Tous les chapitres de : Chapitre 11 - Chapitre 20

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10話 S級ダンジョン突入

 ローゼリア王国から少し離れた森の中にある場所にやって来た。  そこは神聖教会が管理している、庶民が亡くなった後に埋葬する墓場となっている。 普段はシスター達が《ホーリーフィールド》で墓場を"聖域"化させる事でアンデッド系・ゾンビ系の侵入、埋葬中の遺体に取り憑く事も防げる。 見習いシスター達の実力では、簡単に雑魚ゴーストが侵入されたりするが対処させる事で、聖属性魔法の訓練になるとの事だ。 地面から這い上がって来る雑魚ゾンビ程度も、見習いシスター達でも対象は出来る。 だがダンジョンゲートから続々と、高ランクのアンデッドモンスターがうじゃうじゃと湧いて出てくるのは、流石に対処は出来ない。 見習いシスター達には雑魚ゾンビを任せて、俺達はダンジョン攻略メインとなる。 「流石にシスター達では、ゲートのアンデッドは難しそうね。《ヒール》」 俺達に襲い掛かってくるモンスター達は、ニーナ・ゲールの《ヒール》の治癒だけで浄化されてしまった。『戦闘系魔法じゃないのに、これほどまで強くなっていたとはね』「10年も経てばこうなるわよ。本来の私はサポート系だから戦闘力は皆無。2人にはダンジョンゲートの攻略及び消滅がメインよ」「はい! 私も光属性魔法が使えるだけで、戦闘力皆無です!」 マスターの隣でセレナが元気良く挙手して応えた。 まさかの初クエストがSランクになるのは予想外だったが、俺のアンデッド達を使うには丁度良い。「ちなみにギルドマスターのバフ魔法はどんなのですか?」「ニーナで構いません。私のバフ系は対象者の身体強化、物理・魔法攻撃強化です」「じゃあ期待しています」 ニーナが魔法陣を展開して、それぞれの効果を見せてくれた。 イメージして発動した魔法《鑑定眼》で数値化確認してみたら、三つとも50%も引き上げてくれるみたいだ。 やはりバフを侮ってはいけないな。「それでは中に入りましょう」 ♢♢♢ 中のダンジョンも墓場には変わらないが、空を見上げると満月と星空の明かりだけが世界を照らしていた。「こういう時に私の魔法が役立ちます。《ライト》」 セレナが頭上に光球を作ってくれたから、効果範囲の森が一気に明るくなった。 暗闇と森に潜んでいたアンデッドナイト、その上位のデスナイトも光に気づいて襲い掛かって来た。「ここのアンデッドVS俺のアンデッド
last updateDernière mise à jour : 2026-04-11
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11話 聖属性を与える

 ブレイドを使って冒険者ギルドに戻って来た。 メイドモードとなった、ニーナは俺達に紅茶を淹れてくれた。「本当は「お疲れ様でした」と言うんだけど、貴女達アンデッドに疲労はないのよね?」   労いの言葉はありがたいが、誰も疲労してないし、苦戦さえしてない。 後半は淡々と、雑務処理をするような感覚なのは覚えている。 俺への質問というより、ソファの後ろに立っているヴィクトリアとエクレールへの質問と受け取った。『我等アンデッドはクロエ様の魔力供給によって、実体化しているにすぎない。疲労も空腹も感じないわ』『破壊されて崩れる感覚はあっても、苦痛はありません。魔力供給を得て再構築して、また戦場へと駆け抜けるのみです』 俺が悪役だったら誰かれ構わず殺して、アンデッド兵士にして世界征服も夢じゃないな。 魔王ルート辿ると、勇者みたいな奴に殺される未来しかない。「クエストを終えたら、聖属性付与しながら調理で体力・魔力の回復、そして一時的に物魔法攻撃力・物魔防御・俊敏力も上がるわ。紅茶とガトーショコラよ」「空腹は感じないだけで、食べようとも思えば食べられるの? 試しに食べてみてくれ」『ではお言葉に甘えて』 ニーナに出された紅茶・ガトーショコラがあり、ヴィクトリアがフォークで一口食べると……。『チョコレートの濃厚なコクが味わい深く、しっとり・ねっとりとした冷えた食感がダイレクトに伝わります』 食べた物は消化されると、アンデッドが少し強化された。 聖属性を付与しながら調理すると、一時的にバフが掛かるみたいだな。 しかもヴィクトリアが食べると、アンデッド全体への強化に繋がるなんて。「次からは料理バフをお願いして良いですか?」「したいのは山々だけど、私も同行するってなったら常時聖属性付与しながら調理したら、魔力切れ起こすわ。ごめんなさいね」「すいません。程々にします」 欲を掻きすぎてしまった。 料理バフしなくても彼女がいれば、バフ強化してもらえるから気にする事はないな。 次にニーナが持って来たのは、攻略したから報酬金だな。 今まで王城でタダ住まいさせてもらってたしな、別の場所を拠点にするのも良し、ずっとセレナに甘えてばかりもいられない。「今回は初クエスト攻略したので、サービスしておきましたので金貨3枚、銀貨20枚となっています」 「俺達は同行者
last updateDernière mise à jour : 2026-04-12
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12話 Dランク昇格試験

