一体どこで間違えてしまったのか、蓮には理解できなかった。彼女の愛が足りないからか?俺よりもっといい相手が見つかると思っているのか?それとも、自分が一生を託すに足る男ではないと思われているのか?さまざまな憶測が頭を巡り、蓮の心は千々に乱れた。凛はグミを一つ口に放り込んだ。そして、蓮にも一つ食べさせた。「結婚っていうのはね、二人だけの話では済まないの。家と家との結びつきなのよ。あなたが私の家族の一部となり、私もあなたの家族の一部となる。それは間違いなく、私の限られた時間とエネルギーを奪うことになるわ。子供ができれば、家族の結びつきは単なる繋がりじゃなくなる。血脈を継承していくということになるのよ。でも、今の私には子供を産む計画はない。だから私にとって、結婚は今すぐ必要なものじゃないの」凛は静かに彼を見つめた。その瞳は湖面のように澄み切り、波紋一つ立っていなかった。「それとも、あなたが教えてくれる?結婚することで、具体的にどんなメリットがあるの?」明らかに彼女の方が年下で、社会経験も蓮には遠く及ばないはずだ。それなのに今この瞬間、蓮はまるで彼女に品定めされているような錯覚に陥った。「結婚すれば、一緒に暮らせるじゃないか。それじゃダメなのか?」「今だって一緒に暮らしてるじゃない」凛にそう切り返され、蓮は一瞬返す言葉を失った。確かに、彼が思い描く結婚生活は、今の生活と何一つ変わらないような気もする。さらに重要なことは、多くの物事において、凛は自分よりもはるかに明確に現実を見据えているということだった。彼女の視点や考えは、彼が考慮していたことよりもずっと深く、周到だった。その事実が、蓮の心に深い挫折感をもたらした。「俺たちはまだ若い。そんなに複雑に考える必要はないんじゃないか」凛の考えはシンプルだった。もし当面子供を作る気がないのなら、わざわざ結婚する必要などない。結婚したところで、今の生活に何か変化がもたらされるわけでもないのだから。むしろ結婚という形式のせいで、本来なら関わる必要のない人々と関係を築くことを強要される。そんなことは、凛にとって精神的な負担でしかないのだ。だが蓮の心は、複雑な思いで満たされていた。以前、湊になぜ結婚したいと思ったのかを尋ねたこ
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