学園祭の翌日。学校は通常通りの授業だったが、雰囲気はいつもと違っていた。「アリアちゃんたち、すごかったね」他のクラスの子供たちが声をかけてくる。「虹、本当にきれいだった」「私も、あんなふうになりたい」アリアは少し照れくさそうに笑った。「ありがとう」教室に入ると、黒板に大きな文字が書かれていた。『おめでとう! 最優秀賞』「え?」五人が驚く。「昨日、審査員の投票で決まったの」ミカエラ先生が微笑む。「あなたたちの『虹の約束』が、最優秀賞に選ばれました」「やったー!」ミアが跳び上がる。「僕たち、やったんだ」ユウキが信じられない様子だ。「すごい……」リナとケイも目を輝かせている。「みんなで、がんばった、けっか」アリアが嬉しそうに言う。朝のホームルームで、エリカ校長が表彰式を行った。「アリア・ヴァルスト、ユウキ・カミジョウ、リナ・シルヴィア、ミア・フレイムハート、ケイ・グリーンウッド」五人の名前が呼ばれる。「前に出てください」五人が教室の前に並ぶ。「あなたたちの発表は、真の統合教育の理想を体現していました」エリカ校長が賞状を手渡す。「魔法を使える者と使えない者が、互いの力を認め合い、協力する。それが、この学校の目指す姿です」拍手が響く。「これからも、その精神を忘れずに」「はい!」五人が元気よく答えた。昼休み、五人は屋上で賞状を眺めていた。「本当に、もらっちゃったね」リナが賞状を撫でる。「夢みたい」「夢じゃないよ」ユウキが笑う。「僕たちが、本当に頑張った結果だ」「でも、これからどうする?」ミアが尋ねる。「また、何か一緒にやる?」「やりたい!」ケイが即答する。「あの達成感、もう一度味わいたい」「アリアも、やりたい」アリアが頷く。「みんなと、いっしょに、なにかをつくるの、たのしい」「じゃあ、決まりだね」ユウキが手帳を取り出す。「次のプロジェクトを考えよう」五人は早速、アイデアを出し合い始めた。放課後、アリアはセラ先生の個別授業を受けた。「学園祭、素晴らしかったわ」セラが微笑む。「私も見に行ったのよ」「ほんとう?」「ええ。あなたの虹、とても美しかった」セラが優しく言う。「でも、それ以上に美しかったのは、あなたたち五人の絆ね」「きずな?」「そう。信頼し合い、助
Last Updated : 2025-10-14 Read more