 Dランク昇格クエストに向かいながら確認をする。 残念ながら今回は試験だからニーナは不在。 俺とセレナだけで受ける事になった。  『ローゼリア山』と呼ばれた山岳地帯に「アイアン・アント10体の討伐」成功してDランクアップする事が出来る。 討伐目的のアイアン・アントは山の鉱石を食べて、外骨格が鋼鉄になり硬い事で有名。元は虫と鋼鉄だから火にはとても弱い。 登山するのも面倒だから、ブレイドを使って崖を垂直に飛行させてもらうと、ものの数分足らずで山岳地帯に到着した。「いつも、ありがとね、ブレイドちゃん」『グルル、キュア〜』 セレナに頭を撫でられて、嬉しそうに鳴きながらブレイドは俺の影に戻った。 周囲一帯を見渡したら、アント10体が鉱石を食べているのを見つけた。 これぐらいなら火属性の剣・槍・斧を投射して簡単に終わらせる事が出来た。「今までの強すぎたせいで、これは呆気なかったですね」「じゃあ、もう帰ろう……」 《気配察知》が反応して振り返るな否やダンジョンなのか、そこから大量のアリがうじゃうじゃと湧き出てくる。「さっきのアリと大きさ違うだろ!」 さっきのはゴブリンよりも小さい個体だったが、まさか成人並の大きさまである事に驚きを隠せなかった。 《ファイアボール》を放つと直撃受けたアリは、ひっくり返り手脚をバタバタさせて燃え尽きた。「これなら私にも倒せます。デバフ効果付きの《ホーリーサンライトレイ》!」 セレナは両手から聖属性付与された、擬似的な小さな太陽を創成。 2つの玉から聖太陽光線が放射されて、直線上にいる全てのアリ達を焼き払って見せた。「これは凄い、そんな攻撃魔法もあったなんて」 デバフ効果50%減少だったが、つまり全能力値がそれ以下なら物魔防御は0になるのと同じだな。 もちろん太陽光線という弱点魔法ありきだが、熱に溶かされるアリ型モンスターが可哀想になってきたな。「デバフ効果のおかげですよ! それより解放をやらなくて良いんですか?」「期待しているようで悪いが、コイツらは弱すぎてできないな」 まだ成長途中なのか死体から、残存した魔力が放たれていない。 完全にただの死体のままだ。 まだ中途半端に生きてるのかピクピク動いてて、背筋がゾクッとした。 セレナは今まで俺の腕に抱きついているか、今度は逆にセレナの腕
last updateDernière mise à jour : 2026-04-12
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13話 アリのアンデッド

