「社長、これって今年の春限定カラー、ライムグリーンのバーキンですよ!世界に五個しかないって噂の超レア物で、お金があってもそう簡単には手に入らない代物です!一体誰がこんな太っ腹なプレゼントを?」アイは、羨望のあまり今にもよだれを垂らさんばかりの勢いだった。その小包に差出人の名前はなかったが、澪にはすでに心当たりがあった。こんな限られた人間しか手に入れられない超高級バッグを自分に贈ってくる人間など、一人しか思い浮かばない。「社長、今日お誕生日でしたっけ?」アイが恐る恐る尋ねた。もしそうなら、自分もプレゼントを用意しなければならず、また出費がかさんでしまうと心配したのだ。「違うわよ」澪が首を横に振るのを見て、アイはホッと胸をなで下ろした。「そうだわ、アイ。もうすぐ月末だけど、あなたの今月のボーナス……現金の代わりに現物支給にしようと思うんだけど、どうかしら?」「えええええ!?!?!?」文化クリエイティブパークの駐車場。インペリアルブルーの高級車が長時間、同じ駐車スペースに停まったままだった。その位置からは、オフィスビルから出てくる澪の姿がはっきりと確認できる。洵は運転席に座り、窓を全開にしていた。彼はタバコを吸っていた。車の傍らの地面には、すでに彼がポイ捨てした吸い殻がいくつも転がっていた。洵の、タバコを挟んだ指先が窓枠に置かれ、立ち昇る紫煙が彼の端正で鋭い顔立ちをぼやけさせていた。元々、洵はそれほど頻繁にタバコを吸う男ではない。彼がタバコを吸うのは、大抵ひどく苛立っている時だ。しかし今この瞬間、彼は自分が何に対して苛立っているのか、自分でもよく分からなかった。心の奥底で、言葉にできないほどの強い期待と、そして不安が渦巻いていた。時間が一分、また一分と過ぎていく。洵が十二本目のタバコに火をつけた時、オフィスビルから従業員たちが続々と退社し始めた。洵の両目が、カッと見開かれた。彼の視線は瞬時に煙を突き抜け、前方から歩いてくる、スーツをスマートに着こなした知的で洗練された女性の姿を真っ直ぐに捉えた。その女性こそ、他ならぬ澪だった。しかし、洵の瞳に宿った期待の光は、わずか一秒で絶望的な暗闇へと変わった。彼が贈ったはずのあのバッグを、澪が持っていなかったからだ。C国の名ブラ
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