All Chapters of 生神様になったらめっちゃ思い通りになるんですけど: Chapter 121 - Chapter 130

201 Chapters

第122話・親と子

「ほほう。ほう。そこまで考えたか」 アルクトスは感心したように何度も頷く。「オレたちにとって性行為は子を成すための手段ではない。単なる楽しみだ。子は滅亡の神が授けてくれる。新たなる戦力として。神は新たなる破壊に向ける戦力をお告げによって女の腹に宿し、創り上げる。新たなる魔物を生み出すのに女と言う存在を使っているだけだ。母体が強ければ強い程強い魔物を生み出せるが、だからこそ人間どもが自分の子に拘る意味が分からんな。母体と子に血のつながりとやらはないのだから」 なるほど、魔物の女と言う母体を使って、新たな魔物を生み出すってことか。 しかし……。「性行為は楽しみか」「そうだ。快楽は楽しみだ」 サーラをいたぶることはできるってわけだな。……サーラが大人しくいたぶられているとは思えないけど。ていうか相手が大ヤケド間違いないけど。「サーラと言う女のことを考えているか」 お見通しだぞ、と言わんばかりの声。「あれはオレが最初に遊んだ後、下の連中に遊ばせてやる。あれだけの女なら、さぞ楽しかろうな」 やめといたほうがいいけどなー。 ていうか手を出そうとした途端全身やけどでぶっ倒れるのがオチだけどなー。 でも言ってやんない。女の人にそう言うことをするのを楽しみにしている性質の悪い変態は火傷したほうがいいと思うから。 その時。  どぅっ! 熱風が吹き荒れた。 神衣を着ていた俺は大丈夫だったけど、それでも肌がチリつく熱風。 これは……あれだな。 あれがあれをあれしようと思ったんだな。  ぐぉう。 炎が渦巻く。「な、なな、なんだ!」 炎の一部が俺の戒めに当たって千切れる。「手ぇ出しちゃいけない相手に手ぇ出したんだろう」 やれやれ、と俺は立ち上がった。「貴様っ、何っ、何者だっ」「生物だよ」 やれやれと俺は痣のついた手をさする。「お前たちと正反対の存在だよ」  ごうごうごうっっ。「あちっ、あちちちっ」「おい、サーラ、いい加減にしろ!」「なんだ、まだレアなんだ、せめてミディアムにさせろ」 隣の部屋……部屋を仕切る幔幕も焼けているのに、澄んだ声がのんびりと聞こえた。「肉を焼いてるんじゃないから動けなくなったらいいだろ!」「やれやれ」 白光を宿しながらサーラが向こうから歩いてくる。 彼女を中心に炎が渦巻く。「私に手を出してく
last updateLast Updated : 2026-01-26
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第123話・逆襲

「生神だと?!」 アルクトスは目を見開いた。「お前みたいな小僧が?!」「小僧で悪かったね」 俺は息を吐いた。 「全然神の気配もオーラもないのも認めるけどさ」「馬鹿な……生神が……実在するなど……」「しないと思ってた? 滅亡の神が存在しているのに、それに相反する存在はいないと思ってた?」 炎が近くまで迫る中、アルクトスはギリ、と歯を食いしばる。「……いや……弱いとは言えシンボルを粉々にできるのは、神子か生神しかない……なら」 アルクトスの口角が持ち上がった。「貴様を殺してシンボルとすれば、あるいは滅亡の神そのものが降りてくるかも知れん」「殺せるとでも?」 俺は蒼海の天剣を持って、アルクトスを見返す。「殺すさ」 アルクトスの身体が歪む。 盛り上がる筋肉に服が内側から弾け飛ぶ。あらわになった皮膚から黒い剛毛がみっしりと生え、頭の形も変わっていく。 変貌を終えた時、アルクトスは縦横ともに俺の二倍はある、上半身大熊となっていた。「ワー・ベア……」「怯えろ! 畏怖しろ! 滅亡の神が生み出せし滅亡の具現を! この由々しき我が肉体の均整を! 人間ではありえないこの美しき姿を!」 ……俺としては、エルフの細身のバランスの整った身体とか、ドワーフの肉体労働によって作られたがっしりとした筋肉とか、ハーフリングの小柄で身軽さに特化した作りとかがいいなあと思うんだけどね。まあ生物と死物の価値観の違いってヤツなんだろうけど。「死ねえ!」 アルクトスは全力で殴ってきた。 俺は水鏡盾を呼び出し、左手に装着すると、その攻撃を受け止める。「ぐぉおっ」 全力の攻撃をキレイに跳ね返されて、アルクトスは燃える幔幕を突き破って、外まで吹っ飛ばされた。「ぎゅいっ?!」「きぃ、ききっ」 ゴブリンやコボルトたちが異常事態に素早く集まってきた。動けないアルクトスを見て、俺たちを敵と認識したんだろう。棍棒を手に手に、俺たちを取り囲む。 その時。 陣営の外から悲鳴が聞こえた。「お。来た来た」「ぎゅ、ぎゅいいいいいっ!」 伝令らしいゴブリンがアルクトスの前に跪く。「敵襲だとぉ」 自分の全力を自分で味わってヘロヘロ状態でも、ゴブリンの話を聞ける程度には無事らしい。あの筋肉鎧は伊達じゃないんだな。 しかし、敵襲なら。「来たな」 俺は呟いて、サーラを
last updateLast Updated : 2026-01-27
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第124話・死を乞う

