Lahat ng Kabanata ng 敏腕エロマッサージ師、ワケアリスケベ女が集まるマンションの管理人になる: Kabanata 41 - Kabanata 50

55 Kabanata

臨時営業と甘やかし

「なぁ、美香」「はい? あ、お味噌汁は赤味噌お嫌いでしたか? すみません、白味噌買うの忘れちゃってて……次から気を付けますね」「いや、赤でも白でも美香の料理美味いから問題なし、いつもありがとう」「や、やですよもぅ。そ、そんな当たり前の事でお礼なんて言わないで下さいよ、嬉しくなってスイッチ入っちゃうじゃないですかもう♡」 もーもー言っちゃってまぁ牛さんかな? おっぱい的には間違ってないかもだけど牛はそんなクネクネしない。「ってそうじゃなく。ちょっと聞きたいことがあるんだけどさ」「え? あ、はい。どうしましたか?」 うーん、この切り替え方よ。 お箸を置いて伺いますって体勢とってと、やっぱお嬢様なんだよなぁと感じるよね。 いやいや、そうでもなくて。「ホストクラブって行ったことある?」「ほす、と?」「ああうん、行ったことないのねありがとうよくわかった」 こてんと小首を傾げて可愛いったらない、というか眩しいわ。「ごめんなさい、そのほすとくらぶって言うのはどういうところなんですか?」「簡単に言ったら女の人をおもてなしするところだな。キャバクラはわかるか? あれの男女逆のバージョン」「きゃばくら? というものもわからないのですが……おもてなし、ですか。それは、その、アレが行っていたような?」「元とか付けられるならアレ呼ばわりも良いと思うけどさ? まだ旦那だろうに……いや、ともあれ性的な接触ってのは基本的には無いよ」 早瀬優作は今頃どうしてるのやら……そういやこの前美香からハメ撮りリクエストされたけど。 あーやだやだ、ソッチの理解はちょっと俺に無いので忘れておこう。「そういうところが、あるんですね」「……そのままキレイな美香でいてくれな?」「キ――も、もー♡ どうしたんですか今日は♡ そ、そんなに私を喜ばせないで下さいよもう♡ おかわり要りますか? あ、明日は生姜焼き作りますね?」 ちょ、ちょろい……じゃなくて、ハマってるよなお互いにさ。 や、ともあれである。「実は俺さ、店を持ってるんだよ」 マッサージのバイトをして二年、経ってないくらいだったか。 メイが急にキャバクラ作るとか言い出したんだよな、それどころか自分が店やるんだからお前もやれって無茶ぶり付きで。 確かに俺も丁度金銭感覚がバグっていた時期で、色々なことに金を使って
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夜の流儀

裏が上がった、ということで。「――なんスか、なんの話っスか」 「アキラッ! お前っ!!」 「いいよ、落ち着け」 「く……う、っす」 色々なパターンを予想はしていたけれども、想定内に収まってくれたアキラくんの態度に苦笑いしてしまう。 俺の店、ホストクラブ【サンシャイン】の事務所で、アキラくんは目の前のソファへとどっかり座って足を組み、さも面白くなさげに鼻で笑ってくれた。「一応もう一度確認しておこうか。うちでは客と店外で会うってのは禁止してる。知らなかったか?」 「よくそれで持ってましたよねーこの店。まぁ? それもオレのおかげで安定どころかちょー人気になったじゃないっすか」 「確かにフツーから逸れてるってのはそうかもな? だが先に質問に答えてもらおうか。ルール、知ってたか?」 「ちっ……年下のクセにうぜぇな。オーナーか何かしらねーけど、ルールだなんだっつぅなら目上のモンに対しての礼儀っつーのがあるんじゃね?」 なるほどなるほど、もっともだ。そりゃ俺が悪かったよね、ごめんなさい。 あーあー良いから良いから、回り囲んでんのにそんな握り拳震わせんなっての、嬉しいけどさ。 俺は、なんとも思ってねぇから。ていうかんな様子でアキラくん囲んでたら余計に居直るぞ、コイツ。そういうタイプだよ。「店長」 「っす」 店長くんに目配せすればちゃんと理解してくれて、何人かをはけさせてくれた。 これでここに残ってるのは俺と店長と、アキラくんの教育係かつ俺の弟子だけ。「では、改めてちゃんと話をしましょうか」 「あん?」 雰囲気を変えて、笑顔を作ってみる。 ……おーい店長くん、顔青くなってんぞ、弟子くんも震えんなっての。 オーナーさん、怖くなーい。オッケー? よぉしオッケーだ。「別にこの場はアキラくんがルールを破ったからお仕置きするために設けたってわけじゃないんですよ。むしろ逆です」 「逆?」 「売上、確認しました。随分と頑張ってくれているみたいですね? 後一か月もこの調子で頑張ってくれたらうちの店でナンバーワンも現実的。そんなキミに発破というか、ご褒美を考えていまして」 「……ほーん? なんだ、ガキでもオーナーじゃん。よくわかってんなぁ、見直したよ。わりぃわりぃ」 そこで謝意として、だろうか。 組んでいた足を降ろして、ようやく普通
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浅香優菜という女④ 前編

