All Chapters of 【麻雀女流名人伝】遅番女子のミズサキ: Chapter 31 - Chapter 40

52 Chapters

その4 第四話 脱衣麻雀

31.第四話 脱衣麻雀 カード麻雀の準備をしたが、しかし麻雀をやるにしても賭けるものがないことに気付いた。別にそれはそれでいいんだけど。ただ、何かしらのメリットやリスクなどが無ければゲームは面白味に欠けるものである。「りょうちゃん、ルールはどーしよっか。勝ち負けはノートに記載していくことにでもする?」「いや、そんなんじゃ燃えないし。賭けよ」「何を? 命?」「馬鹿! なわけないでしょ。脱衣麻雀にしようよ」「は?! 馬鹿はどっちよ。ヤダよ、私そんな厚着してないし! すぐ裸になっちゃうよ」「それ言ったら私なんてワンピースなんだからね? あっという間に下着姿になるよ。いいじゃん、どーせここには誰も来ないし、3階建ての建物もこの辺りには他に無いから誰にも見られないよ」 確かに、外を見てみるとほとんど2階建てか平屋であり3階建てはここだけだ。部屋には加護がかけてあり侵入者の心配もないと言うことだった。だからって脱衣麻雀の提案が出るとは思いもしなかったけど。エロいなぁ涼子は。でもなんか、涼子の裸ってちょっと見てみたくなってきた。え? 私も充分にエロい? ふひひひ……そうかもね。「ん、まぁいいか……ひまだしね。そんなら脱衣のルールは?」「単純に、アガられたら脱ぐでよくない?」「ツモでもロンでも?」「ああそっか、ツモロン同じじゃ面白くないか。じゃ、ツモは1枚でロンは2枚。跳満以上はツモ2枚でロン3枚にする?」「まあ、暇つぶしだし。それでいっか。跳満ロンは滅多に出ないしね。赤は?」「無しでいいよ」──────数十分後 すでに涼子はブラジャーもしてない。下着を1枚履いているだけになっていた。 一方の私は靴下を片方脱いだだけ。そして……「ロン!!」ミズサキ手牌一九①⑨19東南西西白発中 北ロン「ヒィ!!」「さあて下着1枚の状態で役満のロンをされた場合どうやって払ってくれるのか楽しみだなぁ〜。へっへっへ♡」「やぁん。マコト強過ぎるよぉ。全部脱ぐからそれで許してえ〜」「だーめ。りょうちゃんから言い出したんだから許しませーん。ロンは2枚。跳満以上は3枚でしょ? ツモロン同じじゃ面白くないもんねぇー? そしたら脱いだ上になんかないと。おっぱい触っちゃおっかな〜。揉んでもいいよね〜、役満だもん。えっ、吸っていいとか?」「変態ーーー!! ヤーダー
last updateLast Updated : 2025-10-20
Read more

その4 第伍話 神の相棒 キュキュ

32. 第伍話 神の相棒 キュキュ  涼子が服を着てしまった。せっかく圧勝したのにうやむやにされたなぁ。涼子のおっぱい…… じゃなくて、何者だって? 仙人とか言った? 私には少年にしか見えないんですけど。 「で、なに、仙人だって? 私には少年にしか見えないんですけど」と涼子も私が思ったのと同じことを言った。 「うん、若く見えるかもしれないけど人間よりは長く生きてるし。そもそもこの見た目は仮の姿なんだ」「そう、この生き物はね小動物ナノ。名前を『キュキュ』と言ってね。物知りで頼りになるリスなのヨ」「「リス?」」「そ、僕はリス系の小動物なんだ。それについては、まァそのうち分かるから。今はまだ話すこともあるし、このままでいるよ。それより、ここに呼ばれてるって事はキミたちがウチのスタッフになってくれるんだ? 改めてよろしく、僕はキュキュ。彼女のサポートをする者として運命を共にしてる、いわば神の相棒さ」「神の相棒たぁ、すごい肩書きね」「まあ、単なる雀荘メンバーともいいマスネ」  エルたちが説明するにはこうだった。  この街の隣町でエルとキュキュは雀荘を経営している。 それが少年少女やその保護者のお母さん方に『頭を使うしマナーを学べる学習の場』ということで塾のような存在として昼間は人気である。『マージ』には思想や宗教や道徳などが存在せず、そのため子供をしつけるには麻雀はうってつけの教材だということが分かったのだとか。 (まあ、確かに。フリー雀荘で打てるレベルのマナーを学べばそれは確実に子供のしつけにはなるだろう。面白いことに気付くヤツもいたものだ)  また、夜になれば仕事を終えたお父さんが娯楽として楽しみに来るので夜は夜でやはり盛況だった。 「それなのに店員が2人はあり得ないよ。他に誰かいな
last updateLast Updated : 2025-10-21
Read more

