Semua Bab 婚約者は私にプロポーズをしたその口で、初恋の幼馴染に愛してると宣う: Bab 291 - Bab 300

303 Bab

291話

清水 瞬が全てを自供した──。 その言葉を聞いた瞬間、私は唖然としてしまった。 「──えっ」 「心が驚くのも無理は無い。……まさか、清水がこれほど呆気なく全ての罪を認めるとは思わなかった」 本当、に……? 本当に清水 瞬が全部警察に話したの? 本当に、全部の罪を? 私の顔を見た涼真さんは、俯いて言葉を探しているように見える。 もう1度顔を上げた涼真さんは、自分が座っていた席から立ち上がると、私の方へ歩いてきて隣の椅子に座り直した。 涼真さんは私の肩を抱き、私を安心させるように強く抱き締めてくれた。 「今から話す内容は、当時の嫌な気持ちや……恐怖を思い出させてしまうかもしれない。だが、清水が話す内容に間違いはないか、……嘘を言っていないか、心に確認して欲しいんだ。そして、内容に嘘がなければ、明日、俺と一緒に警察に行こう」 「……っ、分かり、ました」 私が少しでも不安にならないように。 恐怖を感じてしまわないように。 涼真さんは、ゆっくりと私の反応を確認しながら清水 瞬が語った内容を話して聞かせてくれた。 私が黒瀬社長に攫われ、あの部屋に連れ去られてからの場面は、涼真さんがぎゅっと私を抱き締めてくれて。 私は涼真さんの暖かくて頼もしい腕に抱きしめられ、あの時の恐怖を少しも感じる事はなく、ただただ淡々と涼真さんの言葉に頷いた。 清水 瞬は、本当に嘘偽り無い内容を警察に自供した、らしい。 そして、私が全く知らなかった事──。 彼ら3人、清水 瞬と黒瀬社長、そして麗奈の3人で約束していた内容まで警察に全て話した。 麗奈が用意した薬を私に盛り、男性を欲するような体にしてから清水 瞬に私を渡す。 清水 瞬は私を抱き、妊娠させるつもりだったらしい。 妊娠させてしまえば、私と涼真さんの婚約は破談になる。 それに加えて、黒瀬さんが私と清水 瞬の動画を撮って、私を脅すつもりだったらしい。 その行為の動画を撮られてしまえば、ネット上に流出させる、と脅されれば私は彼らの──いえ、清水 瞬の言いなりになっていただろう。 だけど、黒瀬社長は自分が運営している違法サイトに私と清水 瞬の動画を有料で載せるつもりだったらしい。 それを知った清水 瞬は怒り、内部分裂したらしい。 清水 瞬は麗奈が海外から違法薬物を輸入した事。そして、黒瀬社長が自分
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292話

全てを説明してくれた涼真さんは、私を抱きしめる腕の力をそっと緩め、私の顔を覗き込んだ。 「大丈夫か、心……?」 不安そうな涼真さん。 私が傷付いてはいないか、と心配してくれる涼真さん。 こんな風に私を心配して、慮ってくれる涼真さんが傍にいてくれて。 これほど心強い事はない。 私は、涼真さんの腕の中から顔を上げて微笑んだ。 「大丈夫です、涼真さん。いつも心配してくれて、ありがとうございます」 「心が好きだから、愛しているから心配するのは当然だ。お礼なんて言わないでくれ」 私の前髪を優しく払い、額に口付けてくれる涼真さん。 私は、自分の両手を涼真さんの背中に回してぎゅっと抱きついた。 「私も涼真さんが大好き。私も愛しています。涼真さんがこうやっていつも私に好きって伝えてくれるから、大丈夫なんです。辛い事があっても、前を向いていられるんですよ」 ぎゅうっと涼真さんに抱きつき、涼真さんの逞しい胸元に顔をすりっと擦り寄せる。 すると、涼真さんの心臓の音が速く、力強く鼓動を刻むのが分かった。 「涼真さん……?」 私が不思議に思い、頭上を見上げる。 すると、涼真さんは自分の顔を腕で隠しながらぷいっと私から顔を逸らした。 「……っ、そんな可愛い事を言わないでくれ」 「ええ……?」 「心があんなに辛い目に遭ったばかりなのに……めちゃくちゃにしたくなるだろう……っ」 涼真さんの腕で隠れきっていない耳や、目元が赤く染まっているのが見えた。 そんな涼真さんの表情が愛おしくて愛おしくて堪らない。 私は、涼真さんに抱きついたまま、ぐっと体を伸ばした。 「──っ!?」
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293話

