏は快く答えた。「もちろんです。母に今日は多めに作っておくように伝えますね。母も九条さんからそんなこと言われたらすごく喜びます」弦は笑って言った。「おば様が作る料理は本当に美味しいですから」「じゃあ、今日は夜たくさん食べてくださいね。九条さん、私は今からちょっと鍛錬しに行って、それから空港にお迎えに行きます。じゃあ、また後で」「ええ、私もフライトモードに携帯を切り替えます。それでは、また後で」弦は口ではそう言ってはいるものの、小夏と電話を切りたくなかった。小夏のほうから先に電話を切ってから、彼はやっと携帯を耳元から外した。彼の携帯の待ち受け画面は小夏の写真だ。それは小夏が理仁たちの結婚式に参加した時に、外の景色が良いところで撮影したものだった。その写真を彼女に送ってから、彼女一人だけで写っている写真を携帯の待ち受けに設定したのだった。携帯を開くたびに小夏の姿を拝められる設定だ。小夏は正義感溢れるオーラに、キラキラ輝く太陽のような笑顔をしている。青春の活力がみなぎるその様子を見るたびに、弦は彼女への気持ちをもっと大きくさせていた。星城から飛び立った飛行機が蔵峯市の空港に着陸したのは、その電話から数時間後のことだった。無事に着陸すると、弦はすぐにフライトモードをオフにした。すると彼の携帯には立て続けにメッセージが入ってきた。それは小夏が彼に送ったもので、この時空港の到着ロビーで彼を待っているという内容だった。弦は飛行機を降りるとすぐに小夏に電話をかけた。「もしもし、九条さん」小夏は電話に出るとすぐに笑顔になった。「到着しましたか?私もさっき空港に来たところなんです。空港の到着ロビーで待ってます。出て来たら、すぐにわかるように名前を書いたプラカードを持っていますから、すぐに気づくと思いますよ」弦は笑って言った。「わかりました、今降りたところで、荷物はまだ受け取っていません。荷物を取ったらすぐにそちらに向かいます」「そんな急がなくて大丈夫ですよ、私待っていますから。飛行機の中で何か食べました?軽く食べられるものでも買ってくるので、家に帰る途中で食べたらいいですよ。空港からうちまではちょっと距離があるので、到着する頃には空は暗くなっているはずです。きっとお腹が空いちゃうと思って」小夏はおおらかな
Baca selengkapnya

第2582話

小夏は笑顔で弦が引くスーツケースを受け取ろうとしたが、弦が彼女にそうさせるわけはない。「中には着替えが数枚入っているだけですので、持ってもらう必要はないですよ。それに、私は大の男なんですからね、小夏さんに持ってもらうわけにはいきませんね」「遠くから来られたので、お客様でしょう?あ、さっきソーセージを二本買ったんですが、九条さんはピリ辛のは好きじゃないでしょうから、普通のを残しておきました。私は少し辛いのにしたんです」弦は彼女から渡された袋を受け取った。中には二つソーセージが入っていて、彼はそのうち一つ取り出して一口噛みついた。それから小夏がさっきいろいろ買っておいた軽食も一緒に彼に渡した。それを弦が受け取ろうとした時に、彼女が素早くスーツケースを奪い、片手でそれを引きながら、もう片方の手で食べかけのソーセージを口に頬張りながら歩いた。弦は彼女が颯爽とスーツケースを引っ張って行く後ろ姿を見つめて、どうしようもなく笑ってしまった。持ってくれなくていいと断わったのに、彼女はどうしても手伝いたいらしい。それなら彼女に任せることにしよう。それでスーツケースを引く小夏の後ろを弦は続いて歩いていった。二人は食べながら歩き、小夏が食べ終わのを見ると、弦は他の食べ物を彼女にさしだした。駐車場に着いて、小夏の車を見つけた時には、彼女が買ってきた食べ物は全部食べ終わっていた。小夏は口元をティッシュで拭き取り、満足そうな顔をしていた。その後弦のスーツケースを後方のトランクに入れて言った。「やっと満足できました。普段母からご飯の前にあまり間食をするなって言われてるんです。脂っこいものも体に良くないから控えるようにって言われてて、やっと食べたいだけ食べることができました」「たまにちょっと食べるくらいならいいでしょう。それが毎日だと困りますけどね。外で買うと塩分も多いし、一番良いのは自分で作って食べることですね」小夏は言った。「でも、私は料理が下手くそなんです。母はとっても美味しい物を作る天才なんですけどね。でも、母に作ってって頼んだらまた文句言われちゃうんですよ。しかも、健康だからって、食後に青汁まで飲まされる始末で……」弦は笑った。「今後、小夏さんが食べたい物があったら、私に教えてください。私が買って送ります。そうすればきっとお母様
Baca selengkapnya