「ミクンがあ?! レーヴェとヤガリが止めたはずだぞ!」「止められなかったんだろうな。ハーフリングの義理堅さはかなりなものだから」「そこまで?!」「そうだ。ハーフリングの確信と覚悟を変えさせるのは、天地をひっくり返すより難しいと言われる」 守護獣が言うならそうなんだろうなあ。神でも難しいって意味だろう。「お前……お前お前お前ぇ!」 アルクトスが絶叫した。「殺してやる! 生神! その額に! 三つ目の目を空けて! 滅亡の神を! 降ろしてやるぅ!」 アルクトスは絶叫しつつ両手で掴みかかってくる。 跳ね返すのは盾の力。ならば……と思ったんだろう、片手でも当たれば俺にダメージを与えられると思って。 だけど。 俺は全面的に水鏡盾に頼っているわけじゃない。デカい全身を覆うほどの盾であればともかく、これは左腕の一の腕に装備し、意識して動かさなければ受け止められない盾。チート盾の唯一の泣き所。 だから、俺は。 軽くバックステップした。 アルクトスの身体が宙を泳ぐ。 俺はそのまま身を沈めて、そのごつい足を払う。 重いしごついし足を痛めるだけかなーと思ったけど、人間の言うアキレス腱の辺りを狙ったのが功を奏したか、体勢を立て直そうとしていたアルクトスは逆に背中から倒れた。「シンゴ!」 声が聞こえて、入って来たのはミクンだった。「ミクン、何でここに……」「だって、あたし、まだ全然シンゴに恩を返してないんだもん!」 その気持ちは嬉しいけど……。「ハーフリングかあ!」 ひっくり返ったままアルクトスは吠える。「お前を食らって! 俺は! 生神を殺す!」「生神?」 あちゃあ。 いらん事言ってくれたなあ。 ともかく……。 俺は天剣でアルクトスの両腕を払った。 軽く触れただけでも、その両腕は胴体と泣き別れする。「すごい切れ味……」「さて、と」 俺はアルクトスの首筋に天剣の刃を向ける。「お前らの本拠は何処だ」 アルクトスは喉の奥で笑う。「俺が言うとでも? 俺たちにとって死は親しきもの。殺すって言うのは大歓迎だ。お前らを道連れにされないのだけが無念だがな!」「うん。お前らに命乞いは求めていない」 俺は冷ややかにアルクトスを見下ろした。「だから、死乞いをするようにしてやる」「死乞い?」 初めて聞く言葉だな、とアルクトス
last updateLast Updated : 2026-01-27
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第125話・滅亡の神

