Semua Bab 【麻雀女流名人伝】遅番女子のミズサキ: Bab 51 - Bab 60

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その6 第六話 マタイの戦略

51. 第六話 マタイの戦略  白ポッチ(永遠制)のルールが面白いとマタイさんが言うので、その時はマタイさんしかお客さんがいなかったのもあり、今夜は白ポッチ永遠制の三人麻雀であと一人来るまでの暇つぶしをすることにした。 「ルールはどうします?」「おれ、三人麻雀って全然知らなくて。三人麻雀の正式ルールを1から覚えるのは面倒だから普通の麻雀を三人でやる方式をとって欲しいな」「わかりました。それはありがたい申し出です。りょうちゃんも私も実を言うと三人麻雀には明るくないからその方がいいもんね」「そうね」  マンズの2〜8を抜くやら、最後まで取るやら、35000点スタートやらのルールは不採用とし、私たちは三人で四人麻雀をやった。 「ツモった時の点数はどうしよっか」「『損する』でいいんじゃない?」「分かりやすいからそれがいいか。じゃ、それで」  ────  私たちはいい勝負をした。実力で劣る涼子もこの日は勝負手がどんどん入る展開で強かった。 私とマタイさんは涼子の先制攻撃を受けつつの反撃をするパターンがほとんどだったが、私は反撃するのは得意な方だ。むしろ反撃する時こそ麻雀っていうか、戦ってるっていう実感が楽しいっていうか。そういうのわかる人もいるよね?  マタイさんは先制攻撃されるのは嫌らしく、本当に嫌そうにしてたけどそれでも要所要所でキチンと反撃を決めてた。  そしてたまに出る白ポッチツモ。これが楽しい。 もはやリーチをする大きな理由の一つとして(白ポッチがまだあるな)というのも含まれるような状態であった。それくらい、白ポッチでアガれるということはテンションが上がることなのだ。少なくとも私と涼子にとってはそうだった。  その私たちの心理状態をしっか
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-09
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その6 第七話 押し引きとはリスペクトである

52. 第七話 押し引きとはリスペクトである  早遅切り替えの時間になりカー子とキュキュが出勤してきた。私は引き継ぎの時間の店内清掃をしていたので涼子が二人と話していた。と言ってもホウレンソウ(報連相)するような重要なことは起こっていないと思うけど。 「おはよ。今日どーだったー? 責任者としてなんか困ったことがあったとか、トラブルとか、連絡事項ありますカー?」「いやー、暇だったからトラブルとかはなかったよ」「そっカ……」「ただ、マコトとマタイさんの麻雀を見てて学んだことはあった。なんていうか、お互いに敬意を払った麻雀をしているな、という感想」「敬意?」「そう、敬意。つまりリスペクト。この相手だからこその選択というか、ここでのベストは数学的ベストとは違うというかね……言ってみれば『押し引きとはすなわち敬意』ということ。最適な敬意を込めた押し引きこそを最適解であるとし、数はその答えを出すためのひとつの情報に過ぎないということを二人の麻雀を見て気付かされたわ」  へぇ~。という顔をしたものの所詮は素人のカー子とキュキュにはその涼子の言う敬意を込めた押し引きとはなんなのかいまいちよく分かっていない様子だった。そう顔に書いてある。正直、私もへぇ~と思った。涼子、そんなこと思ってたんだ。 (二人ともわかりやすいな。顔に『わけわからん』って書いてあるよ)と思ったのか、涼子は二人にさらに説明をした。 「例えばこれは昨夜あったことなんだけど、マコトは赤伍使いのタンピン系大物手を張っていました。 ミズサキ手牌 ドラ7赤伍六七⑤⑥⑦4556688  こんな手。ちなみに親からリーチが入っており、マコトはテンパイ直前に親に4索を打たれてすり抜けられてます。  となるとこの手、
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-10
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その6 第八話 トマトジュース回復薬

