Semua Bab 婚約者は私にプロポーズをしたその口で、初恋の幼馴染に愛してると宣う: Bab 231 - Bab 240

303 Bab

231話

「──滝川っ」 清水瞬は、恨みの籠った目で涼真さんを睨み付けている。 涼真さんは彼を見下ろしたまま、睨み返していて。 2人の間にはピリピリとした緊張感が漂っていた。 「──……そもそも、お前がしゃしゃり出てこなければ……っ!お前がいなければ、心は今も俺の隣に居たのに……!」 清水瞬がそんな事を叫ぶ。 なんて自分勝手な事をいうのだろう。 私は、私と婚約を破棄してからの彼の言動にどんどん幻滅していた。 こんな、自分の事しか考えない人に、私は夢中になって数年間も無駄にしたのだと考えると虚しくなってしまう。 「……俺が心を助けたのは偶然だった。だが、俺がいなくとも遅かれ早かれ、お前と心は駄目になっていたさ。お前と柳麗奈の関係に、心は気が付いていた。どうせ近い内に心はお前を見限って、お前から離れていく」 「──気付いて……っ!?」 涼真さんの言葉に、清水 瞬は私に振り向く。 清水瞬は意外とばかりに驚いたような顔をしていて。 どうしてあんなに頻繁に逢瀬をしていたのに、ばれていないと思っていたのだろう。 「だ、だが……あの頃は……まだ浮気をしていると心は気付いていなかったんじゃあ……」 「ええ……。確かに私はあの頃まだ清水社長の浮気には気付いていませんでしたね。……だけど、麗奈が私に親切に教えてくれました。──清水社長とホテルに入った、とか……2人が抱き合う動画などをわざわざ送ってくれていたので」 「──は……?」 私の言葉に、清水瞬は唖然と目を見開く。 まさか、麗奈がそんな事をしているとは知らなかったのだろう。 涼真さんは不快感を顕にして吐き捨てるように告げる。 「何て醜い女だ……その女の醜悪さには呆れるな」 「──っ」 涼真さんの言葉を聞き、清水 瞬は羞恥に顔を真っ赤に染めた。 そして、涼真さんは畳み掛けるように彼に向かって吐き捨てた。 「そんな醜い女の素性にも気付かず、まんまとあの女の策略に嵌り、お前は心を傷付けて捨てた。……自業自得だ。……当時、まだ子供だった心に清水家が助けられたと言うのに、恩を仇で返すとはな」 「──っ」 清水瞬を助けるために、私が権利を手放した事を涼真さんが口にする。 清水瞬も、その事には既に気付いていたのだろう。 唇を噛み締め、悔しさに顔を歪めているのが見える。 「──知らなかった、俺は
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232話

「な……ん、どう言う……」 唖然とした清水瞬は、顔を真っ青にして呟く。 柳家が、清水家を窮地に陥らせた。 そんな話は、初耳だった。 私が涼真さんを見つめると、涼真さんは私の方へ歩いて来る。 そして、私の前にやって来ると涼真さんはゆっくりと、優しく私の目を見て説明してくれた。 「心が、窮地に陥った清水家のために権利を手放した、と話してくれただろう?」 そう言うと、涼真さんは乱れた私の髪の毛を優しく直してくれる。 顔の横に流れてしまった髪の毛をゆっくりと耳にかけ直し、私の頬を撫でた。 「心が苦労し、手にした結果だ。手放す事になった原因……清水家が、当時どんな状況に陥っていたのかを、調べた……。そうしたら、当時彼の会社で開発途中の情報が、他社に漏れたんだよ。……誰かが、金に目が眩み、情報を他社に売った。……金の流れを調べていくと、当時夜逃げをするように慌てて国外に逃亡する家があったよ」 「──まさか、その家が……!?」 私の言葉に、涼真さんは静かに、だけど確かにしっかりと頷いた。 「──ああ。柳家だ。……柳麗奈の家。あの女の両親は、清水の会社が開発していた情報を盗み、他社に売ったんだ。……産業スパイ、だな」 そんな──。 信じられない。 だけど、涼真さんが長い時間をかけて調べたのだろう。 その報告内容はかなりの信頼度だ。 まさか、麗奈の家が清水家を裏切っていたなんて──。 私が唖然としていると、それまで黙って話を聞いていた清水瞬が突然叫んだ。 「──嘘だ!」 「──っ!?」 「麗奈が、麗奈の家が……っ!清水家を陥れていたなんて……っ!そんな嘘を言うな!」 清水瞬はその場に起き上がり、涼真さんに向かって駆け寄ると、彼の襟首を掴んだ。 「それじゃあ……っ!それじゃあ麗奈は……っ!」 「や、やめて!離して清水社長!」 私は涼真さんから清水瞬を離そうと手を伸ばした。 けど、涼真さんは逆に私を自分達から遠ざける。 「心、危ないから離れて」 私にそう告げると、涼真さんは自分の襟を掴む清水瞬の手首を掴み、正面から彼を睨む。 「そうだ。お前は、自分の家を陥れた家の娘と愚かにも婚約しようとしているんだよ」 「ふざけるな!そんな、そんな事があってたまるか……!それじゃあ、それじゃあ俺は……っ!」 「──ああ。お前は自分の家族を
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233話

