再び目を開けたとき、俺は大学入試を3か月後に控えた高校3年の秋へ戻っていた。今日は、学園一の美少女・未央に告白し、プロポーズするために2000万円を用意した日だった。引き出しにしまわれた通帳を見ながら、それを見た瞬間、過去の自分を思い切り殴りたくなった。世の中には、女に尽くした末に思いを遂げる男もいる。俺は何一つ報われなかったうえ、死ぬ間際まで未央が自分を愛していたかどうかにこだわっていた。救いようのない愚か者だ。あまりにも惨めな最期だったから、神様も見かねたのだろうか。俺はもう一度、人生をやり直す機会を得た。前の人生で、未央の家は多額の借金を抱えていた。両親は大学進学を諦めさせ、借金の肩代わりを条件に、地元の資産家の息子との縁談を受けさせようとしていた。それを知った俺は、自分を止める両親に「未央と結婚できないなら死ぬ」とまで言い放った。そして両親が進学資金として用意してくれた2,000万円のほとんどを、未央の家に渡した。借金を清算する代わりに、彼女を高校へ通わせ、大学進学も認めるよう迫った。未央の両親は彼女を初恋の相手と別れさせ、高校卒業後は俺と婚約するよう約束させた。事情を知った両親は激怒した。それをきっかけに俺は両親と激しく衝突し、とうとう絶縁した。その結果、卒業後は進学できず、働いて得た金を未央の学費につぎ込むことになった。未央は勉強だけでなく、音楽も美術も得意だった。やがて博士号を取り、才色兼備の研究者として世間に名を知られるようになる。一方の俺は、授業中に眠ってばかりで、クラスの平均点を引き下げる問題児だった。未央から見れば、勉強もせず、けんかばかりしている不良にすぎなかった。俺は彼女を救った英雄のつもりでいた。だが未央にとっては、弱みにつけ込んで結婚を迫った卑劣な男だったのだ。未央は一度も俺に笑いかけなかった。婚約してからも、手を握ることさえ許さなかった。だから死ぬ直前、彼女が初恋の相手を抱き締めているのを見て、あの問いを口にした。7年もの間、俺はすべてを捧げた。それでも彼女の心は、ほんの少しも動かなかった。どれほど尽くしても、未央は俺を見ようとさえしなかった。情にほだされることが、俺の最大の弱点だった。せっかく人生をやり直せるのだ。もう一度でも未央を哀れんで頭を下
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