Semua Bab 隠された愛 ~ 「もう少し」ってあとどれくらい?: Bab 121 - Bab 130

132 Bab

【外伝2-5】

【恋人】*陽菜*藤嶋蒼と、恋人同士になった。驚きの日々。「藤嶋さん」が、「蒼さん」になって、「蒼」と呼ぶようになっても、どこかまだ夢のように思っている。それなのに……私、蒼に「バレンタインの夜、うちに来てください」と言った。こんな、恋人に対してド定番なことを。バレンタインというイベントに、こんなベタな参加をする日が、この私の人生で来るとは思わなかった。でも、まあ、ちょっとは憧れていた……かもしれない。ほんの、ちょっとだけ、ね。だってバレンタイン……。それって、とにかく、恋人たちのイベントの代表格。それにしても、チョコレートを買うのがあんなに大変だとは、思わなかった。決めきれず、二回目もバレンタインの特設コーナーに行った。延々と、悩んでた。蒼が甘いものをあまり好きじゃないから、かな。チョコレートって甘いジャンルだから、選ぶのが大変だったのかな。……チョコレートやめる、べき?でも、な……バレンタインだし。先に“友チョコ”を持っていった翠さんにも、蒼に贈るチョコレートについて参考意見をもらったけれど……。―――蒼なんかに、そんなに気を使う必要はないわよ。……参考になってないよね?あれに、「そうですねー」と言うのは、だめでしょう。 選ぶのに時間がかかって、やっと本日購入できた品。それは、チョコレートボンボン。蒼に渡す用だけだと不安で、自分で試食する分も買った。チョコレートボンボン、食べるのは初めて。では、なぜこれかと言うと、プロジェクトのメンバーに相談した結果。蒼に贈るなんて言えるわけなく、恋人って言うのは恥ずかしくて、「甘いものがあまり好きではない人」で、どんなチョコレートがいいか尋ねてみた。コイバナは、覚悟してた。コイバナ、した。照れくさくても、頑張った。そして、得られたアドバイス。お酒を飲む人ならチョコレートボンボンがいいと、勧められた。しかし、チョコレートボンボンは美味しいのか。チョコレートボンボンを勧めた人にそう尋ねたら、「人による」と言われた。これ、よく考えたら、“おすすめ”なのかな。人によるって、全部がそうじゃない?つまり、やっぱり、味見は必要。余裕を持って味見したら、怖気づいて代わりのものを買いにいきそうだから、ギリギリに味見することにしたわけ。あれ、これ、味見の意味ある?
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-02-03
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【外伝2-6】

【恋人】* 蒼 *恋人に「バレンタインの夜、うちに来てください」といわれて期待しない男がいるだろうか。いや、いない。どんな甘い夜が過ごせるのか。きちんと仕事を終えてきた自分が、とてもえらく思えた。――― 朝霧陽菜、彼氏がいるっぽい。数日前、設計部の周りをうろついていたら、男性社員がコソコソと話していた。耳をすませれば「甘い物があまり好きではない人ってどんなチョコレートがいい?」と陽菜は聞いて回っていたらしい。なんだ、それ。あまりの可愛さに悶えそうになった。陽菜からもらえるならギトギトねっとり甘いチョコレートでも喜んで受け取る。そんなことを考えていたら、スマホが震えた。……祖母さん?【陽菜さんからもらったの】メッセージを開くと祖父さんと仲良くチョコレートを食べる祖母さん。仲の良い姿にほっこりしつつ、自分より先に陽菜からのチョコレートを食べている二人に少しモヤッとした。 「蒼っ!」インターホン越しの声からやけに弾んでいると思った。……酔ってる。なんで?「ハッピーバレンタイ~ン」……重ねてきた唇からは、チョコレートとウイスキーの香り。なんで陽菜がチョコレートを食べているのかは分からないが、これはこれでいい。「陽菜」陽菜にキスするときは、陽菜が好んで飲む甘い酒の味が多い。でも、今日は舌がびりっと痺れる酒の味。「んっ……もっと……」いつになく陽菜が積極的で、キスは直ぐに深くなって舌がいやらしく絡まる。唇を離せば、二人分の唾液で口の周りを濡らした陽菜がぽーっと俺を見ている。これは……堪らない。「陽菜……」俺はまた陽菜にキスをして、キスをしながら陽菜を抱き上げてベッドに連れていく。ぽふんっという感じでベッドにおさまった陽菜が、俺を上目遣いで見る。今日は、なんていい日だろう。バレンタイン、万歳。「するの?」「当然」「チョコレート……」「早めに終わらせるから、そうしたらくれ」ただいまの時刻は、夜の十時。どうにか今日中に終わらせればバレンタインのうちに―――。「陽菜?」俺の体の下から抜け出そうとジタバタする陽菜。「どうした?」「チョコレートもってくるの」「はあ? 今から?」完全に臨戦態勢なのに?「だって……いっぱい、いっぱい、蒼に愛してほしいもん」半分服が剥けた状態で、いつもは白い谷間
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-02-04
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【外伝2-7】

