Semua Bab ようこそ万来堂へ!〜先輩から教わった接客技術で看板娘、がんばります!〜: Bab 51 - Bab 60

98 Bab

51食目・美味しく素敵なバフタイム

「お待たせしました!熱いから、ゆーっくり食べてね」 ラリエーヌさんの注文により、『ワイルドハムパティ』『シュプリンガーサラダ』『ヴァージルストゥリア』の3品がテーブルに届いた。 届けてくれたのは長い兎の耳を時折ぴこぴこ動かす、うっすら桃色の髪のお姉さん。 ラリエーヌさんはモコモコした髪だけど、このお姉さんはさらさらロングヘアだ。 胸のリボンとフリルのついたエプロンがとっても可愛い。 見た目も可愛いけど、声も話し方も可愛い。 女の子が見ても保護欲が妙に湧いてしまう。「ルシー、大丈夫? 今の見て分かったと思うけど、あれがラビ族ね。アタシらの魅了は思考力低下させる力だけど、あいつらは繁殖目的でああさせる力だから、絆されちゃダメだよ。相手がメスでもその情報がオスに行ったら狙われるのはルシーだし、そうなったら目も当てらんない」 そこで心配の表情を見せるのはラリエーヌさんだ。 言葉に棘を少し感じるけど、多分心配されてるんだろうなと思うし、私もこのフォス=カタリナに来たばかりだからちゃんと理解してないことはまだまだ沢山あると思う。 だからこそなんだとは思うけど……。「えっと、よ、用心します……?」 くらいにしか、答えられなかった。 力を持ってるとしても、戦争は終わってるしラリエーヌさん含めて魔族の人が悪いようには見えないから。「言うてわざとやってる訳じゃないんでしょ?じゃあきっと大丈夫だよ。ほらほら、アツアツのうちに食べよー」 少しだけ微妙な空気が流れる中、それを裂くようにエラさんは取り分け用のカトラリーを並べ始めた。 私の目の前にもお皿が並んできて、早速目の前の料理に手を伸ばす。 『ワイルドハムパティ』は中に大きなハムが入ったパイかな?真ん中がとても大きく盛り上がってる。 『シュプリンガーサラダ』はその名の通り、エビが沢山並んで葉物野菜の上に乗っかっている。 『ヴァージルストゥリア』はバジルのスパゲッティ、要はジェノベーゼソースのパスタだ。 どれも美味しいそうでお腹が空く匂いを上げている。 温かい内にサラダとストゥリアを一口ずつとって、早速その内の1つを口に運んだ。 最初はヴァージルストゥリアだ。「ん~~~っ!!」 口の中にバジルのクセのある美味しさが広がって、鼻に抜けていく。 ストゥリアも私が作ったものよりも弾力が少ない分歯
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52食目・『シュプリンガーサラダ』とルシーのスキル

 ザク、と水分を含んだ、新鮮な葉物野菜の音がフォークの先から響いた。 更に身の大きなシュプリンガーを突くと、薄い皮を破った感覚が手に伝わる。 それを口に運ぶと、そんな2つの感触が食感となって口の中に共鳴した。 シャキシャキのレタス、プリプリのボイルされたエビ、その2つが美味しくない訳がない。 そんなのは、前の世界から知っている。 この世界の料理は良くも悪くも、自分が過去生活してきた食事に非常に似通っている。 何も知らない食事もドキドキして楽しめるかもしれないが、分かっていればそれはそれで安心感に繋がる。 ふと、フォス=カタリナでの生活が比較的不安なく過ごせるのは、このお陰でもあるだろうなと思った。  「シュプリンガーサラダまでニッコニコで食べんじゃん……」「いっそ清々しいよね。あの人たちに伝えてきたら?」「んー……まあ、伝わってるっしょ。屋台から覗いてるっぽいから」 目の前で、我らが万来堂の新人アルバイトは目の前の料理を眩しいくらいの笑顔で食べていた。 その食いっぷりったらもう、こっちがお腹になるくらい。 見ていたらついつい空いた皿に「ほら、もっとお食べ」と料理を乗せてしまう。 でもこの子は言うのだ。「えっ、いいんですか?ありがとうございますっ」 満面の笑みで、嬉しそうに。 ラリエーヌの魅了とはまた違う、魅了のように思う。(ルシーちゃんは転生者って言ってたし、もしかしてルシーちゃんのスキルに影響してる?) 転生者は一人ひとりスキルを手にしてこの世界に現れるらしい。 だったらこの転生者も同じだろう。 そう思って、エルミラは私を驚かせ、ラリエーヌの度肝さえも抜いてしまう少女に声をかけた。「ねえルシーちゃん?」「はい、なんでしょう?」「ルシーちゃんは転生者なのよね? なら、スキルは持ってるの?」「あー……スキルですか
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53食目・母との談話

