Todos los capítulos de 異世界転移、魔法使いは女体化した僕を溺愛する: Capítulo 41 - Capítulo 50

53 Capítulos

第41話 青い炎の痛み

蓮が智也の唇を奪ったまま、ドレスの裾に手を伸ばして太腿をゆっくりと撫でた。その指がどんどん、奥に伸びて、智也の小さなパンティーを指で除けると茂みを優しく触った。智也はびくりと震えて、彼の唇から逃れた。そして、抗議の声をあげた。「蓮、やめてよ!」「試したいんだ。お前が俺の『愛する人』なのか」蓮は智也を見つめた。「気になり出すと、試さずにはいられない性質なんだよ」「私の気持ちは無視ってわけ!?」智也は涙声になった。「それじゃあ、私を犯したカインと変わらないじゃない!」蓮は智也の言葉を無視して、茂みに隠れた襞を指でなぞり始めた。それだけで、智也は感じてしまって愛液があふれ出すのが分かった。「やっ、ああ……んぁあ」「気持ちいいか?」「蓮、ひぁあ……指が、あん……はぁ……きもち……いい」膣内に入り込んだ指が体内をかき回す。その度に快感が溢れ出て、愛液が太腿まで流れ出た。蓮は膣口に指を戻すと、丹念に周辺を愛撫し始めた。クリトリスを刺激されて智也はびくびくと震えながら、涙目になっていた。熱くなっていく体が、体内をめちゃくちゃにかき回して快感を与えてくれるもっと太いものを求めていた。——処女を失ったばかりの女のくせに、元男のはずなのにどうしてこんなにこの体は敏感なんだろう。智也は困惑した。——ふしだらな娼婦のように、愛液を垂れさせてあそこがひくひくさせている。「蓮……蓮、ひぁあ……んあっ」下半身から指が離れていく。蓮が抱くのをやめたのかと一瞬思ったが、それは違っていた。彼は智也に跨ったまま、衣服を脱ぎ始める。全裸にマントだけの妙な格好になったのに、そんな蓮の姿を可笑しいとは思わなかった。そんな気持ちを読んだのか、蓮が笑って口を開いた。「裸にマント姿も悪くないだろ?」「……や、もう立ってる」「お前の愛液の香りが甘すぎて、頭がくらくらする」蓮は智也を見つめた。「智也、もっと愛撫して欲しいか?」智也は、今すぐにも彼の猛々しく起立したペニスで体内をめちゃくちゃにして欲しいと思ったが、そんな恥ずかしいことは言えなかった。黙って頷くと、彼は微笑みながら智也の乱れたドレスの胸元をさらに乱すと露になった乳房に触れた。体がびくっと震える。蓮は、優しく乳房を揉みながらぴんとたった乳首をその唇に含んだ。そして甘く噛む。「あっ……んあ
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第42話 女医の深夜診療

『女医の夜の診療は秘密がいっぱい』って、AVを以前に見た記憶がある。——そんな事を考えている時に。女医のギーナが智也の敏感なところに触れてきて、智也は思わず声を漏らしてしまった。「あ、ああん。ギーナ先生、だめぇ……そんなところに触れたら、あん……や、そこは敏感なの」智也は喘いだ。「ひぃあ、先生。許してぇ……先生の指、すごっいかんじちゃう。はぁん!」深夜の治療院で、喘ぎだした智也のむき出しの太ももを先生が思い切り叩いた。「ひぁん!」「紛らわしい声を出すな、智也。私が、お前を襲っているみたいではないか!」ギーナは呆れた声で続けた。「治療の邪魔だ、黙ってあそこを私に見せていればいいんだ。深夜に起されて膣口の火傷を治療しろなどと、まったくお前がカイン様の側室でなければ無視しているところだ」「ごめんなさい、ギーナ先生。治療お願いします」女医は不機嫌そうに深夜に訪れた智也のデリケートなところに、得体の知れない緑色の軟膏を塗りこんでいた。——その軟膏が何からできているのか聞きたいところだが、なんとなく怖くて聞けない。そんな智也の気持ちを読んだのか、蓮が治療を横から見ながら口を開いた。「その緑色の軟膏は何でできているんですか、ギーナ先生」「ん、これかこれは主に薬草が中心だ」ギーナは手を動かしながら答えた。「傷口の熱を取って炎症を抑えたり、痛みを和らげたりする薬草が入っているんだ。それより、レンお前は魔法使いだろ。どうして魔法で治療しない?」女医は大きな乳房を相変わらず小さなビキニで覆うだけで、治療で動くたびに今にも乳首が布からはみ出しそうだった。蓮はそんな女医のはち切れんばかりの胸を眺めながら口を開いた。「だって、トモヤが傷口を見せてくれない上に、触って治療しようとすると足で蹴飛ばしてくるんですよ」蓮は肩をすくめた。「だから、こんな深夜にギーナ先生に治療をお願いしているしだいです」女医は、『そうか』と答えただけで、また智也の治療に専念し始めた。診察寝台の上で、スカートをめくり上げて両脚を開かされその股の間にギーナ先生が顔を突っ込んで傷口をじっくり見ながら軟膏を塗ってくる。「はぁ……んあ、先生っ……や、中まで指入ってますぅう……ひん、痛いっ」「仕方なかろう、膣の内部少しだが焼けているぞ」ギーナは淡々と続けた。「まあ、火傷はそ
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第43話 魔力の目覚め

