自分に自信を持つか……。そうだよね。「……うん」 「課長がいくらカッコよくてモテるからって、アンタが彼女である事実は変わらないじゃない。 私はお似合いだと思うけどな、アンタと課長」「……ありがとう」 沙織は「いいわよ、お礼なんて別に」と烏龍茶を一気に飲み干した。「ほら、アンタも飲みな」 沙織は烏龍茶を指差す。「……ありがとう」 それもきっと、沙織なりの優しさなのかな。 沙織は私をずっと見てきたからこそ、私の気持ちを理解してくれているのかも。「ねえ、沙織……?」 ただ一つ疑問がある。「ん?」 そこで私は、沙織に「沙織もさ、もしかしてなんかあった?」と問いかける。「……なんで?」「なんか寂しそうな顔、してるから」「え?そう……?」 沙織の顔を見てると、なんだか沙織の顔が寂しそうに見える。 彼氏と別れたと言っていたけど、それが何か関係あるのかな?「何? 良かったらさ、私に話してよ。話なら聞くよ?」「……航太(こうた)のこと、なんだけどさ」「うん、どうしたの?」 沙織はおかわりの烏龍茶に再び手を伸ばし、「航太のこと……実はまだ好きなんだよね」と私に言った。「え、そうなの?……でも沙織は、村木さんのことが好きなんじゃないの?」 あれ? 私の思い違いだった……?「違う。村木さんのことは、ちょっと気になるってだけよ」 もしかして沙織は、航太くんのことを何か気にしてるの? 別れた理由はすれ違いって聞いてたんだけど……本当は違うの?「そっか。気になるってだけなのね」「そうよ」 そっか。村木さんのこと好きなのかと思ってたけど、沙織はまだ航太くんのことが好きなんだね。 でも別れなくちゃイケない理由が出来たから、別れたんだ。「……どうすれば、いいかなって思って」「ん?」「航太のこと……どうしたらいいかなって」 沙織の顔が本当に寂しそうで、私も沙織に何かしてあげたいと思うけど、何をしてあげられるか分からない。 出来るのはただ、こうやって話を聞くことだけ。 「沙織は、どうしたいの?」「どうなの……かな。分からない」 沙織はかなり、航太くんのことで悩んでいるのかもしれない。「ごめん、こんな話。……ちょっと色々あって、ストレス溜まってるのかも」 二杯目の烏龍茶を飲み干した沙織は、深くため息を吐く。 こんな弱
Terakhir Diperbarui : 2025-07-01 Baca selengkapnya