All Chapters of 霧のように消えた愛: Chapter 1 - Chapter 8

8 Chapters

第1話

私・温井祈香(ぬくい いのか)が妊娠中に転倒したあの日、夫・清川宏(きよかわ ひろし)は指導教官の発熱した娘の世話に駆け回った。流産を防ぐための医療処置にはリスクがあるから、家族のサインが必要だったが、電話に出た宏の口調は冷たかった。「君は先生が気に食わないのを、僕はずっと知っているが、そんな言い訳で僕をそこに呼びかけるなんて、ふざけるな!」私はすっぱり心が冷え切り、目頭から涙が落ちた。「もう流産を防ぐことはありません。中絶手術をお願いします!」子供と共になくなったのは、彼に対する私の満ち溢れる愛だ。……私は体が弱くて、妊娠中絶の手術の後で大出血し、死線をさまよった。三日間も入院していたのに、宏は電話を一通もかけてくれなかった。まだ完全に回復していない体で家に帰ると、丁度出かけようとしている宏に会った。彼は携帯を握りしめ、眉をひそめていた。「どこに行ったの?電話に出なかったし」私は電池の切れた携帯を見て、流産のことを彼に伝えるつもりはなかった。「用事があった?進藤先生の娘さんがここ数日入院して点滴をしていて、何も食べられていない。速く栄養食を作ってくれ、僕が後で届けるから」「何よ?」聞き間違いだと思ったが、宏はまた同じことを言った。彼が心配しているのは、妊娠中の私が家にいないことではなく、慌てて私を探して他人のために料理を作らせることだった。突然胸をつかれ、はっきりと痛みが走ったようだ。目の前の痺れを切らしている男を見て、私は背を向けて台所に入った。宏の指導教官の進藤瑞穂(しんどう みずほ)が未亡人になり、一人で娘の進藤奈々(しんどう なな)を育てて以来、宏の彼女への気遣いはいつの間にか普通の「先生と学生の関係」を超えていた。彼自身が何事にも瑞穂を最優先にするだけでなく、私やお腹の中の子供も彼女ほど重要ではない。悔しさを感じることなんて、もう何度もあったが、今回はじめて平気に受け入れた。真夏日に、流産したばかりの私は台所で忙しく料理を作って、すぐに汗だくになった。宏に弁当箱を渡し、疲れ切った声で言った。「もうできた。ちょっと休ませて」でも彼は突然私の手首を掴み、断れないような口調で言った。「君も一緒に行くよ。進藤先生は僕の恩師だから、君が僕の妻として、今病気で
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第2話

私は声を立てずに笑った。窓の外の蝉の鳴き声がよく聞こえるほど、室内は静まり返った。どうしてまだそんな男に期待をかけているのか。私は深く息を吸い込んで、心の痛みを和らげようとした。瑞穂が真っ先にうまく計らい、気まずい雰囲気を転換した。彼女は奈々を軽くたたきながらも、責めない口調で話した。「奈々、何度言ったでしょ?宏さんって呼ぶよ」「嫌!宏さんが奈々のパパになってほしい!」宏は目を伏せて彼女をあやし、目つきに溢れたのは私が一度も見たことない優しさ。胸が裂けるように痛んで、息を吸い込むたびに喉の奥がいっそう苦しくなっていく。彼の態度が分かっていたのに、やはり私は悲しくてならない。彼は奈々をベッドに抱き上げ、弁当箱を開けてスープを渡した。「奈々ちゃんがいい子だから、このスープを飲んでね。体が元気になれるよ」宏と瑞穂は奈々の両側に立ち、まるで本当な家族のように見えた。奈々は素直に一口飲んでから、突然茶碗を床に落とした。「危ない!」宏は素早くその親子を庇ったが、私の露わになっているふくらはぎは酷い火傷をし、赤くなってきた。「辛いよ!」奈々は泣き喚きながら、そのスープが辛いと叫び続けた。瑞穂は奈々を抱き締め、涙に暮れて私を見つめた。「祈香さん、私たちが気に入らないのは分かっていますが、こんな小さな子供にそんなひどい仕打ちをするわけにはいかないでしょう?」宏もゆっくりと私の前に来て、目の中に怒りを宿している。「スープに何を入れたんだ?」私は、つれない目でそれぞれ私を責めている二人を見つめ、平然として言った。「ただ普通なスープだけです。辛いものは何も入れていません。胡椒だけで味付けしましたよ」「奈々はまだこんなに小さいのに、なぜ胡椒なんか入れたのか」何を言っても無駄だと分かっていたが、期待をかけた。火傷した脛が疼いてきた。私は目から零れそうな涙を抑えた。これから、この男で泣いたり悲しんだりすることを絶対しない。「こぼれたスープを早く片付けろ。後で家に帰って新しいのを作って持って来い」私がその場から動こうとしないのを見て、彼は突然声を大きくした。「祈香!ちゃんと聞いてるのか!」そうして言い争っているそのとき、看護師がドアを開けて入ってきた。「進藤奈々様のご家族
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第3話

