玲央side翌朝、朝食を終えてチェックアウトを済ませる前に、松田さんに連絡を入れた。これまで僕たちの事情で深く彼を巻き込んでしまった。そんな松田さんを一刻も早くこの状況から解放してあげたかった。そして、松田さんも別れた婚約者と幸せな結末になることを祈っていた。「もしもし、松田さんですか? 朝早くにすみません。……璃子の母親ですが、無事に見つかりました。昨夜、父も交えて話し合い、僕と璃子が血縁関係にある可能性は完全に否定されました。詳しい経緯やこれまでの謝罪は改めて伺いますが、まずはこの事実だけを伝えたくて……」受話器の向こうで松田さんは一瞬絶句したようで、なかなか返事が返ってこなかったが、しばらくすると深く息を吐き出す音が聞こえた。「……本当ですか? よかった」一切の恨みも混じっていない声で祝福してくれる彼の寛大さに熱いものがこみ上げてきた。「まだ問題は山積みですが、もう迷わずに二人で歩いていくつもりです。こんなに長く待ってくれた松田さんが不利益をうけるような事は、絶対にさせません。そのことも含めてまたお話しできたらと思います」僕がそう決意を伝えると、松田さんは「応援しています」と力強い言葉を返してくれた。改めて、彼の協力があったから今の自分たちの希望があることを痛感した。だか
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