◇ 窓から差し込む陽の光に、私の瞼はふるりと震えた。 「──ん、もう……朝……?」 声を発した私の喉は、乾ききっていて。 声もとても枯れていてガサガサだ。 私のお腹と胸元には、太くて逞しい腕がしっかりと巻かれていた。 確認しなくても分かる、私の体に巻きついている腕は涼真さんのもの。 何も身に纏っていない素肌に、涼真さんの腕が巻き付き、私をぎゅっと引き寄せるように抱き締めている。 「涼真さ、涼真さん……起きて……」 けほっ、と小さく咳き込みつつ、私は涼真さんに声をかける。 私のお腹と胸元に添えられていた涼真さんの手が、僅かに動いた気がした。 「んん……」 涼真さんは低い呻き声を漏らすと、更に私を強く抱き寄せる。 「心……」 「あっ、え……っ」 ぐっ、と涼真さんに抱き寄せられた私は、背後に感じる感触に自分の顔を真っ赤に染めた。 昨夜、私と涼真さんはあのまま涼真さんの部屋で何度も何度も体を重ね合った。 涼真さんに求められるのが嬉しくて嬉しくて、何度も私は涼真さんを受け入れた。 婚約パーティーの時みたいに、薬に浮かされ、どうしようもなく体を繋げた行為じゃなく、今回は自分達の意思で抱き合った。 そして、何度も何度も体を繋げ、私は涼真さんに何度も頂点まで導かれて。 最早、何度絶頂したのか分からない。 何度目かの絶頂の時に、私はとうとう意識を手放してしまったのだ。 そして、それから気絶するように眠った私と涼真さんは昨日の姿のまま。 何一つ身に纏っていなかった。 だから、涼真さんの……その、昂り、が。私の背中に当てられていて……。 昨夜は、涼真さんのソレで何度も──。 思い出した瞬間、私の顔は真っ赤に染まった。 「ううぅ……」 両手で自分の顔を覆い、呻いていると。 私のお腹と胸に添えられていた涼真さんの手が、不埒な動きをした。 私のお腹を撫で摩り、胸に回っていた涼真さんの手のひらが下着も何も身につけていない私の胸を掴み、優しく、だけど昨夜の情事を思い出させるようないやらしさで蠢き出す。 「──あっ、やっ、涼真さ……っ」 ふにふに、と柔らかく胸を揉んでいた涼真さんの手のひらが、明確な意志を持って快楽を引きずり出すような動きに変わる。 「だっ、駄目です……っ!もう起きてるでしょうっ、涼真さんっ!」 今日は警察に行く
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294話

