真っ暗になった視界がふいに元の薄暗い部屋へと戻って来ると同時に、灰色がかった青い瞳が重なる。状態をよく見れば無明は床に仰向けに倒れており、白笶の右手が頭に敷かれている。 両の膝と左手を付き、跨るような格好で見下ろしてくる白笶の表情は歪んでいた。 一瞬でよく憶えていないが、胸元を掴んでいた指を解かれたかと思ったら、そのまま身体を翻した白笶に押し倒されていた。暗転した視界がぐらりと揺れ気付けば床の上だった。 頭に手を添えてくれている優しさとは逆に、その顔はどこか苦しげで。あのいつもの無表情からは想像できないほど、悲しそうだった。「······すまない。私は君に、かつての神子に抱いていた想いと同じ想いを抱いている。それは君が同じ顔で、同じ魂だからじゃなくて······君が君だから、」「······神子と白笶はどういう関係だったの?」 とても大切にしていたのだろうということは解る。けれども明確な答えは聞いてはいなかった。「一生共にいようと誓った、伴侶だった」 神子と華守であり、親友であり、恋人であり、家族であった。大切で、なくてはならない存在。片翼のようなもの。 そ、と無明は白笶の頬に右手を伸ばす。先程の言葉が頭を過る。代わりにしたいわけではなくて、そうではなくて。「俺は······神子の代わりじゃないん、だよね?」 何度も聞いてしまう自分の弱さが、白笶を傷つけている気がして、心臓が痛い。 玄冥山の時と同じだ。 この感情は、痛みは、きっと····。 神子の魂が自分に訴えているのかもしれない。目の前にいるひとはとても大切なひとで、離れがたいひとなのだと。「私は君と、共にいたい」 言って、白笶は柔らかい笑みを浮かべた。その笑みに無明は言葉を失う。そんな風に笑う姿を初めて見たというのに、なんだか懐かしささえ覚えたからだ。「俺も、······俺も、白笶とずっと一緒がいい」 これからなにが起こるのかもわからない。もしかしたら、かつての神子と同じような結末が待っているかもしれない。また悲しませてしまうかも。それでも傍にいたら、きっとなにかが見えてくる気がした。 記憶は少しもないけれど、この気持ちは間違いなく自分のものだ。両腕を伸ばして、白笶の首にしがみ付く。心臓の痛みはいつの間にか消えていた。 あたたかくて、心地好い。(こうしてると、なんだ
ปรับปรุงล่าสุด : 2025-10-13 อ่านเพิ่มเติม