Semua Bab 転生吸血姫: Bab 41 - Bab 50

56 Bab

登場人物紹介&ここまでのあらすじ

~登場人物紹介~・・・ ☆リザレリス・メアリー・ブラッドヘルム本作の主人公。五百年間の眠りから覚めた吸血姫にして、吸血鬼の国〔ブラッドヘルム〕の正統なる王女。前世は遊び人の男で、その人格をそのまま保有している転生者。年齢不詳だが、外見は十五歳ぐらいの金髪美少女。目覚めてから二回の吸血を行っているも条件などは不明。魔力を秘めている?性格は明るくテキトーで、遊び大好きのお転婆プリンセス。 ★エミル・グレーアム銀髪の美少年。吸血姫のための生け贄。優れた魔導師でもあり、王女の護衛も務める。性格は真面目で謙虚だが、王女のためなら大胆にもなれる。その性格と哀しい半生は、リザレリスの心にも影響を与えた。リザレリスを心酔している。 ★フェリックス・ヴォーン・ラザーフォード〔ブラッドヘルム〕の友好国であり、大国〔ウィーンクルム〕の第一王子。知的で聡明な気品ある金髪美男子。穏やかで爽やかなイケメンだが、底の知れなさを秘める。リザリレスが王女であることを見抜いていた。優れた魔法能力も有しているようだが詳細は不明。 ★レイナード・ヴォーン・ラザーフォードフェリックスの実の弟である第二王子。ぶっきらぼうで偉そうな黒髪美男子。雑貨屋でリザレリスと出会い、氷のリングを巡ってモメたことも。その指輪は彼女へのプレゼントらしいが......。 ☆ルイーズ特別侍女長の中年女性(具体的に何が特別かは不明)。王女の教育係でもある。お堅い先生気質で性格は厳しい。今後は政務官(外務官)の役割も担うことになる。 ★グレグソン王子たちの執事的な従者の中年男性。 ★ディリアス吸血鬼の国〔ブラッドヘルム〕の国王代理の公爵。リザレリスが女王に即位しなかったので、実質的な最大権力者。リザレリスいわく、イケオジ。実は元生け贄で、エミルの師匠でもある。 ★ドリーブディリアスの政敵である侯爵。タヌキ面の小太りの中年男性。狡猾。・・・ ~ここまでのあらすじ~ 前世で刺殺された主人公は、吸血鬼の国〔ブラッドヘルム〕の王女リザリレスに転生する。プリンセス生活を謳歌できると思ったリザレリスだったが、国の経済は逼迫していた。間もなく政略結婚の話も持ち上がり、リザレリスはピンチに。そんな時、お忍びで〔ブラッドヘルム〕にやって来ていたウィーンクルム王子ふたりと出会う。彼らはブラッドヘルム城へ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-10
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ep41 王女、上陸!

【王女留学~宿命の章】・・・【1】リザレリスを乗せた船は無事、〔ウィーンクルム〕の港に到着した。波は実に穏やかで、空は青く晴れ渡っている。まるでブラッドヘルム王女を歓迎し、待ちわびていたようだ。「お待ちしておりました。リザレリス王女様。フェリックス・ヴォーン・ラザーフォードでございます」船を降りるなり、高貴な外観をした金髪の美男子が自らリザレリスを出迎えてきた。警護の者以外に彼が引き連れてきた出迎えの人員は思いのほか少なく、厳かな空気もまったくない。王族同士というより、親しい貴族同士が対面する雰囲気だった。フェリックス王子の意向でそうなったと思われるが、さっそくリザレリスは油断する。「おっ、久しぶりー」ルイーズによる教育効果はどこに消え失せてしまったのかと思うほど、リザレリスは気軽に応じる。その途端、エミルとルイーズがハッとして駆け寄る。「王女殿下。初めまして、ですよ」エミルが思い出させるようにヒソヒソ声で囁いた。「あっ」完全に失念していたリザレリスは、ヤバイと思っている暇もなかった。続けざまにルイーズが鋭い眼で訴えかけてくる。相手は第一王子ですよ、くれぐれもちゃんとしなさいと。「わ、わかったよ」緩慢しきっていた気を引き締め直して、リザレリスは訓練で習得した王女の顔を作った。「お出迎えありがとうございます。フェリックス王子さま。わたしはブラッドヘルム王女、リザレリス・メアリー・ブラッドヘルムです」スカートを軽くつまんで、片足を内側斜め後ろに引き、膝を折って挨拶する。ルイーズによる教育の甲斐あって、リザレリスのカーテシーも様になっていた。「そんな堅苦しい挨拶は結構ですよ」 フェリックス王子は穏やかに頬を緩めた。「えっ?」とリザレリスは一驚する。「私...いえ、僕と貴女に立場の差もありませんし、そのような挨拶は必要ありませんよ。普通に十代の学生同士でいきましょう」フェリックスは、実に寛大で友好的な姿勢を見せた。「マジで?いいの?」途端に姿勢を崩したリザレリスは目を輝かせる。「もちろん。だからこそ今回の留学にあたっては、国王陛下とも協議した上で、形式・儀式的なものは排除させていただきました。ディリアス様も、そのほうがリザレリス王女殿下にとって良いだろうとおっしゃいました。どうでしょう。リザレリス王女も気楽で良いのではない
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-11
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ep42 王女の住居

