――ベラミー。 植物のツルが絡み合う人型のモンスターだった。顔の部分には赤い花弁が大きく咲いている。目は無い。紫色の唇がグロテスクに揺れた。「ぎょほほほほぅっ!」 口から黄色い花粉を放出している。死ぬほど臭いがデバフ効果は無さそうだ。 ベラミーは真っ直ぐにこちらへと泉を歩いてくる。水面がざわざわと揺れていた。小さな波が地面へと押し寄せる。 可愛いは正義勢:ウミちゃん子供を連れて逃げて! 俺最強LV99:初心者の村の森にこんなボスいたか? トウマはすぐに指示した。「ウミ、ドーラ君を抱えて下がれ!」「分かりましたっ!」「な、何だよこいつ!」 ドーラはベラミーを指さしている。ウミがドーラの胸を抱き上げて、後ろの茂みへと後退した。 敵が右手を振り上げて薙ぐ。その長い手がムチのようにしなる。 トウマは杖で防御した。バチンと音がして、水しぶきが体にかかる。「くっ」「ぎょふふふぅ」 気味の悪い笑い声だった。ベラミーは今度両手を振り上げる。二本の長い手が高速で伸びた。 トウマは腰を低くして後ろに下がる。背中に一発もらってしまい、HPが激しく減少する。「ちっ」 とりあえず、敵を陸に上げないとウミの攻撃が届かない。 泉からだいぶ距離を取ったところでトウマは振り返る。 ベラミーが追いかけて来ており、水面をざぶんざぶんと波立たせて地面に上がったところだった。 すぐそばにウミが駆けつける。「ご主人様!」「ウミ、ドーラ君は?」「避難させました」「ナイスだ。あのボスをやるぞ!」「どうやって倒しますか?」「俺が奴をひきつける。ウミはバックアタックだ」「それ、大丈夫ですか?」「いいからやるぞ!」 トウマが走り出す。ベラミーのわきをすり抜けて奥へ行こうとした。「ぎょふふううっ!」 敵が両手を振るう。トウマの体がバチンバチンと叩かれた。HPが大きく削れる。しかし移動には成功した。 距離を取ったところでトウマは振り向いた。ウミと挟み撃ちの構図になる。 ベラミーがこちらへと歩いてくる。その歩行速度は遅い。これならやれる。 トウマは杖を振って魔法弾を飛ばしつつ呼んだ。「ウミ!」「わ、分かりました!」 フレイムウェポンのバフはお互いにすでにかかっている。ウミが両手に剣を構えてベラミーの背中をメッタ斬りにする。敵はくぐもった悲鳴を
Read more