その4 第六話 毎晩働いてても夜は眠い

33.第六話 毎晩働いてても夜は眠い 今日はとりあえず私と涼子も夜寝て、明日になったらエル、キュキュ、涼子、私の4人でまずは朝出勤する。店の仕組みや雰囲気を知ってから早番遅番に分けるという計画となった。「そりゃいいけど、私と涼子に店を任せちゃっていいの?」「それはいいんです。信頼していますカラ。伊達に半年間観察してマセン」「そういやそうか。このストーカーめ」「あー、なんて言い草。神様に対して無礼なんダー」「休みはどうやってとったらいいの?」 エルの面倒な反応は完全に無視する涼子と私。「コホン……店休日を作りマショウ」「なるほど、それは名案」「でもさ、遅番に女2人だけだと危なくない?」「まぁ、大丈夫じゃないでしょうカ。シン族は大人の男性でも涼子さんより一回り小さいし力も無いノデ。単純に涼子さんなら腕力で勝てると思います、なので見るからにシン族より強そうな涼子さんを遅番責任者に。ミズサキだってシン族男性の平均身長よりは大きいし。それでも護身用に念の為2人には後で怪力魔法を渡します、加護も付与しておきまショウ」「どんな効果の加護なの?」「身体に貼り付いてるタイプの透明なバリアだと思って下さい。レインコートみたいなもんです。それで邪気は全て払いマス。これさえあれば後ろから急に襲われたりしても弾きマス」 なるほど。レインコートとは分かりやすい。邪気払いのレインコート、面白いわね。「暴力にはこれで対応可能なのは分かったけど、そうじゃなくてクレームの対応はどうしたらいい? 異世界の文化を知らない私達はきっといずれ粗相をするよ?」「あっ、ナルホド。涼子さんは鋭いですね。それは確かにありそうデス。ん~~まあ。その時は何時でも連絡してください。仮に寝てる時間でも起こしていただいて構いませんノデ」「それならいっか」「いや、良くないよ。この世界はケータイ無いんだからさ。どうやって呼び出すのよ」「あ、そうか」「ああ、連絡方法ですか? それはあの鈴です。あれは対になっているもう1つの鈴があってどちらかを鳴らすともう一方も鳴る仕組みです。空間移動魔法の魔力を込めて作られた魔道具デスネ。あれが店と私の部屋とにあるので鳴らしてくれたら駆けつけマス」「なるほどね」 計画に納得した所でそろそろ疲れてきた。働いたわけではないけど目一杯アタマを使って現状を把握
last updateLast Updated : 2025-10-22
Read more

