このモーメントで、生神である俺が最低限必要な情報はM端末に入っている。もちろんハーフリングの年齢と寿命に関する情報も端末に入っていただろう。 ただ、端末を取り出してヘルプしたり【神威】使ってたりすると高確率で俺がタダモノではないことがバレてしまう。 そこでサーラの手ほどきを受けて覚えたのが、脳内端末使用。 使われない神具は俺が干渉できる異次元に入っている、らしい。普通ならその異次元から手で引っ張り出すんだが、「頭の中で引っ張り出して頭の中で展開しろ」と言われた。 なかなかに難しかったけど、慣れると、ヘルプで必要情報だけは取り出せるようになった。【神威】とかはまだ無理だけど。 端末はチュートリアルの一部だから、本来なら端末を使わなくても念じるだけで端末機能は全て使えると言う。だから端末なしで使えるように慣れろ、と言われてはいるんだが、今のところ頭の中でヘルプページ読めるくらいしかない。しかも本当に端末の情報なのか俺の思い付きなのかがはっきりしないので困ってる。歴代の生神様はそう言うのを乗り越えて来てるんだろうなあ……。「シンゴ!」 悲鳴に近い高い声に我に返って、目の前まで迫っていた、俺一人丸のみにできる深淵の入り口のような牙の切っ先を剣の柄で突いた。「ぎゃんっ!」 魔獣が悲鳴をあげて飛びのく。俺はその後に続いて、六つ脚の魔獣の首を叩き落す。「大丈夫なの、シンゴッ?!」 独特のキーの高さは、間違いなくミクンのもの。「大丈夫! ……ちょっと考え事してただけで」「命がかかってんだから他所事考えてんじゃないわよ!」「それは間違いない! ごめん!」 ドガッ、とヤガリが魔獣の頭を叩き割り、レーヴェが別の魔獣の口の中に剣を突き刺して絶叫させた。そこをコトラがジャンプして喉笛を食いちぎる。「ラスト・ワンッ!」 しつこくミクンを狙っていた犬のような魔獣を仕留め、俺たちは息をついた。「も~シンゴ~」 息一つ乱さずやってきたミクンに、俺は剣についた血を拭いながら頭を下げる。「ごめん。そして、教えてくれてありがとう」「あんたが相当の達人だってのは分かってるけど、油断はどんな達人でも殺しちゃうってばあさんが言ってたからね? お人好しで命は買えないんだからね?」「うん、ごめん」 あれだけ魔獣の攻撃を受けていながらかすり傷一つついていないミクンに感
Last Updated : 2026-01-21 Read more