【夫婦(陽菜の渡英前)】*陽菜*全身が痺れた体の奥で何かが弾け、蒼が白い欲を吐き出すのを感じた。ぶるっと体を震わせた蒼が大きく息を吐く姿は色っぽくてゾクッとする。「……んぅ」ずるりと蒼が抜け出る感触に声があがる。ゴムの処理を終えた蒼がグッと伸びをしたと、お腹が鳴るのが聞こえた。「お腹空いてる?」「それなりに食べたんだが……運動したからかな」沢山強請られたしと誂う蒼に枕を投げつけたとき、用意しておいたチョコレートのことを思い出す。「チョコレートあるよ?」「あ、バレンタイン。欲しい」バレンタインを忘れていた。恋するドキドキが薄まっているかも。「欲しい」と言ってくれた。私のことが好きではあるみたい。蒼のシャツを羽織ってリビングに行き、カウンターの上のチョコレートを持って寝室に戻ろうとして気づいた。最近、蒼と会うのは寝室だけだ。最近の蒼は、私が起きる前に家を出て、帰ってくるのは私が寝てから。仕事が忙しいのだ。分かっている。白川茉莉が毎日会社にきて、その対応に蒼は時間を取られている。今日も二人並んで歩いていた。白川茉莉は帰り際、人の多いホールで蒼にチョコレートを渡していた。それなのに私が蒼に会うのは寝室でだけ?……こそこそと、まるで愛人みたい。*蒼*「……陽菜?」チョコレートをくれる陽菜の顔が暗い。思わず受け取るのに躊躇すると、陽菜はチョコレートを俺に押しつける。「シャワー浴びてくる」「陽菜っ!」「離してっ!」離せと言われて素直に離せる雰囲気ではなく、力加減に気をつけながら陽菜を引き寄せベッドに押し倒す。「ごめん……」陽菜は滅多に怒らない。だから白川茉莉から受け取ったチョコレートのことで怒っているのだと直ぐに分かった。「……許したくない」「他の取引先と一緒だ。受け取っただけで食べていない」陽菜が顔を歪ませ、それを隠すように両腕で覆った。「分かってる……でも、惨めなの」惚れた女に惨めだと言わせて、泣かせている。不甲斐なさに、情けなくなる。「陽菜……顔を見せて」「……こんなブサイクな顔、見せたくない」「陽菜はいつも綺麗だよ。だから見せて」「……やだ」腕で隠していても泣いてるのが分かる。苦い涙は俺も見たくない。「陽菜……」シャツの上から陽菜の胸に触れる。先端を指で強く押し込むと、先
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-02-06
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【外伝】2-8

