実のところ、武也は当初、高代と北斗のことにはもう関わらず、それで終わりにするつもりだった。だが病に倒れて以降、正修と奈穂に対する罪悪感は日ごとに強まっていった。しかも彼は、亡くなった妻の夢を何度も見るようになった。夢の中で、妻は涙ながらに武也を責め立てる。――あなたは私に対して申し訳ないだけじゃない、正修にも顔向けできないことをしているのよ。良心はないの?あの子と、あの子が愛する人は、本来なら穏やかに過ごせたはずなのに。最初はあなたのせいで二人は口論し、ぎくしゃくした関係になった。その後も、二人の敵に手を貸し、あまつさえ彼らに危害を加えた者の逃亡まで手助けした。あなたは正気なの?その夢を見るたび、彼は汗びっしょりになって目を覚ました。医師は、このままでは良くないと告げ、心理カウンセリングを受けるよう勧めた。この状態が続けば、病状がさらに悪化する恐れがあるという。もともと彼の病は決して軽いものではない。もしさらに悪化すれば――だが武也はカウンセラーを訪れなかった。心の負担を癒す方法が何であるか、武也自身がよく分かっていたからだ。そして正修と奈穂が病院へ見舞いに来たことで、武也の罪悪感は頂点に達した。武也は決意した。何としても、高代と北斗を見つけ出す。それが、正修と奈穂への償いになるはずだった。それ以外のことを考える余裕は、もはや彼にはなかった。「どうやって高代と北斗を見つけたの?」奈穂は不思議そうに尋ねた。海外を転々としていたのだから、警戒心はかなり強かったはずだ。武也が居場所を聞いたところで、素直に答えるとは思えない。正修は微かに笑った。「金だよ」あの母子は確かに用心深かった。普通の相手なら、金をちらつかせても通用しなかっただろう。だが、武也は例外だった。これまで武也は何度も二人を助け、資金援助も約束していた。しばらく苦しい生活を送っていた高代と北斗にとって、金は何より必要なものだった。まず武也は警察に連絡を取った。これまでの数々の件により、北斗はすでに指名手配犯となっており、警察も行方を追っていたのだ。その上で、秘書に指示し、高代からの電話を拒否しないようにさせた。連絡が取れた段階で、携帯番号や銀行口座の情報から位置を特定する。確かに、高代は北斗を連れてさらに別の場所へ
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