「うん……? 「アイアン・アントのダンジョン」を攻略して来た!?」 冒険者ギルドに戻って来た俺達は、さっきの出来事をニーナに事後報告すると大声を上げて驚いていた。  デスクワークからファイルリストを持って来て、テーブルに広げて見せたのはクエスト用紙だった。『アイアン・アントのダンジョンの攻略及び女王アリ討伐』 という、分かりやすい内容だった。  そこは良いとして問題なのは、Aランク指定されていた事だった。  1体1体の野良はEランク程度でゴブリン以下の強さなのだが、ダンジョンとなると話はまた変わるらしい。 動物や昆虫の死体からも魔力が溜まり、モンスター化する。  女王アリ自ら産み落としたアリの強さも比例して、成長して強くなる。「ダンジョンは迷宮みたいに入り組んでて迷ったら出られない。大量のアリが襲い掛かってくるから、総評としてAランク指定しているのよ。だから普通の冒険者は最低でも数日間の荷物を準備をするのよ」 俺とセレナは《マップ》によって簡単攻略できたからだ。  細かく説明すると、情報が漏れたりするからここは黙っておこう。「俺達は実に"運"が良かったですよ」「もしかしてだけど、アンデッドにしてない……ですよね?」 セレナは余計な事言うまいと、目の前の紅茶を飲んで現実逃避中だ。  急に敬語を使い始めるから、俺はチラッと目を逸らして誤魔化そうとしたが無駄だった。「いや〜案外話の分かる人……じゃなくて女王アリだったから。他に居場所も無さそうだったから。居場所を提供したんです」「それが貴女の魂……!?」「姿を見せてくれ、リア」 俺の影から女性型となった女王アリのリアが出て来た。『お呼びでしょうか、クロエ様』 彼女もヴィクトリアやエクレールみたいに、騎士の誓いのポーズみたいに片膝を曲げて頭を下げる。「俺の魂の住み心地はどうだ? 何か不満はあるかな?」『大量の魔力を使わせてもらっている事に、感謝しても仕切れません。次からは我が子達も戦闘に参加させて、クロエ様の戦力にして欲しいです』 とある発言に女性2人は、思わず口から紅茶を吹き出して驚いた。  そして慌てながら、親から勢い良く離れて2人でくっついて怯えている。 ニーナが指を指して言った。「我が子達って何? どうやって子供が出来たの?」『私が子
last updateDernière mise à jour : 2026-04-13
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14話 子供ができました

 昨日の出来事から翌朝。 俺とセレナは騎士団達の訓練場へ向かうと、信じられない光景が広がっていた。 生者の騎士団と亡者騎士団達が元気良く、剣戟・魔法の訓練をしていた。 亡者側を破壊して魔力で再構築出来るから、生者側は全力を出す事が出来るみたいだ。 それに怪我をさせたとしても亡者側が《ヒール》を使う事で、怪我を治せるから問題はない。 生前の頃から皆仲良いから、亡者側を畏怖する事も恐怖する感じはなかった。『クロエ様、こちらをご覧ください』「「え!?」」 ヴィクトリアが指差した方へ振り返ると、俺とセレナは驚愕した。 空間魔法によって広げられた場所にて、アリん子隊による剣戟・魔法の訓練が激しく行われていた。『やぁーっ!』『はぁーっ!』 可愛い声を出しながら、剣術側は剣戟の素振り、魔力球を放つ訓練をしているちいな子達。  違う場所では既に剣術・魔法の対人戦闘を取り入れた、訓練をしている。『《アースニードル》!』『ローゼリア流・《紫電一閃》!』 先に地面から土の棘を無数に放つものの、後者は雷属性を全身に纏い雷速の如き素早で魔法側を斬り崩した。 先に始めている子達はセレナよりも少し小さいくらいだが、昨日に比べたら十分大きく伸びている。「あぁ……あの可愛い子達がもう大きくなっている……戻して」 セレナの嘆きはどうしようもないからスルーしといて、ヴィクトリアの話を聞く事にした。『リアはクロエ様の魔力によって、子供を作っています。では私の魔力とクロエ様の魔力を混ぜ合わせたら……』「ダメですお母様! 最初に私がクロエ様の子を産みますので。その後なら構いません」 ヴィクトリアの話を聞いて、セレナは俺とヴィクトリアの間に割って入って疑似的子作りを阻止しようとする。 まさか順番制なら良いのかよ、心の中でツッコミを入れてしまった。「それはリアの特性だからできた事じゃないのか?」 死体の残存した魔力、俺の魔力を融合させた存在がアンデッドになるから、更に魔力を掛け合わせても子供が作れるのかは疑問だな。『私達の体を保つ魔力から、剣術から放つ魔力・魔法技の魔力も全てクロエ様のです。個人の魔力は使っていません』 アンデッドの素体は自前ので、他は全部俺からのだったのか!? 俺の魔力量はどのくらいあるんだ?「仮に子供ができたとし
last updateDernière mise à jour : 2026-04-14
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15話 教会からの暗殺者