「ただいま帰りました」 ドアを開けて帰宅した家の中に挨拶をすると、奥の方から「あらルシーちゃん、お帰りなさい!」と、エリザさんが眩しい笑顔を見せていた。 朝、行ってきますと別れてから7時間くらい。 そう考えると、エリザさんの顔を久しぶりに見た気がする。「帰ってくるの、少し遅かったみたいだけど大丈夫?」「はい!あの……仕事で色々と教えてくれた先輩と、早速ご飯を食べてきちゃいました……」「あらあら、本当に早速ね!ルシーちゃんは可愛いもの。モテモテで当然よね?」「へっ……?」「うふふ、ルシーちゃんが気に入られて私嬉しいわ。ご飯――はきっとお腹いっぱいよね。ティータイムにしましょ?」「わぁ……! はい!」 エリザさんとリビングへ移動し、椅子に座る。 すると身体に体重がかかった感じがして、初めて身体を休めてるんだと実感した。 ちゃんと私、この家を自分の家だって認識してる。 そんな自覚も生まれて、台所に立つエリザさんに視線を向ける。 私が仕事から帰ったことがそんなに嬉しいのか、鼻歌を歌いながらハーブティーを淹れている姿。 これが、お母さんなのかな。 私のお母さんは忙しそうな人だったから、こうして私の帰りを待って喜んでくれる人がいると、なんだか心地良い。 私、休まってるなぁ……。「おまたせ、ルシーちゃん。はい、お紅茶どうぞ」「ありがとうございます。……わぁ、温かい。それに、いい香り」「うふふ、お仕事頑張ったんですもの。ここからはゆっくりしましょ」「そうですね!」 もう一度一息ついて、こくりと一口。 紅茶の温かさと美味しさが疲れた体を癒してくれるようで、ほっとする。「それで?ルシーちゃん、今日のお仕事はどうだったの?」「あ、そうでした。お店に行ったらちょっと早くついちゃったみたいで、お店の前を
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54食目・二日目の出勤

「そっかぁ、初めてのお仕事に初めての魔族、色んな人にも会ったでしょうし……今日のルシーちゃんは沢山経験したのねぇ。改めて、お疲れ様ね」 紅茶のカップを両手で持ちながら、呟くエリザさんはとても嬉しそうだ。 それが私にとっても嬉しくあるし、でも、少しだけ恥ずかしい。 「ありがとうございます。……あ、そういえばエラさんとラリエーヌさんが私のスキルが魅了の効果があるんじゃって言ってました」「へえ、魅了?」「スキル名が『ヘビースマイル』だから、私の笑顔で人を魅了させるんじゃないかって感じの事を言ってました。自分じゃ全く分からないんですが、エリザさんはどう思います?」「んー、ルシーちゃんのスキルに関しては、私が思うことはないわねぇ……。笑顔に関してならあるわ!」「え、そうなんです?」「ルシーちゃんはいっつも笑顔が可愛いの!いつまでもにこにこと笑ってくれたらなんの文句も無いわ♪」 それは語尾にハートマークがついてそうな勢いで。 嬉しそうなエリザさんの様子に、私は思わず日本のお笑い定番の『ズッコケ』さながらに状態が揺れた。 なんだろう、エリザさんの言葉は魅了依然に、私に対しての愛が強すぎる気がする。 娘として接してくれるのは嬉しいけど、普通ってこんなものなのかな??「ええと、コホン。いつもお母さんとして見ていてくれてありがとうございます……」「突然どうしたの?私も、改めてルシーちゃんが私の娘になってくれてとても嬉しいわ。これからもルシーちゃんのことを応援させてね」  *** そんな会話で、昨日はエリザさんとのお話は終わってしまった。 本当はこの後ご飯も食べたかったけど、結局お腹がいっぱいになったまま、エリザさんが食べた夜ご飯はそのまま私の朝ごはんになった。 それでもエリザさんのご飯は相変わらず美味しくて、今日も「お仕事頑張ってね」と見送ってくれたのがついさっき。 今は目の前に万来堂の裏
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55食目・ちらつく貴族様とオープン準備