その4 第七話 魔力丼大盛り

34.第七話 魔力丼大盛り ――次の日の朝「ふぁああああ……」 目を覚ますともうキッチンに立ってる涼子がいた。「りょうちゃんおはよ。なにしてんの?」「おはよう。いや、キッチンの性能を見てたの。ここでちゃんとした料理は作れるのかな? とか思って」「どーなんだろ。でも火はあるみたいだね。備え付けのそれ、コンロでしょ。あまり使ってる様子ないけど」 するとスッと襖っぽい扉が少しだけ開いた。でも……誰もいない?「キュ……キュキュ……」 足元よく見たらリスらしき生物がいた。襖を一生懸命押して開けている。「? あ、これもしかしてキュキュ? かんわいいいいい」「完全にふつーのリスじゃん。喋るのかな?」「キュキュ!」「いや、ふつーのリスだわ。別人か?」「ふつーのリスが襖開けたりするかなあ」 まじまじとリスらしきものを見物していたら突然襖がシャッ! と開いた。エルだ。「ハヨ……。みんな早いネェ……。私はまだ眠いヨ」「おはよ! ねえねえエル、このかわいい子が昨日のリス仙人?」「ああ、そうヨ。なんか食べてエネルギー満ちたら人になれるようになるけど。どっちかって言うとこれが基本の姿。少し食べたら喋れるようになるヨ」「で、その『何か』ってのはどこで食べれるの? ここに食料は無いっぽいけど」と涼子が言った。え? 食料ないの?「少し歩くと食堂があるカラ。そこで食べマショウ!」 私たちは各々準備して食堂へと向かう事にした。──────「着きましタ」「近っ!」 その食堂とやらは通り挟んで斜向かいにあった。なるほど、いつもここに来てるからキッチンを使ってる形跡が無いんだ。ガラッ!「スイマセーン。魔力丼クダサイ!」「はい、大盛りは? 大盛り無料だよ」「みんなドースル? 私とキュキュは大盛り」「じゃ私も」「私も」「キュキュ!」「キュキュはこれでリスから人になれるの?」「ハイ、魔力丼を少し食べれば人になりますヨ。スイマセーン! 大盛り四人前デス」「はいよー!」「この店のメニューはどれも美味しくてネー。最初は街の端っこにあったんだけど大盛況につき中央に移転してきたのヨ。私としてはスゴク助かってマス」 しかし、今更だけど『魔力丼』て……何? どんなんが出てくるのかさっぱり予想がつかない。予想がつかないが、このにおいは? これ、肉焼いてる
last updateLast Updated : 2025-10-23
Read more

その4 第八話 到着! 異世界雀荘

35. 第八話 到着! 異世界雀荘  腹を満たした私達4人(キュキュも人型になった)。 移動魔法でひょいと隣町に行くもんだと思っていたんだけど。  「最初だから一緒に歩いて行コウ」  という、もっともな提案をエルがしたので歩いて行くことになった。 うん、まあまあ遠いかも。隣町だもんね。もしここに電車走らせるなら駅1つ先ってこと。近いわけなかった。 「車とかないの?」「ありません。科学は地球ほど発達していませんし、そのかわりに魔法があるノデ」「なるほど」「でも魔法は結局疲れるし、ここぞという時しか使わないのが一般的デス。なので自動車はあったらイイですよね~。地球を見ててそう思いマシタ」とエルが言うとキュキュがそれに対して否定の意見を出した。 「僕も自動車は知っているけど、エルは軟弱なとこあるから楽することばっか考えないで、もっと鍛えてたくましくなった方がいいんだよ。自動車なんか手に入れたら二度と歩かなくなるでしょ。ただでさえ新米の神で大臣たちに甘く見られてるんだからさ。上品なのもけっこうだけど、もっとワイルドな一面も見せていかないと」「ワイルドにたくましく……ロマンチックでもあげるの?」「は? なにそれ」「なんでもない」 ──── 「りょうちゃん。ひまだからクイズでも出そうか?」「ひまじゃないよ、歩いてんじゃん!」「まあまあ。問題、親が8回連続でアガったら八連荘という役満(ローカル役)がありますが。では南家が8回連続でアガったらどうなるでしょう?」 (勝手に始めて……なんだよそのクイズ……)「難しいデスね。何でしょウ?」「答えは帰
last updateLast Updated : 2025-10-24
Read more