 俺がやったのは、相当残酷な手段だったが、サディストは痛みに弱いと言うのは本当らしく、アルクトスは耐えきれず、ついに俺の望む情報を吐き出した。 滅亡の神は今天界に君臨する最高神なのだと言う。 神は本来天界から地上に力を下すもの。 例外なのが生神。 世界を会社に例えれば、神は社長をはじめとする会社役員で、生産した商品を購入する一般人が人間と言うこと。生神は、直接一般人の中に入り、話を聞いて、商品や会社の欠陥を見つけて作り直さなければならないのだ。前、水戸◯門と思ったのは間違いなかったのである。 そして、それを認められない神がいるのだと言う。 その筆頭が滅亡の神。 神は人間に混ざってはならない、情を寄せてはならない、と言うわけだ。 だから、滅亡の神と創られた死物は生神と神子を狙う。人間に情を寄せて、正しく滅びなければならない世界を再生すると言う世界の流れを崩す憎むべき神だと言うことで。 その神の声を聞けるのは、魔物の中でも魔族と呼ばれる、特別な存在だけ。生神にとっての神子のように、魔族は死物から選ばれた特殊な存在。「あと一つ」 自分でも凶悪な顔をしているんだろうなと思いながら、俺は感情のない声で聞いた。「魔族は何処にいる」「知らねえっ、だけどっ、そのうち来るっ」「来る?」「ああっ、生神っ降臨っのっ噂はっ、すでにっ広がってるっ! 西を再生させてるっと! だからっ」「いずれ俺の前に出てくる……と言うわけだな」 俺は頷いて、天剣を構え直した。「分かった。願いを叶えてやるよ」「やっと、やっとかっ」 アルクトスは口からよだれを流しながら呻いた。「生物はっどうやってこの苦痛にっ耐えてでもっ生きたいんだっ」「生物だから、としか言えないな」 端末で神威【再生】を解いて、剣の切っ先を心臓の部分に向ける。「ふんっ」 真下に降ろし、さくりとした感覚が手に伝わる。 心臓を貫かれたアルクトスは、塵となって消えた。「……怯えたか」 サーラの低い声に、そっちを向くと、真っ青な顔のミクンがいた。 ……仕方ないか。情報を手に入れるためとはいえ、俺は相当残酷な真似をしたんだ。ミクンが怯えて当然。「草原に帰るんだ」 俺は無表情のまま言った。「俺が行く道は、こんなことが多分たくさんある。この程度が怖いなら、帰るんだ」「いや……怖いとかじゃ……
last updateLast Updated : 2026-01-28
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第126話・自由な存在

「生神だったら死なないようにすることもできるわけ? 死んだ人間を生き返らせることも?」「それはできない」 俺は首を横に振った。「死者を生き返らせるのは、絶対にできない」「そっか」 ミクンはちょっと落ち込んだ顔をした。「死なない体になりたい?」 俺の言葉に、ミクンは首を傾げた。「……違うなあ。ばあさんが言ってたけど、あたしらは死ぬときに後悔しないように生きるんだって。だからハーフリングは自由でなければいけないって。やりたい時にやりたいことがやれないなら生きている意味がないって。誇りをもって生きる、それが全ての生物が生きている理由なんだって」「…………」「あたしは今まで草原に縛られてた。あんたたちに聞いた通り、西が復興してるなら、そのまま西へ向かえばよかった。だけど、あたしは怯えた。とうさんやかあさんに聞いたようにハーフリングの扱いがああなんだったら、あたしはきっと冷たい目で見られるって。ばあさんやとうさんやかあさんが終わったあの草原で死ぬのがあたしの義務だって思ってた。誇りじゃなく、義務。ハーフリングが義務に生きるって笑っちゃうでしょ。でもそうだったんだ」「ミクン」「それを、あんたが解放してくれた。どんな力を使ってか知らないけど、あたしを縛る全てから解放してくれた。あたしはあんたに恩を返さなければならないと思った」「俺にそこまで恩義を感じる必要はないよ」 俺が世界を【再生】するのは、この世界で初めて出会ったシャーナが頼んできたのと、個人的にこの滅びかけた世界を何とかしたいと思ったからで、誰かに恩義を感じられるような筋合いはない。「それに、魔獣、魔物、魔族、そして滅亡の神って言う敵がいる。俺に恩義を感じるのは、そいつらを敵に回しかねないとか、ミクンには大変だろう」「大変かもしれない」 ミクンはプルプルっと体を震わせた。「でも、その代わりに、あんたと一緒に行くことで、あたしは手に入れられるものがある」 二っと、ミクンが笑った。「ばあさんと、とうさんと、かあさんの、そして、あたしの、望み。この世界で、自由に生きること」「自由ではないぞ」 渦巻く炎を収めて、サーラは告げた。「シンゴについてくると言うことは、神子になると言うこと。神子になることで与えられる力があるが、引き換えに失うものもある。それが自由だ。生神に仕えると言うことは
last updateLast Updated : 2026-01-28
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第127話・人権(?)

