一度でも協力できれば、その後の協力も問題なく進むはずだ。紗雪もまた、二人がうまくやっていけることを願っていた。少なくとも、自分がその間に立って苦しむ必要はなくなる。清那は左右を見回し、それが自分の思い過ごしかどうか分からなかった。だが、紗雪があの言葉を口にしてから、二人の関係が少し和らいだような気がする。雰囲気まで、さっきとは違っている。何しろ、彼女も二人がこれまで巻き起こした場面を目の当たりにしてきた。今こうして穏やかに座って会話できていること自体、すでに珍しいことだ。清那は唇を結んで笑い、小さな願いを心の中でかけた。どうか二人がこのまま仲良くいてくれますように。そうすれば、みんなもずっと気楽に過ごせるだろうし、以前のような余計な心配もしなくて済む。思わず声に出してしまう。「こうでなくちゃね!今は内輪で疑い合う場合じゃないわ」紗雪も頷き、真剣に清那を見た。「清那の言う通りよ。私たち四人がここに一緒にいられるのも、何かの縁なんだと思う。私だって、最初は目を覚ませるかどうかも分からなかった。でも皆が力をくれたからこそ、ここにいる」紗雪は柔らかくも揺るがぬ笑みを浮かべた。「外で待ってくれている人がいると知っているから、私は諦めなかった。みんなのために、そして自分のために」その言葉は、人の胸を深く打つものだった。京弥は紗雪の肩を抱き寄せ、そっと気持ちを落ち着かせる。彼には分かっていた。この一か月、横たわっていた紗雪の苦しみは、外で動いていた彼らと同じくらい、いやそれ以上につらかったはずだ。自分が一か月も眠っていたと知ったときの深い無力感、そして足が思うように動かない感覚。それは実際に経験した者でなければ分からないものだ。誰にも紗雪を説得することはできない。彼女自身が少しずつ心を解きほぐしていくしかない。そうして初めて、彼女はさらに遠くへ進み、もっと広い世界を見ることができる。京弥はずっと分かっていた。紗雪は籠の中の小鳥じゃない。彼女を閉じ込めて外の世界を見せないなんて、決して許されないことだ。紗雪は最初から自由な鳥だ。誰も彼女を縛れない。彼女自身でさえも。京弥はまた、紗雪の可能性が無限であることを知っていた。彼女は大きな野心を持つ人間だ。
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