「失礼いたしま──。……えっと、これは……どう言う状況、で……?」 部屋に入ってきたホテルのスタッフは、私たち3人の様子に、ぎょっとして目を見開いた。 そんな彼に、涼真さんはあっさりと告げる。 「清水社長を追い出してくれないか?彼が俺の婚約者を害そうとしたんだ。このパーティーからもお帰りいただいてくれ」 「か、かしこまりました!」 涼真さんがそう告げるなり、ホテルのスタッフははっとして表情を引き締める。 そして、無線でどこかと連絡を取り合うと、数秒も経たない内に黒服の体格の良い人達が数人、部屋にやって来た。 「滝川社長、大変失礼いたしました。清水社長には、お帰りいただきます」 「ああ、そのようにしてくれ」 呆然としている清水 瞬を、黒服の人達が数人がかりで抱えて部屋から出て行く。 無理矢理退出させられていると言うのに、清水 瞬は唖然としたまま、ぴくりとも動かない。 そんな彼を見送った私たちは、ホテルのスタッフが持ってきてくれた救急箱で、涼真さんが私の足を簡単に治療してくれた。 「痛みは、どうだ……?歩けそう?」 涼真さんに手を差し出され、その手を取ってソファから立ち上がる。 軽く歩いてみたけど、さっきまでの痛みは引いていた。 少しだけ痛むけど、歩けない事はない。 私は顔を上げて涼真さんにお礼を告げた。 「大丈夫そうです、涼真さん。ありがとうございます!」 「お礼なんていいんだ。大切な婚約者だからな。怪我をして欲しくない」 涼真さんは優しく笑いながらそう言い、さらりと私の唇を奪う。 「──ちょっ、涼真さん……!」 「さあ、心。パーティーの終了まであと少しだ。あと少し、頑張ろう」 にやり、と口角を持ち上げて笑う涼真さん。 私は涼真さんをじとり、とした目で見つつ、涼真さんの腕に自分の腕を通した。 「ええ、勿論です涼真さん」 ◇ それから、パーティーは問題なく進み──。 終了の時間がやって来た。 私と涼真さんは、来てくれた来場者を見送っていた。 最後は、今回提携を組んだ氷室社長と、奥さんの桜さん。 涼真さんは氷室社長と話をしていて、私は桜さんとお話をしていた。 「今回は、素敵な機会を頂けて、本当にありがとうございます」 「いいえ、こちらこそ!ご主人の氷室社長が、なんの実績も無い我が社の手を取って下さったこそ
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234話