深夜に女医の治療を受けた後、自室に戻った智也はモモがもぐり込んで眠っているベッドの中に入り込んで睡眠を貪った。次の日、多少あそこが痛かったものの昨夜ほどの痛みは無かった。先生から、炎症止めだと持たされた茶色の臭い液体を一口飲むと、口の中が一気に苦くなった。智也は、慌てて水を飲もうと思ったが部屋に置いた壺の水が空になっていた。智也は、すぐ隣の控え室にいた召使に声をかけて新鮮な水を持ってきてもらった。その女の召使から聞いた話だが、蓮の魔法によって裸でカインのベッドに瞬間移動させられた正妃フレアだが、噂話では昨夜カインの部屋から裸で逃げ出したらしい。その話をしてくれた召使が部屋を出て行った後、智也は何もない壁に向かって口を開いた。「はー、あの話の具合だとカインの奴、未遂だな」智也は壁に向かって話しかけた。「っていうか、ベッドに裸の女がいて何で逃がすかな。私のときなんか、薬飲ませて痺れさせて無理やり処女を奪ったくせに」智也は続けた。「あ、分かった。側室と正妃じゃ扱いが違うんだ、……なあ、そう思わない、蓮?」何もない壁に智也が話しかけると、魔法で姿を消して壁に寄りかかっていた蓮が姿を現した。「お前、俺の気配分かったのか?」「……ん、なんとなく」智也は首を傾げた。「お前とちょっとだけセックスしてから……いや、あれはセックスじゃないか?? まあ、とにかくそれ以来妙な力が身についたみたい」「ふーん、なるほど」蓮は納得したようにうなずいた。「男の魔法使いが女を遠ざけることが多いって話はこれが原因か。女を遠ざけるのは、セックスしたら女に魔法の能力を吸い取られるからだろうな」蓮は肩をすくめた。「ま、男なら女と一緒にいたらやりたくなるのが性だからな」そう言いながら蓮は壁から離れると、大理石のテーブルの上に載った皿に盛られたフルーツを食べ始めた。蓮は果汁をちょっと口の端から垂らしながら口を開く。「でも、多分お前が力を得たのは俺の魔力を吸い取ったことだけが原因じゃないと思うぞ」「……なんで?」「お前、以前に俺がアーサーと契約した時に一回と、セックスした時に一回、合計二回王家の紋章が発した青い炎でやけどしただろ?」蓮は智也を見つめた。「あの炎にはかなりの魔力が宿っていた。その炎でやけどしたお前は、青い炎が持つ魔力を体内に吸収したんだろう。僅
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第44話 カインの願い

