小夏は快く答えた。「もちろんです。母に今日は多めに作っておくように伝えますね。母も九条さんからそんなこと言われたらすごく喜びます」弦は笑って言った。「おば様が作る料理は本当に美味しいですから」「じゃあ、今日は夜たくさん食べてくださいね。九条さん、私は今からちょっと鍛錬しに行って、それから空港にお迎えに行きます。じゃあ、また後で」「ええ、私もフライトモードに携帯を切り替えます。それでは、また後で」弦は口ではそう言ってはいるものの、小夏と電話を切りたくなかった。小夏のほうから先に電話を切ってから、彼はやっと携帯を耳元から外した。彼の携帯の待ち受け画面は小夏の写真だ。それは小夏が理仁たちの結婚式に参加した時に、外の景色が良いところで撮影したものだった。その写真を彼女に送ってから、彼女一人だけで写っている写真を携帯の待ち受けに設定したのだった。携帯を開くたびに小夏の姿を拝められる設定だ。小夏は正義感溢れるオーラに、キラキラ輝く太陽のような笑顔をしている。青春の活力がみなぎるその様子を見るたびに、弦は彼女への気持ちをもっと大きくさせていた。星城から飛び立った飛行機が蔵峯市の空港に着陸したのは、その電話から数時間後のことだった。無事に着陸すると、弦はすぐにフライトモードをオフにした。すると彼の携帯には立て続けにメッセージが入ってきた。それは小夏が彼に送ったもので、この時空港の到着ロビーで彼を待っているという内容だった。弦は飛行機を降りるとすぐに小夏に電話をかけた。「もしもし、九条さん」小夏は電話に出るとすぐに笑顔になった。「到着しましたか?私もさっき空港に来たところなんです。空港の到着ロビーで待ってます。出て来たら、すぐにわかるように名前を書いたプラカードを持っていますから、すぐに気づくと思いますよ」弦は笑って言った。「わかりました、今降りたところで、荷物はまだ受け取っていません。荷物を取ったらすぐにそちらに向かいます」「そんな急がなくて大丈夫ですよ、私待っていますから。飛行機の中で何か食べました?軽く食べられるものでも買ってくるので、家に帰る途中で食べたらいいですよ。空港からうちまではちょっと距離があるので、到着する頃には空は暗くなっているはずです。きっとお腹が空いちゃうと思って」小夏はおおらかな
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