บททั้งหมดของ お嬢!トゥルーラブ♡スリップ: บทที่ 161 - บทที่ 170

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【第2部】 第30話 尾行大作戦!①

 ついに……この日がやってきた。 龍と果歩さんのデート――いや、考えたくもない。 私は朝からそわそわしっぱなしで、何十回も廊下を行ったり来たりしていた。 だって、落ち着かない! 考えれば考えるほど、いてもたってもいられなくなる。 だって、あんな可愛い女の子だよ?  好きな人と会うとなれば、そりゃあ気合い入れてお洒落してくるに決まってる。 そんな姿を見たら……男は誰だって。 ああ、ダメだ。  想像するだけで胃が痛い。 いや、龍に限って私を裏切るなんてことはないと信じてる。 信じてるけど……!「ぬわ~っ!」 どうにもならないこの気持ちに悶え苦しんでいると、不意に背後から声が飛んできた。「ど、どうされました?」 びくりと肩を震わせ振り返ると、そこには龍の姿があった。「りゅ、龍っ!」 思わず名前を叫ぶ私に、龍は驚いたように目を丸くする。 けれど、すぐにその表情はいつもの優しい微笑みに変わった。「朝からずっと、落ち着きませんね。……もしかして、不安ですか?」 図星すぎて、私はそのまま固まった。 しばらく瞬きさえ忘れたあと、じわじわと顔が熱くなっていくのが自分でもわかる。「ははっ、お嬢は本当にわかりやすい。  そういうところも、可愛くて好きです」 ニコッと笑って、サラリと……。 朝からそんな殺し文句言うかな。  龍ってもっとこう、硬派でクールなイメージだったような……。  私と付き合うようになってから、どんどん変わっていってる? そんなことをグルグルと考えていると―― ふいに龍の瞳に熱が宿り、じっと私を見つめてきた。  ゆっくりと手を伸ばしてきたかと思うと、優しい手つきで、そっと私の頭を撫でていく。 その仕草から、彼の深い愛情が伝わってきて。胸がいっぱいになる。「大丈夫です。  私の心は流華さん
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【第2部】 第30話 尾行大作戦!②

「さて、そろそろ準備をして出かけますね」 龍が腕時計を確認しながら、ぽつりと言う。  その言葉に、私はしゅんと肩を落とした。「……う、うん」「流華さん」 名前を呼ばれて顔を上げた瞬間、視界がふわっと揺れた。  気づけば、龍の顔が目の前にあって、唇が触れ合っていた。「……っ」 あまりにも突然で、目を閉じることもできず、ただぼうっと龍を見つめる。 軽く唇を離した龍が、ニコッと微笑む。「終わったら、すぐに帰ってきます。待っててください」 やっぱり、私、翻弄されてる……。 悔しい気持ちと共に、  そのどこまでも優しい笑顔に、心がほっと満たされていく。 でも不安はやっぱり消えてくれない。 気持ちをごまかすように微笑み返した。   というわけで――私は今、尾行中だ。 いや、してはいけないことだってわかってる。  わかってるんだけど……我慢できなかった。 だって、不安に押しつぶされそうで。 あんな可愛い女の子と龍が一緒にいるなんて。 この前、龍に怒ったばかりだというのに、これじゃあ面目が立たない。「おっと、危ない。見つかるわよ」 頭を押さえられて、はっと我に返る。  ベンチの後ろに身を潜めていた私の頭が、いつの間にかひょこっと浮いていたらしい。 すぐ横では、貴子がにやにやと笑いながら双眼鏡を覗いている。「こういうのって楽しいわね。もう一度やってみたかったの」 その「もう一度」というのは、以前私と相川さんのデートを尾行していた件だろう。  あのときも、絶対に楽しんでたに違いない。「ねえ、相手の子って、どんな子?」 不意に声をかけられ振り向くと、そこにはヘンリー。  身を潜めながらも、やたら真剣な顔をしている。 ……どうせ、彼は貴子に呼び出されたんだろうな。
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【第2部】 第31話 せつない気持ち①