しばらくしてから戻ってきた涼真さん。 涼真さんの手にはお水のペットボトルが握られていた。 「心、水を飲んだ方がいい」 「あ、ありがとうございます……」 涼真さんに蓋を開けてもらったペットボトルを受け取り、私は水を飲む。 喉を通っていくお水がとても美味しくて、枯れた体に水が染み渡っていくような心地がした。 「すまない、昨夜は夢中になって水分補給ができなかったな……。寝室に小型冷蔵庫を用意しておこう」 「あ、ありがとうございます……」 寝室に小型冷蔵庫──。 しかも、私のためにと言う事がわかり、私はごにょごにょと言葉を零す。 シーツだけを体に巻き付けた状態の私に、涼真さんはベッド下に散らばった私の下着や服をちらりと見てから私に顔を向けた。 「心の着替えも、こっちに移した方がいいな。大変だろうが、急いでやった方がいいな……」 「そっ、そうですね……」 「心の服はあっちの部屋だな?歩けそうか?」 「だ、大丈夫です!」 私はペットボトルを涼真さんに渡し、ベッドから立ち上がろうとした。 だけど、足を下ろして立ち上がろうとした私の足腰は全く力が入らなくて。 「──えっ」 ぺたり、とそのまま床に座り込んでしまって。 「心……!大丈夫か!?」 慌てて私に駆け寄ってくれた涼真さんが、私を抱き上げてくれる。 「ご、ごめんなさい涼真さん……足が……」 「…………すまない、昨日は無理をさせすぎた」 2人して顔を赤く染めつつ、涼真さんは私を抱き上げたまま私の部屋に行ってくれた。 今日の着替えの分と、数日分の服と下着を取り、再び涼真さんの部屋に戻ってきた私たち。 涼真さんは上手く体を動かす事が出来ない私を甲斐甲斐しくお世話をしてくれて、数日分の着替えも涼真さんのクローゼットに私の服を仕舞う場所を作ってくれて、そこにしまった。 「着替えは?自分で……出来なさそうだな」 「だ、大丈夫です……!自分で出来ますから!」 「そんな震えていて……大丈夫じゃないだろう?服は──……ああ、このワンピースは?このワンピースを着ている心が好きなんだが……今日はこれを着てくれないか?」 「ほ、本当ですか?」 「ああ。これを着ている心が可愛くて好きだ。あっ!他の服を着ている心も勿論可愛いし綺麗で好きだけど!」 焦ったように言葉を紡ぐ涼真さん。 そんな風
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295話

◇ 涼真さんが選んでくれたワンピースに着替えた私。 その代わりに、私も涼真さんに着て欲しいスーツを選び、2人で警察署にやって来ていた。 私たち2人を迎えた刑事は、私たちを個室に案内してくれる。 「わざわざお越しいただき、申し訳ございません」 「いえ、大丈夫ですよ。……それより、拘留中の清水が自供した、と聞きました」 私の肩を抱いた涼真さんが、刑事に質問する。 すると、刑事は真剣な表情で頷いたあと、ゆっくりと口を開いた。 「──ええ、おっしゃる通りです。……清水が今回の計画した犯罪行為について自供しました。彼が話す内容が全てではないでしょうが……我々は、彼の話す内容が信憑性が高いと思っております。今現在、黒瀬が運営している違法サイトについても調べている最中です」 「そうなんですね。……実は、加納さんから黒瀬の違法サイトについて情報を得ました。こちらが、その情報です」 「加納さんとは、もしかして……」 「ええ、彼女の父親からです」 涼真さんの言葉に、私は驚いた。 まさか、父が裏で動いてくれていたなんて。 しかも、今の段階で情報を得ていると言う事は、相当本気で調べたはず。 私が信じられず、涼真さんを見つめていると私の視線に気がついた涼真さんが優しく目を細め、答えた。 「……心、君のお父上は相当お怒りだよ。……大事な娘を傷付けた人間を許さない、とおっしゃって……相当無茶な調べ方を。……だけど、お父上が動いてくださったお陰で、これだけ早く情報を得る事が出来た。……俺だけじゃあ、滝川の力だけじゃあ黒瀬の違法サイトを見つけるのはまだ無理だったと思う」 「そんな……お父さんが……」 「ああ。お父上は相当な無茶をしたから……。暫くは身辺に注意した方がいい。信頼の置ける警備会社と護衛を手配しておいたから、安心してくれ」 涼真さんは私を安心させるように優しく笑いかけてくれて、私のためにお父様が動いてくださった事を教えてくれた。 「そんな……お父様がそんな無茶を……?」 自分の口を手で抑えながら私が声を詰まらせていると、警察──刑事が私に向かって口を開いた。 「……正直、我々だけだとこれほど早く調べ切る事はできませんでした。褒められた手段ではないですが、捜査にご協力いただいたお陰でこんなに早く犯罪行為を確認する事ができました。……お父様の警護
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296話