「宏君、ごめんなさい。私はあなたたちの夫婦仲を悪くするつもりはなかったの……私と奈々のことはもう気にしないで。迷惑をかけて、すみませんね……」話した後、宏は病室を出てきた。また説教されるのだろうかと、私は思った。しかし、彼は後からそっと私を抱きしめ、掌で私のお腹を撫でた。「祈香、もう少し度量が大きくなれるのか?進藤先生は本当に僕をたくさん助けてくれたんだ。それに今ご主人もなくなったし、一人で子供を育てるのは大変だよ。今私たちにも自分の子供がいるから、これから三人で幸せな生活を送っていこう」「私が妊娠してるのを、知ってるよね?」私は嘲笑って、彼の腕から抜け出した。「妊娠してるのが分かってるくせに、あなたは真夜中に私を起こして彼女たちの服を探させたとか、暑い日にスープを作らせたとか……でも、私があなたを必要としていた時に、あなたはいつもそばにいなかった。いつだって、あなたがそばにいるのはあの人たちのほうだった。彼女よりも、私のほうが未亡人みたい!」「それは――!」宏が眉をひそめて言おうとしたところ、看護師が支払いを促しに入ってきた。彼は怒りを抑えるために息を吐き、ポケットからカードを取り出した。私は腹が立ち、さっと彼の袖を掴んだ。「ふざけないで頂戴!あの二人のために、自分の子供を育てる資金まで使おうとするの?」「君は、相変わらず自分勝手だね」宏は失望した顔で私を見つめ、冷淡に言った。「彼女はあなたの先生で、私のじゃない!博士課程の間、あなたには全く収入がないのを知っているでしょ?それに、この200万円の貯金半分は母がくれたお金なのよ!」「人の命が何よりも大切だ。勘定ずくをするな!」彼は苛立ったように私の手を振り払い、私はその場で倒れた。下半身に痛みが走ってきた。けれど言葉をひとつ発することさえできなかった。意識を失ってしまう前に見えたのは、宏の去っていった後ろ姿だった。彼は一度も振り返らなかった。……目が覚めた時、もう真夜中になった。病室は真っ暗で、そこに私一人だけいた。考えるまでもなく、宏はきっとその二人のそばにいるに違いない。点滴を交換しに来た看護師が、声をかけてくれた。「温井さん、妊娠中絶の手術をしたばかりですから、また傷を受けたら、体が危険な状態になりがち
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第4話

