理人の冷徹な一言に清良は目を見開いて震え出した。 先ほどまで神宮寺(佐藤)が受けていた容赦ない制裁を目の当たりにして、彼女の心はすでに崩壊寸前なのだろう。 「お、お兄ちゃん……お願い。私は、私はただ、神宮寺さんに洗脳されていたの……! 悪いのは全部あの男なのよ! 信じて、お兄ちゃん!」 清良は涙を流し、血の気の引いた指先で理人のスラックスの裾を掴もうとする。だが、理人はその手を軽蔑しきった足取りで避けた。 「信じる? 清良が人美を吊るし上げ、美都に服を脱げと命じたあの瞬間の映像を、俺はこの目で見たんだぞ。……清良、お前にかける慈悲など一滴も残っていない」 理人は冷たく言い放つと、SPの一人が持っていた分厚い書類の束を清良の目の前に叩きつけた。 「これは……?」「清良が『海淵神』の活動資金と称して、母さんと父さんの口座から密かに横領した全記録だ。さらに、俺の名を無断で使って都内の闇金融から引き出した借用書の写しも入っている」 清良の顔が土色に変わった。バレることもないと思っていたのだろうか。なんとも浅はかな……。 「お前は財閥の令嬢という肩書きを失いたくないばかりに、嘘の上に嘘を重ねた。前の罪が軽すぎたから、すぐ刑務所から出てこられたのが
Terakhir Diperbarui : 2026-05-04 Baca selengkapnya