『ほう、これはまた見事なドラゴンゾンビ……。流石のレイシャ達も攻めあぐねているようだな……』「……え?」「今、長の声が聞こえませんでした?」「儂も聞こえたのお……」 私達は一斉にその声の出所に目を向ける。 私が身に着けているもう一つのブルーダイヤのペンダント。 それが、ここだと言わんばかりに眩いばかりの光を放っていたのだ!(ブラッド青年から借りたイミテーションブルー⁈ そ、そうか! 奴より魔導に詳しい長ならっ⁈)「長っ! 教えて頂戴っ! こいつはどうやって倒せばいいの?」 すっかり戦闘スイッチが入っている私は躊躇なくイミテーションブルーに問いかける!『基本は竜牙兵と同じだが、陣の力によって竜本来の性質つまりは竜牙兵以上の再生能力も組み合わされている』「うん、で……?」『つまりは生半可な魔法や攻撃は効かないということだ。当然、レイシャのレッドニードルもな』 「えっ! ええっ⁈ じ、じゃどうするのよ?」『……クロウ、禁忌の解を許可する』 「えっ! い、いいんですか? きっと屋敷も消し飛びますよ?」 私はイミテーションブルーとクロウの会話の内容を一瞬で理解し、真っ青になる。「え、ええっ! あ、あれを使うの⁈」 長の言いたい事は分る。 でもクロウのあの魔法は破壊力が本当にやばすぎて、私も使ったのを1回しか見たことない凶悪な代物なのだ。 私達は長の話を聞きながら、ドラゴンゾンビの火炎ブレスをなんとかかわしていく。『屋敷の敷地内は特殊な結界を張っているので、そこは安心したまえ。だから今使ったクロウの魔法でも周囲の植物は傷一つついていないだろう?』「……あ、確かに」 長は魔法のスペシャリスト、きっとエンチャントアイテムなどであ
Last Updated : 2025-06-18 Read more