 神聖教会に入ると、前来た時よりもシスターの数が減っている。 それどころか長椅子に座っている、信徒の数が明らかに少ない。 聖書を朗読しているのは聖母様・マリアだから、クビにはなってない。 邪魔しちゃ悪いから終わりまで、空いている席に座って待つ事にした。 「お疲れ様です。聖母様・マリア」「久しぶりね。あれからまた沢山のアンデッドが増えたみたいね。それで今日はどういったご用件かしら?」 俺は亡きヴィクトリア女王の追悼の件、神聖皇国ルミナスとどうなっているかを聞いてみた。 すると別室に案内された場所には、豪奢な棺が用意されているが中は肝心の遺体が入っていない。「確かオーバーロード・リッチが遺体を吸収した後に、ヴィクトリアが倒したんでしたよね?」「中は空のままで追悼式が行われる事になるんだけど、問題はヴィクトリアの姿をした何者かが、アンデッド達の軍団を率いて各国に戦争を仕掛けているらしいわ」 心の中で訓練中のヴィクトリアを呼び出すと、影から魔力体として構築された。『つまり倒した時の骸骨に意思は宿っていなかった。私の遺体を次の憑依先にして新しい体を手に入れていたのね』「シグルーン王女の通達により、亡くなったと知らせは神聖皇国にも届いてたから、教会内でも『S級ヴィクトリア女王・アンデッド討伐』として最優先事項認定されているわ」「他にも何かあるんですね?」 聖母様・マリアの浮かない顔に、まだ問題はそれだけじゃないって書いてあるな。「私の通知した知らせを受けて神聖皇国から、状況確認の為に特使を派遣するとあったから、誰が来るかが気になっているわ」 シスターが良い顔しないという事は、教会も一枚岩じゃないんだな。 最初に信徒達がお祈りしていた、聖堂へと戻って話を続ける。「やっぱりクビの可能性もあるんですか? 言っては失礼なんですが……改宗するとか」「生きていられるだけマシかもしれないわ。アンデッドと関わるだけで魂が不浄に染まり、自分自身もアンデッドに成り果てる……何て教えにも聖書に書いてあるくらいだから」「じゃあ、聖母様・マリアはどうなるんですか?」「無論、処刑だ」 ドアから入って来た今までと服装が違うシスターが、俺の質問に答えてくれた。「やはり"リーパーズ"が来るんですね」「すいませんね
last updateDernière mise à jour : 2026-04-15
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16話 バフとデバフの恐ろしさ

 現在は俺、セレナ、ニーナの3人パーティ中だ。 S級専用『業魔の森』という場所で、モンスター討伐がクエスト内容となっている。「え〜っと、クエスト内容は『リザードマン討伐・タマゴの破壊』らしいですね。場所は湿地帯との事なので向かいましょう」 普通の森と違って大気中の魔力濃度が濃ゆいせいで、草花が異常な成長速度があるみたいだ。 その魔力を吸収した雑魚と呼ばれるモンスターも、Sランクレベルにまで強くなっているのだとか。 森の中を数十分しか歩いていないのに、ニーナが違和感に気づいたのか話掛けてきた。「ここのSランクモンスター達は凶暴性が増しているから、ものの数分だけでスライム、ゴブリン達が襲ってくるはずなのに……」「あっ、言い忘れてました。メイン討伐以外の相手を構ってる暇ないんで、亡者騎士団を散開させて、襲って来る相手だけを片付けています」 2人にも《視覚共有》を付与してあげると、Sランクモンスターが一般ゴブリン感覚で片付けている姿を見せた。 もちろん一対一では簡単に倒せるが、一対多勢では不意打ちで簡単に崩れてしまうが再構築も素早くなっている。 一般モンスターでは崩れる部分だけなのに、流石はS級モンスターだ一撃で破壊レベルの攻撃力を持つ。 だけど相手は肉体があるから疲弊して、ほんの少しの油断が命取りとなる。 アンデッド達が殺した死体を掴み影の中に戻ると、俺の影から死体事持って帰ってくれた。 Sランクのゴブリン達は禍々しい漆黒の体毛、刺々しい体つき、毛細血管模様が浮かび上がっていた。「お前達の力を貸してくれ、解放」 死体から魂のアンデッドにする事が出来た。 褐色肌・毛先がツンツンのショートヘア。 顔は様々違うが、皆美女ばかりだ。 毛細血管模様は厳ついタトゥーみたいになっていた。「Sランクのリザードマン達がいる場所まで案内してくれ」 ざっくりとした命令にも理解出来るのか、言葉は話さずとも指先で教えてくれて進む事ができた。 向かった先は川が流れ出ている洞窟から、数体のリザードマンが三叉槍を構えて見張り役をしていた。「案内ご苦労様。他のモンスターに乱戦してほしくないから、君達も近場の片付けてきてくれ」 Sランクゴブリン達は理解すると早速、魔力体となりその場を離れた。「リザードマンの弱点はある
last updateDernière mise à jour : 2026-04-16
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17話 女神に会う

