All Chapters of 異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。第二章: Chapter 81 - Chapter 90

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79話 子どもたちの歓迎と国王の優しさ

 その後、ミリアと国王と兄の王子、王妃、ユリシス王女が深刻な表情で難しい話をしだしたので、俺とシャルロッテ、妹の王女、弟の王子は退屈そうにしていた。「難しい話をしてるから俺はソファーの方で休んでるわ」 ユウヤは、居心地の悪さを感じ、テーブルを離れることを提案した。「はい。すみません……」 国王は、恐縮した様子でユウヤに謝罪した。「ユウヤ様……えぇ……隣に居て下さい」 ミリアは、ユウヤが席を離れることに不安そうに訴えた。「同じ部屋だし見える所に居るから大丈夫だろ?」 ユウヤは、ミリアを安心させるように言った。「は、はい……分かりました」 ミリアは、渋々ながらもユウヤの言葉を受け入れた。「わたしも、ご一緒致しますわっ♪」 シャルロッテは、退屈な会話から解放されることを喜び、明るい声でユウヤに続いた。「そっちの、ちっこい二人も一緒にソファーの方へ行くか?」 ユウヤは、手持ち無沙汰にしている妹の王女と弟の王子に声をかけた。「はいっ♪」 妹の王女は、キラキラとした瞳で即座に返事をした。「はぁい♪」 弟の王子も、少し緊張が解けた様子で、笑顔で続いた。 俺が、子ども達に声を掛けると、周囲に控えていたメイドやお付きの者達が一斉に驚きの表情を浮かべ、国王の方を気にして見ていた。しかし、国王はニコニコしながら子供たちを見ていて、優しい眼差しを向けたまま声を掛けた。「お前達、ユウヤ様にご迷惑をお掛けをするなよ」「はいっ」 妹の王女は、元気いっぱいの声で返事をした。「はぁ~い」 弟の王子も、少しだけ背筋を伸ばして答えた。 4人でソファーの方へ移動すると、小学校低学年くらいの小さい王子が隣に、ちょこんと座り、反対側に小学校高学年くらいの女の子が座った。それを見たシャルロッテが、珍しく
last updateLast Updated : 2025-12-14
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80話 王族の子供たちの無邪気な憧れ

 ユフィリスが自分の番だと主張し、「交代」と言うので、シャルロッテは膝から降りたミリシスを抱えようとした。「いやぁ! ユウ兄が良いのっ!」 ミリシスは、シャルロッテの手を振り払い、ちょこんと床に降りて、ユフィリスが座っていたユウヤの左隣の空席に座り直した。その小さな体からは、ユウヤへの強い執着が感じられた。「むぅ~可愛くないですわっ。ふんっ」 シャルロッテは、抱っこを拒否されたことに、再び不満そうな顔になり、ふんと鼻を鳴らした。 一方、ユウヤの膝の上にお姫様のように座り直したユフィリスは、ご機嫌そうな表情でユウヤに振り向いた。「あ、あの……わたしの頭は、撫でて頂けないのですか?」 ユウヤの膝の上に座るユフィリスが、遠慮がちに、そして期待を込めた瞳で上目遣いに尋ねてきた。その声は、わずかに上擦っていた。「え? あ……良いの?」 ユウヤは、意外な要求に少し驚いた。「は、はい……おねがいします」 ユフィリスは、しっかりと頷き、その可愛らしい頭をユウヤの方に向けた。 小学校高学年って難しいお年頃じゃないの?前世でも周りに居なかったから知らないけど……。ユウヤは、内心で戸惑いつつも、王女の素直な甘えに応えることにした。 頭を撫でると、サラサラとした髪の毛からフローラル系の良い匂いがしてきて、心底癒やされるね~。しかし、可愛がりすぎると……ミリアとシャルロッテが機嫌が悪くなりそうだよな……。ユウヤは、テーブルの向こう側と隣のソファーをちらりと見た。「ズルいですわ……わたしも帰ったらお願いします……」 隣に座るシャルロッテが、嫉妬心からか、小さな声でブツブツと呟いた。「は? ミリアが怒るだろ」 ユウヤは、シャルロッテの無謀な要求をたしなめた。「ううぅ…&he
last updateLast Updated : 2025-12-15
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81話 幼い王子への侮辱と国王の入場