現王が病に伏してからは、次期王位に最も近いカインが王の代役として王国の運営にあたっていた。といっても、辺境の地での少数民族との小競り合い以外では戦争らしい戦争もなく、カインの仕事はもっぱらデスクワークが中心だった。王の承認の印を要する書類の山が、カインの上質な机を完全に覆い尽くしていた。彼は、書類を持っている側近のユリアスにぶちぶちと文句を言いながらも王の印を朱肉につけて次々と書類にスタンプしていく。そんなカインやユリアスの苦労をぶち壊すように、智也と蓮がディープキスをしながら突然机の上の書類の山に落ちてきた。衝撃で書類が部屋中に散乱する。カインは唖然としたまま、突然机に現れた二人を眺めていたが数秒後正気に戻ったカインが眉をゆがめながら口を開いた。「おい、俺への嫌がらせはそのくらいにしておけ」カインはため息をついた。「お前たちの遊びに付き合っている暇は無いんだ。はやく机から降りてくれ」予想外に深いキスで、蓮が唇を離した時には智也は思わず甘いため息をもらしていた。それでも、蓮に抱きつきながら智也はカインへの嫌味を開始した。「はぁん……カインたら冷たいのね」智也は挑発的に続けた。「側室の私が夫以外の人とキスしているのに嫉妬の言葉もないなんて。やっぱり、正妃との初夜があまりにも素敵で私の事なんて興味なくなったのね。酷いわぁ、ねえ蓮」智也がさらに煽るように蓮の唇をチロリと舐めると、カインは欲求不満の顔で智也の足を掴むと無理矢理引き寄せてドレスからむき出しになった太ももに舌を這わせた。さらに太ももに腕を忍ばせて揉みながら奥に進み秘部に触れようとした。「ひぃあっ……ちょっと、やめて、カイン」智也は喘いだ。「はぁん……ひぁ、どこ触っているのよ! 蓮、ソファに移動させて……ひぁん!」智也の声と同時に、蓮の魔法で智也は机の上からカインの部屋のソファに瞬間移動していた。蓮はというと、何食わぬ顔で部屋に散らばった書類を魔法で掻き集めカインの机に元通り積み上げていた。カインは不機嫌そうな顔をしながら、ソファに移動した智也を見つめていた。カインに舐められた太ももがジンジンと熱く、不覚にも感じてしまった智也は真っ赤な顔をしながらもソファから立ち上がり、咳払いをしつつカインに近づくと話しかけた。「で、何か用があって私を呼んだんでしょ、カイン?」
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45話 跡継ぎが欲しい

智也が彼の跡継ぎを産む気が無いことを伝えると、カインは落胆した様子で彼女を見たままゆっくりと口を開いた。「分かった。アーサーから引き離した上に無理やり犯したお前に、俺の子供を宿して欲しいと望むのは酷な事だな」カインは一度言葉を切り、苦渋の表情を浮かべた。「だが、俺は早く子供が欲しい。本来なら正妃に跡継ぎを望みたいところだが、フレアが極端にセックスを怖がって話にならない。それで、側室のお前との間に世継ぎができたらと思ったのだが……」「どうしてそんなに焦ってるの、カイン?まだあなたは若いし、フレアだっていつまでも子供のようにあなたから逃げ出したりしないよ」智也は首を傾げながら言葉を続けた。「それに側室をもっと増やすという手もあるでしょう?これからいくらでも跡継ぎが得られるでしょうに。それとも、跡継ぎを得ることで王位への道を確実なものにしたいとか?」智也の質問に、カインは僅かに微笑んで口を開いた。「まあ、そんなところだ」「それなら、側室の私との間に子供を望むより、正妃を口説いてしっかりセックスすることね」智也は少し呆れたように肩をすくめた。「せっかく蓮がフレアを裸にしてあなたのベッドに魔法で送ってあげたのに、彼女を逃がしちゃうなんて何考えているのよ。男として情けないよ」その言葉に、カインは余計なお世話だと言うようにそっぽを向くと口を開いた。「その行為で、さらにフレアがセックスを恐れてしまったのが分からないのか?怯えた女を裸にして男のベッドに魔法で飛ばすとは無神経だぞ、トモヤ」カインは不機嫌そうに眉を寄せた。「フレアは、泣きながら取り乱してしまって口説くどころじゃなかったぞ」「誤解しないでよね。フレアを裸にしてベッドに飛ばしたのはレンで私は関係ないから」智也は慌てて両手を振った。「私は、初夜の日に部屋に逃げてきたフレアにセックスは怖くないって説得してたんだからね」智也がそう言うと、視線を外していたカインが視線を戻して口を開いた。「そうか、それならお前に頼みたい。フレアに俺とのセックスに応じるように説得してくれ」カインは真剣な眼差しで智也を見つめた。「あいつに、セックスがどんなものか教えてやってくれ」カインの言葉に智也は唖然としてしまった。そして、躊躇しつつ口を開く。「一応……私って、あなたの妻よね。その私が、どうしてフレア
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第46話 拷問本と隠された病