 ちょっとだけ、頑張ってみようかなって、思ったんだ。 だけど。 ――今日店に来てくれよ優菜! 日頃のお礼ってのと、オレがどんだけホストで頑張ってんのか見て欲しいんだよ! なんて、この前渡した金ちょっとだけ返して欲しいって言う前に20万とか大金を渡されちゃって。 ――それでオレ指名してさ、じゃんじゃか金使ってくれな? ぜってー楽しませるから! じゃ! サンシャインで待ってるな!「ど、どーしよ」 久しぶりに帰ってきたマンションで、テーブルの上に置いた金を前に、アタシらしくもなく正座なんかしちゃって。 いやマジでイミフなんだって……アキラから金もらうなんて初めてだし。 つーか、折角ゆーき出して金をちょっと返してって言おうとしたら、倍以上の額を先に貰っちゃってさ。「つっても、今日が、期限、だし」 今日だっけ? 多分今日。 管理人はあの部屋にいるっしょ、何せ今日までつったのはアッチだしさ。 ……うん。 この金も、もとはアタシが渡した金なんだと思う、し。「家賃だけ、とって。そのほかをアキラのために使えたら、いい、よね?」 こっから追い出されたらアキラを支えるとかそんなことも言えなくなっちゃう。 大丈夫だ、アキラもきっとわかってくれる。「わかって、くれる、よね?」 少しだけ、怖い。 ううん、めちゃくちゃ、怖い。 こうすることで怒られるとか嫌われるんじゃないかってのはもちろん、だけど。「アタシ……ちゃんと、愛されてる、よね?」 アイツは嘘だからこそって言ってた。アタシも嘘だって言われてたから気持ちよくなれた。 あれからアキラとはえっちできていないから、確かめようがないんだけど、アキラはアタシとのえっち、気持ちよくなれてくれてた、かなって。「あー、もうっ! らしくねー! と、とりあえず家賃払っちまおう! どうにでもなれー!」 勢いよく立ち上がって、金を手に取ればくしゃりと音がした。 アタシは頭なんて良くないし、考えて考えてってしてもろくな答えなんか出せない。 だったら直感で、出たとこ勝負で。「――あ、れ?」 部屋から出て管理人室へと向かえば中から。「あの」「はい? こんにちは、何か御用ですか?」 おっぱいのでっけー美人さんが出てきた。 ……えっと、管理人の奥サン、かな? すんげーな、頭良さそうっつぅか大人ーな人だ。
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浅香優菜という女④ 後編