「実は子供はなくなりました。できれば早く海外に行きたいです」部長が少し黙っていて、それに優しい声で口にした。「わかった。じゃ、温井さんを海外赴任のリストに追加する。航空券も予約してあげるよ。出発までまだ一週間もあるから、その前ゆっくり休みなさいね」「部長、どうもありがとうございます」答えを聞いた瞬間、私はほっと胸を撫で下ろした。入院してからその一週間、宏が一度も電話をかけてくれなかった。彼は私の怪我の程度がひどいかどうかを全然心配しなかった上に、私が彼の子供を妊娠していたことさえ、全く気にしなかった。過去の私なら、泣き叫びながら彼と喧嘩したかもしれない。でも、今私はもうどうでもいいと思うから、その無意味なことで争いたくない。その間、看護師たちの会話を耳にした。「19番の病室に住んでいるお子様、本当に幸せね。名前は奈々でしょ?ご両親がずっとそばに付き添っていたね。特にお父さんが栄養剤やおもちゃをたくさん持ってきて、先日は奥さんにネックレスを買ってあげたんだよ」瑞穂のSNSを見たら、彼女の首にかかっているのは、私が宏に買ってほしいそのネックレスだった。だが今は、そのようなことを目にしても、もう全然気にしなくなった。退院すると、私はすぐにタクシーで家に帰り、荷造りを始めた。家にあるものは前に比べると全く変化しなかったから、宏がきっと一度も帰っていなかったし、私の入院も知らないようだった。自分の100万円を取り戻すために、私はネットで彼の書斎に大切に置いた限定版の切手と記念バッジを売った。それに私は私達の写真を捨て、彼が結婚式に手書きで書いてくれた婚約書を燃やし、結婚指輪もテーブルの上に置いた。私のその家にいた痕跡を、すべてすっかり消した。がらんとした家を見て、私は離婚協議書にサインした。……宏が電話に出なかったので、私は病院に行った。彼の駆け回る姿をガラス越しに見ると、ちょっと胸が詰まるように感じた。宏が家にいたら何もしなかった。私が病気の時も全然世話をせず、お茶をくれることさえもうんざりした。しかし、今彼は他人のために駆け回って、顔に疲れが少しも見えない。ドアを叩くと、宏は私に気づいた。彼はちょっと怒るように見えて、眉をひそめて不機嫌そうに言った。「最近どこに行ったん
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第5話

その暑苦しい夏の日、宏が病室に幾日も泊まり込んで、シャワーを浴びられなかったから、体がますます臭くなってきた。「宏君、ちょっと家に帰って休んだら?」瑞穂が気遣うふりをしてそう言ったが、実は身なりを構わない彼にもう耐えられなかったのだ。宏は祈香との空白のチャットボックスを見つめ、断ろうとする言葉を飲み込んだ。祈香から何日も連絡がなかった。彼女の妊娠中の体調はどうしているのだろう。「では、家に帰ります。用事があったらメッセージを送ってください」宏が帰ろうとした時、瑞穂がまた彼を呼び止めた。彼女の顔に、細かい皺ができたが、感情の溢れている目が輝いて、綺麗だ。「先生、どうされましたか」宏は少し心が動いたが、すぐに正気に返った。「奈々の入院費、払い込まなければ……」彼女は言い続けなかったが、宏には意味がわかった。少々芽生えていた思いがあっという間に消え、彼はちょっと嫌な気持ちで頷くと、ロビーへ支払いに行った。宏がカードを差し込むと、残高不足と表示された。彼は呆然とし、急いで係員に数回試させた。近くの銀行で残高を確認すると、残っていたお金はもうすべて引き出されていた。他のことに何も気にならなくて、彼は車で速く家に帰っていった。心がまるで焼かれているようにばくばくした。ドアを開けると、祈香がどこにもいなかった。本来なら彼女が出てきて、彼を叱りつけて責め立てるはずなのに。家は静まり返り、小さい音さえ聞こえない。宏が部屋に駆け込むと、ちゃんと畳まれた布団だけが見え、祈香に関わるものはすべて消えていた。彼は慌てて祈香に電話をかけたが、相手の電源の入っていない提示音しか返ってこない。「一体どういうことだ……」がっかりして家中を巡ると、宏はテーブルの上に置いてある箱に気づいた。彼は震える手でそれを取り上げ、【離婚協議書】というタイトルが目に入った。最後のページまで捲ると、二人のサインが書かれている。彼は祈香が冗談を言うと思い、本当に離婚する勇気があると信じていなかった。一番下に、薄い紙が押されていた。宏は息を吐いて覚悟を決めたが、読むと【妊娠中絶】という言葉に胸を抉られるような思いをした。祈香はいつ中絶手術を受けたのだ?彼は頭の中で記憶を探し、瑞穂と奈々を病院に連れていっ
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第6話

