柚希は皿に乗ったオムレツを一瞥し、唇を尖らせて露骨に顔をしかめた。「炎真が作ってくれたのはハート型だったの。あなたのは、見た目がひどすぎるわ」彼女は彼を避けて冷蔵庫を開け、中から食パンの袋を取り出した。彼が丹精込めて用意したオムレツに手を伸ばすくらいなら、パサパサのパンをかじる方がマシだった。柊馬の顔に浮かんでいた笑みがこわばった。しかし、彼は再び優しい笑みを浮かべ、甘やかすような口調で言った。「次はハート型のオムレツを焼いてやるよ」柚希はもう彼を相手にせず、パンをかじりながらリビングのソファに座り、テレビをつけた。ニュースが流れていた。「……バイオニックロボット『ガーディアン』シリーズが主要病院および隔離エリアに導入されて以来、医療関係者、警察、物資配給など各方面のスタッフの負担が大幅に軽減され、感染者数は効果的に抑え込まれています。同時に、匿名の支援団体のバックアップを受けた特効解熱剤も全面的に発売されました。この薬はX-Xウイルス感染による発熱に高い効果を発揮し、発症の初期および中期において熱を下げ、症状を効果的にコントロールすることで、重症化や死亡への悪化を防ぎます……」バイオニックロボットと特効薬の二本立てにより、このウイルスの大災厄はようやく制圧の曙光を見出しつつあるということだ!まさにこの上ない朗報だった。柚希は心の中で喜んだが、ニュースに映った錠剤を見て、ひどく見覚えがあると感じた。炎真が以前、私と寧々にくれた薬にそっくりだったのだ。この匿名の支援団体は、炎真と何か関係があるのだろうか?そう考えていると、柚希の隣のソファが沈み込み、耳元で柊馬の優しい声が聞こえた。「どうやら事態は好転してきたみたいだな。封鎖が解除されたら、一緒に帰国しよう」柚希は嫌悪感を露わにして立ち上がり、一人掛けのソファに移動して座った。柊馬はそれを見ても怒らず、彼女に一番近い席に移動して座り、顔には懐かしさを漂わせた。「今のこの感じ、昔にすごく似ているな。柚希、昔も俺たち、よく一緒にテレビを見たよな。お前はテレビを見ながらいつの間にか眠ってしまって、俺の胸にもたれかかって……あの頃、俺たちは本当に幸せだった……」柚希はリモコンを手に取り、素早くチャンネルを変え、名作ホラー映画『呪いの井戸』を放送している
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