Lahat ng Kabanata ng 腐女子聖女~BL妄想は世界を救います~: Kabanata 81 - Kabanata 84

84 Kabanata

番外編:魔族のその頃2

 魔族の城ではゴードンと他の人たちが出迎えてくれた。 ドラゴンのグランが城の前に着地すると、ゴードンが手を伸ばして私を降ろしてくれる。 それからグランが身震いして人の姿に戻った。この変身はいつ見ても不思議である。「お疲れ様です。浄化は問題なく済みましたか?」「ええ。それは簡単に終わったわ」「それは、ですか。他に何か問題が?」「ちょっと込み入った話だよ。中で話そうか」 グランの言葉で私たちは城の中に入った。 応接室として使われている部屋に腰を下ろすと、猫耳侍女さんがお茶を入れてくれた。「我が国の今後について、軽く話していてね。僕らは今まで、汚染されていない狭い土地にしがみつくように暮らしてきた。それが突然、見渡す限りの土地が全て我が物になったんだ。何をどうして暮らしていくか、まだ見当もつかない。農業か、狩猟か、はたまたユピテル帝国との交易か。自由にできるからこそ、何を選ぶべきか分からなくなってしまっている」 グランの言葉に皆がうなずいた。 ゴードンが言う。「フェリシア殿はどうお考えですか? あなたはユピテル人で、あの国で高度な教育を受けたと聞いています」 聖女教育に皇太子妃教育は、当時は死ぬほど面倒くさかったが。 こんな時に役に立つとは。「ユピテルとの交易は、慎重にやった方がいいでしょう」 言えば、魔族たちは意外そうな顔をした。「何故? ユピテルは豊かな国で、僕たちは彼らにない魔道具の技術を持っている。今後農業の開墾が進めば、農作物の輸出だってできるだろう。良き隣人として付き合っていけばいいのでは?」「ユピテルはああ見えて欲深い国なのです。最近こそ拡大路線はやめて国境画定に力を入れていますが、ほんの数十年前までは対外戦争をよく行っていました。魔族の土地に旨味があるとなれば、大挙して押し寄せて踏み荒らしかねない。これは軍隊が出てくる戦争という意味だけではなく、商業上の意味でもそうです」 ユピテル商人たちは百戦錬磨の手強い人々だらけだ。そして儲けにひたすら貪欲でもある。 無知
last updateHuling Na-update : 2025-07-09
Magbasa pa

番外編:魔族のその頃3

 以前であれば北の黒い森に魔物が出るせいで通行不可能であり、天然の要塞の役割を果たしていた。 けれど今はそれもない。深い森ではあるが、踏破はそんなに難しくない。 私はため息をついた。「やっぱり、早急に魔族の国を独立国、友好国として承認させるのが先決だと思う」「そうですな。我々は他国との外交というものにまったく慣れておりません。瘴気で土地が分断されていたせいで千年以上、他種族との接触がほとんどなかったのです。フェリシア殿やベネディクト殿が教えていただけると大変助かるのですが」 ゴードンの言葉に私はうなずいた。「ベネディクトさんは魔族の事情をよく分かっています。ユピテルの首都を救えたのも、魔族の魔道具があってこそ。彼は不義理をするような人じゃありません。皇帝陛下とも相談して、元老院や商人たちの暴発を抑えるよう交渉してみます」「頼むよ。頼むことしかできなくて、情けないけど。僕もできることは頑張るから」「うん。じゃあ今度、ベネディクトさんにこちらに来てもらって話し合いましょうか。私だけでは今の政治がどうなっているのか、わからない点も多いし」「了解。……それにしても」 首を傾げたグランに私は目を向ける。「何かしら?」「ねえフェリシア。やっぱり魔族の国で暮らさない? 瘴気はもちろんだけど、あなたみたいに博識でユピテルとの窓口になれるだけの人、魔族にはいないんだ。僕と一緒に暮らして、魔族の国をもり立てて行こうよ。そしたら皆も喜ぶよ」「それは……」 私は苦笑した。 聖女である私をユピテルは手放そうとしないだろう。 皇太子となったベネディクトが求婚してきたのも、政治的な打算がないとは言えないはずだ。 瘴気の発生メカニズムは不明な点が多く、一度は浄化した土地でも再発生の可能性がゼロではないからだ。 建国の聖女様は未だ祭壇に残っているけれど、彼女だって光の魔力の全てを知っているわけではない。「僕のお嫁さんになってよ。諦めていないんだからね」
last updateHuling Na-update : 2025-07-10
Magbasa pa