女医のギーナは、治療院に入院中の患者を診察していたが、智也が訪れたことに気が付くと助手にその患者を任せて彼女に近づいてきた。ギーナは相変わらず巨乳をカバーするには小さすぎるビキニを着て、魔法使いの証であるマントをなびかせながら歩いてきた。歩くたびにゆさゆさと左右に揺れる乳房が気になって智也は目が離せなかった。そのギーナが口を開く。「どうされました、トモヤ様。まだあそこが痛みますか?」「ううん、あそこは大丈夫だよ」智也は首を横に振った。「それより入院中の患者を診ていたんでしょ?私なら、診察が終わるまで待っているよ?」「いえいえ、カイン様の側室をお待ちさせるなどとんでもない。それではどういった御用でしょうか?」ギーナに敬語を使われると調子が狂う。智也は、女医にいつも通りに話すように命じた。とたんに彼女の本性が現れた。「私も、側室とはいえ間抜けなトモヤに敬語を使うと思わず笑いそうになるんだよね」ギーナはにやりと笑った。「なんといっても、燃えるようなセックスで膣を焼くような奴だからな」彼女はそう言って豪快に笑った。彼女の声が男の助手たちや患者たちにも聞こえてしまって、治療院がざわざわとざわついた。あからさまな好奇の目が向けられて、智也は真っ赤な顔をして女医に向かって口を開いた。「ギーナさん、声大きすぎ。それにあれは、不可抗力だから!!」智也は慌てて反論した。「全ては蓮が悪いのよ。あんな燃えるペニスを突っ込んでくるんだから……ってもうその話はなしにしてよ、先生。恥ずかしいよ」智也がそう言うと、女医はニヤニヤ笑いながら口を開いた。「恥ずかしがる姿もまた萌えるな。ふふ……まあ、これ以上いじめるのはよすか」ギーナは笑みを収めた。「それより、お前に渡したいものがあったのだ。以前に話した私のコレクションしている拷問本をぜひトモヤにも読んでもらいたいと思ってな」そう言ってギーナから手渡された分厚い本をぺらりとめくって、智也は顔面蒼白になった。『図解でよく分かる拷問の歴史』異世界に来て以来、蓮の掛けてくれた魔法のおかげで、文章の読み書きで困ったことはなかったがこの本は読みたくなかった。「ふふ、これは拷問の歴史を読み解く入門編のようなものだが、なかなか読み応えがあるぞ。みよ、このページを!!」ギーナは興奮した様子でページをめくった。
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第47話 トモかけた死の呪い

女医のギーナは智也の質問には答えず、ハーブティーをカップに注ぐと彼女に差し出した。智也が一口飲むと、ギーナはカップを手にしたまま口を開いた。「患者の事を話すことはできない。お前が何を見たのかは知らないが、何も知る必要はない」「私は、カインの側室ですよ? 知る権利があるはずです。それに、私が見たのは幻影です。カインの姿に重なるようにギーナがカインを治療している幻影が見えました」智也の言葉に、ギーナは興味を引かれたらしく、新しい症例を見るように彼女をじろじろと見始めた。「ほう……幻影ねえ? 魔法使いでもないお前が、魔法の力を身につけたとでも言うのか?」智也は、ギーナの興味を利用してカインの話を聞きだそうと考えた。「蓮の青い炎を二度身に受け火傷を負いました。どうもそれが原因で妙な力を得たようです。多分その力が、過去の映像か未来の映像か分からないけど、カインがこの治療院でギーナさんの治療を受けている幻影を見せたのだと思います」「……なるほど。レンの力を吸収したということか」ギーナは納得したように呟いた。智也は畳み掛けるように言葉を続けた。「ギーナさん、私は知りたいのです!! さっきカインに会いましたが彼は焦っているように見えました。早く跡継ぎが欲しいと望み、私に正妃のフレアをその気にさせるように命じたのですよ?」智也は言葉を継ぐ。「 ちょっとおかしいでしょ?それに子供が欲しいなら、もっと側室を持てばいいのにそれをする様子もない。どうしてだと思いますか?」智也の言葉にギーナはハーブティーの入ったカップをテーブルに置くと、腕を組んで目を瞑った。智也も彼女に習い、黙ってカップをテーブルに置くと、ギーナが話し出すことを待った。しばらくの沈黙の後、ギーナがゆっくりと口を開いた。「トモヤが見たのはおそらく過去の映像だろう。カイン様は婚儀のパーティーが終わった後倒れて、ここに運ばれたのだ」「え!?」ギーナは告げる。「カイン様は、短期間に側室と正妃の指輪の契約を交わしたことが体に堪えたのだろう。お前は知らないだろうが、指輪で契約する行為は、男の方に負担が掛かることなのだ」智也は驚いて目を見開いた。「そんな……全然知らなかった。カインは、いつも偉そうで弱みなんて見せないから」「仕方ないだろ。王位を継ぐ男だ……弱みを見せれば、いつ誰に次期王位の座から引
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第48話 ギルミット一族の末裔