 龍と果歩さんの背中を、何かに取りつかれたようにじーっと見つめる。 お似合いな雰囲気に、私の気持ちはどんどん落ち込んでいく。  もうそりゃ、石ころが坂道を転がっていくみたいに、気持ちがコントロールできない。 肩や腕が少し触れ合うたび、果歩さんは頬を染め、恥ずかしそうに俯いた。 龍も、まんざらでもないような……。  いや、ダメだ、そんな風に疑っては。 自分を戒めるように小さく頭を振った。 物陰に身を潜めながら、慎重に足を進めていく。 龍たちが動けば、私たちも動く。 ふと周囲を見れば、行き交う人々が遠巻きにこちらを訝しげに眺めていた。 そりゃそうだろう。  だって私たち、相当怪しいもん。 ほんと、何やってるんだろう……とさらに落ち込む。 こんなことして。  これって、龍のことを信じていないってことにならない? 龍もこんな気持ちだったの? 私のデートのとき、龍はあとをつけていた。  あのときは、ついカッとなってしまい、叱りつけてしまったけど。 龍の気持ちが今になって痛いほどわかる。 私、なんて酷いことを……。 反省――「流華、何してんの? ちゃんと見てないと見失うわよ」 貴子の声にはっとする。 反省のポーズをとっていた手を下ろし、視線を龍へと戻した。 果歩さんを人混みから守るように、龍は人通りの多い側を歩いていた。  さりげなく周囲に気を配り、彼女が困ることのないように気遣っているように見える。 いつも、私にも当たり前のようにしてくれていたこと。 でも、それは……誰にでもすることだったんだ。「流華、拗ねてる顔も可愛いよ」 ふいに、視界いっぱいにヘンリー――いや、透真くんの整った顔が飛び込んできた。 驚いた私は少し距離を取り、ぎこちなく微笑んだ。「ありがと。ヘンリーも、相変わらず可愛いね」「流華、大好
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【第2部】 第31話 せつない気持ち②

 私は一人、家へと続く道を歩いていた。 疲れた……。  さすがに、全力疾走はキツかったか。  なんて思いながら、ふと空を見上げる。 もう、陽射しが傾き始めていた。 まっすぐ帰ればいいのに、どうしてもその気になれない。  気づけば、足はいつもの公園へと向かっていた。  変わらない景色、のはずなのに。  夕焼けに染まった公園は、少しだけ寂しく見えた。 たぶん、私の気持ちがそうさせているんだろう。 ギィ……ギィ……。 ブランコのチェーンが軋む音が響く。  その寂しげな音が、今の自分の気持ちと重り――吸い寄せられるように腰掛けた。 龍、今頃どうしてるかな……。  早く会いたいよ。 声が聞きたい。  抱きしめてほしい。  あなたの気持ちが知りたい。 視界がぼやけていく。  気づけば、涙が頬を伝っていた。「流華ーっ!」 ふいに、遠くから声がした。  驚いて顔を上げると、こちらへ向かって駆けてくるヘンリーの姿が見えた。「……っ、どうして……?」 驚いて目を瞬かせる私の前に、ヘンリーがやってきた。  肩で息をしながら、まっすぐに私を見つめてくる。「はあ、はあっ、はあ~。  流華って足早いよねー。僕、普段運動しないから体力なくって」 まだ息があがる中、ヘンリーは私に微笑みかけた。 私のこと、追いかけてきてくれたんだ……。  その想いに、なんだか胸が熱くなる。 ふと、あたりを見回す。 貴子がいない……帰ったのかな?「貴子は?」 ヘンリーを見つめると、彼は後ろを一度振り返ったあと首を捻った。「うーん。僕、流華のことが心配で……夢中で走ってきちゃったから。  桜井さんのことはわからないや」 ヘンリーはニコリと微笑んだあと、もう一つのブランコに腰掛けた。
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【第2部】 第32話 手強い相手①

