Todos los capítulos de その声、独り占めしてもいいですか?: Capítulo 31 - Capítulo 33

33 Capítulos

episode.31

「私は……」 亜美に問われて、すぐには答えられず言葉に詰まる。 亜美の言う通り、優弥を選べば幸せになれる。けど、それは私の本当の気持ちじゃない。優弥ならそれも全て受け止めてくれるとは思う。でも、それは優弥の優しさに甘えて優弥の気持ちを利用しているだけ。 それで幸せと言えるだろうか……「私は…仲佐さんと一緒にいたい。どんな結果になろうと後悔はしない」 真っ直ぐ、亜美の目を見つめたまま言い切った。 二人の間に重苦しい空気が漂い、しばしの沈黙。息が止まりそうなほどの緊張感に、紗千香の額に汗が滲む。「──はぁ~」 大きな溜息が聞こえ、息を吹き返した。「まったく、あんたは一度決めたら頑固なんだから……」 眉を下げ、苦い笑みを浮かべた。「正直、私は優弥の肩を持ちたいけど、あんたの気持ちも大事にしたい」「亜美…」「まあ、当たって砕けるのも、一度くらいは酷い目に合うのも経験。いつでも泣ける場は用意しておいてあげる」 子供に向けるよな温かい笑顔で勇気づけられた。 まさか素直に受け入れてもらえるとは思わず、少し意外だった。学生時代の亜美だったら、何が何でも止めていた。 亜美もまた、子供が出来て心に変化が生まれたんだろう。みんな恋をして成長していく。(私も前に進まなきゃだね……)「亜美、ありがとう」「別に、私は特別なことは言ってないよ。ただ、あの紗千香が本気の恋をしてることが嬉しいだけ」「……本当、恋って面倒で苦しいね」「それも思い出になる時がくるよ」「そうなればいいな……」 明日には地元を離れる。帰ったら、仲佐さんと話をしよう。自分の気持ちを話して、仲佐さんの気持ちを聞こう。いつまでも逃げていられない。 *** そうして次の日、帰り支度をして家を出ると、目の前に優弥が立っていた。「行くのか?」「うん
last updateÚltima actualización : 2026-04-22
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episode.32

優弥に背中を押され、仲佐さんと話す事とになったが…… (沈黙が重い……) いざ面と向かってしまうと何を話していいのか、頭が真っ白になって言葉が出てこない。 空に浮かぶ雲を眺めて、気持ちを落ち着かせようと深呼吸を何度もするが、落ち着くどころか緊張感が増してくる。 「……ごめんね」 か細い声が重い空気を打ち破った。 「……え?」 何が?とは聞けず、空気が抜けた様な声しか出ない。 「不安にさせちゃったね……」 「!」 眉を下げて弱々しく微笑む仲佐に、紗千香は戸惑いを隠せない。その言葉の意味が分らないほど馬鹿じゃない。 「君にはしっかり話さなきゃいけないと思いつつ、何も聞いてこない君に甘えてしまっていた」 項垂れ、頭を抱えている。まるで、懺悔している様に…… 「……噂通り、香里とは男女の仲だった。お互い、いい歳だからね。結婚も視野に入れていたんだけど、ちょうど仕事が忙しくなり始めた頃でね。仕事と恋愛の両立が出来ずに別れてしまったんだ」 「……」 「香里も納得してくれた思っていた。……けど、今頃になって寄りを戻したいと言って来た」 ドキッと胸が跳ねる。答えを聞きたいけど、聞くのが怖い。 「大丈夫。聞いて?」 私の様子に気が付いて、手を握りしめながら真っ直ぐに目を見てくる。いつものように穏やかで優しい瞳。たったそれだけの事なのに、安心感を得られた。 「香里の事は愛していたし、別れたばかりの時は後悔もした。いつまでも考えていても仕方ないと、忘れるように仕事に打ち込んでいた。しばらくすれば、香里の事も忘れ仕事ばかりの日常に戻った」 昔を思い出しながら語る仲佐さんは何処か寂し気だけど、愛おしそうな表
last updateÚltima actualización : 2026-04-27
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episode.33

「紗千香が好きだよ。愛してる」 その言葉を聞いた紗千香の頬に涙が伝う。 ずっと、ずっと望んでいた言葉。何度も諦めようとしたし、悩み、苦しみもした。 心臓が押し潰されそうだったし、感情だってぐちゃぐちゃだった。 仲佐さんに会ったら色々問い詰めてやろうと覚悟も決めていたのに、そんなの丸ごと何処かに吹き飛んでしまった。 「すぐにでも返事を聞きたい所だけど、まずは俺にも聞きたい事があるでしょう?」 聞いていいのだろうか?重い女だって思われない?このまま黙っていれば上手く収まるんじゃない? 頭の中で自問自答を繰り返していたが、仲佐さんの笑顔に後押しされ、ゆっくり頷いてしまった。 気持ちを落ち着かせるように深く息を吸い、口を開いた。 「……仲佐さんの気持ちを疑う訳ではないんですが……本当に私でいいんですか?仲佐さんは香里さんと一緒にいる時の方が楽しそうだったし……」 一度口を開いてしまったら、気持ちが決壊してしまい止めることが出来ない。 「私は香里さんと違って大人じゃないから、うまく感情をコントロールできないんです。好きな人が他の女性と話してるだけで胸が痛むし、何処で誰と一緒にいるのかとか不安になるような重い女なんです。そんなの、仲佐さんの負担にしかならない。そんな自分が嫌で、まだ傷が浅いうちにと距離を取ってみたんです……自分勝手でしょう?」 自嘲しながら言い切る頃には涙で視界が曇り、前が良く見えない。 仲佐がどんな表情をしているのか分からず、紗千香は顔を俯かせ答えを待った。 言いたいことは言った。この後、どんな結果になろうとも、後悔はない。覚悟を決め、握りしめている拳に力が籠る。 だが、すぐに大きな腕に抱きしめられた。 「ごめん。泣いてる紗千香ちゃんには悪いけど、凄く嬉しい。だって、そ
last updateÚltima actualización : 2026-04-30
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