その4 第九話 エルと仲間たち

36. 第九話 エルと仲間たち 「へぇ~。ここが異世界の雀荘かあ」  その店には自動卓が6台あった。 スペースは広く取ってあり、詰めればあと2台は置けそうだったが、この広さが良いとも言える。  出入り口付近にレジがあり、その隣は台所。台所の奥には小上がりがあり休憩スペースのようになっていた。おそらくそこでスタッフは食事をするのだろう。  店内には照明が多く全体的に明るい。 「いいお店ね。ゆったりとした空間だし店内が整頓されてて綺麗だわ」「ああそれは、ゴチャゴチャさせてるとキュキュに怒られるカラ……」「エルはすぐに物を無くすからね。神様が物を無くすなんてしていいわけない。整理整頓はしっかり身につけさせるのも神を補佐する僕の役目さ」「なるほど」「私も『先代の方がいい神だった』なんて言われたくありませんカラ。少しずつ頑張ってるんでス」「先代って?」「お父様デス。親子で神をやってるんですヨ。国民投票で決めたので受け継いだのは私の実力ですけどネ!」  なんか神っていうか総理大臣みたいだなと思った。 「この自動卓はどうしたの? 見たことがないメーカーだけど」と涼子が聞いた。さすが麻雀屋の娘。卓のメーカーが気になるようだ。 「それは、私が生成魔法で作り出したんです。すごく大変デシタ。それ1台作るのに1日以上かかるんですヨ。魔力もものすごく消費したし。もう作りたくないです。メーカー名は古代クリポン語を崩した書き方で『エルと仲間たち』って書きまシタ」 「生成魔法! また便利そうなのがあるのね。3Dプリンターみたいなもんかしら」「3Dプリンター。知ってマスよそれ。うん、それと似たようなもんですネ ただ、自分の思考を
last updateLast Updated : 2025-10-25
Read more

その5 第一話 開店『スノウドロップ』

37. ここまでのあらすじ  ミズサキがカー子と名付けた不思議なカラスはなんと異世界の神だった。ミズサキは親友の涼子と共に異世界へと行き異世界雀荘『スノウドロップ』の遅番を任されることになる。 水崎真琴と小島涼子の異世界雀荘メンバー生活が今始まる!  【登場人物紹介】  水崎真琴みずさきまこと  雀荘『こじま』の遅番メンバー。麻雀が好きなのと働きたくないのがリンクして雀荘遅番という職業につくことを選んだ現代に生きる遊び人。しかしこの度異世界へ転移。異世界雀荘のメンバーとなる。  小島涼子こじまりょうこ  雀荘『こじま』の店主の娘。ミズサキとは中学高校の同級生。天才のミズサキとは真逆でアタマの固い涼子はミズサキに憧れる。見た目は真面目そうだけど性格はミズサキよりふざけてる。異世界への転移話に便乗する。  エル(カー子)える  異世界『マージ』の神様。雀荘経営をするにあたりスタッフが足らず、相応しいスタッフを求めて地球にカラスの姿で来ていた。ミズサキはそれに最も相応しい人物なのだとか。ただ、少し時代を間違えたらしかった。  キュキュきゅきゅ  異世界『マージ』の神様の補佐をする仙人。13歳くらいの少年の姿をしているが、魔力エネルギーが減ってくるとリスになってしまう。とても物知りでエルをいつも助けてくれる。  その5第一話 開店『スノウドロップ』 「エルさんこんにちは
last updateLast Updated : 2025-10-26
Read more

その5 第二話 横着しない麻雀

38. 第二話 横着しない麻雀 座順 東家 ジャガフ南家 ミズサキ西家 キュキュ北家 ネルビイ  この座順で始まったゲームはまず最初にキュキュの先制攻撃が決まった。 「ツモ」 キュキュ手牌 ドラ北一二三四伍六七八11789 三ツモ 「メンピンツモ…裏裏。2000.4000」  安目をツモったかと思ったらその三萬が裏ドラだった。ツイてる。  これは勉強会も兼ねている対局なので疑問点などあればその場で質問などして議論するのだが、この局には誰も何も言うことは無かった。まあ、そういう局も当然ある。毎局毎局難しいわけじゃない。  ――次局 ミズサキ手牌 6巡目一二三八九③④⑤33発発中 ツモ六 (テンパイする前に萬子が中央に伸びたら発落としでイッツーへの変化を見よう。この六萬はキープ……) 打中 7巡目ツモ六打六(手出し)  (ねえねえ、エル。見た? 今の手出し六萬。あーゆーのってえらいなと思うの。横着しない麻雀、とでも言うのかな。マコトのちゃんとしてる所よ)(アレってどういう意味があるんデスカ?)(意味は大アリよ。ま、あとで話すからとりあえずちょっと見てよう) 8巡目ツモ発! 「リーチ」 打六&n
last updateLast Updated : 2025-10-27
Read more

