ゆっくりと目を開けると、少し離れた場所で、潤がノートパソコンに向かって黙々と仕事をしている姿が見えた。明里は声をかけず、身じろぎもせず、ただじっと彼の端正な横顔を見つめていた。これだけ長く眠って、ようやく十分な睡眠が取れた気がする。あの頭の中を覆っていた、ぼんやりとした不快な重さはすっかり消え去っていた。ただ静かに目を開けて彼を見つめていた。視線に気づいたのか、それとも単なる偶然か――しばらくすると、潤がふと顔を上げ、こちらへ視線を向けた。目が合うと、彼は優しく微笑んだ。「起きたの?」明里はまだ動こうとはしなかった。「今目が覚めたばかりなのに、もう見つかっちゃった」潤は手元のパソコンを置き、大股でベッドへと歩み寄ってきた。「ついお前の顔を見たくなるんだよ。それにしても、よく寝るね」「自分でもよくわからないの」明里は体を起こし、ベッドの端に座った潤の膝の上にコロンと頭を乗せた。「今、何時?」「二時を過ぎたところ」と潤は彼女の髪を撫でながら言った。「お昼ご飯の時間に一度起こそうかとも思ったんだけど、あまりにも気持ちよさそうにスヤスヤ寝てたから、起きるまで待ってたんだ。まさかこんな時間まで寝るとは思わなかったけどね」「お腹、すかなかった?」「俺は平気だよ。朝にしっかりたくさん食べたからね。お前は?お腹すいたか?喉は?水、飲むか?」「うん、お水飲む」潤は明里の頭をそっと支えて枕へ寝かし直してから、水を注ぐために立ち上がった。戻ってくると、明里の体を起こし、グラスを持たせた。「ほら、飲んでみて」明里はベッドのヘッドボードに寄りかかりながら、グラスの半分ほどをゆっくりと飲んだ。「お昼は何が食べたい?」潤が尋ねた。「外へ出かける?それとも、ルームサービスで部屋まで持ってこさせようか?」「外へ出よう」明里は言った。「ずっと部屋に閉じこもってたら、あなただって息が詰っちゃうでしょ」「俺はそんなことないよ。お前と一緒なら、十日間一歩も外に出ずに閉じこもってたって平気だ」冗談めかしてそう言ってから、潤は聞いた。「着替えるか?」「自分で顔を洗ってくるわ」明里はベッドから下りた。「そんなに甲斐甲斐しく世話を焼かないで。これじゃあ、私、何もできない子供みたいじゃない」「考えすぎだ。家に帰ったら、こんなふうに
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