「あ、ルシーじゃん。おはよー」「ラリエーヌさん、おはようございますっ」 ヴァミラさんと別れて更衣室に入ると、ラリエーヌさんが丁度着替えているところだった。 既にエプロンをつけるところで、使ってるロッカーは私のロッカーのみっつ隣。 昨日は既に着替えを終えてたから、改めてロッカーが近いんだなぁと妙な親近感に、しみじみしてしまった。 そんなラリエーヌさんは私の顔をまじまじと見て、首をかしげる。 「……なんかルシー、朝から変?どした?」「ふえ?そうですか?」「なーんか、なんていうかなァ、まだ働いてないのに疲れた?そんなカンジ」「あー……まだ元気です!元気ですけど、さっきヴァミラさんに会ってクリステフさんとかのお話を聞いたから、かな……あはは」「あー。クリステフさんはお偉いさんだとしか聞いてないからアタシはあんまり詳しくないけど、ヴァミラはそこまで気にしなくていいよ。逆にアイツ畏まったの苦手っぽいし」「そうなんです?」「だからこんな店で社員にならず、受付として働いてるんだしねェ。総支配人は総支配人だからまァ上の人間だけど、ヴァミラは一般人として扱ってやりな」「はい……ん?一般人以外に何があるんですか?」「それはー……あれじゃん?王族と貴族。アタシら魔族じゃ族長的な扱いだからアタシもどう接したらいいか分かんないけど」 そういえば、ここ、王都だった。 王都スカイクートなんだから当然王族はいる。 そして昨日はマグサァさんが『3階は貴族をもてなすところ』的なことを言っていた気がする。 …………。「……もしかして、クリステフさんや総支配人は貴族の人として接しなきゃいけない……ですか?」「そうだねェ。それでミスったら、怒られるのはアタシ達やこのお店自体だから、ヤバ
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56食目・セレンさんとのひと時?

 エラさんは床を掃いて、ラリエーヌさんは窓を拭いている。 ヴィラさんはドリンクやグラスのチェックをしてて、皆まったり動くから、つい同じように動いてた。 4テーブル目になってから、出来る限り丁寧に急ぐ。 途中から1テーブルに長い時間をかけてる気がしてきた。 2列目に移ってしばらくして、「ルシー、おはよう」と後ろから声が聞こえた。「はえ……?あ、セレンさん!おはようござい、ま……す……?」 振り向けば、まだ眠たそうな顔をしたセレンさんが立っている。 昨日見た時は殆どが座ってる姿だったから、セレンさんが立つと見上げなきゃいけないくらいの高さだと気付く。「でっか!!」「……昨日気付かなかったのかい?」「そういえば、めちゃくちゃ猫背になってたかも……!」「……まあいいや。テーブル、拭いてるんでしょ?手伝うから分担しよう。何処まで行った?」 はあ、と息を吐くセレンさん、どうやら私のお手伝いをするために声をかけてくれたみたい。 うう、すごく優しい……でも、新人だからなのかも。 お願いするの、ちょっと申し訳ない感じあるな……。 「え、いいんですか?セレンさんのお仕事があるんじゃ……」「え?まさかこのテーブル、全部君が拭くつもりだったのかい?できるの?」「えっ……い、1テーブル1分でなら……ですかね」「計算は上手だけど、限りなくお馬鹿さんだね。エラがこのテーブル全部拭いてって頼んだのかい?」「いえ!私は床を掃くからテーブルとイスを拭いてって……」「……うん、全部をやれとは言ってないね。だけど時間が押してるのは確かだ。急ごう」「あ、はい&hel
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57食目・シフト表