 焼け落ちた陣営を出ると、レーヴェ、ヤガリ、コトラ、ブランがゴブリンを残らず掃討した後だった。「全部倒した」 ヤガリがさすがに息を切らせながら、俺にそう報告する。「ありがとう」「察するに、サーラが飽きたか?」「そんなもんかな。身の程知らずのゴブリンがサーラに手を出そうとした」「あー」 ヤガリは悟ったように頷いた。「それはだめだろう。おれでも斧を振り回す」「で、情報は手に入ったのか?」「今は待つしかないとしか」「待つ?」「滅亡の神の声を聞ける魔族が、【再生】した世界を再び破壊しに現れると。それ以上のことは」 レーヴェもあっちからやってくる。「あちらの方は掃討したぞ」「ああ、ありがとう」「どうした」 不審な顔をするヤガリ。「……ああ、いや」 俺は気になっていたことを口にした。「この世界では魔族とか魔物とか……ってのには人権? っていうものはないのか?」 あれだけの酷いことをアルクトスにやったのに、それを見ていたミクンはどうとも思わなかったらしい。けろっとした顔で話を続けられた。「人権?」「あ……人権って言葉はないか。じゃあ、生物として認められてない?」「それはないな」 レーヴェもバッサリ。「奴らは似たような姿をしていたとしても、まったく違う生物だ。奴らとは共存できない。奴らは人間を殺すために存在している。奴らに手を差し伸べるのは、生物全てと敵対すると言っても過言ではない」 ……でも。 ワー・ラットを殺した時も思ったし、アルクトスを痛めつけていた時も思ったけど、やはり言葉が通じて意思疎通できる相手を痛めつけるのは罪悪感が身を苛むし、殺すと何か糸が切れたような感覚がする。 これは、俺がこの世界の人間じゃないからか。 俺は自分の髪の毛をぐしゃぐしゃにして溜め息をついた。「どうした」「……何でもないよ、心配かけた」「ぅな?」 コトラも頭をごっちんしてきた。「心配してくれてたのか? コトラ」「ぅな」「しゅう」 ブランも俺に鼻面を近付ける。「みんな、ありがとう。大丈夫だから」「そんな青い顔をして大丈夫もないだろう」 レーヴェが顔を覗き込んでくる。 ここまで心配されて、何も話さないってわけにはいかないだろう。 俺は話した。 人の形をして、人の言葉を喋る相手を傷つけたり殺したりすることに罪悪感があ
last updateLast Updated : 2026-01-29
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第128話・万年草

「無限の種を使うのはどうだ?」 レーヴェが提案してくれたけど、それはなあ……。「とりあえずお腹膨らますだけの種じゃ意味ないよ。栄養を与えないとあの人たちは永遠にあのままだ」「無限の種?」「……あとで説明するから。とにかく、自分で獲物を捕らえられないなら、アムリアを【再生】したとしても、獣に食われて終わりだ」「シンゴの信念を変えるようで気が引けるが……何か栄養になる植物を与えてはどうだ?」 レーヴェがそう提案した。「植物」「そこそこ体力が回復するまでの間生やしておけばいいだろう」「う~ん……」 基本的に自力で生きて行ってもらうのが俺の理想なんだが……アムリアの人たち、西のビガスまで行ける体力もなさそうだな……。だけど、他人から与えられるものを受け取るだけの生き方はしてほしくないんだけどな……。「あ、じゃあこうしたらどう?」 ミクンが人差し指をあげた。「どんどん西に向かって生えていくの。西に向かわないとそれが手に入らないの。気が付いたら再生した西の方面」「……そうか、獣を捕まえるのと同じ方法か」 うん、と俺は頷く。「それは、あり、だな」 M端末を取り出す。「美味しくて……手を加えなくても食べられて……栄養になって……」 頭の中で色々考えながら、頭の中でまとめていく。「よし、【創造】……万年草!」 アムリアの方面へ向かって、【創造】と【増加】を使った。「お告げっぽく私が伝えておこうか」「サーラ、頼む」 サーラは頷いて、軽く目を閉じた。(人の子よ……人の子よ) 声ではなく、頭に直接声が響いてくる。(今そこにあるのは万年草……汝らを満たす為に生神が遣わせしものなり……)「え? え?」 頭の中に直接響いてくる声にミクンが耳を抑えてきょろきょろと見回す。(だが、地の力を吸い取るがために、長期間アムリアに生え続けることはできぬ……万年草を食し続けるためには、地の力を追ってゆかねばならぬ……。生える方向へと、移動し続けなければならぬ……) 厳かな思念が静かに伝わってくる。(万年草が尽きる頃には、生きるべき地へとたどり着けるであろう……。何もなくなったアムリアに残るも汝らが自由……好きなように生きるがよい……) サーラがくるりと振り向いた。「これでどうだ?」「うん、多分これなら行けると思う。ありがとうサーラ」 
last updateLast Updated : 2026-01-29
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第129話・ステータス