「優菜っ! おっせーぞ! 待ったじゃんっ!」 サンシャインに入れば、アキラがすぐ来てくれたっていうか入ってすぐの所にいた。「ご、ごめんアキラ、お、お待たせ」 「ってか何? 友達? 呼んでくれたの? すげー美人じゃん!」 「……あら、私の事でしょうか?」 あ、やべっ!? 巻き込んじまう!?「そーそー! 名前なんてーの? オレはアキ――」 「お構いなく。と、言いますか不愉快ですので下がって頂けませんか?」 「――は、はぁ?」 「ここに来たのはダイチさんにお会いするためですので――あ、受付はこちらですね? では、失礼します」 ……うーわ、つっよ。  てかダイチ? え? もしかしてあのダイチ?「ゆーなぁ?」 「う、ご、ごめんっ! お、おんなじマンションの人、でさ。ホスト、好き、みたいで、たまたま鉢合わせ、しちゃって」 「……ふぅん。まぁいいや、優菜? モチ指名してくれるよな?」 「も、もちろんっ!」 ま、まぁいいや。  アタシは別にダイチさんに用なんてない、し。 それよりも。「ちょー、盛り上がってんね。何かイベントやってんの?」 「ん? あぁ実はさこれ、オレのためのイベントなんだよ」 「アキラのための?」 「そーだぜ! すごいだろ! この店でナンバーワン取れそうなんだよ! オーナーからさ、それに向けて弾みつけようぜってことでさぁ!」 そうなんだ、やっぱアキラは凄いんだ。 ……あぁ、でも。  人気がある、ってことは。それだけ、アタシみたいな女のコが、いっぱいいるって、コトで。「なんだよテンション低いなぁ! そうだ! じゃあさ、アレでも頼んでくれよ! コール、ガチで盛り上げっから! そしたら優菜も――」 テンション? アがるわけ、ないじゃん。  わかってよ、わかってくれないの? いいよ、嘘でも。  そこはさ、嘘でもアタシが居たからとか、そういうこと、言ってよ。 じゃないとさ、アタシ、何のために――「ドンペリ頂きましたぁー! ありがとうございまーすっ!」 「――え?」 なんか、すげーうるさい。  アキラ、ねぇ? アタシを見てよ、どこ見てんの? ねぇ。 アキラも頑張ったのかもだけどさ、知ってるけどさ。  アタシだって、すんげー頑張った、つもりなんだよ? しらねーオッサンのちんこしゃぶったし、ナカダ
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ルール違反

 なんというか、もう美香には絶対敵わないなとか思った、早くも何回目だよ。  来るなって言ったのになぁ、ホストのダイチさんとは約束してませんからとか言われたらなぁ……俺の扱い、めちゃめちゃ理解されちゃったよね。 とりあえずステージハグの時にお仕置きって言ったらその言葉が聞きたかったんですとか言われたし、もうオイタはしないだろう。 ……うん、こっちに来るまでに背中で感じたプレッシャーを考えるに、微妙なところだけどさ、はぁ。「ちょっとー! ちゃんと飲んでる? アタシが貢いでんだぞー!」 「もちろん飲んでるよ。でもさ、折角優菜が飲ましてくれてるんだから一杯一杯大切に飲みたいんだよ」 「うぐっ。そ、そーいうの、ずるいし……ちょー、ずるい」 しっかしまぁ、意外とまでは言わないけど、俺を呼ぶまでが早かったなと思う。  渦中のアキラくんは囲ってた客の対応に忙しそうだし、そりゃ繋ぐのも大変だろう。「てかさ、優菜もそんなガブガブ飲まないで良いって。俺は逃げないからさ」 「そ、そーなん? や、でもさ、頼んでないとどっか行っちゃうじゃん?」 「そういうわけでもないよ、誰かさんとは違って別に人気ホストってわけでもないし。売り上げだ、稼ぎだって思ってるならレア出勤とかしてないから。何より俺もこうして優菜と一緒にいるの、楽しいから」 「……そか。じゃ、ちょっときゅーけー」 けど、着いた席着いた席で雑なオラつき接客してるあたりで、アキラ待ちの客が他のホストへ目移りしてしまうのは自業自得と言える。 今頃ホストってこういうものなんだって言うアキラに植え付けられたイメージが、がらりと変わっている事だろうよ。この浅香優菜のように。「ねーダイチさん」 「うん? 大丈夫? 水持ってこようか?」 「んーん、だいじょぶ。それよりも、なんだけどさ」 酒の力もあるだろうが、自然と優菜は俺の肩へと寄りかかってきた。  同時に遠くというか、美香の方から伝わってくるプレッシャーが一つ重くなった気もするが、気にしないことにしよう。「ホストって、さ。たのしーね」 「優菜が楽しんでくれてるなら、俺も、俺たちも嬉しいよ」 まぁ、お察しと言うヤツではあるが。  アキラの上手さとも言えるかもしれない、ホストは推しを押し上げるため貢ぎに行く場所だって認識を刷り込んでいることが伺えた。 だ
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ライン越え