【夫婦】※白川茉莉がいなくなった二年間の話*陽菜*バレンタインデーが近づくと、街の色が少しだけ甘くなる。チョコレートの香りが漂うような気がして、包装紙の赤やピンクがやけに目につく。 そんな浮かれた光景なのに、私は憂鬱。恋人同士のイベントが苦手というのもある。恥ずかしいという気持ちが先に立つ。でもいま憂鬱なのは、「恋人同士のイベントをこなすことで、恋人であると証明しなければならない」という気持ちになっているから。蒼とは、夫婦。でも、蒼の諸事情で隠している。だから、表向きは【恋人】。それが、不満かどうかといえば、不満だ。でも、蒼の婚約者だという顔で、いつだって蒼のそばにいた白川茉莉がいなくなって、夫婦じゃなくて恋人だけど、蒼のパートナーだって顔をしていられるいまを思えば不満も和らぐ。蒼も、私が【恋人】だって態度をとってくれている。 けれど、蒼からは白川茉莉はいなくなったというだけで、二人の関係がどうなったのか。ちゃんと終わったのかどうかを、蒼は語らない。 語らないということは、語る必要がないと思っているのか。それとも、語れない事情があるのか。 私はそこを深く追及できないまま、蒼の隣に【恋人】として立っている。「陽菜さんのチョコレート、楽しみにしていると思いますよ」誰かにそう言われるたび、私の胸の奥はざわつく。 “恋人なんだから、朝霧陽菜はチョコレートを藤嶋蒼に渡して当然” そんな無言の圧力が、言葉の裏に潜んでいるように感じてしまう。私は蒼の【恋人】。 蒼も、私を【恋人】として扱ってくれている。 それなのに、どうしてこんなに不安になるのだろう。 ――恋人同士のイベントをこなすから恋人なのか。  ――恋人だから恋人同士のイベントをこなすのか。その順序が、いまの私の中でいつも曖昧になる。蒼は、きっと後者なのだと思う。 【恋人】だから、恋人同士のイベントを楽しみにしてくれると思う。蒼の、そういうところが好きだ。 でも、私は……私は、前者だ。いまは、前者に寄ってしまう。 恋人同士のイベントをこなすことで、恋人であると周囲に示したい。 蒼の隣に立つ資格を、証明したい。その、顕示欲みたいなものが、私を苦しめる。チョコレートを作りながら、私はふと手を止めた。 溶かしたチョコの表面
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-02-08
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【外伝】2-9

【夫婦】※陽菜が蒼の前からいなくなったときの話* 蒼 *一服しようと席を立ち、引き出しを開けて煙草を取り出す。その軽さに、嫌な予感がした。「くそっ……」一本もない空っぽの煙草の箱をゴミ箱に投げる。その様子を、嫌そうに黒崎が見る。「煙草、増えているぞ」健康を気遣う黒崎の意外な言葉。「俺の体の心配か?」「そりゃあな。何と言っても、俺はお前のハニーらしいからな」「……なんだ、それは」心底嫌な表現。怖いもの見たさのような感覚で、思わず尋ねてしまう。「子どもがいるのに白川茉莉と結婚しない理由について、社員がいろいろと噂している」「……なるほどな」俺は、黒崎をジッと見る。タイプではない。でも、生理的嫌悪感もない。「なあ、ハニー」「なんだ、ダーリン」「煙草買ってきてくれ」黒崎は肩を竦めると、俺の上着を取って寄越す。「少しは動け」「そんな暇はない」「体を壊したほうがよけい時間を食う。行ってこい」黒崎の言うことは最も。俺は肩を竦めて上着を羽織ると、財布とスマホを持って部屋を出ようとした。「待ってくれ。コンビニに行ったらコーヒーを買ってきてほしい」「缶コーヒーか?」「コンビニの、あのカップのコーヒー」「ああ、あれ……コーヒーなら新人の秘書に淹れてもらえよ」最近配属された新しい秘書、黒崎咲。「咲に頼んだら、手のひらにドリップされるのがオチだ。火傷するなら自分で淹れる。でも、今日は他人が淹れたコーヒーを飲みたい気分なんだ」「機械だぞ」「常時変わらぬクオリティーはすばらしい。ついでに、お前もコーヒー飲みながら休憩してこいよ」そう言って黒崎が千円札を渡してくる。最近キャッシュレス決済だから、現金の感触は久し振り。何となくだけど……空回りしていた俺の足が、現実感とリンクして地面についた感じ。なるほど。「俺、そんなに根を詰めているか?」「まあな」「そうか。気遣いありがとう、ハニー」「どういたしまして、ダーリン」コンビニに入って、現金の感触に続いて、久しぶりに現実の社会にいる気がした。ほどよい客入りに店内を、無意識に見渡す。女の客を目に留める時間が長くなるのは、陽菜を探してしまうから。こんな会社最寄りのコンビニにいたら灯台下暗しが過ぎるけれど。コンビニに来たのは久し振りで、新しいコーナーが目に入る。
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-02-09
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【外伝】2-10

