「何をバカなことを言ってるの!」遼一は明日香を横抱きにしてベッドに投げ込んだ。彼女の後頭部は枕にぶつかり、夜空の月光が揺れる部屋を僅かに照らしていた。明日香は震える瞳で目の前にそびえ立つ男を見上げた。遼一は上着を乱暴に脱ぎ捨て、明日香の上に覆い被さった。「花火は綺麗だったか?何をしたのか、思い出させてやろうか?」明日香が手で体を支えて起き上がろうとすると、ふくらはぎを掴まれ、再び寝転がされた。男の重みがのしかかり、灼熱の唇が首筋を無秩序に這い回るのを感じた。「嫉妬してるの?遼一!あなたに嫉妬する資格なんてないわ!忘れたの?今日お父さんがあなたに言ったことを」「明日香は必死に声を張り上げた。「食卓で、お父さんが私に樹に近づくよう仕向けたのに気づいていないわけがないでしょう。もし樹に真実を告げたら、どうなると思う?その時、藤崎家だけでなく、お父さんもあなたを許さないわ!よく考えなさい。今の衝動的な行動が、あなたが苦心して築いた全てを台無しにするわよ!」遼一は動きを止め、体を支えながら、暗い目で明日香を見下ろし、悪魔のように残酷な笑みを浮かべた。「......それがどうした?俺が欲しいものは、今やることの邪魔にはならん」一瞬、遼一は理性を失い、明日香を押し倒して痛めつけ、泣き叫ばせ、懇願させたい衝動に駆られた。しかし、かすかに残った理性がその衝動を抑え込んだ。欲望を晴らす方法は一つだけではない。彼には無数の方法があり、彼女から際限なく奪い取ることができたのだ。遼一は手を伸ばし、明日香の首を軽く締め、耳元で囁いた。「樹とやったと知ったら、三日三晩、ベッドから起き上がれなくしてやる。本気だぞ」「遼一......あなたは本当に最低ね」明日香は彼の肩に食い込むように噛みついた。遼一は痛みにうめき声を漏らした。2時間後。明日香の肌は温泉から上がったかのように赤く染まり、怒りに満ちた目でベッドの脇に立ち、ズボンを穿いている男を睨みつけていた。遼一は確かに満足していたが、明日香は弄ばれすぎて体が痺れ、中途半端な生理的快感がかえって不快感を増幅させていた。明日香は震える足で床に落ちた服を拾い、布団を蹴ってベッドから降りた。足を付けた瞬間、膝が折れ、冷たい床に崩れ落ちた。冷気が肌を襲い、腕に鳥肌が立つの
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