「――ダイチさん、タワーいつでも行けます。けど、マルエヌです」 「……どこ?」 「メイねーさんとこです」 「あちゃー……」 何席目になるかな? アキラくんが連れて来た客のフォローに回ってる途中でそんなハンドサインが飛んできた。 ここまで想定通りの予想通りで進むとは、嬉しいどころか頭が痛くなったよまったく。「ね、おねーさん」 「もーやだよ、ダイチくんにおねーさんなんて♡ アケミって呼んでよ♡」 「ごめんごめん。アケミさん、パーティの準備がもうすぐ終わりそうでさ。俺も最後の準備して来ようと思うんだけど、ちょっと離れても大丈夫?」 「パーティ? ……うん、わかった。えっと、今日はありがとう。明日は多分泣いちゃうけど、ダイチくんのおかげで引きずらないで済みそうよ」 それは何より。  良かったと笑顔で手を振れば、振った手を握られて。「ほんとに、ありがとう」 もう一度、しっかりとお礼を言われた。 正直、まだうちのホストであるアキラくんのやらかしに対する責任を取ったってだけなんだ。「……アケミさん」 「うん?」 それに、あんまりホストにガチ感謝はやめた方が良いよ、とか言えたら良かったのかも知れないのは確かなんだけど。「夢から覚めるには、まだちょっと、早いかな」 「……もう。あーあー、初ホストが、キミみたいな子だったら、良かったのにな」 残念ながらもうとっくに俺は半チク者になってしまったから。 言う資格が、ないんだよなぁ。「なら、ありがとう、だね」 「うん。ありがとう、だね」 最後に握られた手をきゅっと優しく握り返して、その場を離れる。 さて……マルエヌ、ね。  要するにNG出たか、出そうになってるかってこと。  メイのとこってんなら、言わずともがなアキラくんがやらかしたんだろうが、さてどんなやらかしたのか。「――マジっす! オレだったらぜってーメイさんのこと幸せにできます! しますからっ!」 ……あーあ。  というか、そっちか。いやどっちだ? ガチ惚れか? 金目当てか? なんかこう、バカらしくて思わずがっくり来たと同時に。(コイツ、バカ?) なんて、近くに来た俺を察知したメイが目で言ってきた。どうも本当にすみませんね、その通りです。事前に伝えたつもりだけど、想像以上で重ねて申し訳ない。 一
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浅香優菜という女⑤

 なんつーか。「大丈夫か?」 「ん、全然。ちょっと、髪引っ張られたくらいだし」 「それをちょっととは言わないんだっての」 「……そか」 いや、マジでそんな感じ。  髪引っ張られた時は痛くてびっくりして、それで全部終わりだった。  ひょーしぬけってこういう時に言うのかな? なんか、もう。「不思議か?」 「え?」 「ショック受けてないのが」 「あー……ね」 それな、ガチで。  こうしてVIPルーム? とか言うんだっけここ。  VIP、とかいう割には部屋の中はゴテゴテしてたりしない、何か意味ありげにベッドはあるけどさ。  ダイチさんに連れてきてもらうまで、ぽかーんってしてた自覚がある。 ショックだと言われてもぴんと来ないのは、多分げんじつかん? とか言うのが無いからかも。  いやま、マジそう言われてもガチでショック無くて、ちょっとは落ち込んだ方が良いのかなとすら思っちゃう。「好きじゃなかったから、かな? ホントの愛じゃねーから、とか?」 「そう思うならそうだろうさ」 「教えてよ、さっきは教えてくれたじゃん」 「……ったく」 アタシに怪我がないか近くで確認してくれてたダイチさんが、しょうがないなって顔した後に救急箱をもって離れていく。 あー、なんだろ。もっと、近くにいてくれていいのに。「お前、俺を選んだだろ」 「――は?」 い、いきなり何マジな顔して言ってくれてんのコイツッ!?「ゴールド俺に入れようとしたってので確信したよ。アキラから俺にシフトしたって」 「い、いやそれはっ!」 「違わない。あの瞬間自覚の有無は別に、アキラを切る理由に俺を使ったんだよ、お前は」 「っ……」 ……違うって、言えない。  あん時、アタシは確かにもうアキラの嘘には付き合えないやって思ってた。  バンドがどうとか、ナンバーワンがどうとか。  ダイチさんに比べたら、全然しょぼいじゃん、って。「依存先を変えたんだよ、お前は。この人なら自分の事を好きになってくれるかもしれないってな」 「あ、アタシ……!」 「そりゃそうだよ、わかるよ。さっきも言っただろうここは幻想を売る場所だ。そうなったっておかしくないし、そうさせるのが俺たちだ。つーか、なんならアキラよりも自分の事を理解してくれているかもしれないって思っただろう? ウリなんかして
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メイ、あるいは橘命という女①