 お仕事をエラさんに任せて、私はセレンさんに従業員用の廊下に連れられていた。  はあ、と一息、セレンさんが頭を抱えて差す先には掲示板があって、横に4枚、縦に2枚並べられている。  セレンさんはその中の『2階』という見出しの表を指差した。「……この掲示板の、右から2番目だ」    言われた先、表をよく見えると上から書かれているのは名前、かな?  「キッチン」と書かれた下には何人もの名前が書かれていて、その横には数字が書かれている。   「10-21?……あ、アグニード1の、10-21か……」 よく見ると横軸は名前だけど、縦軸では曜日と数字が割り振られている。  だから、これは1番目のアグニードの日は10時から21時までってことかな。  そしてその下に張られた紙には「ホール」と書かれている。  名前にはエラさんが一番上にあって、ヴィラさん、ラリエーヌさん、と知った名前があり、ちゃんとセレンさんの名前である『セントレリア』もある。  一番下の名前は『ルシェット』、私の名前だ。「見方は分かったかな?」 「はい。えっと、今日は第一ルミオールの日だから『ルミオール1』の私の欄を見ればいいんですよね。えっと……あ、『10-15』になってる」 「ああ、君は今日も15時まで仕事のようだね。で、当然ながら今日出勤するヒト達のシフトもここで確認できる。書かれるのは一週間単位だ」 「なるほど、じゃあ毎日ここで確認してお仕事を始めたらいいんですね!セレンさん、教えてくれてありがとうございます!」 「…………本来は、ボクの仕事じゃないんだけどなぁ」 「そうなんですか? ……あ、まだそういう予定はないけどお仕事休みたい!って日があったら、どうしたらいいですか?」 「はぁ……それもボクの仕事ではないんだよ……。休みの希望は遅くてもシフトが出る前の週の、テラーラの日までに出しておくと良い」 「はえー……わかりましたっ」 「ちなみに今は一週分のシフトしか出ないけど、年末年始になればこのシフト表も掲示板がすべて埋まる程になる。見間違えないようにメモなどはした方がいい。同じ週でも働く時間が違う場合もあり得るからね。君の場合……うん、第ニサルーテの日は『10-21』になってる。サルーテ日は休みのようだから、間違えないようにした方がいいね」 「あ、本当ですね。メモ
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58食目・二日目・いよいよ開店!

 セレンさんとの一幕を終えてホールに戻ると、朝の準備は整えられていた。 寧ろホールにはぞろぞろと料理人達と事務所の人達が揃いかけていて、そろそろ朝礼が始まるようだ。 全員が揃って並び、エラさんが一人真ん中へ行くところで時計の針はカチリと音を鳴らして、55分を指した。「朝礼!」 昨日と同じく、エラさんの声がけでお店の空気は変わった。 お店の中はしん、と静まり返って、自然と緊張した気持ちになる。 エラさんは「今日の注意事項や業務連絡はないそうです!マネージャー、支配人からお話はありますか?」と顔を向けた。 昨日は何もなかったけど、今回は長い髪を右肩に流す女性が前に出て口を開く。「昨日、1階の方でクレームが一軒ありました。内容は従業員の態度ですが、本来こちらより上階で意識する作法を下でもやれ、との内容です。こちらでは特に大きな影響はありませんが、2階より上ではお客様の意見が特に尊重されるべきです。お店の顔として、ホールの皆さんは接客態度を強く意識し、業務にあたってください。こちらからは以上です」「副支配人、ありがとうございます。それでは朝礼最後の準備運動!ニッコリ笑顔で――復唱!いらっしゃいませ!」「いらっしゃいませ!」「いっ、いらっしゃいませ!」 副支配人らしい女性の連絡から、空気はそのままエラさんの方に戻って、突然復唱が始まった。 私もついて行こうとしたけど流れが自然すぎて、つい出遅れてしまった。 それでもエラさんは待っていてくれたようで、小さく微笑むと続けて「ありがとうございました!」と大きな声を出す。「ありがとうございました!」「少々お待ちくださいませ」「少々お待ちくださいませ」「申し訳ございません」「申し訳ございません」「お待たせいたしました!」「お待たせいたしました!」「では今日も一日頑張っていきましょう!」「よろしくお願いします!」 今日も万来堂は無事にオープンしたみたい。 私もお仕事、頑張らなきゃ!  
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59食目・ドキドキのお仕事