──部屋を取ってあるから、今日はこのままホテルで休んで行こう。 涼真さんからそう提案された私は、じわじわと顔を赤くしつつ──それでも、はっきりと涼真さんに頷いた。 私の反応を心配そうに見つめていた涼真さんは、安心したようにほっと表情を緩めたように見える。 私は、それどころじゃない程緊張していて。 それから涼真さんが何を話して、どうやってパーティー会場を出て、歩いたのかはっきりと覚えていない。 ただ、私の隣を歩く涼真さんがしっかりと私の腰を抱き寄せていて。 気がついたら私は涼真さんと一緒にエレベーターに乗り、ホテルの最上階に到着していた。 「心、こっちだ」 「はっ、はい……!」 涼真さんに腰を抱き寄せられたまま、歩き出す涼真さんの後を着いていく。 心臓の鼓動が、どんどんと速くなっていて、けたたましい音を奏でているのがとても良く分かる。 だけど、私の腰に触れている涼真さんの手のひらも何だか凄く熱くって。 涼真さんも、もしかして少しでも緊張しているんだろうか──。 そう思った私が、ちらりと涼真さんを見上げると。 ──バチリッ と、涼真さんと目が合ってしまった。 「──すっ、すみません……っ!」 私は、慌てて顔を逸らす。 いつの間にか部屋の前に着いていたのだろう。 涼真さんは苦笑しつつ、カードキーを翳して、部屋を開けた。 部屋の扉が開く瞬間、私の心臓の鼓動は最高潮に達していて。 きょ、今日……私はここで──。 緊張やら、恥ずかしさやら、その他色々な感情でいっぱいいっぱいになってしまう。 私がそんな状態に陥っている事に、涼真さんはとっくに気付いていたんだろう。 部屋に入った涼真さんは、そのまま私を連れて奥に進んだ。 スウィートルームの、広いリビングのような場所にあるソファまで私を連れて来た涼真さんは、私をそこに座らせると自らも隣に座った。 ぎしり、とソファが軋む音が静かな部屋に響く。 何だかその音がとても生々しく聞こえてしまって。 私の体は、緊張感に更に硬直してしまった。 「──大丈夫だ、心」 「え……?」 涼真さんは、緊張して固まっている私の肩を優しく抱き寄せると、普段通り優しく笑いかけてくれた。 「……今日、ここで心を無理矢理抱いたりしない。……部屋を取ったのは、心の足が心配だったのと……。パーティーで疲
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235話

「──はっ、ははっ、ごめん。心が凄く緊張してるから……っ」 「ひ、酷いです涼真さん……!私、凄く緊張して……っ!恥ずかしいし、どうしようって……!」 ぽかぽかと涼真さんを叩き続ける私に、涼真さんは笑っていたけど。 ふ、と真剣な表情になると、叩いていた手を掴んだ。 そして、真っ直ぐ私の目を見つめ返し、涼真さんは真剣なトーンで問う。 「──緊張していた、だけ?恥ずかしかっただけ?心は、嫌な気持ちや不安にならなかったか……?」 「──え?」 「……心が不安なら……少しでも、嫌だな、って思ったら……俺はいくらでも待つから……。それだけは、伝えておきたい」 「涼真、さん……」 涼真さんの優しい心遣いに、私はさっきまでの恥ずかしさや緊張がするすると解けていくような感覚になる。 涼真さんは、真剣に私の事を思ってくれている。 涼真さんの言葉通り、少しでも私が嫌がれば、きっと……ううん、絶対に涼真さんはずっと私に触れない。 涼真さんはとても優しくて、思いやりのある人だから。 なら、私も恥ずかしいとかそんな気持ちで自分の気持ちを誤魔化すんじゃなくて、素直に涼真さんに伝えよう。 「──嫌だとか、不安だとか……そんな気持ち全然ならないです。ただ、本当に恥ずかしかっただけで……」 「──うん」 「涼真さんと、そうなれたら……凄く嬉しいです。……涼真さんの事が大好きだから」 「ありがとう、俺も心の事が大好きだよ」 「──っ、そ、そのっ。だけど、大好きだからこそっ、緊張するし、凄く恥ずかしいのは、本当なんです……っだから、急にだと、びっくりして……」 「そうか……、そうだよな。急に部屋に誘って悪かった、心。驚かせてごめん」 私がしどろもどろになりつつ、言葉を紡いでいる間。 涼真さんは急かしもせず、真剣に話を聞いてくれた。 そして、自分の行動を「驚かせてごめん」と、謝罪までしてくれたのだ。 そんな優しい涼真さんに、私の胸はまたどきどきとときめく。 「涼真さんが謝らないで下さい……っ!私を心配してくれたんです。凄く嬉しいです……」 私が照れ笑いのような表情を浮かべて涼真さんにお礼を伝えると、涼真さんはぐっと何かに耐えるような顔をする。 「涼真さん?」 ぐっと口を噤み、突然黙り込んでしまっ
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236話