「え? あ、違いますって……」 ユウヤが否定する間もなく、有無を言わさず空いている椅子に座らせられた……。部屋の中には、いかめしい顔をした中年の男性たちが数十人、テーブルを囲んでいた。「どこの領主だか知らないが遅すぎるぞ! しかも……小さな弟まで領主会議に連れてくるなんて、領主会議を何だと思っているのだ!」 近くに居た、ふくよかな体型の領主に、強い口調で睨まれた……。その場の全ての視線が、ユウヤと抱っこされたミリシスに集中した。会議室の空気は、鉛のように重く、張り詰めていた。 何で、こうなるんだ? ユウヤは、目の前の厳しい視線と、座らされてしまった重厚な椅子を見て、頭を抱えたくなった。今更、出ていけなくなってるじゃん……。「ユウ兄と一緒で嬉し~い♪」 ミリシスは、ユウヤの膝の上で安堵したように、楽しげな声を上げた。 ミリシスを膝の上に乗せて椅子に座っていると、安らかな寝息を立ててミリシスが寝てしまったので……更に身動きが取れなくなった。ユウヤは、居たたまれない状況と膝の上の温もりに挟まれ、息を潜めた。「国王様は、まだなのか?」「遅いな……」 領主たちは、国王の遅刻に苛立ちを募らせていた。 あ~……きっと俺達の帰りを待っててくれてるんだろうな……多分。ユウヤは、自分のせいで会議が遅れている可能性に気づき、冷や汗をかいた。「遅いぞっ!」 顔を赤くした、気が短そうな貴族が大声をあげると、ミリシスがビクッ!と小さな体を震わせて驚き、わぁん!と泣き出した。その甲高い泣き声が、静まり返っていた会議室に響き渡った。 うわっ! 気不味い……。ユウヤは、膝の上のミリシスを抱き寄せながら、顔面蒼白になった。皆に注目されて、「静かにしろ」「会議を邪魔するな」と文句を言われ始めた。
last updateLast Updated : 2025-12-16
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82話 ユウヤの分析力にときめくミリア

「は~い……すみませんね~すぐに出ていきますよ。また後でねミリアと国王様~」 ユウヤは、貴族たちの視線を気にせず、適当な調子で返事をした。そして、膝の上で目を覚ましたミリシスを抱えて立ち上がると、ミリアと国王が同時に立ち上がって、驚愕の表情を浮かべていた。「ユウヤ様……何故こちらに? お待ちしていましたのに……?」 ミリアは、整然とした公の顔を保ちながらも、戸惑いの色を隠せず尋ねた。「ミリシス! ここには入ったらダメだと言っておいただろ。ユウヤ様、ミリシスがご迷惑をお掛けしまして申し訳ない」 国王は、自身の息子の無礼な行動と、ユウヤが領主と間違われた状況を理解し、心から申し訳なさそうに頭を下げた。 その言葉を聞いた貴族達は、先ほどユウヤを罵倒したことが取り返しのつかない大失態だったと気づき、一斉に顔を青ざめさせ、気不味い表情になり……黙り込んだ。 しかし、先ほどユウヤを怒鳴りつけた上級貴族の男だけは、自分の立場を守るためか、臆せずに、しかし声のトーンを下げて聞いてきた。「その……男は何方様でしょうか?」 上級貴族の男は、周囲の視線に耐えながらも、自分の発言が誰に向けられたものかを確かめようと、わずかに震える声で尋ねた。「ユウヤ様に失礼な事を言う、貴方には関係のない事ですわ!」 ミリアは、氷のような冷たい視線で男を睨みつけた。その声には、ユウヤに対する無礼への明確な怒りが込められていた。男は、ミリアの威圧感に耐えられず、立って発言をしていたが、何も言えずに黙って座り込むと、全身から冷や汗が噴き出した。 気不味そうな表情をした国王が、即座に事態を収拾するため、兵を呼んだ。「丁重に……ユウヤ様とミリシスを応接室までご案内をせよ」 あぁ……聞かれちゃ不味い税金を払えないとか言う事を話してたからな……。でも、聞かれちゃ不味いと思う
last updateLast Updated : 2025-12-17
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83話 税金の重要性と領主たちの私欲