 冒険者ギルドのギルドマスター室に戻ってきた俺達。 俺、ローリエ、セレナが座って、客間テーブルを挟んだ向かい側にニーナが座っている。 ローリエがガトーショコラ、紅茶を美味しそうに食べているのを眺めながら問いかけた。「改めて見ると、この子は人間とアンデッド?どっちになるんですか?」 そんなの考えた事なかった。ニーナが出してくれたガトーショコラを喜んで食べたいと言ってきたから、自我があるのは確かだろう。「それはまぁ、ハーフ……アンデッド?」「獣人のハーフや、ハーフエルフと同じじゃないんですからね」 疑問を疑問で返してしまったが、この子に関しては生と死を超越した存在ではないか? 優しく触れるのは平気だが、強く押し込むと肌色が魔力体となってしまう。 ローリエを愛でながらセレナが言う。「ローリエちゃんやアリの子達には、誰が魔法を教えるのですか?」「聖属性を専門としたアンデッドがいるからね。トワイライト」『お呼びでしょうか、クロエ様』 ソファの隣で両膝を曲げて、両手合わせのお祈りポーズでトワイライトが出てきた。「俺の魂の中で会ったはずだけど、娘のローリエ、そして100体のアリの子達に聖属性の知識を教えてあげて欲しい。できる?」『大変失礼ながら、クロエ様の今のやり方でも、お強いですが』「俺のは魔力を大量に詰め込んだだけだから、いずれ魔法のプロと対峙する時には負けてしまう恐れもあるからね」 俺のは所詮イメージ・魔力を元にした魔法であり、この世界で作られた魔法に対する知識、術式に対する知識、それを理解する事で魔法威力も上がる事に繋がる。 かといって今更、熱心に勉強した所で付け焼き刃にしかならない。 魂の中でアンデッド達と繋がっているのを利用する手段がある、ヴィクトリアの聖痕が俺の魂に刻まれた様に、魂のアンデッド達が術式に対する知識が理解すればするほど、俺にはその知識が無くても威力は上がる。『畏まりました。聖書やお祈りで知識を高めるのですが、裏技として私の持っている聖属性知識を《共有化》させましょう』 トワイライトが指をパチンと軽く鳴らすだけで、彼女が持つ聖属性に対する知識が全て魂に入って来るのが分かった。 それと同時に過去にはアンデッド・ゾンビ・グールに家族・村人を殺されてしまった。 教会の過酷な訓練を得て"リーパーズ"
last updateDernière mise à jour : 2026-04-17
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18話 女神からの贈り物