第2583話

弦は笑って言った。「きっと親世代の人ってみんなそういうものなんですよ。私の両親も同じで、よく口を挟んでくるんです。大の大人の男のくせに、私の父親だってそうなんです。母のほうは言うまでもありませんね。父に会うとうるさく言われるのが怖くて、まるで猫を見た鼠みたいにどこかに隠れてしまいたくなります」弦と小夏は車に乗った。弦が運転したいと思っていたが、小夏がさっさと運転席に乗ったのを見て、彼は言った。「小夏さんが運転しますか?」「ええ、私がしましょう。九条さんは道に慣れていないし、普通の車だからきっと運転するのに慣れてないはずです。安心してください。私、車の運転は得意なので、事故を起こしたりしませんから」弦は助手席のほうにぐるりと回って乗り込むと、シートベルトを締めながら言った。「私はどんな車も運転したことがありますよ。以前、まだ会社が大きくなかった頃は、自転車通勤や、バイクに乗ったり、バスを使っていたことだってあるんです。今高級車に乗っているのは、まあ、主にメンツのためですね」もし少しくらい小夏に嘘をついてもいいのであれば、弦は持っている車はローンで分割払いにしていると言いたかった。しかし、本当の身分を告げてしまっている今、弦はそのような嘘をつくことはできない。小夏は理解して言った。「九条さんは今大企業の社長さんですから、良い車に乗って、ある程度体裁を保つ必要があるでしょう。私のお父さんと兄さんたちも友達と出かける時なんかは、ちょっと良い車に乗ってますよ。普段使うのは普通の車なんです。この車も二百万いかないくらいかな。私にとっては足代わりですから、高級車に乗りたいとは特に思わないんです。もちろん、私には貯金がないから、高級車なんて手が出せないですけどね」小夏の貯金はそこまで多くない。彼女はまだ道場で働き始めて数年も経っていない。稼いだお金で車も買い、貯金は少なくなった。それに、この間大会に参加するために、子供たちを星城に連れていって、自分の貯金を使ってみんなをスカイロイヤルに泊らせてあげた。それからあちこち子供たちを連れて回ったし、結構お土産も買っていた。だから、もともと少なかった貯金は今ではほとんどなくなってしまった。それで今はもう一度貯金を頑張らなければならない。頑張って自分で家を購入したいという
Baca selengkapnya

