こうして悩んでいるより、早めに休んで、明日に備えておいた方がいい。紗雪がそう考えを巡らせていたところで、京弥はその流れに乗じて彼女を押し倒した。二人はぴったりと寄り添い、話すたびにお互いの吐息が肌をかすめる。唇を交わすたび、紗雪は自分の体温がどんどん上がっていくのをはっきりと感じていた。京弥の呼吸もまた、乱れがちだ。寄り添う二人の間には、甘く熱を帯びた空気がどんどん濃くなっていく。空の月も、恥ずかしさに隠れてしまったほどだった。そしてその夜は、間違いなく甘くて幸せな夢に包まれた。翌朝。二人が目を覚ますと、顔を見合わせて微笑んだ。昨夜の出来事が、まだ互いに鮮明に残っているようだった。珍しく紗雪は少し恥ずかしそうに、パッと布団を跳ねのけて京弥に向かって言った。「ぜんぶ京弥さんのせいよ。もうこんな時間......」京弥は紗雪の手を取り、その甲に優しくキスを落とす。「仕方ないよ。さっちゃんがあまりにもセクシーなんだから」もともと端正すぎる顔立ちの男がこんなことを平然と言うものだから、紗雪はますます耐えられなくなった。彼女はわざと何かを手に取りながら、視線を逸らして言った。「もう、口ばっかり......」スマホを開いて、ネットの最新情報を確認する。最初はなんとなく目を通していただけだったが、画面の内容を見た瞬間、紗雪は固まった。その場で思考が止まり、何を考えればいいのかわからなくなっていた。「どうした?そんな顔して......」京弥が紗雪に近づきながら尋ねる。紗雪はまだ少し呆然としたまま、スマホを差し出して京弥に見せた。「昨日見てたコメント、全部......消えてるの」そして、口調を変えて憤りを込めて言った。「京弥さんに対してひどい罵倒になってる......」だが京弥はまるで気にしていない様子で、長い指でスマホの画面をスライドさせながら、軽く言った。「ただの嫉妬だろ。俺は他人の評価なんて気にしないよ」「でも、私は気になる」紗雪は彼の言葉をさえぎるようにして、真剣な表情で言った。彼女のまなざしと向き合った京弥は、思わず胸がきゅっとなった。男は少し咳払いをして、冗談めかして笑いながら言った。「もしかして俺のこと、心配してくれてる?」今回は紗雪は否
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