 そこにいたのは、相川真司だった。  意外そうに目を見開き、こちらを見つめている。「おまえ……」 相川さんに気づいたヘンリーが、鋭い眼差しを向けた。  だが、そんな視線など意に介さず、相川さんはニコリと微笑み、ゆっくりと私たちの方へ近づいてくる。「こんなところで何してるんですか?   ちょうど流華さんのところへ行こうかと思っていたんです。偶然ですね」 嬉しそうに私を見つめる相川さん。  その視線から守るように、ヘンリーが私の前に立ちはだかった。「今、流華はおまえに会いたくないってさ」 背中越しで顔は見えないが、ヘンリーから珍しい男らしさが漂ってくるのを感じ、驚く。「そうなんですか?  それは……彼女の涙と関係あるのかな?」 余裕のある声音で、相川さんが問いかける。 さっき私が泣いていたのを、見られていた?「それとも、龍のせい?  だったりして」 核心を突かれ、心臓が痛む。 今この人から逃げたところで、何も変わらない。  ――ちゃんと向き合ったほうがいい。 そう思った私は、覚悟を決め、ヘンリーの背中から抜け出した。 相川さんの前に姿を現すと、彼の目がわずかに見開く。「流華さん……大丈夫ですか?  心配していました」 相変わらずの笑みを向ける彼とは対照的に、私は真面目な顔で問い返す。「なんで心配なんて?」「だって、今日は龍と果歩のデートですから。流華さん、辛いだろうなあと思って」 相川さんは、気持ちを探るような目で見つめてくる。 知ってたんだ……そりゃそうだよね。  果歩さんは妹なんだから、今日のことを知ってて当然。 彼に弱みを見せないよう、まっすぐ見返した。「心配は不要です。私は大丈夫ですから」 少しでも弱みを見せたら、つけこまれる。  ここは平然とした態度を見せないと。「そうだよ!  それに、流華には僕がいるから!
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2025-10-09
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【第2部】 第32話 手強い相手②

 そのまま迷いのない動きでヘンリーを交わし、何事もなかったかのように私の目の前にやってくる。「なっ……」 ヘンリーは絶句し、相川さんを凝視する。 相川さんは至近距離から私を見下ろし、優しい笑みを浮かべた。  頬に触れながら、熱っぽい瞳を向け、そっと囁く。「僕を、選べばいいのに……。  そうすれば、そんな悲しそうな顔をして一人で泣くことはない。  僕は絶対にあなたを悲しませたりしない。  流華……僕を選べ」 自信に満ちた表情。  口元は笑っているのに、目は鋭く、まるで獲物を捉えるように私を貫く。 その視線から、目を離せなかった。「流華、好きだ」 ゆっくりと相川さんの顔が近づいてくる。 私は彼から逃げようとする。  が、金縛りにあったかのように動けない。「ダメーっ!!」 突然、ヘンリーは相川さんに思いきり体当たりをした。  しかし、相川さんはそれを察知していたかのような素早い動きで身をかわす。 そのとき、はっとし我に返った。「ヘ、ヘンリー?」 戸惑う私を背に庇いながら、ヘンリーがこちらへ顔を向け微笑む。「へへっ、僕が守るって言ったろ?」 なんだかとても誇らしげな表情。  私を守れたことが、よほど嬉しいらしい。「ありがと……」 心からほっとした。 もし邪魔が入らず、あのままだったら――。 不覚!  なんであんな状態で固まっちゃうかな、も~!  これでは、相川さんの思うつぼだ。 彼の瞳には、人を惑わす力があるのかもしれない。  あの瞳に見つめられると、思考が止まるっていうか、ぼーっとするというか……って、そんな摩訶不思議なこと。 何なの?  もうわけがわからない!  とにかく、相川さんには気をつけなくちゃ。 ごちゃごちゃする思考を振り払い、集中する。 ヘンリーと並び、相川さ
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【第2部】 第33話 気持ちの乱高下①