【現在】胸元に、押しつけられたチョコレート。「パパ?」それを、ちゃんと受け取れとばかりに、海の小さな手が俺に押しつけてくる。クシャッと紙が潰れる音がして、俺は焦る。「ありがとう」「パパ、嬉しい?」「もちろんだ。海とママの手作りだからな」腕に抱いていた海を抱きしめると、海がきゃあっと歓声を上げた。俺も、歓声を上げたい気分だ。紙袋は軽い。けれど、俺には妙に重く感じられた。 中を覗くと、丁寧にラッピングされた小さな箱が二つ。ひとつは、子どもらしい可愛いパッケージ。もうひとつは、落ち着いた色合いの、パッケージ。「……二つ」「海が……自分の分は、自分で作るって言うから」陽菜は言い終えると、恥ずかしそうに視線を落とした。 言葉を失った。なぜなら、これは、一つは、陽菜からってことだから。海がっていうなら、一つでいいのだから。バレンタインデーに、手作りのチョコレート。 そんなものを、陽菜からもらえるなんて思っていなかった。 いや、海からならまだわかる。保育園で話題になって、陽菜が海のためにって、チョコレートを作ったのかもしれない。でも――陽菜自身からのチョコレート。あまりにも、優しすぎて、嬉しくなる贈り物だ。「……ありがとう」ようやく絞り出した声は、自分でも驚くほど掠れていた。 「パパ、うみ、つくったの!」海が俺の頬を触りながら、得意げに言う。「パパ、たべて!」「もちろんだ。海が作ってくれたチョコレートなんて、とても嬉しいよ」海の頭を撫でながら、胸の奥に広がる温かさを必死に抑え込んだ。 泣きそうになるなんて、情けない。 けれど、涙腺は勝手に熱を帯びていく。陽菜はそんな俺の様子に気づいたのか、そっと微笑んだ。「ママも、つくった」「そうなんだな」陽菜を見ると、陽菜は目を逸らした。「海が、どうしてもって言うから……それで、ついでに……」「ママも、たのしいって」「海……」二才児に、隠し事は無理だな。例えそれが、海と作ることであっても、単純に喜んでしまう。「ついで、だな」俺が冗談めかして言うと、陽菜は慌てて「そうよっ」てそっぽを向く。でも、陽菜の耳が赤い。陽菜の照れる姿は、チョコレートの香りとともに、俺の胸の奥に静かに落ちてくる。じんわりと広がる、熱いもの。 離婚してからも、
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-02-10
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【外伝】3-1

