Semua Bab 君が白髪になるその日を待ち、愛が燃え尽きるまで: Bab 21 - Bab 24

林先生が僧侶を呼び、澪のために法事を営ませたとき、澪は自分の魂が、目に見えない何かに引き寄せられていくのを感じた。僧侶は澪の姿を見るなり、思わず目を閉じた。それもそのはず。澪の死後の姿は、あまりにも凄まじいものだった。今回、澪を探してくれたのは涼介ではなく、林先生だった。澪は長く林先生のそばにいて、その優しさを知っていたし、彼が涼介のことを長年大切にしてきたこともわかっていた。思いがけなかったのは、林先生が自分の魂が未だこの世に留まっていると知ったとき、彼はただただ、澪に向かって祈るように泣いていた。「澪さん、涼介さんは君にひどいことをしてしまいました。でも、お願いです。涼介さんを助けてあげてくれませんか？」「私は小さい頃から涼介さんを見守ってきました。そして、君はきっと涼介さんのそばを離れられないのだと思っていました。でも……私が間違っていたんです。本当に、大きな間違いでした」「今、涼介さんは食事も水も受けつけず、日に日にやつれていっています。もし君がいるなら、彼に生きてほしいです」「君が彼の夢に現れることができるのは、わかっています。だから澪さん、お願いします。涼介さんを救ってください」林先生の真摯な言葉に、霊となった澪でさえ、胸を締めつけられずにはいられなかった。彼はもともと現実主義者で、霊だの魂だのを信じるような人ではなかった。そんな彼が、涼介のために今は証明できない存在にすがっていた。けれど澪は、もうすぐこの世から消えてしまう。そんな自分に、涼介を救うことなどできるのだろうか？でも涼介の姿を目にした瞬間、澪の心は砕けた。一回り小さくなったように見える涼介。その気品ある顔立ちは影を潜め、空虚な瞳だけがぼんやりと揺れていた。林先生の言葉どおり――涼介は、本当に、死にかけていた。その日の夜、澪はまた涼介の夢に入った。夢の中の涼介は、澪が最初に別れを切り出した頃の姿に戻っていた。林先生によると、その時期の涼介はひどく苦しんでいたという。澪は、彼の手首に残る深浅さまざまな傷を見て、反射的に彼のもとへ駆け寄り、その体を抱きしめた。涼介は、懐かしい香りに気づき、信じられないという顔で見上げた。「澪？どうしてここに？」「君は俺と別れたはずじゃ？」澪は、もうあの頃のように冷たく言い放って彼を突き放したりはし

澪の葬儀が終わって三日目、涼介はベッドで目を覚まし、起き上がって自分に氷水を一杯注いだ。澪のいない日々には、まだ慣れなかった。以前は、いつも澪が温かいお茶を用意してくれていたため、水を自分で用意することなどなかったのだ。涼介は、旅立つことを決めた。車を走らせ、澪と共に暮らしていた大学のある町へ向かう。そこには、二十歳の澪との思い出が残っていた。彼女は突然現れ、一筋の光のように涼介の人生を照らした。だが涼介は、その光を自らの手で失ってしまった。もう、二度と取り戻すことはできない。大学に到着すると、ちょうど休暇期間で、人影はまばらだった。キャンパスを一周した涼介は、やがて門の前に腰を下ろし、少し途方に暮れていた。そのとき、彼を知る先生が通りかかり、声をかけてきた。「君は涼介だね？」一瞬呆然とした涼介は、作り笑いを浮かべて頷いた。先生はさらに問いかけた。「澪はどうした？一緒に戻ってこなかったのか」「当時、澪は君を一番愛していて、私たちはよく、後ろでイチャイチャを見せつけられたものだよ……」その言葉に、涼介の目は徐々に陰りを帯びていく。そして先生も、ようやく涼介のそばに置かれた箱の上の遺影に気がついた。先生はため息をつき、言葉に詰まった。涼介はただ静かに笑った。「大丈夫です、先生。澪は今も、俺のそばにいるって信じてますから」先生はそれ以上何も言わず、ただ深いため息を漏らした。「覚えているよ。澪は、あの大きな木の下で君を待つのが好きだった。綺麗に着飾って、君を探しに行く姿を見かけたこともあった。君がその木の下で告白に成功したのも、よく覚えてるよ。なのに、どうして……」先生が立ち去ったあと、涼介はまるで何かを思い出したかのように、突然立ち上がった。ここには、涼介が何かを埋めた記憶があった。急いで地面を掘り返すと、出てきたのは一枚の薄い手紙だった。筆跡は澪のものだった。涼介は手紙をゆっくりと読み始めた。そこに綴られていたのは、澪が受けてきた数々の理不尽。苦しみ、辛さ、怒り……それらすべてを、澪は誰にも言わなかった。そして、彼女は最も残酷な罰を選び、涼介を裁いたのだ。手紙は涼介の涙で滲み、彼は嗚咽を漏らしながら、ついに声を上げて泣き崩れた。「澪……澪……！」彼女の名を呼びながら泣き叫