「お父様、お母様、彼は純粋で優しくて素晴らしい子です。でも、再教育させてください。」私は心の中で彼の両親に祈った。彼は良い子だが今のままではそれ止まりになってしまう。あと、思ってもない出来事が発生した時の耐性が弱すぎる。固まって何も言えなくなるのではなく、そんな時こそハッタリを使ってでも相手を説き伏せねばならない。「臨時収入が入ったから、旅費は私が払うね。あと予定も私が組むからガイドブックはいらないからね。」三池が私の強引さに呆気にとられているのが分かった。あとで、エレナ・アーデン事件の収支報告をして、その利益の使い道として彼に投資することを伝えよう。そうしないと、彼氏ヅラして自分が支払うとか言ってきそうだ。私はあのお金を彼に使いたいのだから、それは困る。観光に行くわけじゃないから、ガイドブックもいらない。そもそも、ガイドブックは来て欲しい店や観光地がお金を出して掲載していたりする。本当に売れている店はガイドブックに載せたりしない。あれは情弱の使うもので、私たちの修行にガイドブックは不要だ。三池は彼氏と彼女のラブラブ旅行でも妄想しているのだろう。旅行の話をしてから何だかモジモジしている。これは私と彼の修行の旅でそんな甘い旅行では全くない。なんだか彼は少女漫画のうぶなヒロインみたいな反応をする。それが、私の嗜好に合致しものすごく彼をいじるのが楽しい。「テーマパークは子供が生まれたら行こうね。」私は彼に第3の甘い彼女声で伝えた。もはや、彼に第3の声を使うことが常態化している。深層心理で余程私は彼を虜にしたいらしい。乙女な反応が面白くてついやってしまってしまうのもある。テーマパークは子供にとっては、いろいろな経験をさせる意味で有効だろう。感受性を育てる時期、情操教育は必要だ。彼は顔を赤くして恥ずかしそうにしている。年頃だから、よからぬ期待をしているのだろう。まあ、どうでもいい。実際、分刻みの視察が
Last Updated : 2025-07-17 Read more