第2584話

小夏は言った。「九条さんはとても強いんだから、ボディーガードなんて必要ないじゃないですか。あの日の夜は私が動くのが早すぎたんですよね。きっと、あの日私が助けなくても、あなたの強さなら、あんなチンピラたちなんて、ひと捻りで完全に打ち負かしていたでしょう。私ったら誰かがピンチなのを見ると瞬時に体が動いちゃうものだから。九条さんがやっつける機会を奪っちゃいました。私だってあなたがチンピラをこてんぱんにやっつけるカッコいい姿を見るチャンスを逃してしまいましたね」弦は小夏の言葉に焦って言った。「私は確かに武術の心得はありますが、小夏さんが思っているほど強くなんてありません。あの日は不良たちの数も多く、私一人では太刀打ちできなかったはずです。やっぱり小夏さんのほうが私よりすごいでしょう。それにうちはボディーガードを雇っていますが、私もあまりつけてはいないんです。たまに二人ボディーガードを連れて出かけたりしますが、彼らは背がとても高いので、周りに威圧感を与えるために連れているようなものです。それにある程度は強いので、ああいった不良たちに立ち向かうのは問題ありません。でも、本当に訓練を受けた強者が相手だと、彼らではひとたまりもないでしょう。それにさっきも言いましたが、あの日のような多勢に無勢な状況では、ボディーガードでは小夏さんのように本気で武術ができる方とは比べることはできません」自分の部下を弱く見せるために、弦は今必死だった。どうせその部下たちは今傍にはいないから、彼がどのように言っても、彼らにはわからないし、聞かれることもない。それに彼らが今目の前にいようとも、弦に反論することなどできはしない。主人が将来の妻を手に入れるために、ボディーガードたちは小夏に殴られて警察に送られもしたのだ。今、彼らは怪我が治り退院しているが、今後は小夏の前に現れないようにしなければならない。彼女に正体がばれてしまっては困るからだ。小夏は言った。「星城は治安がとても良いはずです。あの事件、あれから調査しましたか?もしかして、誰かがわざとあなたを陥れようと、狙ってきたんじゃないかって思ってるんです。ああいう事件が毎日起きるとは考えにくいし、九条さんも普段はボディーガードをあまり連れていないでしょ、新しく誰かを雇う必要はないように思います。私は、うちの
Baca selengkapnya

第2585話

弦は笑って言った。「その時はいつでも私に言ってくださいね。そうだ、そちらに送った二つの荷物は届いていますか?ネットで物流を見て今日届くみたいでしたが」弦はたくさん星城の特産品や、小夏の両親にと思い、栄養のある食べ物などを買って一緒に宅急便で蔵峯に送っていた。受け取り人は小夏宛てだ。小夏は彼の運命の女性。だから、彼女の家族には良い印象を持たせるようにしなければならない。遠くから手ぶらで来るわけには到底いかないのだ。小夏は言った。「それは私もわかりません。午後空港に直接お迎えに来たので。宅急便が今日届くなら、母が一日中いるから、代わりに受け取ってくれますよ。弦さん、何を買ってくれたんですか?わざわざまたお金を使わなくていいのに」「ただ、星城のお土産を買って送っただけですよ。この間小夏さんが来た時は慌ただしかったので、あまりお土産を用意することができなかったんです。今回はたくさん買って、二日前に宅急便で送っておきました。私がここに着いた時に荷物もちょうど到着するように。私の両親から、小夏さんが助けてくれたのに、お返しが足りていないと言って怒られてしまいまして。私がちゃんと恩返しできないようであれば、次に何か危険な目に遭った時に、誰も助けてくれなくなるぞ、なんて言われてしまったんですよ。恩を受けたらその倍以上お返ししなさいと。小夏さん、私は恩知らずな人間ではありませんからね」小夏は笑った。「弦さん、もちろんわかっています。あなたはもう十分恩返ししてくれましたよ。この間子供たちを連れて試合に参加するために行った時は、私たちに美味しい物をご馳走してくれて、遊びに連れていってくれたでしょ。しかも、お金も私は出さなくていいって。それにわざわざ結城社長と唯花さんの結婚式に招待までしてくれて、もう恩返しは終わっていますよ」「いいえ、こんなものでは足りません」彼が小夏に全てを捧げてこそ、やっと恩返しできるというもの。「おじ様もおば様も、そこまで気になさらなくていいのに」小夏は弦の両親に会ったことがある。とても親切で優しい印象を持ち、小夏はとても好感を抱いている。二人は教養に溢れ、口調もとても穏やかだ。弦の母親の静江は彼女の手をとってニコニコと小夏に微笑んでいる時、小夏は相手が自分を娘のように大切に思ってくれているのを感じ
Baca selengkapnya