【神子候補:ミクン・ピクノ 信仰心レベル100 属性:植物/風】 【観察】したところ、ミクンは信仰心がめっちゃ低いことが判明した。もっとも信仰心はシャーナやサーラみたいにめっちゃ高いのがいるから信仰心100くらいでも困りゃしないんだけど。「あたし、やっぱダメかな? 神サマとか今まで信じてなかったから、どうかしないとダメかな?」「いや、信仰心が低いけど、それは問題じゃない。これから信じてもらえればいいし」「うんうんっ」 俺はM端末をミクンに向けた。【信仰心はかなり低いです。ミクン・ピクノを神子にしますか?」「Y!」 端末をタップする。 途端、俺とタブレットから光が溢れ、ミクンに向かう。【神威・神子認定成功】「はい、終了」「……こんだけ?」 ミクンはどんぐり眼でこっちを見た。「こんだけ」「えーっ、もっとなんか、天から光が降りてくるとか、火花が散るとか、そんな特別なこと期待してたのに、ぴかっで終わり?」 ブーブー言うミクンを抑えて、俺はM端末を確認した。【生神レベル/信仰心レベルがアップしました】「何々?」 覗き込んでくるミクンに、俺は端末を見せてやった。【遠矢真悟:生神レベル55/信仰心レベル75100/戦闘レベル50 神威:再生30/神子認定6/観察40/浄化40/転移8/帰還5/増加40/創造10/神具創造1/直接戦闘25/援護戦闘10 属性:水5/大地3/聖15/植物4/獣4/岩3/鉱石3/炎10/風4/神10 直接戦闘神威:[攻撃]水流《ウォーター・フロウ》・水/[防御]木壁《プラント・ウォール》・植物/[防御]水壁《ウォーター・ウォール》・水 援護戦闘神威:[攻撃]武器強化《エンチャント・ウェポン》・鉱石+大地/[回復]回復《ヒール》・聖 固有スキル:家事全般15/忍耐15/剣術25/盾術20/遠視10/索敵5 固有神具:自在雲/導きの球/白き神衣/蒼海の天剣/水鏡盾/透過のマント/見通しの眼鏡】「すてえたす、ってヤツ?」「うん、ステータス。てか知ってんの?」「あたしたちの能力を数値化したものでしょ? あるのは知ってるけど、見れるのは神サマか神サマの力がないと見れないって。ふ~ん、これがシンゴのすてえたすかあ……」「後から好きなだけ見せてあげるから、とにかく移動しよう」「何で?」「そうだな、近く
last updateLast Updated : 2026-01-30
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第130話・奈落断崖へ