53.第八話 トマトジュース回復薬 異世界マージに来て数日が経った。今日は店休日だ。早く寝る必要もないので涼子と眠くなるまで遊ぼうと思う。  話は変わるが、この異世界にはトマトが存在するということがつい最近判明した。 私が何となく窓から外を眺めていると庭でトマトを育てている家庭があったのだ。両目とも視力2.0の私にはわかる。あれは確実にトマトだった。 見たことがある植物はたまにあるのでおそらく私たちの先に来た転移者によって地球の物が持ち込まれたのだろう。 いや、むしろ地球の方がマージの植物を持ち込んだという可能性もあるのか? 2つの世界はカー子たちによって繋がっているのだから。 とにかく、トマトがあるということは私の大好きな飲み物『トマトジュース』を作れるということ。作り方とかは私には分かんないけど、涼子なら作れるんじゃないかなと思った。「……てなわけで、りょうちゃんには今日トマトジュースを作ってもらおうかなって。どうせ今夜は休みだし、まだ寝ないでしょ?」「まあ……作り方は知ってるけど、この世界に材料あるかな? ちょっと魔力丼の定食屋さんに聞いてくる」 そう言うと涼子はパタパタと斜向かいの定食屋に向かった。一体何が必要なんだろう。――数分後――「ただいま! あったよ、必要な分は恵んでもらえた。必要な調理道具も借りれたし」「おかえり、一体何が必要だったの?」「コンソメよ、あとザルとか」「コンソメ!」「市販のトマトジュースにはコンソメが入ってるの。それがコクになってるってわけ。マージにもコンソメキューブあってよかったわ。……あ、そうだ! いいこと思いついたかも!」「?」「魔力回復薬は美味しくないって言ってたじゃん。冷蔵庫に入ってたからちょっと飲んでみたんだけど超甘いジュースに苦味と辛味があるみたいな感じでめっちゃ不味いのよ。でもこれ、トマトジュースとなら相性いいかもしれない」「天才か」「よし、そしたらトマトジュースを回復薬サプリにする。甘さでなく塩気で美味しく。ね」◎魔力回復トマトジュースの作成手順1.トマトの下処理トマトを洗い、ヘタを取って 十字に軽く切れ目を入れる(そうすることで皮がむきやすくなる)。2.湯むき鍋でお湯を沸かし、トマトを30秒〜1分茹でる→すぐ氷水へ→皮がスルッとむける!3.煮込みむいたトマトを
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-11
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その6 第九話 上級者は焦らない

54.第九話 上級者は焦らない 私たちはトマトジュース味の魔力回復薬を作ったあとは眠くなって夜まで爆睡しました。遅番にとって昼間は真夜中だから。おやすみ、世界。ZZZZZZ「……ん、あ〜〜〜、よく寝た」「やっと起きた。おはよう、マコト」「ん、りょうちゃんおはよ。あれ、キュキュとカー子は?」「寝ちゃったよ。もう深夜だもん、明日は仕事だから早番はとっくに寝る時間だよ。あのね、トマトジュースの回復薬、あれ販売してくれるってさ。キュキュが色々手続きはしてくれるみたい。許可はエルに取るだけだから一瞬で終わったし。これからあれを作ってお金もうけしていいんだって。良いもん作ったわ~」 しかし、その後販売開始するもトマトジュース回復薬は思ったより売れなかった。トマトジュースという飲み物を全く知らない世界なのでそれは仕方ないことなのだろうか? でもま、カー子が「便利便利。これで魔力だけ回復が出来るようになりマシタ!」と大喜びしていたので良かったかもね。しかしトマトジュースの良さ伝わらんか……? こんなに美味しいのにねぇ。 ま、お金が足らない時はカー子がいつでも工面してくれるって言ってるから何も問題ないんだけどさ。◆◇◆◇ 月日は流れて数日後。今日はなんと、ネルビイとジャガフが遅番の従業員になりたいと申し出てくれた。なぜ遅番なのかと聞くと「本場の麻雀が打てるようになるかもしれないから」だという。私たち地球人は彼らから見たら『本場の麻雀打ち』なようだ。「私たちのどういうトコを見て本場だなって思ったのかな。そういうの興味あるんだけど、ねえネルビイ君。どうなの?」 私はなんか気付いたら面接みたいなことを始めていた。そういうつもりじゃなかったんだけどね。「ン……そうッスね。例えばだけど、勝ち方かな」「勝ち方……というと?」「おれらは勝てるチャンスだと見たらその一点に全力出して一撃必殺の攻撃に転じるのが勝つ麻雀だと思ってました。そういうのが上手っていうのかなって」「フンフン、いいんじゃない?」「でもミズサキさんを見てたら違った。トドメを刺せるチャンスでも全く焦らず、冷静に、ここで決める必要はないと言わんばかりの手堅い方法を選んでいます。それを何度も見てきた」「あーー……」(異世界に麻雀伝道師として呼ばれておいて圧倒的リードからひっくり返されました。みた
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-12
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その7 第一話 ミズサキの使命