その5 第三話 ミズサキ流最速トイトイ

39. 第三話 ミズサキ流最速トイトイ  その後の展開はキュキュとエルビイの一進一退でお互いに闇テンでロン! ロン! ロン! ロン! と直取り合戦。  耐えていた私に先手が取れそうな手が来たのは南3局のことだった。 「ポン!」 ミズサキ手牌 切り番 ドラ⑨一一四九九22255北(⑨⑨⑨) 打北  よし、この手牌で勝負に出る!  ◆◇◆◇ (えっ? 打北?)(どうしたんでスカ?)(いや、マコトはなんで安全な北を残さなかったのかなって) ミズサキ手牌  ドラ⑨一一四九九22255(⑨⑨⑨) (ホントだ。なんでですカネ?)(わかんない……) 「リーチ!」  ジャガフからのリーチが入る。この半荘初のジャガフからの攻撃だ。 (ジャガからリーチ入っちゃったデスネ)(ほら言わんこっちゃない。四萬が危険になったじゃないの。なにしてんのよマコトは)(何が狙いなんでしょうかネエ)  リーチを受けて一発目のミズサキのツモは西だった。 (ああ、とりあえず安全でよかったわね)(打西っと。アンパイアンパイ)  しかし! 打四! (エーー!?!?!?)(! あ! あー、あー、そういう事か。なるほど、だから四萬を。
last updateLast Updated : 2025-10-28
Read more

その5 第四話 子の70符二翻

40. 第四話 子の70符二翻  トイトイドラ3をトップ目のキュキュから直取りして逆転トップになった私はそのままの順位でゴール。異世界でのデビュー戦を見事な一着で華々しく飾る結果となった。 その後は涼子も卓に入れて一度打った。涼子も異世界デビュー戦はトップ。私は二着となる。 「さて、お客さんも増えてきて全員立ち番になった所で今日はもうお二人には帰ってもらいましょうかね」「あ、キュキュもそう思う? 私もそうしようと思ってたトコ。明日からの遅番に向けて今日は疲れないうちに帰ってもらって夜まで寝ててもらおうかなっテ。涼子さんには夜起きる生活リズムになってもらわないとね。それにミズサキはすでにもう眠いでしょうシ……」  そうなのだ。実は私はもう眠い。昼間は寝てるのが遅番の生活リズムだ。昨日は夜寝たといっても昼間の生活にたった一度の夜睡眠なんかで切り替われるわけもない。さっきの半荘も実は眠くてエラーしたからトップを取り損ねたのである。 「ありがと、カー……じゃなくてエル。じゃあ帰るとしよっかな」「フフ、別に『カー子』でもいいですよ。せっかくあなたが付けてくれた名前ですからネ。アパート入り口の解錠ナンバーは子の70符二翻ツモです、3回間違えると鍵は30分ロックされ不審人物として通報もされますから気を付けテ。あと、これはお財布。私の部屋のカードキーとおカネが1000ピエール入れてあります。これだけあればしばらく困りマセン。好きに買い物してクダサイ」  お金の単位は『ピエール』というらしい。1ピエールは何円くらいなんだろう。 「じゃあ、私は2人を送ってくネ。すぐに戻るカラ」  そう言うとエルは空間に穴を開けて私たちを家の前まで送ってくれた。 「アァ疲れた。じゃァね~。私は魔力丼を食べてから帰るから。2人は部屋に戻
last updateLast Updated : 2025-10-29
Read more
PREV
123456
SCAN CODE TO READ ON APP
DMCA.com Protection Status