「結構時間がかかったな……どこかで夕食を食べて行こうか、心」 「持田さんと間宮さんは?」 「あの2人は新居で荷解きをするらしいから、今日は帰って来ないと」 スマホを確認していた涼真さんが、私に顔を向けて提案をする。 持田さんも、間宮さんも今日は帰ってこないなら、涼真さんの言う通り、夕食は外で済ませてしまった方が楽だ。 「それなら、外で食べて帰りましょうか。時間も気にしないで大丈夫そうですし」 「ああ、そうしよう」 涼真さんは微笑みながら私にそう答えると、私の手を取って歩き出す。 2人で手を繋ぎながら警察署の駐車場に向かい、どこで食べようか、何を食べようか、と話していると私たちの背後から追いかけてくるような足音が聞こえた。 「──すみません、滝川さんに加納さん!」 私たちを追いかけてきたのは、さっき私たちと話をしていた刑事だ。 「良かった、間に合った……!」 「──何かあったんですか?」 肩で息をしている刑事に、涼真さんが聞いてくれる。 すると、息を整えた刑事が顔を上げて私たちを真っ直ぐ見据えた。 「──はい。清水が加納さんと話をしたい、と言っておりまして……」 「……それは、強制ですか?」 涼真さんの声が険しく、低くなる。 そんな彼の言葉を受けた刑事は、慌てて首を横に振ると答えた。 「いえっ!そう言う事ではないのですが……その……」 ちらり、と刑事から困ったような視線を向けられた私は、涼真さんと繋いでいる手にぎゅっと力を込めてから口を開いた。 「……相手と会って、何でも良いから情報を引き出したいって事……、ですかね?」 「……心。俺は清水と心が会うのは反対だ。心にあんな事を仕出かした男だぞ?嫌な事を思い出すかもしれない。心が傷付く可能性が高いだろう?」 私が嫌な思いをするのではないか。 涼真さんは、私を心配してそう言ってくれる。 刑事も被害者である私にあまり強く頼む事は出来ないのだろう。 だけど、向こうがそう言っている以上、私にその意思を伝えないといけないし、頼めるなら私に清水 瞬に会って欲しいのも事実なのだろうな、と感じる。 「私も、1人で彼と会うのは嫌です。……涼真さんが、婚約者が一緒に会ってくれるのであれば、清水 瞬と会う事は出来ます」 「──心」 「大丈夫です、涼真さん。涼真さんが一緒に会ってくれ
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297話

◇ 「お待たせしました、加納さんに滝川さん。こちらへどうぞ」 「──はい」 私と涼真さんが個室で暫く待っていると、さっき私たちを追いかけて来てくれた刑事が扉を開けて声をかけた。 涼真さんは私の手を握ったまま立ち上がると、私に顔を向けて口を開く。 「心、行けそうか?本当に会って大丈夫か?」 「大丈夫です。ありがとうございます、涼真さん」 私たちの会話を聞いていた刑事が、申し訳なさそうに眉を下げつつ告げる。 「もし、少しでもお気分が優れなくなったり、話をするのが無理だと感じたら遠慮なくおっしゃってくださいね。部屋を出て行って下さっても構いませんから」 配慮をしっかりしてくれる刑事に対して、私は有り難さを感じた。 「こちらです、どうぞ」と言いながら扉を開けた刑事に、まずは涼真さんが先に部屋に入ってくれる。 私の姿を涼真さんが背中で隠してくれるような形で、まずは室内を確認した。 「……心、中には清水本人と双方の弁護士が同席している。中には刑事も2名同席しているよ。大丈夫か?」 「はい、ありがとうございます。大丈夫です」 涼真さんの言葉に私が言葉を返すと、室内から椅子を引くようなガタン!と大きい音が鳴る。 私が思わず涼真さんの背中から少しだけ顔を覗かせて室内を確認すると、テーブルの向こう側に座っていた清水 瞬が立ち上がろうとしているのが見えた。 だけど、すぐに同席していた他の刑事に体を押さえられ、再び椅子に座らせられているのが見えてほっと安心した。 (これなら……清水 瞬がこちらに近付いて来る事はなさそう……) そう考えた私は、涼真さんの手に引かれ、室内に足を踏み入れる。 テーブルに座っている清水からも私の姿が見えたのだろう。 彼のか細い声が静かな室内に響いた。 「──こころ……」 今までの、自信に満ち溢れた、生気溢れんばかりの声じゃなくて。 掠れ、覇気の無い声。 身だしなみに気を使っていた清水はもういなく、顔には伸びてきた髭が見える。 目も窪み、生気の無い虚ろな瞳が私に縋るような視線を向けていて。 まるで、幽霊のような見た目だ。 「──っ」 「大丈夫か?やっぱり外に出る?」 私の足が止まってしまった事に気付いた涼真さんが、優しく声をかけてくれる。 だけど、せっかくここまで来れたんだもの。 私は首を横に振って清
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298話