「ママ」呼ばれて振り返ると、海が保育園の制服を着て立っていた。一人で準備できたのだと、こうして私に見せてくるようになったのは一ヶ月ほどから。三歳を過ぎてから、海は色々なことを自分一人でやるようになった。ことあるごとに「自分でやりなさい」と言ってきたのは私なのに、いざ海が一人であれこれをやれるようになると物足りなさを感じる。もう一人子どもがいても……。最近の私は、そんなことを考えるようになった。 *「赤ちゃんが欲しいなあ」 「ごふっ」「……凱?」ゲホゲホと咳き込む凱。「どうしたの、誤嚥?」最近ことあるごとに凱は「俺も年かな」とか言うから、思わず誤嚥かと聞いてしまった。……誤嚥のときって、どうするんだっけ?とりあえず、飲んでいたコーヒーが口の端についていたから、ハンカチを渡した。「ちっ、違……ゲホッ」違うのか、良かった。まだ凱は若いもんね。 「陽菜、お前、何言ってるんだ?」ようやく咳が治まった凱に、涙目で睨まれた。「ごめん、誤嚥だと誤解するのは早いよね」「そうじゃなくって」“そうじゃなくって”?「子どもが欲しいと言っていたじゃないか」 !「やだ、口に出てた?」全然、気づかなかった。やだ、恥ずかしい。凱がいるのに。「無意識……つまり、そう考えているってことか」YESとも、NOとも言いにくい質問。「陽菜……」未婚で何を考えているとか言われるかな。“父親”のこととか。「お兄ちゃんにそういう家族計画の話はやめてくれ、異母妹よ」……凱、顔、赤い。「色々な女の人と散々なことをしてきたのに、何をいまさら言っているのよ」呆れた私の言葉に、凱が頭を抱える。「妹のそういう話は、本当に複雑な気分になるんだよ」まあ……そうかな。うん、そうかも。「ごめ……」「俺の妹が、あんなことやこんなことを、お前もしているんだと思うと恐ろしい』……凱は、女性と一体どんなことをやっているのだろう。気になるけれど、聞きたくない。確かに、兄妹で下半身絡みの話はしにくいことがわかった。「ミスター・李は、一体女性と何をしているのですか?」……そうだった、咲さんもいたんだ。そして兄でも妹でもない咲さんは、ズバッと凱に遠慮なく聞いている。「フツーだ、フツー」「へー」へー……すっごく、嘘くさい。「さて、ミスター・李の
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-02-11
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【外伝】3-2

「咲さん、さっきの子どもの件だけど、蒼がどうして”頑張った”になるの?」「パートナーが子育てに協力的な夫婦でないと、”もう一人子どもを”と考えことはないそうです」「でも、それは蒼に限らず周りがとても協力的だからだと思うわ」職場も子育てに理解があり、就業時間や休日は結構フレキシブルだ。海の世話についても、凱や翠さんたちもよく手伝ってくれる。「でも、陽菜さんが考えている二人目の子どもの父親は、社長ですよね?」「……まあ」ダイレクトに聞かれた。「そう思えるってことは、陽菜さんから見て社長がそれだけ”父親”として、そして”男”として魅力的ということではありませんか?」男としてって……咲さん、結構ダイレクト。でも、正論だから、反論できない。いや、反論する必要もないのだけど。蒼はとてもいい“お父さん”だと思うし……うん、いいお父さんなの。でも、最近”お父さん”の蒼を見るとモヤッとする。文句ではない。でも、モヤモヤッとする。 「まどろっこしいなあ。素裸でソウの前に立って、ゴムを着けないで生でシようと言えば、ソウのやつは直ぐにむしゃぶりついてくるぞ」お異母兄様、妹とそういう話はパスなのでは?「ミスター・李はそういう経験がおありで?」「あるといえば、ある」さすが、凱。「シたんですか?」「まさか。一目散に逃げた」……駄目じゃない。 「凱、役に立つアドバイスを頂戴」「だから、さっきのが役に立つアドバイスだって」「でも、凱は逃げたんでしょう?」「当たり前だろう。惚れてなきゃ逃げるに決まっているが、惚れた女にそれをやられたら直ぐ勃つに決まっている」異母妹相手に、少々生々し過ぎないかな?そして、すごいね。最近日本語ペラペラだなと思ったけれど、猥談までペラペラだとは。「エミも、試してみたらどうだ?」「……そうですね。子がほしいと子宮が疼くぐらいの男を見つけたら試してみます」大人な会話ね……なんか、ピンク色のモヤモヤがあって、居心地悪いわあ。   *  「うわっ」子育てをしていると「なにをして、そうなった?」と思うことによく遭遇する。いまが、まさに、そう。なぜか、蒼の頭の上にホットケーキがのっている。「パパ、ごめんなさい」「……いいさ」海に反省されては、何も言えない気持ちはよく分かる。「次は、気をつ
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-02-12
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【外伝】3-3