「でも、ギーナさん。『トモ』はまだ幼かったしそれに女性の魔法使いは力が弱いんですよね?」智也は動揺を隠せないまま、少し言葉を震わせながら口を開いた。「彼女がカインに掛けた呪いの魔法を、王宮付きの魔法使いたちが解く事ができないなんてことあるんですか?」確か、女の魔法使いは男の魔法使いに比べて力が極端に弱いと聞く。しかも当時幼い少女だった『トモ』が掛けた魔法を、王宮に仕える強力な男の魔法使いたちが解けないとは考えられなかった。智也の疑問に女医が答えた。「彼女……『トモ』はギルミット一族の末裔だったのよ」「ギルミット一族?なんですかそれは?」「ギルミット一族を知らないの、トモヤは? 変な子ね」ギーナは呆れたように言った。「ギルミット一族の名前ぐらい、子供でも知っているわよ」異世界から来たから知らないことが多すぎるとはさすがに言えない。智也が黙っていると、女医は大きな胸をゆさゆさ揺らしながら立ち上がり、彼女の拷問本コレクションが並んだ本棚に向かった。そして一冊の本を取り出し戻ってくると、それを智也に手渡した。この王国の歴史を記したものだった。「ギルミット一族は、この国を初めて平定した初代王が最も恐れた一族なのだ」ギーナは本を指差しながら語り始めた。「ギルミット一族は、辺境の少数民族だったが、強力な魔法使いの一族でな。その誇り高き生き方から初代王に従うことを良しとしなかった」「それで、初代王と戦ったんですか?」智也が尋ねると、ギーナはうなずいた。「そして、初代王に刃向かい少数民族にも関わらず多大な犠牲を王国に負わせたが、圧倒的な王国の軍により一族はこの世から抹殺された」ギーナは言葉を区切った。「まさに虐殺だった」「虐殺……」智也はギーナから手渡された歴史書をめくり、ギルミット一族について記された文章を見つけた。その本には虐殺の様子が絵に描かれていて、智也は気分が悪くなってしまった。ギーナは、さらに言葉を続ける。「男はもちろん、女子供も『ギルミットの血を一滴も残すな』という初代王の命により、殺戮の限りを尽くされ、ギルミット一族は滅びたのだ」ギーナは冷静な口調で続けた。「この絵の通り悲惨な虐待も行われたらしい。ギルミット一族に仲間を殺された兵たちは、憎悪を募らせ女はもちろん少女や少年でさえも強姦してその誇りを穢した上に殺したとされ
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第49話 『トモ』に負けたくない