「お待たせいたしました。シュプリンガーガリオン炒めですっ」 料理を運んでいくと、席には優しそうなおじいさんがいた。 にこりと微笑んで「ありがとう」と言ってくれたんだけど……私はその後の言葉に緊張が走った。「よかったら、箸はあるかな?」「お箸……お箸?」「おや……君はあまり知らないかな?2本の棒で摘んで口に運ぶ道具だよ」 にこりと微笑むおじいさんの表情は優しくて。 でもジェスチャーを交えなくても、私にはわかった。 わかったけど、私は衝撃を受けた。(この世界にも、お箸あるんだ……!) 「はっ……!お箸、ですね!聞いてきます……!」 お客さんから離れてヴィラさんの元へ。 できた料理にカトラリーを乗せていたヴィラさんはお箸に用紙を添えて「ほい、お箸でしょ?」と既に構えていた。「わっ、早い……!」「お客様の様子で見えたからねー。ほら、早く届けてあげて」「はいっ、行ってきます……!」 ヴィラさんのおかげで、迅速にお箸を届けることができた。 どうして気付いたんだろう。 気になった私は、ヴィラさんのもとに戻って聞いてみた。「ヴィラさん、ありがとうございましたっ!どうしてお客さんがお箸が必要だって気付いたんですか?」「ん、タイミングと口の動きだな」「『パンディーユ・トマレッティ添え』だよ。ヨロシク」「ん、ルシー、これも頼めるか?さっきのお客様だ」「あ、わかりました!第5アグニード席、ですよね!」 丁度料理が出来上がって、ヴィラさんに言われて料理を運んでいく。 ヴィラさん、色んなところ見てるんだなぁ。 皆の視界、どうなってるんだろう。 私もこのままお仕事してたらそうなるのかな…&hel
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60食目・初めてのピークタイム

「いらっしゃいませ!お席はこちらへどうぞ。こちら、メニューとお冷です」 入店したお客さんに、ラリエーヌさんは案内をしてメニューとお冷やテーブルに置いてあります。 その動きは静かでどこから準備したのかと言っていたほどスムーズだ。「第7魔素、バサーム1、ストゥリア2!」「第5ノクスィ、レアー・ド・キュイ!」「第6ネレディ、ステロット・パルテ!」「オーダー、『バサーム』『ストゥリア2』『レア・ド・キュイ』『ステロット・パルテ』」「あいよ」 ラリエーヌさんエラさん、キュミーさんが注文を受けてヴィラさんが読み上げていきます。 そこで厨房の中から内容を把握した声が聞こえて、ヴィラさんはカウンターテーブルに立った用紙にペンを走らせました。 ピーク時には到着した注文をヴィラさんがメモして、用紙を厨房の中になって魔法で飛ばします。 ヒュッと紙が空気を切る音は小さいながらも、厨房から道具が延々響いて調理開始の合図だとわかる。 それでも、私がその音を聞いたのは、その瞬間だけだった。 ピーク時という議論が激しい中、たくさんの声が飛び交う中ではあまりにも遅すぎる音だったから。「いらっしゃいませ!」「第4サルーテ席、下げ物お願い」「命令、『』『』……」「ありがとうございました!またお越しくださいませ」「お待たせしました」「第3ノクスィ席、お帰りですー!」 「恐れ入ります」「料理がありましたよ」「配膳お願いします!」 店内は沢山の声が飛び交う。 店員の声は何種類もあって、集中しないと聞き逃げそうになる。 実際ヴィラさんが読み上げた注文はよく言われてなくて、注文が入ったことしか理解できなかった。 それよりはラリエーヌさんの「ルシー、第1魔素席下げ物、いけるぅ?」と声をかけられたほうがすぐに理解できる。 「いきます!」 声をかけられれば自然と身体が動いて、指定の席へ向かう。 お客さんは3人だったからコップも3つあるけど、大きなお皿が2枚に取り分け皿が3枚で多いことはない。 一度で持ち帰った胸を撫でておろし皿をまとめて下げれば、ラリエーヌさんがテーブルを魔法で綺麗にしてくれました。 そして新たに4人が入ります。 客も、料理も、下げ物も、全てが波のようにやって来て、ずっとバタバタしている感じだ。 こんな中、一人だけ静かに、時が止まって
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