「──んっ!んんぅ……っ!?」 涼真さんの手のひらが、燃えるように熱い。 後頭部に回された涼真さんの手が、私の頭をぐっと引き寄せていて、離れる事が出来ない。 急にキスをされて驚いた私の、僅かに開いた唇の隙間からするり、と入り込んできた涼真さんの舌に、私の舌はいとも容易く捕らえられてしまって。 激しく、深くなるキスに目の前がちかちかと明滅しだす。 涼真さんの手のひらも、舌も。 信じられないくらいとても熱くて。 私は、無意識の内に目の前の涼真さんに縋るような体勢になってしまっていた。 「──んっ、んぅっ」 私の声に混じって、涼真さんのとても艶やかな吐息が耳に届く。 じくじくとお腹が熱を持ってくるのが分かって、私はとても恥ずかしくなってしまう。 一体どれだけの長い時間、キスをしていたのだろう。 たっぷりキスを堪能した涼真さんが、ようやく唇を離してくれた。 だけど、その時の私はもうくたくたで。 へたり、と涼真さんの胸元に倒れ込んでしまう。 「──キスでこれじゃあ、やっぱりこれ以上の事は、もう少し心が慣れてからの方がいいかな」 「んっ」 耳元で、涼真さんの低く掠れた声が囁かれる。 どうしてこんなに色っぽいんだろう……。 私は乱れた息を整えるので精一杯なのに、涼真さんはけろりとしていて。 私を抱きしめて後頭部に回した手で髪の毛を遊んでいる。 余裕たっぷりな涼真さんに、私は何だか悔しくなってきてしまった。 いつもいつも涼真さんに翻弄されているのは私だけで。 私だって、涼真さんを翻弄してみたい──。 「──心?どうし……」 「涼真さんばっかり余裕でずるいです」 「──え」 私がじとりとした目で涼真さんを見上げ、拗ねたように呟けば。 涼真さんはきょとん、と目を丸くした。 私は、目の前にある涼真さんの胸元に、そっと手をかけた。 「──は……、?え……、心……?」 突然の私の行動に、涼真さんは狼狽えている。 だけど、もたれ掛かる私を無理矢理離れさせたりはしない。 ただ、戸惑っている様子の涼真さん。 そんな涼真さんの胸元のワイシャツを、私は1つ1つボタンを外し、はだけさせていく。 「ちょ……っ、心、何して──」 「涼真さんも、慌てればいいんで
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237話

顔を赤く染めた涼真さんが、自分の口元を手のひらで覆っている。 そして、自分の声に信じられないと言うように目を見開いていた。 私は、余裕たっぷりの涼真さんの表情を、余裕を崩せたんだ。 その実感がじわじわと湧いてきて。 自然と笑みを浮かべてしまう──。 私がにやにやしていると、涼真さんは片手で口元を隠したまま、じとりとした目を向けてきた。 「心……随分嬉しそうに笑っているじゃないか……」 「えっ、す、すみません」 「顔が笑ってる……」 「で、でも嬉しくて。涼真さんが慌てたりする所って見た事が無いので……」 私が涼真さんから視線を逸らしてぼそぼそと呟いていると、涼真さんの片手が私の頬に触れた──。 「……好きな人の前では、余裕ぶりたいのが男なんだ」 「──え」 涼真さんの言葉に、私が驚いて涼真さんに視線を戻す。 すると、涼真さんの顔はすぐ近くにあって──。 「──ぁ……っ、んっ!」 がぶり。と、まるで食らいつくように涼真さんの唇が私の唇を塞いだ。 驚いて体を後ろに傾けてしまったせいで、バランスを崩した私に、涼真さんがそのまま覆い被さるようにしてソファに倒れ込んだ。 息もつけぬ程の激しいキスに、くらくらとしてしまう。 キスだけでこんなに気持ち良くなってしまうのが恥ずかしくて。 視界は滲むし、我慢したいのに声が漏れてしまう。 びくびく、と体が快感に跳ねてしまうけど、涼真さんが逃がさないとでも言うように私の体を押さえ付ける。 いつの間にか私のスカートの裾は大きく捲れ上がり、涼真さんの手のひらが私の太ももを這っている。 涼真さんの手のひらが驚く程熱くて。 まるで火傷してしまいそうな程の熱に、私の腰がびくり、と跳ねる。 「──最後までは、こんな所でしない。だけど、俺も心が余裕を無くす姿を見たい。……存分に乱れてくれ」 「──りょ、涼真さ……っ」 キスの合間に、涼真さんが低く掠れた声で私の耳に囁く。 その刺激だけで、私の体は嘘みたいに反応して、跳ねてしまった。 喉奥で楽しげにくつり、と笑った涼真さんの瞳には、身を焼くような熱が灯っていて──。 その目を見た瞬間、私は逃げられない事を悟った。 ◇ あれから、どれくらい乱されてしまったのだろうか。 最初は、ソファで沢山気持ち良くされてしまって。 気づかない内に、ソファ
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238話