「おおお。ここが留学中の住まいになるのか」辿り着いた先は、これからしばらくの間、王女一行の居所となる屋敷。さすがは一国の王女というのもあり、上流貴族が住むレベルであろう住居が提供された。「ここは我が国の首都〔デアルトス〕の中の一等地。そこにある有数の屋敷から選びました。留学中の期間のみとはいえ、リザレリス王女がお住まいになるには、これぐらいはご用意しなければ失礼でしょう」まるでフェリックスは、女が夢に見る典型的な王子様のようだった。だが相手は、遊び人男の魂を宿した唯一無二のお転婆プリンセス。こんなことでうっとりするような女ではない。「城に比べりゃ広さは劣るけど、こっちのほうが新しくて綺麗で住みやすそうだな。うおー、テンション上がってきたー!」リザレリスは、隣のエミルの背中をバンバン叩きながら少年のようにはしゃぎ出した。喜んではいるが、色気もクソもなかった。そんな彼女のことを、フェリックスは楽しそうに眺めていた。新しい住居に住むための準備をひと通り終えると、新しい自室のベッドに向かってリザレリスは体を投げた。「やば、ちょっと眠い。昨日楽しみすぎてあんまり眠れなかったからなー」そのままゴロゴロするリザレリスの視界の端に、ふと見たくない顔が入ってきた。「王女殿下」「ひぃ」リザレリスは悲鳴を洩らす。「ひぃ、じゃありません」ルイーズは肩をそびやかして王女を見下ろしながら、ハァーっと大きくため息をついた。リザレリスはむくりと体を起こして頭をポリポリ掻く。「ちょっとぐらいはしゃいだっていいじゃんか」「ブラッドヘルム城であれば、それも含めて王女殿下は愛されておりました。しかしです。ここは他国なのですよ。しかも我が国にとって、とても重要な関係にある特別な国です。そのような国の第一王子であらせられるのがフェリックス王子殿下なのですよ?」「じゃあ俺...じゃくてわたしも女王になればいいんじゃね?」リザレリスは悪戯っぽくニヤリとした。次の瞬間、ルイーズの堪忍袋の緒が切れる音が聞こえた気がした。「だったらなおさらです!!」「あ、いや、その」「フェリックス王子が寛大で寛容な方だから許されているのですよ!王子がそれをお望みだとしても、それに甘えてはなりません!」それからルイーズの説教がこんこんと続いた。リザレリスは肩をすぼめて俯きながら、エミルのことを考
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-12
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ep44 王子のデート

【2】フェリックスの見事なコーディネートで、リザレリスは〔ウィーンクルム〕の首都〔デアルトス〕の観光を楽しんでいた。一般的な観光名所はもちろんのこと、お洒落な店から芸術鑑賞まで、盛りだくさんだった。その間、会話が途切れることもなかった。フェリックスは話題も豊富で、あらゆることに詳しかった。優雅で気品もありながら、ジョークを言えるユーモアもある。それでいて聞き上手でもあった。結論。フェリックスは完璧だった。リザレリスは確信した。彼のような完璧美男子に、こんな完璧なデートまでされたら、普通の女なら間違いなくオチるだろうと。前世では遊び人男として数々のデートを重ねてきた自分だからこそ、より強く思った。「フェリックス王子って、絶対めちゃくちゃモテるよね?」帰りの夕方の馬車の中、隣に座るフェリックスに向かいリザレリスは言った。本音だった。「モテることと愛されることは違うからね」フェリックスは自然な笑みを浮かべた。「うわっ、それ完全にモテる奴のセリフだ!」「ハハハ。本当にリザレリス王女は面白い人だ」「ふふん。俺...わたしは、これでも愛され王女だからなっ」リザレリスがドヤ顔を決め込むと、フェリックスはその顔を覗き込んでくる。「確かに、愛したくなる王女だ」「!」リザレリスはドキッとする。フェリックスから男の色香を吹きかけられた気がした。しかも恐ろしく香ばしい、高貴で危険な香り......。「で、デアルトスって、良い街だな!」誤魔化すようにリザレリスは顔を背けて窓に目をやった。「リザレリス王女にも気に入ってもらえたかな?」フェリックスはリザレリスの顔を見ている。「なんというか〔ブラッドヘルム〕よりもずっと近代的で発展しているっていうか。高い建物もたくさんあって、塔もあって橋もあって、道も舗装されていて、色んな店もあって」「デアルトスは我が国で最も発展している都市だからね。いや、世界でも有数の近代都市といって間違いないだろう」「それでいて歴史的な趣きもあって、綺麗だけど味もあるっていうか(前世に本で見たことある昔のヨーロッパの大都市みたいな感じかな......)」「綺麗だけど味もある、か。可愛らしいけどヤンチャで棘がある、野バラのようなリザレリス王女が言うと説得力がある」フェリックスは揺るがない笑みをリザレリスに向けてくる。「......」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-14
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ep47 王女と第二王子

「おらよ。ちゃんと送り届けたからな」リザレリスの住居前に到着して馬車を降りると、レイナードは一応の礼儀として彼女を門前までエスコートした。それでも面白くない表情は隠していない。外は暗くなっていたが、うんざり感は明からさまだった。「あんだよ。感じわりーの」リザレリスは足を止めて文句をつける。「はいはいわかりましたよ王女さま」「完璧イケメン兄貴のフェリックスは最初から最後までほとんど完璧だったぞ。兄弟でこんなにも違うもんなんだな。おまえは見た目は良くても中身が最悪だ」リザレリスは当てつけがましく不満をぶつけた。当然わざとそう言ったのだが、その効果は予想以上にあり過ぎた。「ああそうだ、兄貴はいつだって完璧だよ」レイナードが吐き棄てるように言った。「俺と違ってな」リザレリスは次の言葉を飲み込む。なぜならレイナードの眼が冷たく座り、やけにシリアスなものになったからだ。なにか地雷を踏んでしまったのだろうか。「お、おい。な、なんだよ」リザレリスはおろおろとしてしまう。「べつに。なんでもねー」レイナードは軽く吐息をつくと、気を取り直したのか、先ほどまでの普通の不機嫌な表情に戻る。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-16
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