番外編:ベネディクトと1

 魔族の国から戻ってきた私は、ベネディクトに誘われてマーニュス庭園にやって来ていた。 ここは百数十年ほど前に海賊一掃作戦で活躍した武将が建造した庭園で、市民の憩いの場になっている。 というかデートスポットとして有名な場所で、周囲を見れば八割がカップル。 私は気恥ずかしくなったが、ベネディクトは気にした様子もなく散策を続けていた。「この前、浄化で魔族の国に行った時、グランと話し合いました。今後の魔族の国をどうするかです。彼らは魔道具をユピテルに輸出したいと言っていましたが、何の規制もなく行えば魔族が不利な取引が増えてしまうのではないでしょうか。魔族たちは純粋すぎて、商売が不得手です」「そうだな……。彼らは我が国の恩人だが、貪欲な商人たちはそんなことを気にしないだろう。搾取にならないよう法案で規制すべきだ」「魔族たちは農業と狩猟を生計にすると言っていました。ただ農業は広い土地を耕す経験がなくて、技術上の不安があるようです。ユピテルの技術を教えるのは可能でしょうか?」「無論可能だとも。ただし技術派遣がそのまま土地の占拠などに繋がらないよう、監視する必要はある。魔族は土地の分配政策を考えているだろうか?」「ユピテルの政策を参考にしたいとのことでした。ただユピテルも、共和国時代に農地法を失敗していますからね……。貧富の差が拡大しないよう初期政策はよく練らないと。せっかくの新しい国の門出ですから、できるだけいいものにしたいです」「うむ。ユピテルの過去の失敗と成功を鑑みて、よりよいものを考えよう」 デートの話題としては色気がないけど、私たちの会話は割といつもこんな感じだ。 何せベネディクトは皇太子。次期皇帝。 私は聖女。建国の聖女様以来続く護国を司る存在なのである。 聖女は皇帝もしくは皇太子に嫁ぐ慣例だが、いろいろあってそれはいったんナシになった。 ベネディクトの前の皇太子はそれはまぁひどいクソ野郎で、勝手な理由で私との婚約を破棄したわけで。ついでにクソすぎて廃嫡になったわけで。 父親の皇帝はその手前、私の結婚
last updateHuling Na-update : 2025-07-11
Magbasa pa

番外編:ベネディクトと2

 この庭園はデートスポットだけあって、気分が盛り上がったカップルがそういう行為に及んでしまうらしい。 いや単にちょっと盛り上がったキスくらいかもしれんが、目の前の植え込みから聞こえてくるのは、まあ、そういう系のだ。「ずいぶんと苦しそうだ。救助した方がいいな、失礼!」「あ、ちょっと待って!」 私の制止もむなしく、ベネディクトはガサガサと植え込みに踏み込んだ。 そしてかき分けられた緑の向こうにいたのは――「わあっ!? 何!?」 予想通り、あられもない姿のカップルであった。 しかし声を上げたのは意外にも少年と呼べるくらい年若い男性で、彼を腕に閉じ込めて口づけているのも男性であった。 リアルBL!! リアルBLが目の前に!! 私は大興奮して頭に血が上るのを感じる。 やだ、もっと見たい。 失礼なのは承知で観察したい! 間近で! 私はカッと目を見開いて、興奮してくらくらしながら足を一歩踏み出し。「……失礼した」 押し分けられていた植え込みが元に戻り、彼らの姿を隠してしまった。「ベネディクトさんっ!」 湧き上がる不満と怒りのままにベネディクトを見上げれば、非常に気まずい顔をしていた。「すまない、フェリシア。私の先走りで不愉快なものを見せた」 先走り!? 先走りってあの、我慢汁とかそういうやつ!? いやそうじゃない、不愉快ってなによ。 そりゃあ覗き見したのは失礼だったけど、不愉快なわけないじゃない。むしろ眼福でしたけど?「不愉快とはどういうことでしょうか」「男同士のまぐわいなど、淑女であるきみには目の毒だろう」「そんなことはありません。覗き見してしまったのがいけないだけで、愛のありようは人それぞれではありませんか」 むしろBL万歳なんだけど!「不愉快呼ばわりしたのを謝罪しなければなりません。さあ行きますよ」「えっ」 再度植え込み
last updateHuling Na-update : 2025-07-12
Magbasa pa
PREV
1
...
456789
I-scan ang code para mabasa sa App
DMCA.com Protection Status