フランスに着いたばかりで、失恋と時差ボケのせいで、私は夜通し眠れなかった。やっと眠りについたが、夢の中で宏との最初の出会いを思い出した。それは実家がまだ破産していない頃だった。私は海外に留学していて、毎日飲み食いをしたり遊んだりした上に、目標もなければ将来についての計画もなかった。毎日セーヌ川のほとりで日の暮れを眺め、リシュリュー通りを散歩していたが、なんだか寂しい気がした。ある書店の隅で本を読んでいる宏に出会ってから、全てが変わった。彼は壁のように積まれる本に囲まれ、周りに読んでしまった本がたくさん置いてあった。まるで何にも邪魔されないように、彼は静かに読書の世界に夢中になった。ちょっと彼に興味があって、私は店主のお爺さんに尋ねてみた。お爺さんは彼のことにとても感心したみたいに言った。「あの若者はもう連続で三日間来たよ。毎日朝から夜までずっと座っていて、時には食事さえしないんだ」そんな人に、今まで会ったことがない。目標や理想もあれば、志望や向上心もある人。私はもちろん、周りの留学生たちとも違う。彼はただそこに静かに座っているだけなのに、なんとなく人の心を安らかにする能力があるようだ。彼の横顔を見つめ、安心感を感じられた。彼がフランスに数日間だけ研修に来るのを、その後知っていた。宏と付き合えるように、私は休学の手続きをとり、彼と同時に帰国した。一年間もずっと彼を口説いていて、彼は最後に渋々私の恋を受け入れた。私は激情に駆られて、全く見返りを求めずに、彼を六年間愛していた。その夢を見るたび、夜中に目を覚ますと、私はいつも顔が涙で濡れている。その後、もうあの幸せだった記憶を反芻したくなくて、私はいっそ起き上がって仕事をすることにした。無理に眠ろうとはしなかった。二ヶ月間も懸命に働いてから、仕事がやっと順調に進行するようになった。間もなく、私の担当したプロジェクトは初めて注文を受けた。投資家と今後の提携について合意した後、私はレストランを出て、道端で会社の車を待っていた。もう秋の終わりになり、木の葉も黄色くなり散っていった。太陽が沈み、夕暮れが迫る間、雲に隠れる夕焼けがついに見えた。「祈香!」ふっと後ろから風が吹き、落ち葉が舞い上がっている。振り向くと、そこには宏が
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第7話