蒼と寝たい。あのホットケーキが飛んだ朝から、そんなことを悶々と、ほぼ毎日考えてしまうようになった。明らかに、欲求不満。――― 素裸でソウの前に立って、ゴムを着けないで生でシようと言えば……。あのときはドン引きした凱の提案を、最近は「いいかも」なんて思い始めた自分。そんな自分に気づいて、自分にドン引きする日々を送っている。それに、“蒼と寝たい”と思っていても、海がいる。子どものいる家で、性行為に耽るのは無理。世間の夫婦はどうやっているのか。ネット検索したら、「子どもを預かってもらう」が多かった。預かり先は……ある。海は凱が好きで、私が仕事で遅いときは凱が保育園まで迎えにいってくれて、そのままお泊まりってこともよくある。凱に、預かってもらう?凱も海が好きだから、喜んで預かってくれるだろう。唯一の懸念点は、咲さんとよい雰囲気のデート予定だけど……一昨日見た感じでは、二人がベッド・インするまでは先が長そうだ。……いや、待って。この前の“蒼との子作り”の話題が出たあとで、凱に海を預かってって言うの?凱は、私の上司。仕事を理由には、できない。それで「今夜預かって」なんて言ったら、“今夜、蒼とシます”と凱の頭の中で自動変換されちゃうじゃない。やだ、恥ずかしい。……翠さんに預かってもらう?いやいや、ないない。その状況って蒼が預かれないということだから、蒼の祖母である翠さんが「蒼はどうしたの?」聞かれるだろう。それは、いたってナチュラル。仕事だと誤魔化すことはできるけど、嘘だとバレたときは気まずい。嘘をついたこともそうだし、嘘をついてまでやろうとしたことがアレだもの……。厶ーーー。 *そんな悶々とする日々だったけれど、振り返ってみれば、チャンスは意外とすぐにやってきた。夢の国の特番を凱と見ていた海が「行ってみたい」と凱におねだりし、同国の期間限定スイーツに惹かれた凱は海をつれて夢の国へと出かけていった。帰宅は、二十二時くらい。海の就寝時間は過ぎるが、移動は電車だし、最寄りの駅からは大して距離もないから抱いてこられると凱が言うので、凱の計画に甘えることにした。お気に入りのリュックを背負ってルンルンと浮かれている海と、今日は一日有給を取って海を迎えにきた凱。二人を朝は見送って、今夜は一人だから夕飯はお惣菜ですませようと、
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-02-13
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【外伝】3-4

元妻だけど、心底惚れている女に「エッチしよう」と……多分、誘われた。誘われた、で合っている。いま、キス、されている。……この状態で、その気にならない男はいないと思う。いや、別にいてもいいが、俺はその気になった。頭が何の指令を出さなくても、腕が勝手に陽菜に向かって伸びる。最初は遠慮がちに背中に触れた手も、一気に図々しくなって下に滑り降りていき、陽菜のきれいなS字カーブを撫でて、細い腰に到達。力加減に気をつけて、俺は陽菜を抱き寄せる。 チュッ軽いリップ音が立ち、陽菜の唇が俺の唇から離れていく。「……陽菜」「やだ……」自分から誘ってきたくせに?陽菜は、こういう雰囲気に慣れていない。俺が初めてではなかったけれど、俺とはかなりの回数寝ているし、子どももいるのだから、俺としては“今さら”じゃないかとも思う。でも、恥じらう姿はいつも可愛いし、それにまた唆られるのだから、俺に一切の文句はない。もちろん、ないではあろうが、素っ裸で俺の前に立って挑むように誘いかけてきても、陽菜ならその気になる。ほかの女なら、ドン引きだが。「陽菜……」「あんまり、見ないで……」……恥じらう台詞だけで、体が昂ぶる。恥ずかしいのを隠す素っ気ない陽菜の、恥ずかしさを隠せていない真っ赤な頬を包んでキスをする。「……ん……ぁ」久しぶりに聞く、陽菜の甘い声。腰にダイレクトに響く。舌を絡ませると、俺たち二人分の唾液が混じり合い、水音が大きくなる。信じられない、状況。夢のような状況に、脳が火照って頭がぼうっと
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-02-14
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