最近体験した不気味な話。俺は彼女と同棲してる会社員。 その日は残業でギリギリ終電に乗って帰ってきて、飯も風呂もスルーして、ソファに寝そべった。 彼女に小言を言われたけど、もう動く気力がなくて、「風呂も飯も明日。もう動けない」って言うと、彼女はブランケットをかけて、常夜灯にしてくれた。 疲れ切った俺はすぐに寝て、不思議な夢の世界に迷い込んだ。 そこはまんが日本昔話に出てくる村みたいなところで、茅葺き屋根の家がぽつぽつあった。 村人達は畑を耕していた。 耕し終えると、変な石像の頭を撫で始める。石像は頭がふたつあって、手が何本もあった。たぶん5,6本くらい。「ナントカ様、ナントカ様。雨を降らしてくださいな」 村人達は石像の腕に何かを乗せ、片方の頭を撫でながら言う。名前のところは聞き取れなかったけど、何かを崇めてる感じだった。 数秒後、雨が降って、恵みの雨だと村人達は喜んでいる。中には変な踊りを踊ってるヤツもいる。 しばらくすると畑に水が張って、田んぼになった。 村人達はまた石像になにか持たせると、今度はさっきとは違う頭を撫でながら、「ナントカ様、ナントカ様。お天道様を呼んでくださいな」と言う。 これまた数秒後、雨が止み、雲一つない青空が広がった。 行く宛もないから彼らに近づくと、驚かれたけど、すぐに歓迎された。よく見ると村人全員、へんな石のペンダントをしている。 真っ黒な石に、穴がたくさんあいてて、穴のひとつひとつから、禍々しいオーラ? 気? が滲み出ていた。「新しいのが来た! 新しいのが来た!」 村人達は俺を囲んで踊る。困惑してると、白い着物を着た80歳とか90歳のよぼよぼのおじいさんが出てきて、村人達はおじいさんのために道を開けた。「よう来てくださった。ここは楽園じゃ。お前さんもここで神々と共に暮らすとよい」 おじいさんはそう言って、俺の首に村人達がしてるペンダントと同じものをかけようとした。ヤバいと思っておじいさんを突き飛ばして逃げると、追いかけられた。 振り返ってはいないけど、全員が怒りながら走ってきてる気がする。村人達の平均年齢は50歳くらいだったのに、すぐそこまで追いついてきてる。「待て、若造!」 しゃがれた声が聞こえるのと同時に、右腕に焼けるような痛み。「やめろおぉ!」 自分の悲鳴で起きる。常夜灯に照らされた
Terakhir Diperbarui : 2025-12-21 Baca selengkapnya