第2586話

花京院家に到着した頃にはすでに空は暗くなっていた。小夏の家族はみんな弦と小夏の到着を待ちわびていた。車の音が聞こえると、長男の大和が外に見に出てきた。妹の車だとわかるとすぐに笑顔になって車まで迎えに行き、弦が乗っている助手席側のドアを開けた。「九条さん、いらっしゃい」「大和さん、私のことは名前で呼んでくださいと言ったでしょう」弦は大和よりも年上だったが、大和は隼翔に似て細かい事を気にしない大雑把な性格だから、弦から名前で呼ばれてもまったく気にしていなかった。「みんな二人が帰ってくるのを待ってたんですよ」大和はそう言いながら、後ろのトランクを開けて、中から弦のスーツケースを取り出した。小夏は言った。「お兄ちゃん、弦さんはホテルをとってるの。ご飯を食べ終わったら、ホテルまで送っていくから、荷物はそのまま置いといて」「そうなのか。弦さん、ホテルはキャンセルしたらどうです?うちにはゲストルームがあるから、もし弦さんがよければ、うちに泊ってくれて構いませんよ。これからも、こっちに出張で来るなら、うちに泊ればいいです」大和は弦と小夏は友人関係で、自分とも、もう友達になっていると思っている。弦が出張で蔵峯に来ているのを知らないならともかく、知っているのだから、蔵峯人としてしっかりと弦をもてなしたいと考えている。「本当ですか?ホテルならまだキャンセル可能です。じゃあ、今からキャンセルの電話をかけようかな。でも、私がここにいてみなさんにご迷惑になるんじゃないですか。私は仕事が忙しいので朝早く、夜は遅くなると思うので、みなさんが休んでいるところに邪魔してしまいそうで……」蔵峯の出張は小夏に会うための口実でもあるし、また実際本当に出張でもあった。弦は本気で会社を蔵峯でも発展させようと巨額の投資を考えていた。そうすれば、今後小夏を追いかけるために、よく蔵峯に訪れることができるし、彼女と晴れて結婚できた後には、小夏もしょっちゅう実家に帰ることができる。それに、彼ら九条家は今、蔵峯では何の力も持っていないから、それではまずい。今後、弦は頻繁に蔵峯に訪れることになる。もし、こちらに自分の勢力が出来上がっていなければ、彼自身の安全に関わる問題でもあるし、なによりも彼が心配しているのは、自分のせいで花京院家が危険に晒されることだ。そ
Baca selengkapnya

第2587話

小夏は大和に言った。「こっそりその時間にお酒を飲むなら、お母さんがうちにある良いお酒を全部売ってしまうわよ」小夏も酒を飲むのが好きだが、強くない。母親から酒を飲むのを禁止されるのは、小夏が女であまり酒に強くないから、酔いつぶれて何かあるといけないからだ。大和はケラケラと笑って小さな声で言った。「だから、弦さんにうちに泊ってもらうんだろ。弦さんはお客さんなんだ。彼が夜食買ってきてくれたら俺たちは家で酒を出して、弦さんと一緒に一杯やれるだろ。少しくらいなら酔っぱらうことはないから、昼間の仕事には問題ないって、母さんも何も言わないさ」酒をこよなく愛する者が、飲むのを禁止されるのはかなり苦しい。それで大和は弦のことを思い出した。前回弦が来た時、小夏以外の家族はみんな酒にありつけたからだ。弦に頼って酒に酔いしれる。これこそ大和が思いつく方法だった。母親が酒に対してここまで厳しいものだから、みんなどうしようもない。弦は笑って言った。「私がお宅にお邪魔させてもらっている期間、大和さんが夜何か食べたい時には気兼ねなく私に連絡してください。外で酒のつまみでも買って来ますから。酒は一、二杯程度にしておいて、あまり飲まないでくださいね。おば様が毎日酒を飲むのを禁止するのは、みなさんの健康を考えてのことなんですから」弦は将来家族になる予定の大和のご機嫌取りはしておきたいが、義理の母となる忍を怒らせるとまずい。義理の母親と大和なら、弦はもちろん忍のほうを選択する。大和は言った。「毎日は飲みませんよ。酒が恋しくなった時に一杯やるくらいですよ。あ、おふくろが出てきたので、この話はここまでで」母親の聞き慣れた足音がしてきたので、大和は急いで妹と弦に、酒の話題をやめるように言った。母親に聞かれるとこっぴどく叱られてしまう。弦は自分のスーツケースを取りに行き、大和と小夏の後について屋敷に向かった。出迎えにきた忍に会うと、彼は礼儀正しく挨拶をした。「おば様、またお邪魔してしまってすみません」忍は親しげな態度で弦に家の中に入るように促した。「そんな、他人行儀なことはおっしゃらないでくださいね。ささ、早く入って、手を洗って食事にしましょう。小夏から弦さんが私が作った料理を食べたいって聞いて、もうできていますよ。到着をずっと心待ち
Baca selengkapnya

