ある日リジーが毒で倒れたという騒ぎが起こった。 確かに原作でのアデリナは、リジーに毒を盛ったことがある。 でもそれはあくまで原作だ。私は絶対にそんな事やらない! 幸い解毒はできたらしいが、リジーは今、療養中らしい。 「私は絶対にやってないわよ……!! だから、私の拘束を解きなさい……!!」 「す、すみません王妃陛下……しかし、命令ですので。」 臨月が近くなり、ただでさえ体が思う様に動かないのに、毒で倒れたリジーの近くに私の髪飾りが落ちていたという。それが証拠だと。 そもそもリジーには一週間ほど会ってないのに、そんな私が毒を盛るなんてバカらしい。 動機は嫉妬だという。 どうやらローランドが仕事で出掛けている間、タウゼントフュースラーの企みでそうなってしまったみたいなのだ。 彼が王宮の兵を勝手に動かし、私を拘束してしまったのだ。 「アデリナ………………」 その現場にやっとローランドが、息を切らしながら現れた。 兵に捕まっている私をローランドは何か物言いたげに見つめて…… 「陛下……っ!私はやってな……」 「はあ。……アデリナをあの北塔へ。 暫く拘禁してくれ。見張りも付けて。 念の為、妊婦だから慎重にな。」 「ロー…ランド………?」 ローランドは心底呆れた様に溜息を吐いた。 ………何それ。何よ、その顔。 「リジーの様子は?……見に行く。 侍医を連れてきてくれ………」 そう言って
Last Updated : 2025-08-31 Read more