「何、シンゴネーミングセンス悪いの?」「灰色虎に小さい虎だからコトラと名付けたほどだからな」「レーヴェ」「この生き物はアシヌスと言うシンゴが創った神獣だが、種族名がつけられなくて結局おれに任せたんだ」「ヤガリ~」「時々ハマることもあるぞ。私の名をつけた。もっとも神子の中には似た名のシャーナと言う者がいるので、そこから影響を受けたかもしれないが」「サーラ……」「うん、分かった。シンゴには名前をつけさせないほうがいいんだね」 ……一番きついぞミクン。「アムリアには戻らないの?」「アムリアの人たちは俺を見ている。俺が帰ってきたら何かあったと思われる。いや実際何かあったんだけど。とにかくそれを気付かれるのはあんまりよくない。と言うわけでこのまま移動する。次は何処に行こうか」「フェザーマンのいる奈落断崖はどうだ?」 レーヴェが提案してきた。「ふぇざーまん?」 思わず端末を取り出そうとしたら、サーラに止められた。「はい、端末を使わない練習」「神威は使わせてくれたのに」「神威はまだ難しいと思ったからな。だけど、ヘルプくらいは自分の意思でできるようにならないと」 俺はM端末を消すと、頭の中でヘルプページを開く感触を引っ張り出した。 頭の中に言葉が浮かぶ。【フェザーマン:翼人とも呼ばれる人間種族。ヒューマンによく似た外見を持っているが、背に翼を持ち、飛行することが可能。翼の色は髪の色に準ずる。古の時代には神の使いとも呼ばれていた信仰心の篤い一族で、大陸北東の果てにある奈落断崖に住んでいる】「まるで天使みたいだな」 俺の呟きをミクンは聞き逃さない。「天使って何?」「文字通り、天の使い。天から降りて来て、人間に神のお告げとかを伝える存在を天使って言うんだ。その天使が大体背中に羽を生やしていた。……黒い羽は逆だったけど」「逆?」「黒い羽は悪魔とか言われてたなあ。俺のいた世界じゃ白い生き物が神の使い、黒い生き物は悪魔の使いとか言われてて……黒猫なんかそれでひどい目に遭っていたね。カラスも賢い生物なのになんか嫌がられてたなあ」「色だけで態度が変わるって、神サマの世界もあたしらの世界と変わらないみたいね」「変わらないよ。俺がいた世界も。俺のいた世界は人間は種族一個しかなかったけど肌の色とかでよくケンカしてたよ」「神サマの世界も大変だ」
last updateLast Updated : 2026-01-30
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第131話・自由

 奈落断崖への道は、遠く、険しかった。 何せ住んでる人がフェザーマンだから、らしい。 翼持つフェザーマンは大体飛んで移動する。奈落断崖に歩いていくのはフェザーマンと取引をする他種族。よって街道はほぼ整地されていない。俺たちは徒歩だからいいけど、ブランでさえ歩きにくそうなこの道、馬車とかだったら車が早々に壊れていた。 そんな道を軽快に歩くのがミクン。 とん、とん、たた、と軽い足音を立てて歩く。「フェザーマンは神秘の一族?」「そうだ。人間の中で唯一空を飛べる」 サーラが丁寧に教えてやっている。「いいなあ、あたしも飛んでみたい」「その代わり足が弱い。ほとんど歩けないと言っていい」「そっかあ。あたしと逆だねえ」「ハーフリングは身が軽い」 戦斧を杖代わりにヤガリが溜め息をつく。「うらやましい」「ドワーフだって鉱山の中を歩くっていうじゃん」「おれたちは地面を踏みしめて歩くんだ。お前らみたいに跳ねない」「跳ねないの?」「跳ねない。おれたちの体重で跳ねたら坑道が崩れるかも知れん」「へえ。坑道ってどんな感じ?」「山の中を掘りぬいた道だからな、暗く、寒く、冷たいが、そこにお宝が眠っていて、それを手に入れるためにおれたちは山を掘る」「行ってみたいなあ」 ミクンは空に向かって両手を広げた。「あたしの世界はこれまであの草原だけだった。だから知りたいんだ。アムリタだけでなくて、大樹海や無窮山脈、奈落断崖。いろんな場所を見たいし知りたい」 純粋な、好奇心。 ああ、ハーフリングにとって、自由とは、好奇心を満たす手段なんだなあ、 行きたいところに行って、見たいものを見て、食べたいものを食べる。ハーフリングが望むのは、ただ、それだけ。 だけど、それを縛ってしまう義理堅さ。 必ず恩は返す。相手が何とも思っていなくても絶対に返す。 それは窮屈ではないだろうか。 聞いたら、ミクンは言った。「義理に縛られるのも自由なんだよ」「それも?」「そう。他種族の街で盗賊や暗殺者やってるハーフリングの中は、好きなことをしたいから義理は返さないって言うのも自由。だから、あたしたちにとっては自分から義理に縛られるのも自由なんだよ」「はあ」「ハーフリングは適当でお気楽とよく言うが」 この中ではサーラの次に年長のレーヴェが口を挟んだ。「そこにはハーフリング
last updateLast Updated : 2026-01-31
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