「素敵って……何が?」 ユウヤは、ミリアの反応が予期したものと全く異なったため、戸惑いながら尋ねた。「お考えがですわ……そこまで考えられる方はいませんっ」 ミリアは、ユウヤの指摘の深さを心から称賛するように、情熱的な声で言った。 ミリアが丁度良い事を言ってくれたので、ユウヤはこの機会を逃すまいと、静まり返っていた室内に響き渡るように、普通の声で話し始めた。「税金の使い道を知らないんじゃないの? 自分達が領民から得たお金の使い道を間違えてるから、税金の大切さを分かってないんじゃないの?」 ユウヤは、応接室にいる全員、特に隣の部屋で聞いているであろう貴族たちにも届くように、穏やかながらも核心を突く声で問いかけた。「そうなのですか……?」 ミリアが無邪気に、しかし計算された可愛らしさをもって首を傾げた。その仕草は、ユウヤの発言をより際立たせる効果を持っていた。「領主だって自分達も税金で暮らして領土を維持と改善を普通はする立場だよね?」「そうですわよね……領主も国王も同じですわね」 ミリアは、ユウヤの言葉の正当性を認め、同意するように頷いた。「同じ立場なのに税金の重要性を分かってないんだよね。分かってないって事は、その領主の税金は自分のお金だと思ってるんじゃない?自分のお金だから王国へ支払うのは勿体ないって思ってるんでしょ」「そうなのですかね……?」 ミリアは、眉をひそめ、まるで初めて聞く悪い冗談のようにユウヤに返した。「税金を払えないって言う領地に行ってみれば分かると思うよ。領民から得た税金を領民への暮らしを良くしてあげようという考えは無いから、きっと領民は貧しく不住な生活をしてるんじゃないかな……共同の井戸が少なかったり、道が整えられてなかったりして、領主だけ税金を自分のお金だと思って豪勢な暮らしをしてるじゃない?」「ありえますわね…
last updateLast Updated : 2025-12-18
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84話 不正貴族の拘束命令と会議室の混乱

 その言葉は、隣の会議室にも響き渡っていたのだろう。上級貴族が、それを聞いて憤慨した表情で発言をした。「それは不当だ! 横暴だ!」 上級貴族の男は、会議室の扉の向こう側から、激情に駆られた声で抗議した。「不当だと言うけど、自分達は領民から税金が払えないと言ってきたら『ハイそうですか』で済ませてるの?」 ユウヤは、貴族の主張の矛盾を突き、彼らが領民に対して行っているであろう冷酷な対応を指摘した。「それは……だが私達は貴族だぞ!」 男は、血統と身分を盾に、無意味な抵抗を試みた。「だから何?そんなだから王国が滅びつつあるのに気付かないんじゃない?この王国が無くなれば今いる貴族も王国と共に滅びるんだけど?分かってるの?何の為の貴族なの?贅沢をする為の貴族だと思ってるの?」 ユウヤは、貴族の存在意義を問い、彼らの利己的な思考が王国を危機に瀕させていることを、断定的な口調で突きつけた。「それは……」 男は、言葉に詰まり、ぐっと息を詰めた。「答えられない?国王の代わりに領地を運営して領地を改善して、国王代わりに税金を徴収をするんじゃないの?それを……自分のお金だと思って貯め込んでたんじゃない?王国のお金を勝手に懐に貯め込んでいるって自覚が無いみたいだけど重罪だよ?」 ユウヤは、貴族の不正の核心を暴き、彼らの行為が法的にどれほど深刻かを突きつけた。会議室の向こう側からは、貴族たちのざわめきが聞こえてきた。国王が深く頭を下げ、申し訳無さそうに貴族に向かって話しだした。その声は、弱々しいながらも、決意を滲ませていた。「私の判断が間違っていたようだすまぬ……」 国王は、自身の優柔不断が招いた最悪の事態を認めた。 ユウヤは、ミレーナ王国の危機を助ける為に、敢えて厳しい真実を突きつけ、事態を動かしてみた。 貴族達が国王の言葉の意味をようやく理解をしたようで、会議室の扉の向こう側で慌てだした。彼らの間には、ざわ
last updateLast Updated : 2025-12-19
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85話 虚偽の言い訳と謀反同等の処罰