「──え」 清水の突然の謝罪。 私がその言葉に呆気に取られていると、清水は私が何も言葉を返さない事で、私が彼に怒り無視をしていると思ったのだろう。 突然目を潤ませ、ぽろぽろと涙を流して謝罪を続ける。 「本当に……こんなつもりじゃなかった……俺はどうして心を裏切ってあんな女なんかと……、俺は心が一番好きだったのに、あんな女……麗奈なんて、一時の気の迷いで……っ、俺が本当に好きなのは心なのに……」 「は……、何を突然……」 今更だ。 そんな事を今更言われたってどうにもならない。 「私の事が一番好きだった……?嘘を言わないでください、清水さん」 「違うっ!嘘じゃない……っ!本当にあの時はおかしくなってたんだ……っ、俺は心を裏切るつもりなんて……」 「嘘をついてまで麗奈と会っていたのは自分でしょう?それに、何度も麗奈から私に動画が送られてきていました。見たくもない、動画が」 話しているうちに、当日の事を思い出して気持ちがすうっと冷えていく。 当日は清水 瞬の事が好きだったから悲しみや寂しさ、辛い気持ちが強かったけど。 今の私は涼真さんの事が好きで、清水 瞬には何の感情も持っていない。 だからだろうか。 そんな人でなしで、ろくでなしの人間のせいで私の人生がめちゃくちゃになってしまう所だった、と言う怒りしか感じない。 私が口にした「麗奈から送られてきた動画」と言う単語を聞いた清水は、真っ青になって顔を俯けた。 「そ、そんな動画……俺は知らない……知らなかった、んだ……。麗奈がそんな酷い事を心にしているなんて……」 「……当時の事は別にもういいです。私にはもう関係の無い事だし、私は今幸せだから」 「しあわせ……、こころは、もう幸せに……?」 「ええ、そうです。もう話したい事がないなら、帰っていいですか。私の事を襲ったあなたと、あまり長く顔を合わせていたくないんです」 顔も見たくない。 私にそんな事を言われるとは思わなかったのだろう。 清水はショックを受けたように顔を歪めた。 同席していた刑事も、もう話は終わりかと彼に近付いて行く。 「すまない……すまなかった……本当に……。こころにあんな事をするなんて……あの時は本当におかしくなっていたんだ……」 「もう謝罪は結構です、清水さん。……ちゃんと自分が犯した罪に向き合って、罪を償
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299話