55. ここまでのあらすじ  不思議なカラス『カー子』に連れられて異世界に訪れたミズサキと涼子。彼女たちは異世界でも雀荘遅番として働く。遅番の時間のお客さんにはマタイさんという強者もいて麻雀がますます楽しくなっていく二人だった。  【登場人物紹介】 水崎真琴みずさきまこと  雀荘『こじま』の遅番メンバー。麻雀が好きなのと働きたくないのがリンクして雀荘遅番という職業につくことを選んだ現代に生きる遊び人。しかしこの度異世界へ転移。異世界雀荘『麻雀スノウドロップ』の遅番メンバーとなる。好きな飲み物はトマトジュース。  小島涼子こじまりょうこ  雀荘『こじま』の店主の娘。ミズサキとは中学高校の同級生。天才のミズサキとは真逆でアタマの固い涼子はミズサキに憧れる。見た目は真面目そうだけど性格はミズサキよりふざけてる。ミズサキと共に異世界へ転移。得意料理はコカトリスの唐揚げ。  エル(カー子)える  異世界『マージ』の神様。雀荘経営をするにあたりスタッフが足らず、相応しいスタッフを求めて地球にカラスの姿で来ていた。ミズサキはそれに最も相応しい人物なのだとか。ただ、少し時代を間違えたらしかった。  キュキュきゅきゅ  異世界『マージ』の神様の補佐をする仙人。13歳くらいの少年の姿をしているが、魔力エネルギーが減ってくるとリスになってしまう。とても物知りでエルをいつも助けてくれる。  ネルビイねるびい  異世界『マージ』
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-13
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その7 第二話 マナー的禁止事項まとめ

56. 第二話 マナー的禁止事項まとめ 「何書いてんの?」「あ、りょうちゃん。これ、りょうちゃんも協力して欲しいの。『麻雀におけるマナー的な禁止事項まとめ』を作ろうと思ってて」「あー、余計な事しゃべんな。とかそーゆう?」「そそそ。そーゆーことよ。それをもっと細かく書きたいんだけどね」「一番多いのはリーチ受けて『参った』って言って、そのあとアガろうとする人ね」「いるねー。もう病気か? ってくらい何度言っても治らないよねー」「そうなのよね。しゃべるのが癖になってるのよね、これはもうアガリ放棄になりますとルール表に明記して解決するしかないと思う」「お、名案! ルールとなるとマナー違反とかで終わりに出来ないから厳しく取り締まれるもんね」 ◉参った、ダメだ、などのマイナスイメージとなる発言をしたらその局は降参したとみなしアガリ放棄とする。 「イイねイイね。よーし、もっと決めてこう」「マナーでしょ。そしたら所作とかも含まれるよね」  所作に関しては私より涼子の方が素晴らしい。というか涼子の所作はパーフェクトなのである。さすがは物心ついた時から牌に触れていただけはある。麻雀屋の娘は伊達ではない。 「簡単な事から言えば、まず親は第一ツモをしてから考えること。当たり前じゃんと思うけど、揃えて考えてからツモりに行く人も一定数いるからね。時間のムダなのよホント」「これに関してはもうね、法律で決めて欲しいよね。第一ツモをする前の理牌禁止とか」  それを聞いて涼子はハハハ! と笑った。いや、私は本気でそう思ってますが。 「法律でそうします。っていう公約掲げる人いたら私も選挙必ず行くわ〜。あ、ここ異世界か」「とにかく、私たちスタッフは同卓者が少牌などしないかの監視もするんだから、そんなの自己責任じゃん
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-14
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その7 第三話 選べる途中流局