「むぅ……」 正直なところ、好きだなって言う気持ちと同じくらいに嫉妬してしまう。 今頃あの部屋で浅香さんは大地さんに抱かれているのでしょう。 そうして見つけるんだ、自分にとって必要で大切な何かを。そして大地さんにハマってしまうのです。 わかる。自分がそうだったから、わかる。 あのアキラと仰るホストは彼女とは別に地下の方へと連れていかれましたが、お説教でしょうか? なんとも下らないが過ぎる男でしたし、女を呪いで縛り付けるような愚物、精々絞られたらいいと思う。 だからこそ、何よりの事だと思います。 あるいは誇らしいとも思う。自分の大切な人が、そんなものから女を解き放つことが出来る優れた男、字の如く英雄であることが。「でも、ですよぅ……うぅ、私が一番気持ちよくできますのにぃ……」 浅ましいな、私は。 ここで私に遠慮してそうしないような大地さんであれば、ここまで好きになってしまうことはなかっただろうって確信しているというのに。「わかるぅ~! ちょーわかるよ! その気持ちっ!」「へっ? きゃあっ!?」「よっすー。初めましてだねぇ、ほんめーさん? あたし、メイっていうの、よろしくね」「へ、は? えと、は、はい。早瀬美香と申します、初めまして……よろしく、お願いします」 隣に勢いよく座って来られたのは、どうも大地さんととても仲のよさげな女の人。 なんというか、正直に言えば少し苦手なタイプです。とても、自信に満ち溢れて、キラキラしているから。 ……って、うん? ほんめーさん?「美香サンってーのね? りょーかい! やー、ずっと話っつうか、ゴアイサツ? したかったんだよね」「ご挨拶、ですか?」「そそ。ダイチのこと、ありがとねーって」「……ありがとう?」 私が大地さんに常々思っている感情には違いない。 それでも、そう。「メイ、さんに。感謝される覚えはありませんよ」「およ?」 そうだ、あなたに言われる筋合いは欠片もない。「あなたが大地さんの何なのかは存じ上げませんが。そのように自分の手柄かの如く言わないで下さい。とても、不愉快です」 あなたが大地さんを育てたかのように言われては、嫉妬どころじゃ済まなくなる。「……たはは。そっかそっか、ガチかー」 それでもメイさんは、少しばかり不味いことをしたなんてぽりぽりと頬を掻く程度で。 あ
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夜の入り口 前編