「女性の魔法使いは、力が弱いと聞いていたけど、ギルミット一族は例外だったんですか?」智也は疑問を口にした。「『トモ』は、強力な魔力を持っていたのですか?」智也が尋ねると、ギーナは答えた。「いや、『トモ』のマントの色は淡い薄い色をしていた」ギーナは言葉を継ぐ。「だが、ギルミット一族の特徴は、呪いの力が強力だということだ。一度掛けられると、容易には解けない。だからこそ、初代王はギルミット一族を恐れて、この世界から抹殺しようとして虐殺したのだ」ギーナの声には、歴史の重みが込められていた。「『トモ』もまた魔法の力は弱かったが、人を呪う力は強かった」ギーナは言葉を続けた。「カインに斬られた時に、彼女は死を確信したのだろうな。わずかに残った生命で、カインに呪いを掛けたのだ。王家の魔法使いが集結しても解けぬほどの強力な呪いをな」「そんな……」智也は息を呑んだ。幼い少女が、死の間際に王子に呪いを掛けるなんて。「お前、カイン様の側室なら彼の裸を見ただろう?」ギーナは智也を見据えた。「彼の背中に魔法陣が浮き出ているのを見なかったか? あれが『トモ』がカイン様に刻んだ呪いだ」「あー、あの時は……処女喪失の恐怖でカインの体をじっくり眺める余裕が無くて気が付かなかった」智也は顔を赤らめながら答えた。「処女喪失が怖かったとは……また可愛いことを言うな、トモヤは」ギーナは僅かに笑みを浮かべたが、すぐに真剣な表情に戻った。「まあ、そんな話はいいか。そのカインの背中に刻まれた魔法陣が年齢を増すごとにどんどん濃くなり、彼の体を蝕んでいるのだ」智也は固唾を呑んでギーナの言葉を聞いた。「魔法陣は彼の体内を破壊しているらしい。内臓が破壊されて彼の苦痛は増し続けているようだ」ギーナは重々しく言葉を続けた。「元王も病に伏しているが……カインの方が先に逝く可能性もある」智也は驚いて、目を見開いた。王位に就くことに執着し、強力な魔法使いを二人手に入れて由緒正しき血筋の正妃を迎えて……その地位になんの揺るぎも無いように思えたのに。カインが、現王よりも先に死ぬかもしれないなんて。そんなこと信じられない。初めての男が、女にした男が……もうすぐ死ぬ?「何とかならないんですか!?」智也は思わず身を乗り出した。「その呪いを止めることはできないんですか?」智也の声
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第50話 トモの祖母

女医のギーナは智也をじっと見つめながら、口を開いた。「まあ、とにかくお前には救えないよ……トモヤ」ギーナは淡々と告げた。「レンでさえ、その呪いは解けないと言っていたからな。まあ、あいつが本心を言っているのかどうかは、私には分からないがな」智也は唇を噛み締めた。やはり、簡単には解けない呪いなのだ。「そうそう、カインがお世継ぎを欲しがっているといったな」ギーナは話題を変えた。「カインは亡き母親に王位を継ぐ事を幼少期から何度も誓わされたのだ。その誓いをかなえる為に、現王が亡くなる前に世継ぎを得て、自分が王より先に死んでも自分の子に王位を継がせる事で……亡き母の誓いに報いたいと思っているのだろう」「それで、あんなに焦って世継ぎを欲しがっていたんだ……カインは」智也はようやく理解した。「だが、王位を継げるのは正妃か側室の指輪をしている妻の子だけだ」ギーナは説明を続けた。「今のカインにとって側室を増やす為に指輪の契約を交わす事は、体力を失うばかりか寿命を削る行為でもあるんだ。だから、側室は増やさず正妃やお前に子供を作ることを求めたのだろうな」ギーナは僅かに肩をすくめた。「でも、肝心の正妃がセックス恐怖症でベッドから脱兎のごとく逃げ出すようでは……子供は見込めないだろうな」「私を無理やり抱いたように、正妃も無理やり抱いたらいいのに」智也がポツリとそう言うと、女医のギーナはちょっと笑って口を開いた。「カインは、元来気の弱いところがある」ギーナは意外な事を言った。「お前の場合、アーサーからトモヤを奪いたいという対抗心がお前を犯すという行為に走らせたのだろう。『トモ』を斬ったことからも分かるように、カインはアーサーが絡むと冷静ではいられなくなるようだからな」智也は唇を噛み締めていた。カインは無理やり智也を犯して側室にした。本来なら彼を恨んでカインが死ぬのを喜んでもいいほどの立場だ。なのに、智也はアーサーやカインの心と体を支配している『トモ』に負けたくないと思っている。自分の中にこれほどの、気持ちがあるとは思わなかった。自分は『トモ』という存在を憎んでいる。これが、女の嫉妬心なのだろうか?「私、正妃のフレアにカインの子供をできるようにできるだけの努力をするよ!」智也は突然立ち上がった。「ギーナ先生、セックスに関する文献を全部フレアの部屋に
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