57. 第三話 選べる途中流局 「ロン!」 マタイ手牌②③④⑤⑥33355中中中 ①ロン 「1300」 「1卓ラストでーす。優勝マタイさんです。おめでとうございます!」「おめでとうございます!」 「さ、今日はもうお開きにすっかー」「お疲れ〜」  今日もマタイさんは強かった。たぶん私より強いと思う。 「しかしマタイさんやミズサキがいるから遅番の時間に遊びに来てもお客さん誰も勝たないな」とジャガフ君が言う。それは私も最近思ってた。でも、強過ぎるのはマタイさんだけであって私の勝ちは半分くらいマグレだけど。 「マタイさんはお客さんだけどね」とすかさずツッコミを入れる涼子。そういえばそうだった、あの人は客でした。 「でもやっぱりおれは遅番が楽しいな。麻雀のレベルは高くて正直キツいけど、でも楽しい。トークレベルひとつ取っても遅番は早番とは違うし」「トークレベル? 例えばどんな?」「そうだな、例えば先日こんなことがあったよ。おれは南3局の親番でラス目。南家にはロッジさん、西家にはマタイさん、北家には涼子さんがいました。マタイさんと涼子さんは10300点差で涼子さんがトップ目です」「あー、あの半荘ね」  涼子は思い出したようである。 「ふんふん。それで?」「おれの第1打は北。下家のロッジさんも第1打は北。対面のマタイさんも第1打北ときての北家の涼子さんの切り番です」       「あ〜。もしかして四風子連打?」「そう、四風流局になるの嫌だなーって思ったおれは顔に出てたみたいで、涼子さんはおれの顔見て『仕方ないなー、北もってんだけど四風連打は
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-15
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その7 第四話 麻雀は自己表現

58. 第四話 麻雀は自己表現  異世界『マージ』にやってきてもう数ヶ月が経ったと思う。今では遅番スタッフに加わったネルビイとジャガフも1人前に仕事を覚え、麻雀も達者になりつつあった。  そんなある日、カー子に「重大なお知らせがあるヨ」と呼び出された。 (そういえばカー子とは反対番だから最近あんまり話して無かったな。なんだろう?) 「あのね、実はミズサキと涼子はあと10日で地球に帰ることになるヨ」 「エッ……エエエー?! 何それ急に! なんでなんで? 私たちクビなの?」 「そういう訳ではないノデ。ただ、異世界転移人のレンタル期間は100日って決まりなんです。今日で2人が来て90日になりましたカラ。残り10日です。そうなると、そろそろお知らせするべき時期かな〜ト」   いや、それ最初っからお知らせしてよ! なんのために黙ってたの! 「なんでレンタル期間なんて決まってんの? それもこの星の法律なの?」「そーデス。私が決定しましタ。あんまり長い事この星にいると見た目が老けてしまったりするので戻った時に変デショ? 若返り魔法は研究中ですが現在のマージにはとりあえず存在しませんし、地球人の寿命は短いから。それに、ホームシックというやつになる可能性もありますシ。異世界転移は一時的なモノなんですからレンタルスタッフに頼り過ぎてはいけないと思うんでスヨ」「それにしても100日か。1年とかはいいんじゃないかと思うけどな」「いや、1年とかいう概念がここには無いんですヨ」「そうでした」「この90日。ミズサキたちは本当によくやってくれましタ。私の期待以上の働きデスヨ。おかげで天才のネルビイ君だけでなく、あまり社交的ではないジャガフ君まで今では優秀なスタッフになりましタ。やっぱりミズサキを連れて来たのは正解でしたネ」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-16
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その7 第伍話 自己表現と志

