Side 唯斗 「んっ、こ、ここは…」 目が覚めて自分がどこにいるのかわからなかった。 「気が付いたか」 その声に反応して声の主を見た瞬間、自分の意思とは関係なしに涙が溢れた。 「っ、たい、大我ぁ」 俺は飛びつかん勢いで大我に抱き着いた。 「大丈夫だ、どこにもいかないから、だから泣け」 飛びついた俺を抱きしめながら告げられる言葉は、俺自身に何が起きたのかを知っていると告げている。 「っ、たい、大我、大我、俺、俺、」 俺は大我に抱き着きバカみたいに大泣きをした。大我の顔を見たら本当にダメだった。自分で処理しきれない感情がグルグルと渦巻いていて、どうしていいのかわからなくて、俺は大我の前で大泣きをしたのだ。 「少しは落ち着いたか?」 涙が止まったけど、離れたくなくて、抱き着いたままの俺に静かに大我が聞いてくるから、小さく頷いた。 「唯斗には悪いとは思ったけど、三枝さんと話をして、現状をすべて聞いた」 俺を抱きしめたままで、大我がゆっくりと話す。 「…ごめん…」 また、俺は大我に迷惑をかけたんだ… 「謝らなくていい。唯斗に聞きたいことがある」 「な、に?」 本当は大我の言葉が怖い。 「聖唯斗の気持ちが知りたい」 「お、れの、きも、ち?」 大我の言葉の意味が分からない。 「あぁ、今回のこと。自分勝手なあの2人のこと聞いて、唯斗はどうしたい?唯斗自身の気持ちが知りたい」 俺を抱きしめてくる大我の腕に少しだけ力が入る。 「俺は…もぉ…嫌だ…もう、俺をほっといてほしい、俺に関わらないで欲しい、俺を捨てたんだったらそのままほっといてほしい」 もぉやだ。本当にほっておいて欲しい。里親になって、また俺を捨てたんだ、これ以上俺に関わってほしくない。捨てたんだったらほっといてほしい。今更俺に踏み込んでこないでくれ… 「唯斗これは俺たちだけで解決できる問題じゃない。それは唯斗もわかるよな?」 大我の言葉にコクリと頷けば 「週末、俺の実家に行こう。今後のことも含めて家族会議をしよう」 「い、いいの?」 大我の言葉についそう聞いてしまった。俺のことで大我の家族にまで迷惑をかけてもいいのかと… 「俺個人の気持ちを言ってもいいか?」 俺の言葉に大我が聞いてくるから小さく頷けば 「唯斗が捨てられるんじゃない、今度は唯斗が
ปรับปรุงล่าสุด : 2025-07-25 อ่านเพิ่มเติม