その時だった。一瞬にしてバタバタと雪崩れ込むように四方八方から人が駆け込んで来る。気付けばあっという間にその場がその人たちによって制圧される。私は海原有起哉から解放され、振り返る。子供たちを拘束していた男たちも入って来た黒服の男たちに制圧されていた。「桜丞!苺果!」そう言って私は子供たちに駆け寄る。子供たちは口を塞がれていたテープをはがされると、駆け出し、私に抱き着いて来る。「良かった……」そう言いながら桃李を見る。桃李もその拘束を解かれている。「篠江龍月!!!」黒服の男たちに捕まった海原有起哉が叫ぶ。龍月は私と子供たちの所まで来ると、聞く。「大丈夫か?怪我は無いか?」そう聞かれ龍月を見上げる。一人の男性が龍月に近付き、言う。「制圧完了です」龍月は頷いて言う。「あぁ、ご苦労」そう言って桃李に振り返り、言う。「彼を病院へ」黒服の男たちにそう指示して、龍月がしゃがみ込む。「おじさんだ!イケメンのおじさん!」苺果がそう言って龍月に抱き着く。龍月は目を細め、苺果をその腕に抱く。「おじさんが助けてくれたの?」今度は私に抱き着いたまま桜丞がそう聞く。「そうだよ、この人が助けてくれたの……この人はあなたたちのパパよ……」私がそう言うと、子供たちは驚き、そして言う。「パパなの?パパはヒーローなの?」そう聞かれ私は涙ぐみながら頷く。「そうよ、パパはヒーローよ」龍月は苺果と桜丞の頭を交互に撫でて微笑む。「龍月……!」そう叫ぶ声が聞こえて、その声の方を向く。華凜が黒服の男に拘束されながら涙を流している。「どうして杏なの……私の事を愛してるって言ったじゃない!杏の事を憎んでいたじゃない!」龍月は苺果を下ろし
Terakhir Diperbarui : 2025-11-19 Baca selengkapnya