59. 第伍話 自己表現と志 「自己表現……デスカ」「そう自己表現」「それはつまり……どういうことでスカ?」  自己表現とはどういうことか。という質問はなかなか難しい問いかけかもしれない。私も難しいこと言っちゃったなと後悔した。 「ンとねー。例えばこんな手を張ったとする」  そう言って私はノートに例として使えそうな手牌を書き始めた。 二三①②③11237899 9ツモ 「こんな感じ。んー、ドラの1枚くらいあってもいいかな。仮にドラを③筒とします。親か子かは……東2局原点持ちの南家あたりでいいや。巡目は5巡目くらいだとする」 東2局 25000持ち 南家 5巡目 ドラ③ 二三①②③11237899 9ツモ 「カー子ならどうする?」「エッ? テンパイしてますよね。リーチしちゃうケド……」「カー子はそうだよね。メンピンドラ1でもありがたいもんね。でもね、私らプロはもうメンピンドラ1なんてアガリは何回もしてて正直、楽しくないのよ」「エッ!? メンピンドラ1楽しくないですか!」「うん、この手だったら意地でも純チャン三色にしたい。ペンチャン待ちしてるような気分。そのくらいの気持ちでいるから『リーチはかけない』が私の選択なの」「ダマが正解なんですかコレ」「うん、つまりそこなの。正解とかじゃなくてこれが私の『自己表現』ってこと。私はこれは純チャン三色にしてこそ私だと思うっていうかね……わかるかな」「すごくココロザシが高いんでスネ……」「志! そう、難しいこと知ってるね
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-17
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その7 第六話 不完全な私たち

60.第六話 不完全な私たち その日、私は涼子にも私たちがあと10日で帰ることになる旨を伝えた。「えっ、良かったじゃん。最近はいつまでここにいるのかなって思ってたトコだし」「あ、そうなの? まありょうちゃんは親とも仲良しだからそろそろ会いたいか。私はほら両親と別に仲良くないからさ。りょうちゃんさえいれば良いっていうか……」「恥ずかしいことを言うな」  涼子が耳まで赤くなっている。超かわいい。すき。「で、あと10日どうする? やり残してること、やりたいこととか何かないかな」「そーねー、やっぱありきたりだけど麻雀大会やりたくない?『こじま』でもたまにやるじゃん、大会。あれ盛り上がるよね。大会の楽しさをみんなに知ってもらいたいな」「やりたい!」「でもそれ反対番もひっくるめてやりたいよね」「となると、店休日を使うか」「だね。他の従業員に嫌がられないかな」「事前に聞いてみよう」◆◇◆◇ 次の日、私たちは異世界雀荘『スノウドロップ』初の麻雀大会を店休日に行う提案をした。 賛成意見を全員からもらうのはちょっと難しいとは思うが。それはそうでしょ? 休みの日は休みたいという当たり前の意見が出る可能性は絶対にあるだろうから。 ……しかし、思いの外そんな意見はひとつも出ずに全員が全員「やりたい! やりましょう!」と言った。ミズサキたちの最後の大仕事ならなおさら大賛成だと。「う……嬉しい。嬉しいね、りょうちゃん」 なんか私は嬉しすぎて泣いてたかもしんない。泣くようなことじゃないんだけどね。「ありがたい……本当に……」 あれ? 涼子も涙目になってるかも。遅番責任者を任されて涼子もこの店に、従業員に、お客さんに、どこか思い入れが強くなっていたのかも知れない。あの涼子がねー。私たち、ちょっと成長したかもね。 私たちは本当に不完全な存在です。私は麻雀強いって言っても全然まだ未熟だし、人としても面倒くさがりの極みというか、正直仕事したくないわけだから。いや、本気で。遊び人になりたくて麻雀強くなろうとしたような女よ。 涼子はもうそりゃあ不完全ったら不完全。あの子はふざてんもん。性格が。でも、良い子だ。料理もできる。親とも仲良し。見た目も真面目そう。 こんな不完全な私たちが地球人代表という体でこの星に麻雀の使いとして呼ばれたのは不思議な運命を感じる。なん
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