「非現実的ね、その稼ぎ方は」 ベルフラウがツンとした声で言い放った。フレアのスカートを揺らしてこちらへと近づいてくる。二人のそばで立ち止まった。 「や、やっぱりそうですよね」 ウミが小声で同意する。 トウマは怪訝な顔つきで疑問を呈した。 「非現実的とは、どういう事だ?」「そのままの意味よ。バフを他人に売るだなんて、お小遣い稼ぎにしかならないわ。そんなことをするよりも、クエストを評価Sでクリアした方が、よっぽどお金になる」 ベルフラウは左手の甲を腰に当てて右手の人差し指を立てる。 トウマが尋ねた。 「評価S?」「ふふん、そうよ」 ベルフラウがむふふんと笑みをこぼす。かなり偉そうな態度だ。 「どうすれば良いか、教えてくれるか?」「簡単よ。魅せ評価でSSを取るの」「SS?」「そう。魅せ評価は、そのまま視聴者の投げ銭にも直結するのよ」「……ふむ」「詳しくは後で実演するわ。けれどその前に」 ベルフラウが人差し指を下ろす。少し悲しそう表情で言葉を紡いだ。 「ごめんね。この間は、助けてあげられなくって」 ヒイラギに金を強奪された件である。 トウマは首を小刻みに振った。 「いや、弱い俺たちが悪い」「そうよね。弱い貴方たちが悪いの。だから、強くなった方がいいわ」 ベルフラウはまたふふんと笑う。 「そのためにも、ヴァルを現実的に稼ぐために行動をチェンジするべきね」「うんうん、そうですよね」 ウミがしきりに頷いている。 金髪のボブカットを揺らして、ベルフラウはどうしてか頬を染めた。歯切れ悪くつぶやく。 「しばらくあたしが貴方たちの面倒を見てあげるわ。あ、言っておくけど、これは貴方たちがお姫様ドレスを売ってくれたことに対する恩返しに過ぎないんだからねっ。好きだとか、そういうんじゃないんだから。変な勘違いはしないでよね!」 ……そりゃあ好きでは無いだろうな。 ベルフラウとの関係は知り合いという程度である。 トウマはツッコミを入れたかったが、言葉を飲み込む。 ウミが近づき、ベルフラウの手のひらを両手で取った。 「面倒を見て欲しいですぅ」「おい、ウミ」 トウマは身じろぎして目にしわを寄せる。 ベルフラウが満足そうにうふふんと吐息をついた。ウミの髪を優しく撫でる。 「ふふん、貴方、あたしの弟子にしてあげ
Last Updated : 2026-04-27 Read more