 まあ、普通は貴族からお金を出させるとか、寄付金を募るとか思っているんだろうけど……ユウヤは、彼らの甘い認識と、自分がこれから行おうとしていることの根本的な違いを認識した。「ふざけるな! 横暴だ! 貴族の監禁は重罪だぞ!」 上級貴族の男が、激昂した声で会議室の扉の向こうから叫んだ。彼の顔からは、さっきまでの余裕が完全に消え失せていた。「監禁では無く……証拠隠滅阻止、調査の妨害防止の為の一時的な投獄です。罪状は王国のお金の私的な使用の疑いなので、解決するまでの間は我慢していてください」 ユウヤは、冷静に、しかし断固とした口調で法的な論理を突きつけた。「なんだと? そんな証拠はないだろ! 推測で貴族を投獄するなどありえん! すぐに開放しろ!」 男は、さらに声を荒らげた。急に貴族達の顔から余裕が消えて慌てだしたが、国王が毅然とした表情で兵士に命令をした。 「直ちに執行せよ!」 その声を受けて、訓練された上級兵士や騎士たちが次々に会議室へ入り、大声で抗議する貴族たちを迅速に拘束して投獄した。応接室と会議室を隔てる扉が閉ざされ、激しい怒号と抵抗の音が遠ざかると、室内は再び静かになった。「では、毎回税金を納めていない貴族と、納めている貴族を教えてください。真面目に税金を納めている貴族は関係ないので開放してあげてください」 ユウヤは、静まり返った室内で、落ち着いた声で国王に次の指示を出した。その声は、一切の私情を挟まない、公正な判断を求めていた。 国王は、恐る恐る、税務に関する資料を提出した。 税金を減額申請をしている領地、納めていない領地の資料を調べて、ミリアとシャルロッテが馬車を駆り、足早に領地を見て周り、領民からも話を聞いた。その結果、25の領地の内、15の領主が不正をしていて、豪邸に住み、領民からの酷い噂ばかりが報告された。強制的に調べた結果、不正の事実が確実であると確認でき、国王の厳命により、爵位の剥奪と全財産の没収が実行された。 それと、モンスターが出現してというのは真っ赤なウソですぐにバレた&hell
last updateLast Updated : 2025-12-20
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86話 二人きりの時間を望むミリアの苛立ち

 どこでって……前世で歴史とゲーム、アニメ、映画、ドラマで学んだとは言えないよな。ユウヤは、脳裏に浮かぶ大量の知識の源をどう説明するかに、一瞬思考を巡らせた。「え? 独学だけど……」 ユウヤは、当たり障りのない言葉を選び、曖昧に誤魔化した。「独学ですか? 独学では領主経営学を学ぶのは必要ないですし無理だと思いますけれど……ですがユウヤ様なら可能なのかもしれませんわね」 ミリアは、ユウヤの発言に疑いを持ちながらも、彼の非凡さを考えればあり得ると、無理やり納得しようとした。 良く考えてみれば、領主経営なんて独学で学ぶのはおかしいよな……。領主になる予定や貴族で領主の側近で働く予定がなければ無駄な知識だし、そうであっても独学では無理か……。書物等売っている訳じゃないし、領主が貸してくれる訳もない。ユウヤは、この世界の常識に照らし合わせ、自分の発言の不自然さを再認識し、冷や汗をかいた。 今ならミリアとシャルロッテと婚約したので、これから勉強するからと言えば、国王は喜んで書物を貸してくれるし、優秀な先生の手配をしてくれるだろうけど。ユウヤは、現在の立場が、自分の不自然な知識を後付けで正当化できることに気づき、少し安堵した。「薬屋をやってると色々な風変わりなお客さんが来て話をしてくれてさ、興味があったから話を聞いているうちに学んだって感じかな」「そうでしたか」 とっさの言い訳だったけど、ミリアは納得してくれた様で良かったが、国王を放っておいて良いのか?一応この国の王様だぞ?ユウヤは、目の前で繰り広げられる権力構造の逆転に、内心で首を傾げた。「ミリア……王を放っておいて二人で話すのは、どうかと思うぞ?」「そうですか? なにか問題あります?」 ミリアが怪訝そうな顔で国王の方を見て確認をすると、国王は顔を青ざめさせ、慌てた様子で両手を振って否定をした。「問題などありません。私を気にせずお話を続けてください」
last updateLast Updated : 2025-12-21
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87話 ユフィリス自身の意思と国王の安堵