第2588話

力哉は妻から、娘の教育を間違えてしまったと文句を言われ続けている。小夏は武術の腕が高く、二十四歳になっても、恋愛一つしたことがない。知人に男性を紹介してもらっても、恋に発展することがなく、娘が男を見ると兄弟のように接してしまうようになったと愚痴をこぼす。兄弟のように仲が良かったとしても、絶対に恋人にはなれないというのか?毎回妻からぶつくさと言われる力哉は、それならいっそ頑張って娘をもう一人産んで、妻に淑女に育ててもらうとからかっている。そんな冗談を言われて忍は顔を赤くさせるのだ。孫ができてもおかしくない年齢だというのに、また子供を作るというのか?産みたいなら、若い時にすでに産んでいた。「ご飯よ、こんな夜にコーヒーをお出しするなんて、眠れなくなったらどうするのよ。あなたも、なかなか寝られないからってうるさくしないでよね」忍はキッチンから料理を運んでくると、夫に小言を呟いた。力哉はへらへら笑った。「弦君が遠くから来てくれたんだから、お客さんだろう。お客さんが来たらまずは何かお出しするってのがおもてなしだ。弦君、さあ、ご飯にしよう。小夏、ワインセラーから良いワインかブランデーか、適当に何か持ってきてくれ。お父さんは今日弦君とおしゃべりするからちょっと飲まないと」小夏は母親を見て尋ねた。「お母さんいいの?私もちょっと飲みたいわ」忍は彼女をキッと睨んで言った。「あなたは一口、二口飲むくらいで十分よ。たくさん飲んではだめ。お酒に弱いし、酒癖も悪いんだから、お客様の前で恥をかくわよ」まあ、一口も飲めないよりマシだ。すると小夏は嬉しそうにワインセラーから父親が保管している一品を持ち出してきた。兄たちはすでにグラスを用意していた。弦が来て、酒好き一家は酒の味を堪能できる。しかしそれもたしなむ程度で、あまり飲めない。忍が今鎮座しているからだ。「お母さん、弦さんが出張の間、お兄ちゃんがホテルじゃなくてうちに泊ってもらおうって提案したから、ホテルはキャンセルしようかって話してたの」小夏はおかずを箸でつまんで、食べながら話した。忍と力哉は互いに目を合わせて言った。「うちにはゲストルームがあるから、弦さんがこんな狭い質素な家で気になさらないのなら、泊ってもらっていいわ。弦は急いで返した。「おば様、私なら
Baca selengkapnya

