All Chapters of 幼馴染の専業ニセ嫁始めましたが、どうやらニセ夫の溺愛は本物のようです: Chapter 71

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14.旦那様(本物に昇格!)の溺愛はどう見ても本物で、全く止まる気配がございません! その6

 ふおおああー。入口が神々しいイケメンの二人で完全に塞がってしまったああー。 私は今、揚場のサポートに立っているから、真正面から入口の様子がよく見えてしまうの! しかもこの角度、絶景すぎる! やああーん、旦那様(本物)カッコイイ! 神! 大好きいいー。 特にスーツ姿の一矢って、本当に反則レベルのカッコよさなのよおおー。鼻血が出そう……どころか、もう既に鼻が熱い。「頑張っているな」 一矢が穏やかな表情でカウンターの方へ歩み寄ってきた。やああーん、旦那様ぁ(本物)。家でも毎日顔を合わせているのに、実家で仕事中に会えるのも特別な感じがして、ときめいちゃう。「今日はね、ギンさんが初孫誕生で急遽お祝いに駆け付けて休みを取ったのよ。そのせいでバタバタしちゃってるけど、揚場のサポートを頑張っている私を褒めてほしいくらいだわ!」 一矢は柔らかく笑みを浮かべ、少し考える素振りを見せた後、「うむ、では伊織にクリームコロッケを揚げてもらおうか。いつも弁当で食べるコロッケも十分美味しいが、せっかくだから揚げたてを楽しませてもらうぞ。どうだ、腕前を披露してもらえるか?」「あ、う、うん。もちろんできる! やらせて! この間から特製ソースを仕込んでいるのも私なの。絶対に美味しいから期待してね!」「それは楽しみだな。中松はどうする?」「では私は、ビフカツをお願いします」 ひゃー、なかなか難易度の高いオーダーが来ちゃったわ。ビーフカツレツをレアで揚げるのは、クリームコロッケと同じくらい繊細な火加減が求められるのよ。  きっと、中松は私の調理の腕を試すために、あえてこのメニューを頼んだのね。だって、本来中松がお弁当で一番好きなのは、てりやきハンバーグなんだから。絶対てりやきハンバーグ定食だと思っていたのに。 一矢から聞いた情報だと、変化がないと言われても、中松は毎回てりやきハンバーグの時に一番喜ぶってことだから間違いない。 よーし、サービスしちゃお。中松の好きなハンバーグをミニサイズでおまけにつけてあげよう。絶対喜んでくれるわ。美緒に届けてもらおう。 二人はカウンターからよく見える一番テーブルに腰を下ろした。周囲のテーブルに座っている女性客が何度もちらちらと二人のことを見ているのがわかる。そりゃそうよねえ。スーツがびしっと決まったイケメンが定食屋に並んで座っているん
last updateLast Updated : 2025-07-29
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