◇ 「ん、んんぅ……」 「心……?起きたか?」 心地よい疲れに、体のだるさ。 ゆるゆる、と頭を撫でられる心地良さに、私は無意識に抱き寄せてくれている涼真さんの胸元に擦り寄った。 「──はは、朝から可愛い事をされたら我慢出来なくなるだろ?」 「んん……、もう、無理です……」 「まだ時間はあるから、もう少し寝た方が良い」 ふに、と唇に柔らかな何かが重ねられる。 涼真さんの唇だろう。 私は、自然と唇を薄っすらと開けた。 昨夜、散々涼真さんから教えてもらった、その仕草。 くつくつと、低い笑い声が聞こえた。 そして涼真さんが「いい子」と呟いたのが分かる。 再び涼真さんの唇が重ねられて、ゆっくりと舌が唇を割り、舌が絡み合う。 心地良くて、とっても気持ち良い。 涼真さんのキスにうっとりとしていると、次第にまた眠気が襲ってきて。 私はそのまま再び眠りについた。 次に私が目を覚ましたのは、それからたっぷり小一時間程経ってから。 「──っ!」 「心?」 ばちり、と突然目を開けた私に、私を抱き寄せてくれていた涼真さんが驚きに目を見開いた。 私は、涼真さんの顔を見た瞬間、昨夜の自分の痴態を瞬時に思い出した。 あ、あんな風にあられもない声を上げて……! 何度も涼真さんの手によって、達かされて……! しかも、さ、最後には私……っ!自分から涼真さんに強請って──!! 「う、うわああっ!見ないでっ、見ないでください涼真さんっ!!」 「ちょ、ちょっと待ってくれ心!落ち着いて……!」 涼真さんの腕の中から逃げたくて。 暴れる私を、涼真さんはぎゅっと抱きしめて私の動きを封じ込めてしまう。 だけど、涼真さんに強く抱きしめられてしまって、何も身に付けていない私たちの胸がぎゅうぎゅうと合わさって。 それもまた、信じられないくらいに羞恥を煽る。 「や、やだ……っ!私っ、昨日はあんな……っ!」 恥ずかしくて恥ずかしくて、逃げ出してしまいたい。 だけど、涼真さんは腕の力を緩めてくれなくて──。 「わ、悪かった心!昨夜は俺も調子に乗ってやり過ぎた……!心が恥ずかしがる姿が可愛いし、俺の手で気持ち良くなってくれるのが嬉しくて……!」 「やっ、やだぁぁ!ちょ、直接そんな事言わないでください!」 どたばた、と暴れる私を涼真さんは抱きしめたまま、強
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239話