「よ――よろしくおねがいしゃすっ! ……か、噛んだ」 さーて、今回の結末は、っと。「……ねぇ、大地君? これはどういうことかしら?」「立ちんぼ界隈に二度と立ち入れさせなくすればそれでいいとは伺っていましたが、夜の世界にとは言ってませんでしたし」 ぶっちゃけちょっとどころじゃなく怖い。 隣で下手糞なお辞儀してる優菜には目もくれず、ただただ俺の真意を測ろうとじっと見つめてくる茜ママには心底震えるよ。「なんなら、あなたがケツを持つとも、言ってくださいました」 けどまぁこれも責任の取り方だ。 肚に力をぐっといれて、しっかり茜ママの目を見返す。「なるほどね、確かにそう言ったわ。だけど大地君? 話を逸らすけれども、あなた。本当に夜から足を洗うつもりがあるのかしら?」 こうして逆に頼り返すなんて真似をして、か。 ここで返事は間違えられない。今度は隣でおろおろしてる優菜を前に、夜の先生として筋の通し方は見せておかねぇとな。「ありますよ、当然です」「へぇ?」「ここには頼りに来たんじゃないです。取引をしに来たんですよ。それも、茜ママが丸儲けな、ね」「……良いでしょう。奥に来なさい、もちろん浅香優菜、あなたもね」「ひゃ、ひゃいっ!」 優菜を茜ママのラウンジで働かせる、これが俺の目的だ。 確かに既にここで働いている女の人に比べたら……比べることが烏滸がましいレベルに差があるわけだが。「だ、大地せんせ? その、だ、だいじょーぶ?」「さてな。けど多分最後は優菜次第だよ」「あ、アタシ、次第?」「俺がどんだけ言っても、茜ママが納得しない限りダメだから」 でも示すことはできる。 茜ママの観察眼というか、将来性を見抜く力は本物だ。随一と言っても過言じゃないだろう。「……ん。わかった、気張る」「いやまぁ。保証はしないけど、優菜が優菜らしくしてたら大丈夫だと思うよ」「アタシらしく? よ、よくわかんねーし、一番信用できねーんだけど、わ、わかった」 茜ママの後ろに続いて、店の奥にある事務所へと入る。 どっかのヤのつく事務所ばりの雰囲気が漂っているが、それはいい。「さて。それじゃあ取引しましょうか」「はい。失礼します」「し、しつれいしやぁすっ!」 変わらない茜ママの眼力よ。 一瞬眉を顰めたのは優菜の態度に対してか、それとも。「お察しの通り、
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夜の入り口 後編

 茜ママと優菜を繋げるってのは優菜にとっての修羅場だったと言える。 もちろん俺にとっても中々にキツイ場面であったことに違いはないが、修羅場とは言えない。「……オカエリナサイ」「た、ただいま」「え? 何? なんなのこの空気? ってか美香サン? えぇと?」 予測可能、回避不可能とはこのことか。 まさしく想像通り美香からのプレッシャーが凄い、そうとも俺にとっての修羅場はここからですよ。「説明は、ちゃんとするよ。けどまぁ、なんだ……とりあえず、さ」「え? あ、いえその、怒っているとかそういうわけでは――んっ♡」「あーっ!! おかえりなさいのちゅーだ! おかチュー! なんでアタシの目の前で! ずるい! ずるいーーー!!」 ええいやかましい。 多分過去最大級に頭を使って至った答えがコレなんだよちょっと黙っとけ。「ん、ふぅ……もう。やっぱり、あなたはとても酷い人です♡」「自覚してるし思い知ってる。ともあれそれでも話はついたよ」「ずるい~! アタシも、アタシもー! 大地せんせとチューしたいっ!」「ええいうるさいっての!!」 やかましい口は塞ぐに限るってことで、リクエストにお応えしてみれば。 その様を美香はやれやれって感じの雰囲気を放つだけで終わってくれた。「……えへへ♡ ただいま、って言って、いいのかな?」「まぁ、うん。そうだな、俺の生徒というか弟子と言うかになったなら、言っても良いと思うよ」「私としては、承服したくはありませんけどね?」「わかってる。だから説明するって」 サンシャインに居たんだ、メイとどっこいなレベルで観察眼というかそんなのを身につけつつある美香ならお察しだろう。 ぐりんぐりんと両手をほっぺたにあてて身体をくねらせる優菜はもうなんて言うか、見事すぎるくらい吹っ切ったよなぁと、ここまで来ると感心するよ。「ではそうですね。ここでお話というのも頂けませんし、まずはお食事にしますか? お風呂にしますか? それとも――わかってますね?」「待ってくれ? それはとっても新婚感あふれる幸せ台詞のはずだ。脅しのために持ち出すものじゃない」「つーん」「……すみません食事、それから風呂ってことでいいですか。優菜はとりあえず着替え持ってこい、美香は料理の仕上げ、頼む」 まだまだ修羅場は始まったばかり。 だけどそれなりに大きな仕事
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