和彦が切羽詰った声を上げる頃、ようやく内奥で律動が刻まれる。恥知らずな歓喜の声を立て続けに上げると、まるで褒美のように精を注ぎ込まれた。 必死に頭上の枕を握り締め、快感の奔流に耐える。そうしないと、今度こそ相手にしがみついてしまいそうだったのだ。今度は、和彦の従順さに対する褒美なのか、相手は再び絶頂へと導いてくれた。 二度目の精を迸らせた和彦が脱力するのを待ってから、繋がりは解かれる。だが、これで終わりではなかった。 喘ぐ唇を軽く吸われ、ごく当然のように和彦は舌を差し出し、絡め合う。汗に濡れた体を撫でられ、心地よさに小さく声を洩らしていた。 長い口づけを堪能したあと、唇が耳に押し当てられる。「――一階の露天風呂を貸し切りにしてある。ゆっくり入ってきなさい」 耳に注ぎ込まれたのは、賢吾に似た太く艶のある声だった。目隠しの下で和彦が目を見開いている間に、ベッドが揺れ、相手が下りた気配がする。そのままベッドの上でじっとしていると、数分ほどして、部屋のドアが閉まる音がした。 和彦はおずおずと目隠しを外し、わずかに体を起こす。快感からまだ完全に醒めていないのか、頭がふらついている。それでも、自分が放った精や、鮮やかな愛撫の痕跡が残る体を見て羞恥する程度には、理性は戻っていた。 床に落ちた浴衣を拾い上げた和彦は、とりあえず下肢の汚れを拭うことにする。こんな状態では、とてもではないが部屋を出られなかった。** 一階の露天風呂は、部屋についているものとは違い、さすがに広かった。貸し切りということで、誰かが入ってくる心配もないため、情交の跡が残る体を隠すことなく入浴することができる。 体の汚れを流した和彦は、湯に浸かりはしたものの、風呂から見渡せる景色を堪能することなくすぐに上がる。部屋の風呂にゆっくり浸かったあとに、濃厚な行為に及んだのだ。いまだに体に熱が留まっており、あっという間にのぼせてしまいそうだ。 脱衣所で浴衣と茶羽織を着込むと、洗面台の前に置かれたイスに腰掛け、少しの間ぼうっとしてしまう。体には確かに、嫌というほど覚えのある情交後のけだるさがあるのに、まるで夢を見ていたような感覚に陥るのは、目隠しを
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