「何で、ミリアが勝手に決めるんだよ」 ユウヤは、自分の意思を無視されたことに、少し苛立ちを込めて言った。「ユウヤ様なら、お分かりになられるでしょう?」 ミリアは、ユウヤの置かれている立場と政略的な必要性を暗に示し、諭すような目線を向けた。「まぁ……分かるけどさ。また、相談もされてないんだけど?」 ユウヤは、理解はできるが不満は残るという表情で、不服を唱えた。 ミリアが俯いて、また怒られるという表情で、申し訳無さそうに言い訳をしてきた。「相談をしても答えは変わりませんし、必要ないかと……ユウヤ様が要らないと言うのであればお断りいたしますけれど……?」 ミリアは、俯いたまま、小声で言い訳をした。その声には、自分の判断への絶対的な自信と、ユウヤの機嫌を損ねたくないという気持ちが混ざっていた。「今回は、良いけど次回からは相談をしてよ」 ユウヤは、ミリアの性格を理解し、強く叱責する代わりに、今後のルールを明確にした。「はい……分かりました……」 ミリアは、心底安堵したように顔を上げ、素直に頷いた。 ミリアは、今まで文句を言われず自分の考えた通りにしてきて、相談をするという習慣がなかったから仕方ないけど、慣れてもらわないと。ユウヤは、ミリアの行動原理と彼女を変えていく必要性を静かに認識した。 今回のミリアの考えは、話からすると多分だけど、弱小の王国の娘は要らないと言っていたので、強い王国の娘をもらい裏切らないようにする意味と忠誠の証なのかな?王様も娘を差し出す見返りもあるだろう、皇帝の一族の側室になれば恩恵もあるんじゃないかな……。まあそれに……今回は幼い少女で無害と判断をしたのかもね。ユウヤは、ミリアの打算的な戦略と安全性の評価を冷静に分析した。「本人のユフィリスは、嫌がってるんじゃない?」 ユウヤは、政略結婚に巻き込まれる少
last updateLast Updated : 2025-12-22
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88話 山奥の天然露天風呂と最高のご褒美

 ムッとした表情のシャルロッテが玄関で出迎えてくれた。彼女は、両腕を組んで、不満げにユウヤを見上げていた。シャルロッテは、ムッとしていても頬を膨らませて可愛いオーラを出しているので、ユウヤにはたまらなく可愛く感じてしまう。(その……ぷくぅと膨らませた柔らかそうな、ほっぺを触りたいんですけど) ユウヤは、衝動的に手を伸ばしたくなるのを、必死に我慢した。「もお、遅いですわぁ……」 シャルロッテは、玄関先で待ちくたびれた様子で、膨らんだ頬をさらに膨らませて訴えた。「別に、遊びに行っていた訳では無いのですわよ」 ミリアは、冷淡な視線をシャルロッテに向け、自分の正当性を主張した。「分かっていますけれど……お姉様は、ユウヤ様を独り占めし過ぎですわっ」 シャルロッテは、嫉妬の炎を隠さずに、切々と訴えかけた。「こうもウルサイのなら、婚約を認めるんじゃなかったかしら……」 ミリアは、一瞬、ゾッとするような冷たい声で言い放った。 シャルロッテは、その言葉にハッとした表情になり、ユウヤの腕に慌ててしがみついた。その手には、強い焦燥感が込められていた。「ううぅ……ヒドイですわ……ユウヤ様からも、お姉様に抗議をしてくださいっ」 シャルロッテは、ユウヤに甘えるように助けを求めた。「はぁ~……俺が居ないと、二人は仲が良いのに困るよな~」 ユウヤが呆れたようにため息をつきながらそう言うと、二人は一瞬顔を見合わせ、ミリアが申し訳無さそうに言ってきた。「すみません。本当に仲が悪い訳ではないのですが……からかってしまって」 ミリアは、わずかに頬を赤らめて、視線を逸らしながら小声で謝罪した。「はい……おふざけですわ」 シャルロッテも、ユウヤの腕から離れ、
last updateLast Updated : 2025-12-23
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