「は、恥ずかしいけど……嫌じゃない、です」 私が何とかそう答えると、涼真さんは嬉しそうに笑って、優しく私を抱きしめた。 「なら、良かった。……俺は、気持ちよくなる事は、恥ずかしい事だと思わない。だって、気持ちよくなれるって事は、相手を信頼して……自分を晒せ出せているって事だと思うから」 涼真さんの言葉に、私はハッとする。 「好きな人と……愛してる人とする行為だからこそ、心から気持ちいいって思えるんだ。ここが気持ち良くならないと、体だって気持ちよくなれない。そう思わないか?」 涼真さんは、私の手を取って、優しく自分の胸──心臓のあたりに私の手を導いた。 確かに、涼真さんの言う通りだ。 好きな人とじゃなきゃ、肌を重ねたいと思わない。 それに、心から気持ちよくなる事なんて、出来ない。 「愛する人とのセックスを、恥ずかしい事だと俺は思わないよ」 涼真さんは私にそう言うと、優しく額に唇を落としてくれる。 涼真さんの触れた額が、じんわりと温かくなるような感覚。 そして、涼真さんが私を優しく見つめてくれる。 私の胸にも、じんわりと温かい火が灯るような。 そんな不思議な感覚を覚える。 私は、性行為にあまり良いイメージがなかった。 昔は、確かに愛し愛されるような行為をしていたと思う。 だけど、ここ数年。元婚約者のあの人との行為は、殆どなくなっていた。 たまにあの人に抱かれる時があれば、その行為はとても一方的で。 痛いし、怖いし──。幸せだと感じる事なんて、殆どなかった。 だから。 昨夜みたいに、恥ずかしいけど幸せで、あれ程乱れてしまうのが、殆ど初体験だった。 だから頭の中がパニックになってしまったのだ。 けど──。 私は、優しく抱きしめてくれる涼真さんに、自らも腕を回して抱き返した。 「恥ずかしかったけど……凄く、幸せでした……。涼真さんが、涼真さんの目が、凄く優しくて……」 「うん」 「こんな風になるのが、初めてで……。訳が分からない感じになったのが、初めてだったんです……だから恥ずかしいって思っちゃったけど……。涼真さんの言う通り、ですね。愛情を確かめ合う、凄く素敵な行為だと思います」 私が、涼真さんの胸元から顔を上げて笑う。 訳が分からなくなっちゃう程、涼真
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240話

「うん……俺も、そう思うよ。好きな人と……愛おしい人と愛情を確かめ合う行為は、とても尊いと思う」 とろり、と蕩けるような笑みを浮かべてそう話してくれる涼真さん。 私は、照れくさいけど涼真さんに向かって少しだけ体を伸ばし、口付けた。 私の行動にびっくりしたように目を見開いた涼真さんだったけど、とっても嬉しそうに、幸せそうに笑ってくれて。 それから私たちは、チェックアウトの時間までじゃれ合い、気持ちを確かめ合うようにキスをした──。 「心、支度は出来たか?」 「はい涼真さん。大丈夫です」 チェックアウト間近。 涼真さんはきちっとスーツを着て、ワイシャツの袖部分のボタンを閉めながら私に顔を向けた。 私も、昨夜のドレスの上にコートを羽織り、涼真さんに答える。 「──よし、じゃあ帰ろうか」 「はい!」 涼真さんに手を差し出され、私は涼真さんの手に自分の手を重ねる。 大きくて、優しい涼真さんの手が私の手をぎゅっと握ってくれて。 私たちは指を絡ませ合いながら、ホテルの部屋を後にした。 ホテルのエントランスに着いた私たち。 涼真さんは、エントランスの近くにあるソファまで私を連れて来てくれると、座るように促した。 「疲れているだろう?座って待っていてくれ」 そう言いながら、涼真さんは私の額に口付けを落とす。 そして甘い笑みを浮かべながら、ホテルのフロントへ歩いて行った。 私は、真っ赤になりながら涼真さんにキスをされた額を押さえる。 「も、もう……涼真さんは……」 何だか、昨夜から涼真さんが凄く甘くなった気がする。 確かに、涼真さんとの関係が以前より一段階、進んだと思う。 だから、なのか──。 涼真さんの、私に対する態度が以前よりかなり甘くなっている。 それが、恥ずかしいけど嬉しくて。 フロントに向かって歩いて行く涼真さんの背中を見つめていた。 そうしていたからだろうか。 だから、私は自分に近付いて来る気配に全く気が付いていなかった──。 ◇ 「心、お待たせ──」 手続きを終えて心の元へ戻ろうと振り返った俺は、フロントのソファに目を向けて、その場に立ち止まってしまった。 そこに居たはずの、心が居ない──。 「──心!?」 俺はソファとテーブル
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