遅れた愛なんて、私にはもう必要ない。宏が私の手を掴もうとしたが、私は避けた。「祈香、お願い。もう一度機会をくれ!」会社の車がゆっくりと私の目の前に止まった。私は躊躇いもせず、乗り込んだ。ドアを閉めたその瞬間、宏の崩れ落ちるように泣き出した。だが私は一度も振り向かなかった。……一週間ほどを過ぎて、私はネットである動画を見つけた。タップすると、まさかそれに映っているのは宏と瑞穂だった。瑞穂は膝を突き、目に涙が溢れ、宏の服を引っ張っている。しかし、宏は毅然と去っていく。動画がアップロードされた後、すぐに大きな反響を呼んだ。みんなは、この男が妻と子を棄てた冷たい人間なのかと推測し始めた。でも、宏が自分の釈明を投稿した。彼は、動画に出る女性とは単なる先生と学生の関係だと説明した。彼は先生との関係を大切にしているから、未亡人となった先生と彼女の娘をたくさん助け、自分の貯金はほとんど使い果たした。だがその二人は感謝するどころか、請求がますます多くなった。瑞穂は彼にお金がないと知ると態度がさっと冷たくなった。その動画もおそらく彼女が誰かに撮らせて、ネットに投稿させたものだろう。瑞穂と宏を知っているある人が、そこにコメントした。【あれ、この二人を知ってる!女は大学の博士の指導教官で、男は女の学生だ。それに男は何でもして女を助けたから、奥さんは彼と離婚したそうだよ!彼は今、全くお金がなくて惨めな生活を送ってるらしいね。それなのに、女はまたお金を強請しようとしてるなんて!】【へえ?こんな人も指導教官になれるのか?大学は指導教官を採用する前、私生活も調査すべきだよ。こんな人は先生になってはいけないよ!】【この男の元妻さん、本当にかわいそう……見てられないね】世論がいよいよ盛り上がってきた。瑞穂はその動画をアップロードした人に動画の削除を求めようとしたが、まさか自分の個人情報が先に漏れてしまった。たちまち、ネット民たちが、彼女の勤める大学の公式サイトとSNSアカウントに、抗議や批判のコメントをたくさん送った。【もし先生が倫理さえ弁えなかったら、学問的な誠実さも保てないだろう!】瑞穂の最も重んじてきた廉潔や、学術的な誉れは、結局彼女自身に汚された。全部自業自得だ。その大学は素早く調べ
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第8話

「今彼女が返金を拒んで、『全ては彼の進んでくれたものだ』って言い張ってるそうだよ。宏は血が頭に上って、弁護士に頼むしかなく、これから裁判になるかもしれないわ。そうすれば、彼女がお金返すだろうね」電話を切り、私は窓辺から夜の町並みを見渡した。街明かりに照らされている高層ビルが、明るく輝いている。私はかつて、彼らのような博識な人々の間に、きっと単純な感情があるのだと思い込んでいた。でも今、残念ながら、その全ては哀れな結末がついた。……私の担当したプロジェクトの商品の発売日に、私は祝宴に招かれ、帰国した。ハイヒールを履き、綺麗なイブニングドレスを着ている私は、入口で宏に出くわした。私を見た瞬間、彼はちょっと驚いていたが、すぐに落ち込んだ。「用事ある?」彼に全然話したくないから、私は冷淡な口調で聞いた。「用事があるから、早く言って」「ちょっとだけ、君と話したくて」宏の落ち込んでいる顔には、苦い笑いが浮かんできた。月光を浴びている彼がだいぶ痩せたことに、私は気づいた。「僕は生意気だった。前は、君が教養もなく身勝手で、受けた恵みを大切にしない人だと、ずっと思い込んでいた。でも今わかってるよ。あの女はただ僕を利用して、借金を返させるだけだ。でもその利用は、まるで終わりがないみたいだ」彼の声がますます震えるようになったが、私は冷たい目で見つめ、心がちっとも動かない。少し声が嗄れた宏は、感情が全然抑えきれないように見える。「僕との喧嘩がきっと君のやきもちのせいだと思った。彼女とは、普通の『先生と学生の関係』なのに、なぜ君がいつも極端に走るのか、分からなかった。でもその後、君の立場に立って考えてみると、僕は確かに君を傷つけ、君をがっかりさせていた。実はあの時、僕はあの二人が少々やり過ぎたと知ってた。僕はあの女から恵みをもらったが、君は彼女の恩を受けたことがない。なんで彼女が君をそんなにこき使ったのか?奈々もわざと君の苦労して作った料理を落としたなんて……でもあの女が泣きそうな顔を見ると、僕は何も言えなくなったんだ」宏は涙を拭き、声が潤んできた。「つまりあなたは、彼女たちがずっと私を傷つけてると知ってたのに、自分の面目が立てるように、彼らと一緒に私をいじめてたの?
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