 ヘンリーと別れた私は、家に帰ると真っ直ぐ洗面所へと向かった。  手を洗い、うがいを済ませたとき、ふとテレビの音に気づく。 その音源は、どうやら居間からのようだった。 ふと、私をこんな事態に陥れた張本人の顔が脳裏に浮かぶ。 気づけば、自然と足が居間へ向かっていた。  部屋をそっと覗き込んだ私の目に飛び込んできたのは、新聞を広げながら呑気にあくびをしている祖父の姿だった。 私は小さくため息をつく。「お、流華、お帰り。龍はまだじゃよ」 私に気づいた祖父が、笑顔を向けてくる。 こっちの気持ちも知らないで。「……わかってる」 少しムッとしながら、祖父と机を挟んだ反対側に腰を下ろした。  怒っていることを察してほしくて、わざと乱暴に座る。 だが、祖父は怪訝そうに眉をひそめるだけで、不思議そうな顔をした。「なんじゃ、不機嫌そうに。そんなんじゃ、龍に愛想つかされるぞ」「おじいちゃんに言われたくないわよっ!」 大きな声が部屋中に響く。 さすがの祖父も、驚いて目を丸くした。「な、なんじゃ?」「おじいちゃんのせいでしょ! 私たちずっとうまくいってたのに……めちゃくちゃよ!  そんなに私たちの邪魔して、楽しい?」 感情をぶつけるように睨みつけると、祖父の表情が一瞬だけ怯んだように見えた。  しかし、すぐに余裕の笑みへと変わっていく。「ふんっ、これくらいでダメになるようなら、いつかダメになっとるわ。  本当にお互いを信頼していたら、心は揺れん」 痛いところを突かれ、私はぐっと言葉を飲み込む。「そんなの、わかってる。  わかってるけど、不安になるでしょ? 好きであればあるほど、苦しいの!  おじいちゃんにはわからないよっ!」 悔しさに駆られ、勢いよく立ち上がった。 振り返り様に誰かに思いっきりぶつかってしまう。「いたっ!」
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【第2部】 第33話 気持ちの乱高下②

「なんでもない。……それより、デートはどうだったの?」 なんでこんなこと聞くかな。  すぐに後悔した。 本当は聞きたくない。でも、気になる。「少し二人で歩いたあと、お食事して、果歩さんを家まで送ってきました。それだけです」 龍の視線は真っ直ぐに私に向いている。  そこに嘘はないんだとすぐにわかる。 それなのに――「で、どうだったの?」「は?」「感想よ。楽しかったとか、嬉しかったとか、果歩さんが可愛かった、とか……。  いろいろあるでしょ?」 ああ、また余計なことを。  口が勝手に動く。  止まらない。「もしかして、焼いてくれているんですか?」 龍が嬉しそうな顔をする。 なんだか、腹立つ。「そんなんじゃ……ない、わよ」 声はしぼみ、つい目をそらしてしまう。 面倒な子って思われないかな。 私はそっと龍の表情を盗み見る。  ……そこには、照れくさそうにはにかむ龍がいた。「嬉しいです……。お嬢にそんな風に思っていただけるなんて。  それだけで、俺は果報者ですね」 そのまま、私は龍に優しく抱きしめられる。  彼の体温がじんわりと伝わってきて、心が静かに波打った。「こりゃ、こりゃ……わしは邪魔じゃな」 祖父がこそこそと部屋を出て行く気配がした。「ふふっ、親父も本当は私たちに悪いって思っているんですよ。  素直じゃないですけど」 龍の言葉に、私は眉をひそめる。「本当に? そうは思えないんだけど」 二人でくすくすと笑い合う。 龍の腕が緩み、私たちは至近距離で見つめ合う。「流華さん、俺が愛している女性はあなただけです。  何度も言っているとは思いますが……他の女性が入る隙など、ありません」 熱い瞳で見つめられ、胸の奥がきゅっと締め付けられる。
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【第2部】 第34話 王子とデート①