◇ あれから、数日。 清水 瞬と黒瀬社長が逮捕された事は瞬く間に世間に広まった。 清水と黒瀬社長は会社の経営者だ。 その2人が、もう1人の女性──柳と協力をして都内で開かれていたとある婚約パーティーに潜り込み、その婚約パーティーで当日婚約していた女性を連れ去り、わいせつな行為に及ぼうとした。として、逮捕された。 清水 瞬には強制わいせつ、強姦未遂の罪が。 黒瀬 公紀にも強制わいせつ容疑、そして国内で違法動画サイトの運営をしていた罪が暴かれた。 黒瀬には更に余罪も多数ありそうだ、と言う事で警察は慎重に捜査を進めている。 そして、彼らの協力者である柳 麗奈。 彼女は、当日婚約を発表した女性(私だ)に個人的な恨みがあり、その女性を陥れるために清水と黒瀬を送り込んだ。 女性を連れ去る際、違法薬物を使用した罪。 違法薬物を海外から輸入した罪を問われる形になる。 3人の逮捕はとても大きく報道され、彼らの会社も大ダメージを受けた。 清水の会社は株価が暴落し、経営破綻寸前。 黒瀬元社長が経営していたデザイン会社も、イメージが悪くなり不買運動が始まってしまった。 その会社で働いていた真面目な社員達には気の毒ではあるが、恐らく清水の会社と同様、黒瀬が経営していた会社も株価の暴落により倒産してしまうだろう。 そして、麗奈──。 彼女に関しては、一般人と言う事であまり報道はされなかったが、麗奈のかつての後輩──三橋まどかがSNSで暴露した。 麗奈に指示をされ、ある女性の誹謗中傷をSNSに書き込め、と指示をされて大変な目に遭った事。 そして、自分はその会社を首になってしまった事などを赤裸々に語っていた。 他にも、麗奈に呼ばれたと暴露した女性がいる。 かつて、高校生の時に涼真さんと婚約をしていた花里 愛海。 彼女も、麗奈から連絡を受けて涼真さんを奪い取ればいいと言われた、と自身のSNSに書き込んだのだ。 それまで、一般人の女性だから、と清水や黒瀬ほどの中傷を受けていなかった麗奈だったけど、後から後から出てくる麗奈の悪事に、世間は麗奈を批難した。 これだけ酷い事をして、他人の幸せを壊そうとしたのだからそれ相応の罰は受けるべきだ、とネット上では大騒ぎになっている。 それに、かつて麗奈が海外に逃亡した時に関係を持った男性達も嘘か本当か分からないが
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300話

あれから、半年。 私と涼真さんはあれから目が回るほど忙しい日々を過ごしていた。 婚約発表をして、これから涼真さんと甘い生活が待っているのかな、なんて考えていたけどそんな私の考えは甘かった。 「──心!午後の予定は!?」 「は、はいっ!午後は帝都ホテルの専務取締役との会議と、来春発売予定の新作発表パーティーの会議が……!」 「明日のスケジュールはどうなっている?」 「明日は天童寺様との会食です!私はデザイン部門へ向かい、研究室に1日籠る予定なので、明日は持田秘書が涼真さんに付きます!」 「分かった、生地研究は我が社にとって大事なプロジェクトではあるが、自分の体を第一に考えてくれよ?」 「はい、もちろんです!」 あの3人が逮捕された直後は、私も涼真さんも事情聴取で警察署に何度も足を運んだ。 事件の件が落ち着き、これから多少ゆっくりできる、と思ったけど涼真さんが新規事業として始めた衣料部門が大成功した。 そのため、通常業務に加えて衣料部門の仕事も増え、私も涼真さんも毎日忙しさに忙殺される毎日を過ごしていた。 持田さんと間宮さんが引っ越してしまってから大分経つけど、婚約前に考えていた甘い同棲生活なんて夢のまた夢で。 ここ最近は私も涼真さんも深夜遅い時間に帰宅してまるで泥のように眠る事の方が多い。 それに、最近では滝川グループ本社で行っていた事業提携も涼真さんに降りてくる事が増えた。 今日訪ねる予定の帝都ホテルの専務取締役との会議だって、ホテル事業を本社から引き継いだばかり。 私と涼真さんは会議に向かうために会社の駐車場に向かっていた。 「くそっ、爺さんも容赦なく仕事を下ろしてくるな……」 「ふふ……っ、涼真さんに期待しているからこそですよ」 「ああ。爺さんの口癖だろう?一家の大黒柱たるもの、馬車馬の如く働け。だったっけか?」 「ふふふっ、だけど涼真さんが忙しくなると、比例して私も忙しくなってしまうから、お爺様には少し手加減してもらわないとですね」 「ああ、本当に。今度爺さんに心からも言ってくれよ。心が疲れたって言ってくれれば爺さんも手加減してくれるかも。爺さんも孫の嫁に体調を崩されたら大変だろう?」 くつり、と喉奥で笑う涼真さん。 涼真さんの口から出た「嫁」と言う言葉に、私は顔を真っ赤にしてしまった。 「……そろそろ式の事
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