「こうすると、私や他の神々は天使を兵士として生み出す力があるの」 女神・ルミナリスは指を軽くパチンと鳴らすだけで、隣に天使を作り出して見せた。「生み出した天使と普通の天使との違いはあるんですか?」「私が生み出した天使は、神聖皇国の聖騎士・シスター達が魔族達と戦う時に《天使召喚術式》を発動して呼び出させる為」 ファンタジーゲームで言う所の召喚獣みたいなモノだろうな。  話を続けようとした時、地面の雲からすり抜けて来たのは純白の魂だった。  彼女は良いタイミングなのか、魂を両手で覆い神力を注ぐ。「そうする事で、貴女の言う「普通の天使」の出来上がり」「この天使達はずっと極楽の世界に住むんですか?」 さっきまで死んだ人間の魂球だったのが、頭に天使の輪っかを付け貫頭衣を身に纏った姿になり転移して消えた。「ずっと住む天使もいれば、生前は戦士だった魂も魔族との戦いに参加したりするの。地上では召喚獣となるから召喚者の魔力により力は制限されるの」「やっぱり力が強すぎると、地上が耐えられない的な?」「そうそう、やっぱり話が早くて助かるわ! 貴女も神力じゃなくて今まで通り魔力として使ってね。常に神力を流しているとどんな影響を及ぼすか分からないから」「急に魔力に戻したから、少し疲労感に襲われるな」 神力が100%だとしたら、魔力は50%制限されている感じがする。  魔力量が減らない時点で、十分強いから我慢するしかないか?  他に良い方法は……あっ、アレはどうだろうか。「神力と魔力を混ぜ合わせるってダメ何ですか?」「ダメと言うか誰も試した事がないわ。神々や天使は神力になるのよ。貴女は私が作り出した肉体だから、やろうと思えば出来るはず……多分」「とりあえずダメ元でやってみるか」 俺が初めて試す事になるから、危険だと思ったら即中止すればいいから大丈夫だな。  半分魔力・半分神力にして全身を循環させる事に成功すると、俺に繋がっている魂のアンデッド達も強化する事ができた。「これなら純度神力じゃないから大丈夫ね。聖魂体の更に上の『神聖魂体』ってとこかしら。教会の人達じゃ辿り着けない境地ね」 ズル……ではなく女神によって作られた体だからこそ、出来た裏技だ。「皇国は何故勇者を召喚したんですか?」 「召喚時に一度私を仲介するの、その時に『聖魂体』にする事が出
last updateDernière mise à jour : 2026-04-18
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19話 アーサー王

 謁見の間に戻ると、シグルーンお姉様は玉座に腰を下ろしていた。 堂々とした雰囲気を出していたが、顔の表情作りはまだ甘いらしい。「まさかアーサー王が最初に来るとは思っていなかったわ。まあセレナの許嫁だからか心配してくれたってとこかしらね」 どんな人なのか気になるが、もう少しでお会いになるんだから変な印象で会わない方がいいな。 まさか異世界にもアーサー王がいたとは、やはり円卓の騎士もいるのだろうか、そんな妄想を膨らまむばかりだ。「幼少の頃は仲良く遊んでいましたが、アーサー様が即位してからは滅多に会わなくなりました。攻めて来た魔人族と戦争で勝利を収めたとは噂は聞いています」 俺は気になった事を皆に聞いてみた。「そういえば……国のトップや次期女王が何故戦争に参加したりしているの?」『国の為、国民の為に私達王族貴族が戦う使命があるからです』 この異世界では女王や国王自らが、戦争の前線に立って戦うのが多いのは国を背負う者だからこそ騎士と共に戦争に勝ち、堂々と自国に帰る。 国民は勝利という名の「平和と安寧」を持ち帰った国王を喜びで迎える。 国王が後に死のうが先に死のうが、国に未来はなく、国民も殺されたり奴隷堕ちにされる絶望的な未来しかない。 良国とされるのが国の為に戦う国王の証だとされているらしい。 そんな意味があったと感心していると、女性騎士が入って来た。「シグルーン代理女王様! ただいま同盟であるキャメロット王国からやって来たアーサー王並びに従者である魔導士・マーリン様が来ました!」「通して」 アーサー王はともかく、まさかマーリンまでいるとは予想外だった。 王様なら護衛がいてもいいはずなのに、たった2人だけで他国にやって来たのか。 扉が開かれて入って来たのは、本当に2人だけだった。 1人は純白の軽装鎧を身に纏った美形の青年。 1人は純白の魔導服を身に纏った美形の女性。 2人がシグルーン王女が座る玉座前まで近づくと、今までの人達とは違って背中のマントをバサっと一度勇我に翻し、片膝を曲げて応えた。「この度はお気のどくでした。前ヴィクトリア女王をお悔やみ申し上げます。彼女の魂が女神・ルミナリスの元へ導かれる事をお祈り申し上げます。そしてこの私。アーサー・ペンドラゴンに出来る事が何でも致します」 流石若くても王様なだけあって、挨拶も品位
last updateDernière mise à jour : 2026-04-19
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