 「さてっと、今日はどうしようかなあ」 休日。特に予定のない私は、居間でスマホをいじりながらのんびりと過ごしていた。 ――ピンポーン。 玄関のチャイムが鳴る。  しかし、誰も出る気配がない。 ん? 今、みんな出かけてるのかな? 少し面倒に思いながらも、私は腰を上げ、玄関へと向かった。 「流華!」 扉を開けた瞬間、ヘンリーが勢いよく飛び込んできた。  驚く間もなく、思いきり抱きしめられてしまった。「ちょ、ちょっと、いきなり何?」 突然の行動に面食らい、目を白黒させる。 ヘンリーはそんな私を真正面から見つめ、意味深な笑みを浮かべている。「ふっふー。流華、今日は僕とデートして!」 満面の笑みでそう告げられ、思わず問い返す。「……なんで?」「なんでも! お願い、お願い、お願いー!!」 まるで子どものように駄々をこねるヘンリー。  こうなったら、なかなか引かないことはわかっている。 面倒だな……と思いつつ、私は観念した。「……わかった。今日はとくに予定ないし、付き合うよ」「やったー!」 ヘンリーは嬉しそうにぴょんぴょん飛び跳ねる。 ほんと、子どもみたいなんだから……。  あきれたように笑い、小さくため息をつく。「ちょっと待ってて」 玄関にヘンリーを残し、出掛ける準備をしながら龍と祖父の姿を探した。  しかし、二人の姿はどこにも見当たらない。 あれ? 今日って、組の総会か何かあったっけ? 仕方ないので、私は机の上に書置きを残しておくことにした。「あと、念のためっと」 スマホを操作し、龍にメッセージを送った。「よし、じゃあ、行きますか!」 こうして――  何もなかった私の休日は、妙にテンションの高いヘンリーとのデートへと変わった。  どこへ
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2025-10-11
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【第2部】 第34話 王子とデート②

「うわー、綺麗!」 視界に飛び込んできたのは、一面に広がる緑の絨毯。  周りを見渡せば、色とりどりの花畑が点在し、たくさんの木々たちが風に揺れていた。 見ているだけで、心が癒されていくようだ。 マイナスイオンのおかげか、空気も美味しく感じられる。 今日は、運よく晴天――  あたたかな日差しが降り注ぎ、空は青く澄み渡っている。 私は大きく深呼吸した。「……気持ちいい〜」 ヘンリーは目を輝かせながら、景色に見惚れている。  無邪気なその横顔が、子どもみたいで……自然と頬が緩んだ。「あー、なんだか思い出すなあ、ねっ!」 嬉しそうに笑いながら、私をまっすぐに見つめてくる。 思い出す……とは、前世のことだろうか。  確かに、前世の私たちは、よく草原でデートをしていたような気がする。「流華、行こう!」 ヘンリーは、私の手を取ると走り出した。 楽しそうに駆けていく彼の背中を見つめながら、たまにはこういうのも悪くないか、と思った。 すっかり彼のペースに巻き込まれているような気もするが……まあ、いいか。  ヘンリー楽しそうだし。 今日は付き合おう。  この前、お世話になったしね。 そう決めた私は、今を楽しむことに集中するのだった。  この広大なテーマパークは、一日ではとてもじゃないけど回り切れない。 それを知ってか知らずか。  ヘンリーは子どものようにはしゃぎながら、私を連れまわしていく。 パーク内を巡り、様々なアトラクションを楽む。 メリーゴーランドに始まり、動物の餌やり、迷路、アスレチック。  さらには子ども向けのゴーカートまで。 子どもが好きそうなアトラクションばかりを好むヘンリー。 彼に付き合うのは、かなりの羞恥心と闘わなければいけないことが多く――  かなり、疲れる。  
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