第2589話

いくら花京院家が説得しようとしても、弦が両親の行動を止めることは難しいと言うので、彼らもどうしようもなかった。それで弦の両親が本当に訪問して来た時には、しっかりとおもてなしをすればいいと考えた。リリリリ……この時、忍の携帯が鳴った。彼女は携帯を取り出して、誰からの着信か確認せずにそのまま出た。「あら、安川さんじゃない」母親が電話の相手に挨拶をしているのを小夏と兄は耳をそばだてて聞いていた。いつも小夏に男を紹介してくる安川というおばさんだった。「うちの小夏に男の人を紹介してくれるって?相手は何をしている人なの?うちの小夏がどんな子なのか知ってるのかしら。また小夏が暴力をふるうんじゃないかって勝手に心配するような相手じゃないでしょうね?安川さん、言っておきますけど、相手の方がうちの小夏が暴力をふるうとか思うような男なら、紹介してくれなくて結構ですからね。そんな考えを持つような男の人にはうちの娘は預けられませんから。私は一生小夏が独身でいたとしても、そんな男性とは結婚させる気はありません」安川は電話越しに笑った。「今回は違うわよ。私も相手にはきちんと説明してあるの。小夏ちゃんはとっても良い娘さんで、さっぱりとした明るい女の子だって。私は小夏ちゃんのことが大好きだけど、息子はまだ小さいから。もしそうじゃなかったらうちの息子を紹介したいくらいなのよ。今日紹介しようと思ってるのは、同僚の息子さんなのよ。同僚の家庭条件はなかなか良くて、お宅とはレベル的に同じくらい。彼女の息子さんは大企業に勤めていて、普段は仕事が忙しすぎて恋愛する時間がないんだって。それで私に相談してきたものだから、小夏ちゃんはどうかなって思ったのよ。同僚がね、明日二人を会わせたいって言ってるんだけど、小夏ちゃんは時間があるかしら?」忍は尋ねた。「その同僚さんの息子ってどんな人?性格とか安川さんは知ってるの?私たちの仲なんですから、うちの娘を騙すようなことはしちゃいけないわよ」確かに娘が二十四歳にもなって恋愛すらしたことがないので、忍は焦っているのだが、適当な男に娘を嫁がせるわけにはいかない。「その息子さんとは一度お会いしたことがあるの。かなり良い感じだったわ。実際の人柄がどうなのかは、自信を持って言えないけど、でも、私は同僚とかなり仲が良いのよ。お
Baca selengkapnya

第2590話

小夏は淡々と落ち着いた様子で食事をしていた。母親がよそ見をしている隙にこっそりと酒をコップに注いで急いで飲み干した。忍が顔を向けてきた時には、素早くそのコップをテーブルの上に置き、何事もなかったかのように引き続き食べていた。さっき盗み飲みなどしたようには一切見えない。その様子を見ていた弦は思わず笑ってしまった。彼女のコップにたっぷりと酒をついであげたくても、将来義理の母親になるであろう忍は子供たちに厳しく、あまり酒を飲ませようとしない。客として来ている弦に付き合って少し飲むのだとしても、飲み過ぎるのは許してくれない。だから、家庭内で忍が決めている規律を乱すことは弦にはもちろんできない。忍の自分に対する印象を悪くさせるわけにはいかないからだ。「ええ、安川さんの同僚の息子さんと小夏を明日会わせたいんですって。道場の近くにある、あの内装が綺麗なカフェよ」忍は話しながら携帯を夫の前に出して見せた。そして小声で尋ねた。「見て、この男性、小夏に会わせるべきかしら?ちょっと太ってない?あまり運動はしないタイプよ」力哉が携帯を受け取った時、大和が顔を寄せてきて、ちらりと見ると嫌そうにこう言った。「豚みたいな野郎じゃないか。うちの小夏とはお似合いじゃねえよ。母さん、安川さんもなんだってこんな男を小夏に紹介してきたんだ?優秀な男だとしても、せめて顔は良くないとさ。こんなブサイクだと、甥ができた時にこいつに似たら、同じようにブサイクなんじゃね?甥はやっぱ俺たちに似たほうがイケメンになるだろ」忍は彼に不満をもらした。「あなたこそ安川さんの知り合いの中で、優秀な男の一人でしょ。あんたにたくさん女の子を紹介してくれたのに、どうして気になる子に会ってみないの?まったく目はお高くとまってしまって、一体自分がどんな女性を探したいのかすらもわからないくせに。これ以上選り好みしてたら、もっと年を取って、おじさんになった時には、選ぶことすらできないわよ」すると大和は弦のほうへ振り返って尋ねた。「弦さんは俺より二歳年上でしょう?ご両親から結婚の催促をされますか?家に帰れば一言目には結婚結婚って、そして方々に電話をかけて毎日のように見合いをセッティングされるんです」弦は笑って言った。「ええ、うちもそうです。同じようにうちの親も結婚しろ、結婚しろとうる
Baca selengkapnya
Sebelumnya
1
...
257258259260261
...
264
Pindai kode untuk membaca di Aplikasi
DMCA.com Protection Status